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タクシードライバーの休日

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多くの人が「タクシードライバーは労働時間も長く、休日も少ない激務」といった間違った認識を持っているようです。よく考えればそんな過酷な労働環境を厚生労働省が放っておくはずもなく「間違った認識」だと分かりそうなものなんですが、どうもそんな「間違った認識」がいつの間にか広まったみたいです。
公園横の道路に停まったタクシーで、シートを倒して仮眠するタクシードライバーをよく見掛けます。日常でおを飲んだりごを食べたりするくらいの頻度で見るわけです。人はこれを日常茶飯事と呼びます。
また、この光景を見た人は「タクシードライバーってのはよく仕事をサボる人たちなんだなぁ」なんて思います。「仕事をサボる」んだから、タクシードライバーなんてロクなヤツじゃないし、頻繁にサボりたくなるのだから「タクシードライバーの仕事は激務に違いない」と思い込んでしまうわけですね。
しかし、メーカーだろうが商社だろうが、どんな会社でも労働者には「休憩時間」は「当然の権利」として存在しています。タクシードライバーが停車中のタクシー車内で仮眠しているのも、この「当然の権利」を行使しているにすぎません。
ただ、一般企業の労働者があまり休憩している姿を人目にさらさないのに対し、タクシードライバーが休憩している姿は人目につきやすいだけなのです。
そういったわけで、なかなか世間に正しく理解されていないのがタクシードライバーの実態です。
そこで今回は今さらながら「タクシードライバーのお休み」をご紹介します。「ふうん」と思って読んでみてね。


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勤務形態

まず基本的な前提として、タクシードライバーの勤務形態を知っておいてください。タクシードライバーの勤務は大きく分けて3タイプあります。
ちなみにタクシードライバーの給与は歩合制であることが多く、その場合、お客さんを乗せての乗車賃の5~6割がタクシードライバーの収入になります。時間給ではないのです。
まず「昼日勤」です。これは一般的なサラリーマンと同じで、朝から夕方まで働くスタイルです。ほぼ残業がない分、一般的なサラリーマンより気楽かもしれません。
ただ、昼間はバス、電車などの公共交通機関がフル稼働していて、タクシーを利用する人が少ないので、売り上げを上げることが難しくなっています。それでも「少しでも家計の足しに」と考える主婦などが、この勤務を選択することが多いようです。
それから「夜日勤」もあります。夕方から翌朝までの勤務です。終電を逃した人や、アルコールを飲んだ人など、深夜帯はタクシーを利用したい人が増えるので、タクシードライバーにとって稼ぎやすいっちゃー稼ぎやすい勤務です。
ただ、完全に昼夜逆転生活になるので、それがツライ人にとってはツライ勤務となります。若ければ慣れるのも早いかもしれませんが。
そして3つ目が「隔日勤務」。これはタクシードライバー独特の特殊な勤務形態で、これが世間的に「タクシードライバーの仕事は過酷」と見られている一因だと思われます。
「隔日勤務」早朝から翌日の朝まで、約21時間が勤務時間となります。そして、多くのタクシードライバーが選択しているのが、この「隔日勤務」です。
これらはいわゆる正社員としてのタクシードライバーの勤務で、タクシードライバーの働き方にはこの他、バイト・パート勤務があります。

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勤務もいろいろ

休日

昼日勤の場合
一般的なサラリーマンとほぼ同じで、月に22日~24日が勤務日となり、残りが休日です。
ただ、一般的なサラリーマンは土曜と日曜が休日となることが多いですが、タクシー会社は基本的に24時間営業で年中無休になっていて、タクシードライバーの勤務もシフト制です。休める曜日が土曜・日曜とは限りません。

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昼間に働く

夜日勤の場合
休日は昼日勤と同じです。月に22日~24日が勤務日となり、残りが休日です。平日が休みということもよくあることです。

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夜働く

隔日勤務の場合
早朝から翌朝まで約21時間勤務した後は丸1日休みになります。結構特殊な勤務形態です。この約21時間勤務を月に11~13回こなします。残りの約18日間は休日というわけです。1回の勤務時間は長いですが、月に大体18日間休めるので、一般的なサラリーマンよりもかなり多いと言えます。

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これは特殊部隊

休憩

昼日勤の場合
一般的なサラリーマンとほぼ同じで、勤務時間は約8時間ということが多く、その勤務時間内に1時間の休憩を取ることができます。

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ごく一般的なサラリーマンの休憩

夜日勤の場合
これまた昼日勤の時間帯が夜になっただけで、勤務時間約8時間と休憩1時間は同じです。

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これまたごくごく一般的なサラリーマンの休憩

隔日勤務の場合
約21時間の勤務時間内に3時間の休憩を取ることができます。3時間まとめて取るのも、1時間ずつ刻んで取るのも自由です。

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たっぷり休めそう

過ごし方

趣味
休日に趣味を楽しむのは、ごく一般的なことで、タクシードライバーもそんな風に休日を過ごします。そりゃそうです。
ただ、隔日勤務の場合は月に約18日間も休日があるので、一般的なサラリーマン以上に趣味に没頭できます。
とは言え、隔日勤務は特殊な勤務形態なので、タクシードライバーになりたての初心者には結構しんどく、最初のうちは休みはひたすら体を休めるという人も多いようです。しかし、慣れてくれば、休日は遊びたい放題です。

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趣味を満喫できる

健康管理
タクシードライバーのようなプロドライバーにとって何よりも大切なのは安全運転で、そのために健康管理は重要です。
休日も、次の勤務に支障が出ないよう、遊び過ぎず、疲れをためず、健康管理に努める人が多いです。スポーツジムなどに通っている人もいます。
また、勤務日の休憩時間も、隔日勤務の場合は3時間もありますから、自宅に戻ってゆったり体を休める人もいます。

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しっかり鍛えて健康管理

睡眠
勤務中、タクシードライバーにとっての大敵、睡魔に襲われないように、上手に睡眠を取ることはタクシードライバーにとっては最重要課題です。
隔日勤務の場合、休憩をはさむとは言え約21時間の勤務となるので、休日には勤務時に睡眠不足状態になっていないよう、しっかり眠っておくことが大事です。
また、そういったわけで、勤務日の休憩時間も仮眠を取るタクシードライバーが多いのです。そのまま車中で仮眠を取る人が多いのですが、地域によってはタクシードライバー用の休憩施設があるところもありますし、営業所に戻って休憩するドライバーもいます。

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仮眠も大切

最後に

タクシードライバーは「人の命を預かる」仕事なので、休日や休憩時間は法的にしっかり定められています。また、就職先を探すときも、それをしっかり遵守している会社を見つけたほうが良いでしょう。
このように法的に権利が守られているタクシードライバーの平均的な年収はおよそ300万円台だと言われています。一般的なサラリーマンよりは多少低いかもしれません。ただ、タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く、中には年収800万円以上というタクシードライバーもいます。
うまく就職して工夫して働けば、なかなか他にはないほどの「おいしい仕事」と言って良いかもしれないような気がしてくる日も近そうです。

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やればやるほど稼げる

トラック運転手の夢

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男には夢があります。女にだってあります。トラック運転手にも、もちろん夢があります。
トラック運転手は「荒くれ男たちの仕事」とイメージされがちですが、実際はまじめで堅実な人たちが多いです。最近は女性のトラック運転手も、少しずつですが増えてきています。荒くれているわけではありません。
世の中に仕事はたくさんあり、それぞれ違いはありますが、きついこともあれば楽しいこともあるという点は同じでしょう。その中で誰もが、こんな将来、あんな将来を夢見ます。

今回はトラック運転手が秘かに夢見る「将来」「未来」をちょこっと紹介します。

1. トレーラー運転手にキャリアアップ

トラック運転手にはキャリアアップがないと思われているようですが、あります。
例えば、運転手として長年勤めた後、配車マンになり、さらに営業所の所長になるというキャリアアップがあります。
また、最初は2トントラックから始め、中型トラック、大型トラック、そしてトレーラーの運転手になるのもキャリアアップです。
ちなみに、車両総重量が750kgを超えるトレーラーを牽引する場合、牽引免許を取らなければなりません。また、牽引するのがタンクローリーで、危険物などを輸送するには、その輸送する物に対応した資格も必要になります。
トラックを運転するための免許も中型より大型の免許を取得して大型を運転するほうが給与は上がりますし、その他の免許・資格も、同じようにいろいろ持ってそれに応じた仕事をこなしたほうが給与アップにつながります。多くのトラック運転手がそうやってキャリアアップを目指します。

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トラクターでトレーラーを牽引

2. 独立起業

トラック運転手として仕事しながら、経験を積んで資金を貯め、独立起業を目指す人もいます。
最近、特に高齢者ドライバーの事故が社会的な問題になっていますが、トラック運転手も人によっては高齢者になってまで仕事を続けたくはないと考えます。
そこで自分が社長になり、経営者として運送会社の仕事をしようというわけです。業界での経験を積めば、結構現実的な夢だと思われます。
もちろん、全く別の業種での起業に挑戦する人もいます。

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今日から僕も起業家

3. 無事故無違反

何よりも日々の仕事をできるだけ安全に続けていくことだけを願って地道な努力を続ける人もいます。とにかく、トラック運転手の仕事を健全に続けていくには、この無事故無違反が何よりも大切です。
そのためには安全運転と健康管理が欠かせません。

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違反したり事故を起こすととんでもないです

4. 定年延長

トラック運転手が不足しています。そのため、国土交通省が「トラガール促進プロジェクト」を立ち上げて女性のトラック運転手を増やす取り組みを始めたり、運送会社が「高齢者の運転手もウェルカム」と打ち出したりしています。
実際、景気の先行きが不透明な現代社会において、誰もが「なるべく長く働いて、それなりの収入を確保したい」と考えています。
その一方、高齢者の自動車事故が社会問題にもなっていて、高齢になったら早めに免許を返納したほうが良いと言う風潮も生まれています。
ただ、「なるべく健康で働き続けたい」と願うトラック運転手は少なくありません。運送会社の定年延長は、そんなトラック運転手にとってはうれしい限りです。
とは言え、本来なら「誰もが60歳まで働けば、後は年金で悠々自適に暮らせる社会の実現」こそ、政治家の責任ではないのかとも思えます。一部の富裕層だけではなく、「誰もが」です。

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いつまでも健康に働きたい

5. 自前トラック

トラック運転手として運送会社などに雇われ、会社のトラックを運転するのではなく、自分でトラックを購入し、一人親方の自営業者として運送会社などと契約して仕事する人もいます。
1回の仕事のギャラは雇われ運転手より高く、また、まがりなりにも「親方」なので、より自由度が高いとも言えます。
とは言え、基本的には経費も自分持ちになるため、よほど多くの仕事をこなさないと、安定した収入は難しいと言います。また、運送会社などからの「信用」がないと、仕事を受けることも難しくなります。
それでも、個人事業主として頑張り、ゆくゆくは従業員を雇うまでになって経営者となることもできます。なかなか「大きな夢のある」選択ではあります。

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自分のトラックを持つ

6. 自動運転トラックの運転

近い未来には、AIが運転する自動運転トラックが物流を担い、人間のトラック運転手は不要になるなんてことも言われていたりします。
実際、いろいろなメーカーが自動運転トラックの開発に取り組んでいます。
とは言え、法的整備も含めれば「人間不要の自動運転トラック」が現実に公道を走るのは、まだまだ、結構まだまだ遠い未来のお話になるでしょう。
そうなるまでの過渡期には、人が乗ってAIを見守る自動運転トラックの時代が来るかもしれません。そうなると、トラック運転手の仕事はかなり楽になるでしょう。運転しなくてイイのですから。
そんな「楽チン」なトラック運転手になりたい人もいるのではないでしょうか。

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ロボットの運転手が登場?

7. マイホーム

これはトラック運転手に限らず、多くの人の夢かもしれません。結婚して子どもを持ち、マイホームを手に入れるというのは、典型的な「こんな風になりたい未来像」だったりします。
トラック運転手の平均年収は大体350~486万円で、最大年収は約650万円とも言われていますから、マイホームも決して「絵に描いた餅」ではありません。

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夢のマイホーム

8. 全国制覇

トラック運転手の中でも長距離の仕事をしていると、全国津々浦々、すべての都道府県に行ってみたいと思うようになる人もいるそうです。
中には「気がついたら全国制覇していた」という人もいます。
同じ仕事するなら、些細なことでも何か「目標」を持ったほうが続けられます。単に全国制覇するだけではもったいないので「全国各地のご当地ラーメンを制覇してやる」とか、さらに具体的な目標を持ったほうが良いかもしれません。

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全国のラーメンを制覇


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9. 晴耕雨読

晴耕雨読とは、晴れた日には田を耕し、雨が降ればのんびり読書にふけるといった意味で、わずらわしい世間から離れ、悠々自適の暮らしを送ることです。これもトラック運転手に限らず、多くの人が憧れる老後の在り方かもしれません。
田を耕すのはそれなりに労力も必要ですが、人間には毎日多少汗を流すことも必要なようです。

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田を耕す暮らし

10. 社会貢献

トラック運転手の仕事は物流の一端を担うことで経済を支える、社会に対して貢献度の高い仕事です。その一方でトラック運転手は平均年収が大体350~486万円で、最大年収は約650万円とも言われて「やればやっただけ稼げる仕事」にもなっています。
加えて運転席の隣にはうるさい上司も同僚もいないので、とにかく「人間関係にわずさわられず、たっぷり稼ぎたい」という人に人気の職業です。
加えて「たっぷり稼ぐながらも社会に貢献したい」という奇特な人もいます。そんな人はやはり、できるだけ長くトラック運転手の仕事を続けていくことが「夢」となっています。

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社会を支える存在

トラックドライバーへのエコドライブのススメ

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エコドライブとは、地球環境の保全に留意した車の運転のことです。
自動車はそもそも限りある資源を使いながら排気ガスを出し、交通事故の危険をはらみながら走行するものです。人の暮らしを便利にするメリットはたくさんありますが、デメリットもかなりたくさんあります。
このデメリットを少しでも減らそうという取り組みは昔からいろいろと行われてきました。低燃費エンジンの開発や、自動ブレーキなどの安全装置の開発はその1つです。それらの取り組みは主に自動車メーカーが行ってきました。
また、警察などが行う安全教室も、デメリットを減らす取り組みの1つと言っていいでしょう。

さらに「ドライバーができる取り組み」の1つが、このエコドライブです。
この運転によって環境対策、地球温暖化防止、大気汚染防止、資源保護、安全確保、事故防止、経営改善、コスト削減などの効果が得られます。
つまり、環境保全のために排出ガスの抑制、事故防止、経営コスト削減などを行い、それによって「環境」「安全」「経営」の3つの要素で、うれしい結果を出せるというわけです。
エコドライブは燃料消費を抑える運転です。燃料消費を減らすので、限りある資源の消費を減らすことになりますし、排気ガスの排出も減らします。使う燃料が減るので、燃料代の支出も減ります。
つまり、エコドライブによってコスト削減も可能なので、そこから人件費、つまりドライバーの給与アップも実現できるかもしれませんよ。そうなればトラックドライバーのなり手が増え、トラックドライバー不足が解消されたりなんかして。

1. アクセルはゆるやかに

急加速するには、ゆっくり加速するより大きなエネルギーを使います。それだけ多くの燃料を消費するわけです。
急発進、急加速をしないことが燃費を抑えることになります。ゆっくり発進し、ゆっくり加速する運転で燃料を節約し、燃費向上につながります。
「ゆっくり」という意識は安全運転にもなります。

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発進時には多くの燃料を使う

2. なるべく定速走行

加速や減速を繰り返すと燃費を悪化させます。一定の速度での走行、いわゆる定速走行を続けることで、燃費の良い走行になります。
そのためには余裕を持った車間距離を保つことです。先を急ぐという気持ちが強いあまり、車間距離を短くしてしまうと、前の車の動きによって加速や減速を無駄に繰り返すことになりかねません。イライラも募ります。

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車間距離にはゆとりを

3. ギアは一段上に

同じスピードを出すにしても、ギアの段が違うとエンジンの回転数も違ってきます。
高速段ギアでは、それより下の段のギアで同じスピードを出すより、エンジンの回転数を抑えらえ、燃料消費も減って燃費が向上します。
MT車の場合、早めにシフトアップして高速段ギアで走行しましょう。

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早めのシフトアップを

4. 燃費の把握

ドライバーは自分のトラックの燃費を把握しましょう。日々の燃費の変化を意識すれば、エコドライブの効果を実感できます。
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5. アクセルを離して減速

減速するときはブレーキを踏むのではなく、アクセルから足を離してエンジンブレーキを作動させると、燃費が良くなります。
下り坂や赤信号の手前では、エンジンブレーキを使って、それまでの惰性でトラックを走らせると、燃料消費を節約できます。
この惰性走行では、エンジンの回転数が高いと燃料の供給が停止し、回転数が下がるとアイドリングに必要な分だけ燃料が供給されます。
こうした、極力ブレーキを使わない、エンジンブレーキを活用した走行をするには、道路状況などを先読みする賢い「予知運転」が求められます。

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燃料を使わずに減速

6. 適度にエアコン

エアコンを使うとそれだけ燃料を消費します。
暑い、寒いの感覚には個人差もありますし、無理な我慢は熱中症にもなりかねないのでお勧めしませんが、エアコンを使う場合も適切な使用を心掛けましょう。車内を冷やし過ぎないことが肝心です。
フロントガラスに日よけを設置したり、後部窓ガラスに断熱フィルムを貼ると、車内の温度上昇を抑え、エアコン使用を減らすこともできます。
また、炎天下にトラックを駐車しておくと車内に熱気がこもります。トラックに乗ったら窓を開けて換気し、発進して外気を入れて車内の熱気を逃がしてからエアコンを使用したほうが効果的で、燃費が向上します。

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冷やし過ぎないように

7. アイドリングは必要最小限

アイドリングは燃料を消費します。そのため、駐停車時のアイドリングストップが奨励されています。実際5秒以上停車する場合、アイドリングストップをすると燃料を節約できるそうです。
とは言え、アイドリングストップをひんぱんに行うとスターターやバッテリーなどの部品寿命が短くなったりするようですし、アイドリングストップ中は方向指示器が作動しなかったりするので、むやみやたらとアイドリングストップするのではなく、あくまでも「無駄なアイドリングを避けること」を肝に銘じましょう。

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駐停車時はアイドリングストップ

8. 荷物も適量に

荷物が多いと当然燃料を多く消費します。特に発進の際には多くの燃料を消費します。トラックの仕事は荷を運ぶことですが、それ以外の不要なものは極力載せず、できるだけ身軽にしておきましょう。

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不要な荷物は載せない

9. 渋滞を避ける

渋滞はとても燃費が悪い走行となります。あらゆる手段を講じて避けましょう。
地図やカーナビなどを駆使して行き先、そのルートをあらかじめ確認しておくのはもちろん、渋滞・交通規制などの道路交通情報も把握し、その上で時間に余裕を持って出発するのが理想です。

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渋滞は非効率

10. タイヤ圧に注意

タイヤの空気圧が適正値より不足すると燃費が悪くなります。
この他にもエンジンオイル、オイルフィルター、エアクリーナエレメントなども適正に交換することで燃費が良くなります。
車の燃費を向上させるために点検・整備は定期的に行いましょう。

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定期的な点検・整備を

タクシードライバーの意外と知られていない「意外な事実」

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予想や想定をしていなかったことが普通に起こってしまうのが人生です。
タクシードライバーだって例外ではありません。
タクシードライバーは世間から「過酷で低収入」とか「不愛想」とか「低学歴」とか「他にできることがなく、仕方なくタクシードライバーの仕事に就いている、社会から落ちこぼれたクズ」とか、不当に蔑視されている向きがあります。
実際は、人々の生活をとても便利にしている、社会に無くてはならない、重要で貴重な仕事であるにも関わらず、単なるイメージで悪く言われたりしています。
まあ、人はよく知らないことに関しては無責任にあることないこと言うものです。勝手なものです。

そこで今回は、勝手にタクシードライバーという仕事に関わる「意外な事実」を紹介します。せめて少しはカッコつけさせてください。


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1. 意外と稼げる

タクシードライバーの仕事は「過酷で低収入」と思われているフシがあります。でもそれは単なるイメージです。
実際、タクシードライバーは年収250~300万円、月収23~25万円と言われ、特に稼いでいる人は年収400万円以上とも言われています。
タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く「やればやっただけ稼げる仕事」となっています。逆に「やらなければやらなかっただけ稼ぎが落ちる仕事」でもあります。
要するに「その人の頑張り」次第であり、一概に「低収入」だなどと言い切れるものではないのです。

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やればやるだけ稼げる

2. 意外と休める

タクシードライバーの仕事は「拘束時間が長く低収入」だなどと言われることがあります。確かに、早朝から翌日の深夜までの勤務という働き方もあります。
それがタクシードライバーの「隔日勤務」という、特殊な勤務形態です。
隔日勤務では朝から翌日の深夜までほぼ1日勤務し、そこから丸1日休みます。もちろん休憩もはさみます。
これを月に12日間くらいこなし、後の18日間くらいが休みになります。
月に18日間も休めるわけです。そのため、プライベートが充実しまくります。
それに隔日勤務ではなく、普通に昼間だけの勤務、または深夜のみの勤務などがあり、自分に合った勤務を選べるようになっています。
とにかく、一概に「拘束時間が長い」というわけではありません。

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バカンスにも出掛けられる

3. 意外と接客が苦手

タクシードライバーの仕事は乗客を安全に、快適に、迅速に目的地まで運ぶことです。この「快適に」というところは結構重要で、そのためタクシードライバーの仕事は「接客業でもある」と言われています。
とは言え、同じ「接客業」でも、スナックのママさんと違い、タクシードライバーに「お客さんを一瞬も飽きさせない華麗なる会話術」が求められるわけではありません。タクシーの利用客の多くが、タクシー車内では静かに過ごしたいと思っていたります。タクシードライバーをそんなお客さんを「不快にさせないように」すればいいのです。
「快適に過ごしてもらう接客術」とは、最低限度のマナーを心得、安全で穏やかな運転で乗客を迅速に目的地に運ぶことです。
実際、タクシードライバーにも接客に苦手意識を持っている人はいます。それでも「快適に過ごしてもらう」という意識で誠実に務めれば、それは伝わります。苦手意識があればこそ、一所懸命やればいいのです。

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快適に過ごしてもらう

4. 意外と高学歴

タクシードライバーを「他にできることがなく、仕方なくタクシードライバーの仕事に就いている、社会から落ちこぼれたクズ」が集まる底辺職だなどと言う輩がいます。
しかし実際は、休みもたっぷりで「最高で年収700万円を稼いだことがある」という人もいます。なかなか社会的に優位な仕事です。「底辺職」などと言うのは単なるやっかみです。
そんなタクシードライバーのメリットに気付いた人がこぞってタクシードライバーの仕事に就いているそうです。もちろん、高学歴の人にも気づいている人はたくさんいます。
また、将来、自分で起業するため、その資金をちゃっちゃと稼いでしまおうと、タクシードライバーになった人もいます。

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大卒も珍しくない

5. 意外と元社長が多い

タクシードライバーの仕事は給与が歩合制であることが多く「やればやっただけ稼げる仕事」になっています。
それもあって「起業資金を得るためにとりあえずタクシードライバーになった」という人もいます。タクシードライバーを経て起業し、経営者としてバリバリやっている人もいます。
タクシードライバーとして多く稼ぐには、リサーチや情報分析などのマーケティングを行うと有利です。そういったことに慣れた元経営者が、タクシードライバーの仕事にその経営のノウハウを生かして多くの収入を得ているそうです。

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起業資金を貯めることも

6. 意外と転職しやすい

ま、これは「意外」ではないかもしれません。
タクシードライバーをはじめとした「運転手」の仕事はここのところ人材不足が言われていて、しょっちゅう求人が出ています。一度入社した会社でも「合わない」と思えば、割りとたやすく転職できます。

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過疎化が進む運転手業界

7. 意外と副収入がある

タクシードライバーの仕事には「隔日勤務」という特殊な勤務形態があり、これを選ぶと月に18日間くらいが休みになります。
そんな休みを利用して副業を持っている人もいます。
また、そこまでしなくても、タクシードライバーとしての体験をブログにアップし、アフェリエイトで副収入を得ている人もいます。
そこまでしなくても、タクシーの乗客の中には時折チップをくれる人もいて、それを副収入としている人もいます。

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ときにはチップも

8. 意外と気楽

タクシードライバーは接客業の要素もあり、お客さんを乗せているときはそのお客さんを「安全に、快適に、迅速に目的地に運ぶ」ことに気持ちを集中させなければいけません。
しかし、お客さんが乗っていないときは、横に口うるさい上司も口さがない同僚もいません。気楽と言えば気楽です。
ただ、お客さんを乗せていないときは「タクシーを利用したい」という歩行者をいち早く見つけなければいけないので、それはそれで大変です。
そんなタクシードライバーにも休憩時間はあります。公園横の道端に停めてあるタクシーの車内で昼寝をしているタクシードライバーを見掛けたという人もいると思いますが、アレです。
タクシードライバーは「やればやっただけ稼げる仕事」ですが「低収入でも平気」と覚悟さえすれば「ナマケたければナマケたいだけナマケられる仕事」でもあります。本人次第です。

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ある意味気楽

9. 意外と頭脳労働

タクシードライバーとして大いに稼ぐには、ただ漫然とタクシーを運転しているだけではいけません。「タクシーに乗りたい」という人の流れをつかまなければいけないのです。
そのための情報を集めて分析し、仮説を立てて実証し、成果を上げていきます。マーケティングです。
いわばタクシードライバーは個人事業主に近い感覚が必要なのです。経営者でもあるわけです。意外と頭を使う仕事です。

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経営者なのです

10. 意外と進化している

ここんとこネットで「タクシー」を検索すると出てくるのが「空飛ぶタクシー」のニュース。
見てみると、ヘリコプターのような、ドローンのようなマシンが出てきます。そういう「空飛ぶタクシー」の開発を海外の企業が進めているようです。
また、今やタクシーを利用するにも、大きな通りで走っているタクシーを見つけたり、電話で呼び出したりするのではなく、スマホのアプリで呼び出せるようにもなりました。
「空飛ぶタクシー」を、いわゆるタクシードライバーが運転できるわけではなく、専門の運転手というか操縦者がいるのでしょうが、とにかくタクシーもいろいろ進化しているようです。

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ドローン

タクシードライバーがこっそり抱える悩み

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タクシードライバーの平均年収は300万円台で、決して高額とは言えません。ですが、タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く「やればやっただけ稼げる仕事」と言われがちです。実際、年収1000万円以上を得ている人もいるそうです。
まさに「運転がとっても大好き♪」といった人や「接客こそ我が天職」と言いたげな方にはこのうえなく魅力的な仕事となっています。「運転が好き」で「接客が得意」で、なおかつ「たくさん稼ぎたい!」と燃えている人は、今スグ、タクシードライバーになりましょう。

とは言え、人気もお金もたくさん集めて人生を謳歌しているように見えるお笑い芸人にだって「悩み」があるように、タクシードライバーにも「悩み」はあるものです。
今回はそんなタクシードライバーがこっそり抱えるお悩み10選を公表します。


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1. 腰痛

タクシードライバーに限らず、長時間、車の運転をしなければならないドライバー稼業の人は、ほとんどコレに悩まされています。
とにかく長時間、運転席に座ったままの姿勢を続けるので、腰痛やら肩こりになりやすいのです。
安全運転に集中しなければならない精神的な重圧も、症状を悪化させる要因となっているようです。
そのため、体型に合ったクッションを使ったり、時間を見つけてはストレッチしたり、ドライバーたちは腰痛対策にいそしんでいます。
とかくドライバーは体調不良が交通事故につながりかねません。腰痛だけではなく、健康管理には常に気を使わなければいけないのです。

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腰痛は要注意

2. 乗客が見つからない

タクシードライバーの給与は歩合制が多く、お客さんをできるだけたくさん乗せることで収入を増やすことができます。
そのため、タクシードライバーとしてたくさん稼ぎたいと思っている人は、お客さんを見つけようと必死になります。お客さんがなかなか見つからないと焦ります。辛いです。
しかし、お客さんを見つけるにも「有効な方法」があります。お客さんがいつどこに多くいるのかという情報を集め、その情報を分析し、仮説を立て、実証し、さらにデータを集めて「より多くのお客さんを見つける」ための走りを実践していくのです。
これには根気が必要です。
悩んでいるヒマはありません。コツコツと地道に努力を続けましょう。

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くじけずに努力を

3. 乗客からのクレーム

タクシードライバーが接客業の側面を持つ以上、乗客からのクレームは避けられません。
例えば、道に迷った、などの場合、クレームをつけたくなる乗客の気持ちも分かりますよね。
中にはタクシードライバーに理不尽な言いがかりを言ってくる人がいます。いわゆるモンスタークレーマーです。明らかに理不尽でも、正論をぶつけて大きなトラブルに発展させたくないので、ドライバー側が泣き寝入りすることも多いです。
いずれにしてもクレームは1人で抱え込まず、必ず会社に報告しましょう。

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クレーマーは厄介です

4. 世間的なイメージがよろしくない

タクシードライバーは現代人の便利な生活を支える、社会的意義の高い仕事です。多くの人にとってタクシーは「ありがたい存在」となっています。
しかし、その一方で多くの人がタクシードライバーを社会的に地位の低い存在と見なしています。どうやら「車の運転なんて誰でもできる簡単なことじゃん」と思っているようです。
明らかに誤解から勝手に低いイメージで見られているだけです。悲しいことです。
実際はタクシードライバーの平均年収は300万円台ではあるものの年収1000万円以上の人もいて「やればやっただけ稼げる職業」となっています。世間からどう見られようが、頑張ってたくさん稼いで「フフン」と鼻で笑ってやりましょう。

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フフン

5. 規則正しい食事が難しい

タクシードライバーの収入アップは、いかに多くの乗客を見つけるかにかかっています。そのため「空車」で走っているときは必死に乗客を探します。お客さんを乗せているときは「安全に快適に、なおかつ迅速に目的地に行く」ことに必死になります。
そんなわけでタクシードライバーは勤務中はずっと必死です。その必死の合間を縫って休憩したり、食事をしたりします。毎日決まった時間に食事するのは難しいと言えます。
お気に入りの喫茶店の格安ランチを食べたいと思っても、行ってみるとランチタイムが終わって格安ランチが無くなっていたりします。そんなわけでコンビニの駐車場でコンビニ弁当を食べることが多くなったりします。
コンビニ弁当も悪くはないのですが、つい「食べれるときにガッツリ食べたい」と思ってしまってガッツリ系のコンビニ弁当が多くなり、栄養バランスが偏ったりします。
健康第一のタクシードライバーですから、栄養バランスを考えた食事を心掛けたいものです。

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こんな食事

6. 1人の時間が意外と多い

収入をアップさせるため、たくさんのお客さんを乗せたいと思うのがタクシードライバーです。次から次へとお客さんが乗ってくれれば、それに越したことはありません。また、たくさんのお客さんを見つけるためにできる「方法」もあります。
とは言え、そんな風に次から次へとお客さんが乗ってくれるなんてことはそうそうありません。
お客さんが見つからないときのタクシードライバーは孤独です。隣には口うるさい上司やうっとおしい同僚もいませんし、気軽に冗談を言い合える仲間もいません。「だから良い」という人がタクシードライバーの仕事に就くわけですが、それでも時折、ふと寂しく感じたりもします。にんげんだもの。

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孤独

7. 酔客が厄介

タクシードライバーにとって、夜中の繁華街は稼ぎどきです。終電を逃した人がタクシーを利用して帰宅しようと待ち構えています。
その中には、タチの良くない酔っ払いもいます。
酔っていても気持ち良くしていて、何なら降り際にチップでもくれれば言うことないのですが、「乗った途端に眠ってしまって行き先を言ってくれない」「ドライバーにからむ」「眠ってしまって目的地に着いても起きない」という人はなかなか厄介です。
中でも一番厄介なのは、酔って車中で吐いてしまう人です。清掃して臭いを消すのもドライバーの仕事になります。そうしないと次のお客さんを乗せることができません。
夜の繁華街は幸と不幸が隣り合わせだったりします。

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酒は飲んでも飲まれるな

8. 酔ってなくても厄介な乗客

世の中には「相手の立場を想像しない」という人がたくさんいます。「できない」のではなく「しない」のです。悲しいことですが事実です。
「タクシードライバーだから当然」といった思い込みを強く抱いている人もいます。例えば、ドライバーが行き先を尋ねると、いきなり店名を言います。たまたまドライバーがその店を知らなかったりすると「タクシードライバーのくせにあんな有名な店を知らないのか」と怒り出したりします。もちろん、タクシードライバーなら地元の店舗の情報はなるべく仕入れておいたほうが良いでしょう。それでも怒るこたあないでしょう。
また、お客さんの中にはタクシードライバーを蔑視して、酔ってもいないのにからんでくる人もいます。横柄な態度の人もいます。
もちろん、法的にいけない人にはきちんと会社に報告して対処すべきですが、そこまででもない「困ったお客さん」がいた場合、早めに気持ちを切り替えることが肝心です。

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気持ちを切り替えよう

9. 地理を覚えられない

タクシードライバーにとって「道に迷うこと」は致命的です。タクシードライバーとして収入アップを目指すなら「道を覚えること」は必須です。
とは言え、中にはなかなか道を覚えられないという人もいます。人によって得意不得意、向き不向きがあるようです。
道を覚えるには「ランドマークを含めた景色ごと覚える」などのコツもあります。でも、基本的には努力を積み重ねるしかありません。

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しっかり覚えよう

10. やることが多い

世間の人は「車の運転なんて誰にでもできる簡単なこと」を仕事としているタクシードライバーを「社会的地位の低い職業」と見なしてしまう傾向があります。
しかし実際は、そんなに簡単ではありません。
一般の人が何気なくしている「車の運転」も、実はいろいろ複雑な作業の積み重ねではあります。それに加えてタクシードライバーは、乗客のいないときは乗客を探し、乗せたときは自動ドア操作から接客、降りるときは精算と、運転以外の作業がいろいろあります。
中でもうっかり忘れてしまうと後々厄介なのがメーターの操作です。お客さんを乗せてタクシーを発進させるときに行うので、道路状況の確認などが多くて、うっかりしがちでもあります。

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タクシーメーターは忘れずに

トラック運転手が気をつけたい病気

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トラック運転手にとって何よりも大切なのは「安全運転」です。
そして「安全運転」のために必要なのが健康管理です。健康管理はトラック運転手に限らず、タクシー運転手やバス運転手など、あらゆるプロドライバーにとっても必要です。
運転手は体調不良によって交通事故を起こしかねないからです。風邪も禁物です。
トラック運転手には「タフな荒くれ男」というイメージがありがちですが、病気もすればケガもします。体力仕事なので疲労もたまりがちで、しかも「常に安全運転を」という精神的な緊張感がストレスともなります。

だからこそ、健康管理がトラック運転手として仕事を続けていくためにはとても重要になります。しかし、トラック運転手ならではの「なりやすい」職業病とも言える病気があります。トラック運転手がことさら気をつけたい病気もあります。
今回はそんなトラック運転手が要注意な病気を紹介します。

腰痛

長時間、運転席に同じ姿勢で座り続けるトラック運転手がなりやすいと言われている筆頭が腰痛です。
同じ姿勢で座り続けることで腰の筋肉が緊張し、それが腰痛の原因になります。また、荷の積み下ろしを手作業で行うことが、腰の負担にもなります。
トラック運転手の腰痛対策としては、運転中の姿勢の改善、腰への負担を減らすクッションの使用、休憩時のストレッチなどが挙げられます。
運転姿勢が猫背になっていたりすると腰に負担をかけてしまうので、背筋を伸ばし、いわゆる「正しい姿勢」を心掛けましょう
また、荷を持つときも、古武術などで「腰に負担をかけずに重い荷を持つ」技があるので、それを身に着けるのもいいかもしれません。

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姿勢は正しく

エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群は、食事や水分を十分に取らずに、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないと陥る病気です。足を動かさないので血行不良になり、それによって血液が固まりやすくなるのです。すると最悪、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓などを誘発する恐れがあります。
「足を動かさない」ために起こる病気なので、こまめに足を動かして予防に努めましょう。具体的にはこまめに休憩を取り、休憩時にはトラックを降りて少し歩くことを心掛けると良いでしょう。
また、体内の水分が減って血液がドロドロになると血栓ができやすくなるので、水分補給もこまめに行うほうが良いです。
仕事中はトイレに自由に行けないからと「水分をなるべく取らないようする」トラック運転手も多いかもしれませんが、エコノミークラス症候群を避けるためには水分補給が大切です。

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エコノミークラスでなりがちなエコノミークラス症候群

びろうな話でナンですが、コレもトラック運転手がなりがちだと言われています。
やはり同じ姿勢で長時間座り続けることが原因です。つまり血液の循環が悪くなることでできてしまいます。
血液の循環を良くするために、こまめに体を動かしましょう。

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痔は厄介な病気です

肩こり

これまた長時間、運転席に同じ姿勢で座り続けることで起こりやすくなります。
同じ姿勢を続けること、精神的なプレッシャー、前方注意を続けることでの目の疲労などによって筋肉が緊張して引き起こされると言われています。
腰痛と同じで、体型に合ったクッションの使用、こまめなストレッチ、正しい姿勢などで予防します。

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つらい肩こり

心疾患

トラック運転手は上記にもあるように血行不良になりがちです。そのために引き起こされる可能性が高まるのが心疾患です。
実際にトラックに限らず「運転手には心疾患が多い」というデータがあるそうです。
偏った食生活、ストレスも心疾患の要因となります。
こまめな休息とストレッチとともに、栄養バランスを考えた食事を心掛けましょう。

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心疾患は怖い病気です

睡眠時無呼吸症候群

これはトラック運転手がなりやすいと言うより、なってしまうととっても危険なので要注意という病気です。
とは言え、「なりやすい」という説もあるようです。
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っているときに呼吸が止まってしまう疾病のことで、肥満体型の人に多いと言われています。特にイビキをかく人はその傾向が強いので、誰かから「イビキをかくよ」と言われた人は、一度専門医の診察を受けてみるといいかもしれません。
いろいろな症状が引き起こされますが、起きているときに集中力が低下したり、強い睡魔に襲われたりします。そのために交通事故を起こしてしまう危険が高まるため、トラック運転手が特に警戒すべき病気なのです。

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居眠り運転は絶対ダメ

脳疾患

これも血行不良で起こりやすくなる病気です。
血管に血栓ができ、それが血流の妨げになり、脳梗塞くも膜下出血などを引き起こします。
適度な運動と休憩、栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠など、一般的な「健康的な生活」によってできるだけ回避しましょう。

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脳疾患も怖い病気です

最後に

トラック運転手に限らず、すべての職業に言えるのが「体が資本」ということです。日ごろから健康管理を心掛け、病気のときには無理せず、快復に専念しましょう。
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女性タクシードライバーの苦労10選

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タクシードライバーの平均年収は300万円台で、決して高額とは言えませんが、中には年収1000万円以上を得ている人もいるそうです。たくさんの乗客を獲得できれば、月収50万円~月収70万円も夢ではありません。
とは言え、タクシードライバーの人手不足が続いています。それを打開するため、女性タクシードライバーを増やすための取り組みも始まっています。例えば数年前から国土交通省が「女性ドライバー応援企業」認定制度を創設しています。「女性ドライバーの採用に向けた取り組みや、子育て中の女性が働き続けることのできる環境整備を行っている事業者を支援・PRすることを通じて、タクシー事業における労働力不足の解消に向けた女性の新規就労・定着を図る」のだそうです。
しかし、もともとタクシー業界は「男の世界」ウ~ン、マンダムだったわけで、そこに飛び込む女性ドライバーにはそれなりの苦労もあったりします。
ただ、女性タクシードライバーは、タクシードライバーの仕事に重要な「接客」や、運転そのものが細やかでていねいなので、多くのタクシー利用客に歓迎されています。世の中からは女性タクシードライバーの増加が望まれています。
そんな世間の要求に応える意味からも、タクシードライバーの人手不足解消という意味からも、タクシードライバーという仕事に興味のある女性には、ぜひ思い切ってタクシー業界に飛び込んでほしいものです。

そこで今回は、女性がタクシードライバーになったときに経験するかもしれない苦労をピックアップしてみました。あらかじめこんなことがあるかも、と分かっていれば、覚悟もしやすいでしょう、という親心です。参考にしてみて。


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1. 軽く見られがち

これは女性に限ったことではありませんが、世の中には「タクシードライバーは、他にできる仕事のないヤツが就く、底辺の仕事」だなんて言いふらす不埒な輩が実在します。これに「男尊女卑」というカビの生えた古臭い価値観が加わると、もはやチャック・ノリスにだって手に負えません。
そういうアホは平気でタクシードライバーに横柄な態度を取ったり、無茶を言ったり、難癖をつけたりします。
いつの世にもアホはいるものです。気にしないのが賢明です。
ただ、実際は女性タクシードライバーはまだ全体の2%くらいしかいないので、ほとんどの乗客が珍しさもあってていねいに接してくれます。女性客は同性ということで安心し、男性客は「女性には優しく接すること」を基本としています。

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偏見を持っている人もいる

2. セクハラ問題

タクシードライバーを軽く見るついでに、女性ということで図に乗ってセクハラしてくる男性客も実在します。
セクハラ発言してきたり、口説いてきたり、中には体に触ってくるようなセクハラ野郎もいるようです。
もちろん、口説いてきた相手が好みのタイプで、口説き方も真摯なものであれば、それに応えるのは自由です。ですが、そんなことは滅多にないのが現実。
セクハラしてくる乗客は酔っている確率が高いので、それを避けるには夜の繁華街に近づかないのも1つの手段です。ただ、夜の繁華街は終電を逃した人がタクシーを利用しがちなので、タクシードライバーにとって一番の稼ぎどき、稼ぎ場所でもあるので、これを避けると大きな収入を逃すことにもなるかもしれません。なかなか難しい問題です。
また、今はタクシーにもドライブレコーダー完備が当たり前になってきているので、女性ドライバーにセクハラしてくる乗客も減ってきていると言います。

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酔って絡むおじさん

3. 職場環境が整っていない

タクシー業界はもともと「男の世界」ウ~ン、マンダムだったので、営業所の女性用トイレが少なかったり、女性用更衣室や女性用シャワーがなかったりする会社がまだまだあります。
ただ、女性も採用するような会社であれば、そうした職場環境も改善されるだろうと期待できます。
それに国土交通省の「女性ドライバー応援企業」に認定されている企業であれば、女性が働きやすい職場環境が整えられているでしょう。
また、職場環境は求人でもチェックできます。就職先を選ぶときは、ドライバー専門の求人サイトでそういった細かいチェックをすることをおススメします。

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風通しが良く、働きやすい職場

4. トイレ問題

タクシードライバーは仕事中、トイレに行きたくなったらタクシーを停めて利用できるトイレを探さなければいけません。これは男性ドライバーも同じなのですが、多くのタクシードライバーはコンビニのトイレを利用します。
多くの日本人が「コンビニでトイレを利用したら、何か買い物しなければいけない」などという強迫観念にとらわれていて、欲しくもない缶ジュースを買ったりします。
まあ、それはまだマシなほうです。
男性のタクシードライバーは、コンビニがないときは公園の公衆トイレなんかも利用します。しかし、公園の公衆トイレは利用するのに大いなる勇気が必要になるレベルに汚かったりします。女性には耐えられないレベルだったりします。

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ハードルの高い公衆トイレ

5. 仕事と家庭の両立

これはタクシードライバーに限ったことではなく、すべての「働く人」の問題かも、です。もちろん女性だけの問題じゃありませんよ。
タクシードライバーにはさまざまな勤務形態があります。中でも「隔日勤務」という特殊な勤務形態は、タクシードライバーとして最も収入アップを見込めることで、多くのタクシードライバーがこれを選択しています。
それは朝から翌日の深夜までほぼ1日近く勤務し、そこから丸1日休むという勤務です。これを月に12日間くらいこなし、後の18日間くらいが休みになります。この隔日勤務をこなしながら、家事もすべてやろうとするのは、物理的に無理だったりします。
隔日勤務ではなく、毎日昼間だけ勤務することもできます。ただ、収入は隔日勤務ほどには上げられないかもしれません。
もし、家事も育児もこなしがら、多少家計の足しになればと、あまり高収入を望まないのであれば、タクシードライバーの仕事はまさに最適です。タクシードライバーの仕事はワーキングマザー向きの仕事と言えるでしょう。

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家事も大変

6. エアコン問題

女性は男性より冷え性である人が多かったりします。しかし、多くの男性客は、特に夏はタクシーに乗ったとたんにキンキンに冷えた車内でリラックスしたいと考えています。そのため、特に夏はタクシー車内をなるべく冷やしておく必要があります。これが女性タクシードライバーにとってはキツイ状況になっています。
とは言え、タクシーを利用する女性客の中には「キンキンに冷えたタクシーは苦手」という人もいます。なかなか難しい問題です。

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エアコンの効き過ぎは結構ツライ

7. 仲間が少ない

女性タクシードライバーは、タクシードライバー全体ではまだ2%くらいだと言われています。女性タクシードライバーは増えたとは言え、やはり圧倒的に少ないのが現状です。
そのため、女性タクシードライバーはなかなか女性タクシードライバー同士の横のつながりを持つことができません。勤務先に女性ドライバーがいない場合もあります。
しかし、女性タクシードライバーが増えつつあるのも事実です。数人の女性タクシードライバーを抱えている会社もありますし、女性タクシードライバー中心に雇用している会社もあります。また、タクシードライバーは自由度の高い職業なので、他社の女性タクシードライバー同士で交流しようと思えば、それも難しくはありません。

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紅一点になることも

8. 男性ほど稼げない

タクシードライバーの平均年収は300万円台と言われていますが、男女別のデータでは男性が年収300万円台となっているのに女性は年収300万円弱となっています。
ですが、タクシードライバーの給与は歩合制になっていることが多く、お客さんを乗せれば乗せただけ稼げる仕事になっていて、そこに男女差はありません。
それでもデータとして男女差があるのは、ほとんどの男性ドライバーは最も稼げる隔日勤務を選択していて、女性は育児とも両立できる勤務を選択し、勤務時間そのものに違いがあるからです。
女性でも男性と同様の勤務であれば、年収1000万円以上も可能なはずです。

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頑張れば男女格差はないはず

9. 自分なりのおしゃれができない

多くのタクシー会社では、タクシー運転手の服装が決められています。中には制服の着用を義務付けているところもあります。
タクシー運転手の制服と言えば、帽子、ネクタイ、ベスト、白手袋、革靴といったスタイルです。これをおしゃれと思うかどうかは、個人個人のセンスによるでしょう。
少なくとも「こういうかわいいファッションがしたい」といった個人的な思いはかなわないかもしれません。
もちろん、ファッションに何のこだわりのない人には問題ありません。それに、一般企業にもいかにもOL風な古臭い制服をいまだに採用している会社もありますから、あまり大きな問題ではないかもしれません。

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こんなファッションは無理

10. 運転が不得意な人もいる

「女性は車の運転が下手」という偏見を持った人がいます。運転の上手下手に男女差があるという科学的根拠はありません。ただ、「運転は好きだけどうまくはない」という女性もいます。もちろん、そういう男性もいますけど。
ただ、タクシードライバーとして仕事をするには第二種運転免許が必要になります。曲がりなりにもその免許を取得してタクシードライバーになったのであれば、それなりの自信を持って仕事しましょう。
また、自分は運転は好きだけどあまりうまくないという自覚があれば、慎重な安全運転を心掛ける優良ドライバーになれるはずです。

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運転が得意な人もいる