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トラック運転手が仕事を辞めたいと思う瞬間(とき)

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トラック運転手は「車の運転が好き」という人にとっては、その好きなことをしながら平均年収400万円前後を得られる「やればやっただけ稼げるおいしい仕事」であり、社内でのわずらわしい人間関係によるストレスもない「気ままな仕事」だと言えます。
「運転が好き」「稼ぎたい」と思いつつ「気ままに仕事したい」という人には、まさにうってつけの職業です。
とは言え、トラック運転手として思う存分働いている人も、ときには「辞めたい!」と思うことがあります。人生ってそんなもの。子どもたちが憧れる人気職業のプロスポーツ選手だって芸能人だって、そんなものです。人生は山アリ谷アリです。どんなことがあってもその職業にしがみついていたいなんてのは政治家サンくらいです。

今回は、トラック運転手が仕事を辞めたいと思う「きっかけ」をご紹介します。何かの参考になるんじゃないでしょうか。

1. 事故ったとき

事故に対する思いは「車の運転」を仕事とする者にとって共通の感覚ではないでしょうか。
もちろん、事故の程度によっては仕事への復帰が不可能になることもあります。ただ、そこまでいかなくても精神的に「運転が怖くなる」ということもあります。
自分に非がある場合はもちろんダメージも大きいですが、自分に非がなくてもダメージがあります。そればかりか、自分が当事者ではなくても、たまたま事故現場を目撃しただけでも、一瞬「転職」を考えてしまうようです。
何にせよ、日ごろから無事故無違反をしっかり心掛けましょう。

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事故は避けたいもの

2. 荷主の担当と相性が悪かったとき

トラック運転手は会社内の人間関係をストレスに感じることは少ないと言いますが、荷の届け先の対応に苦労することはあります。中には、荷主の対応を不合理だったり、理不尽に感じてしまうこともあります。
もちろん、そんな荷主ばかりではありません。しかし、たまにでも理不尽な対応をされると、やはりダメージとして感じてしまうのが人間です。

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合わない人もいるかも

3. 世間からディスられたとき

多くの人が、トラック運転手の仕事のおかげで便利な生活を享受できているのが現代社会です。ところがその一方で、多くの人がトラック運転手全体に対して悪いイメージを持ってしまっています。
何かの拍子に、その悪いイメージを感じ取ってしまうと、やはり仕事に対するモチベーションも下がってしまいます。
何があろうと「トラック運転手は社会貢献度の高い仕事」だということを忘れないようにしましょう。

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社会を支える仕事です

4. 体を壊したとき

トラック運転手は体力が必要な仕事です。
手作業での荷の積み下ろしのときには筋力も使います。長時間車を運転するのもかなり疲労する体力仕事です。
また、長時間同じ姿勢で運転席に座っていることで腰痛や肩こりに悩まされたりします。
この腰痛がひどくなったり、どこかケガをしたり、体を痛めて長時間の運転をきついと感じるようになると「辞めたい」と考えるものです。
日ごろからきちんと健康管理に注意し、長く働ける健康な体を維持しましょう。できれば体を鍛えましょう。
何にせよ「体が資本」です。

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ここまでじゃないけど体力仕事

5. 給料の良い会社を見つけたとき

これはトラック運転手という職業を辞めたいというより、会社を移りたいという思いです。
何の気なしに求人情報を見ていて、今の会社より「楽そうで給料や待遇が良さそう」な会社を見つけると、やはり「今の会社を辞めたい」の気持ちがムクムクと湧いてくるものです。
また、例えば高校時代の友人と再会し、その仕事や収入なんかを聞いて自分より良く思えちゃったりすると「トラック運転手を辞めたい」と思わなくもないです。

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うーん、うらやましい

6. 孤独を感じたとき

トラック運転手の仕事は基本的に1人で行います。トラックの運転席の横には上司も同僚も誰もいないことがほとんどです。
だから「自由気ままで良い」というメリットになっています。
その反面、ふと孤独を感じてしまうこともあります。まして、長距離の仕事では、数日間家に帰ることができず、家族にも会えなかったりするので、余計に「寂しい」という思いを募らせてしまいます。
とは言え、今は誰もがスマホでいつでもどこでもつながることができるので、そういったものがなかった昔ほどには孤独も感じなくなっているようです。

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寂しさMAX

7. 歳を取ったと感じたとき

トラック運転手は体力仕事です。人間、歳を取ると体力は衰えていきますので、体力的に衰えを感じてくると、トラック運転手の仕事を辛いと思うようになります。
トラック運転手は人手不足が続いていて、トラック運転手の定年を引き上げ、60代でも働ける会社が増えています。60代でもバリバリ働けるよう、日ごろから体力維持に努めましょう。

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人は皆、歳を取ります

8. 休日だったのに出勤になったとき

トラック運転手の仕事にも繁忙期のある職場があります。そんなときは休日出勤しなければならなくなったりします。
また、同僚が急に体を壊したりして欠勤になったとき、その穴埋めを頼まれることもあります。
そんなときはふと「転職」という言葉が頭に浮かびます。
ですが、「困ったときは助け合おう」とも言います。誰かを助けておくと、次に自分が困ったときには誰かが助けてくれるかもしれません。
また、繁忙期にたくさん働けば、その分、収入が増えます。モノは考えようと割り切ることも、ときには大事かも。

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助け合おう

9. 怖い目に遭ったとき

事故には至らなくても、あと少しで事故ってしまったかもという怖い経験をすると、やはり仕事が辛くなってしまいます。
また、あおり運転をされたり、トラックの横を自転車やバイクがすり抜けていったり、ヒヤッとするような体験も避けたいものです。大雨、大雪、土砂災害、水害など、自然災害にも大いに危険を感じてしまいます。
中には心霊体験のような、超自然的な怖い目に遭う人もいるとかいないとか。

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怖っ

10. 人生に迷いを感じたとき

トラック運転手に限らず、誰もが、どんな仕事に就いていようが、長い人生において一度は「迷い」を感じてしまうこともあります。そんなときふと「仕事を辞めたい」と思ってしまうかもしれません。
そんなときはじっくり考えましょう。より良い人生へのヒントが見つかるかもしれません。

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ときには迷うことも

トラックドライバーがちょっと自慢したいこと

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トラックドライバーは平均年収が約350万円~486万円で、最大年収は約650万円とまで言われています。そこそこな企業でそこそこな給料をもらう一般的なサラリーマンと比べても遜色ない収入です。
その割に一部で「底辺職」などと言われ、イメージが悪く、ここのところ人手不足が続いています。ま、人手不足は他のいろいろな業界でも似たような状況なのですが。

それはともかく、世間からいくら悪いイメージを持たれようが、今日も多くのトラックドライバーが誇りと自信を持って仕事して、日本の物流を支えています。人々の生活を支えています。
それだけにトラックドライバーにも、ささやかに自慢したいことの1つや2つや3つや‥10はあるのです。

1. 給料

トラックドライバーの仕事は「やればやっただけ稼げる」と言われ、昭和の昔には年収1000万円という猛者もいたそうです。
時代が変わり、さすがにそこまで稼ぐのは難しくなりましたが、それでも平均年収が約350万円~486万円で、最大年収は約650万円とまで言われています。これは自慢しても良い金額ではないでしょうか、えへんぷい。

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たくさん稼げる

2. 1人で気まま

トラックドライバーの仕事は「1人が基本」です。運転するトラックの運転席の隣には脂ぎった上司も、甘酸っぱい同僚もいません。
そのため、対人関係によるストレスはあまりありません
「あまり」というだけで、皆無というわけではありません。配車担当とソリが合わなかったり、荷主の担当者と相性が悪かったりして、それがストレスになることもあります。
とは言え、上司からのプレッシャー、同僚の足の引っ張り、クライアントからの無茶な要求と、人間関係のストレスに囲まれるサラリーマンに比べたら、物の数ではありません。

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ヤッター!

3. 自由

トラックドライバーの仕事は「1人が基本」です。運転するトラックの運転席の隣にはゴマ塩頭の上司も、極彩色の同僚もいません。
トラックドライバーの仕事は「安全に、時間通りに、確実に荷を届けること」であり、それさえ守れば、どの道を通ろうが、他に誰もいない運転席で音楽を聞こうが自由です。仕組まれた自由に誰も気づかなくても平気です。
走るトラックの運転席で「俺は自由だーッ!」と叫んでもいいわけです。分刻みのスケジュールで動かなければいけない政治家がうらやましく思うレベルの自由度ではないでしょうか。

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「自由だーッ!」

4. 世界を見下ろす

大型トラックは車体が大きく、運転席は普通自動車に比べてかなり高い位置にあります。その運転席に座ると、普通自動車の運転席からは見えないくらい遠くまで見渡すことができます。
また、横を通る普通自動車なんかを見下ろすこともできます。思わず偉くなった気持ちがしてきます。
だからこそ、トラックドライバーにはそんな気持ちを押し殺し、謙虚な気持ちで冷静に安全運転に徹することが求められます。

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こんな感じ?

5. 巧みな運転技術

トラックは車体が大きく、車体の周囲に目が届きにくくなっています。また道を曲がるときも予想外の動きをするので、普通自動車と同じ感覚では運転できません。トレーラーはさらに運転が難しくなります。
そんな難しい運転技術を身に着け、大型トラックを操るのがトラックドライバーです。それだけの技術を持っているということは自慢してもいいのではないでしょうか。
もちろん自分の運転技術を過信し、思い上がって「俺の運転を邪魔するヤツは許さん」などと勘違いするようになると、危険なあおり運転をしてしまいかねません。気をつけましょう。

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こんな運転はしませんが

6. トラックのカスタマイズ

長距離のトラックドライバーは、長時間トラックの運転席で過ごすので、運転席をなるべく「快適な空間」にしようとします。くつろいで仮眠を取れるように窓にカーテンを付けたり、長時間の運転が少しでも楽になるように、自分に合ったクッションを探して持ち込みます。
その他、お気に入りのハンドルカバーやシフトカバーを装着したりします。加湿器や空気清浄機を持ち込む人もいます。
また、さすがに1970年代の映画「トラック野郎」シリーズのように電飾をつけまくるトラックドライバーは激減しましたが、それでもトラックの設備をカスタマイズする人はいます。
そういう自分なりの「こだわり」は、トラックドライバー仲間についつい自慢したくなります。

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運転席を自分好みに

7. 地理に詳しい

仕事によって全国各地に行くのが長距離のトラックドライバーです。近距離のトラックドライバーも、比較的近い地域で、これも仕事によっていろいろなところに行きます
ルート配送ドライバーは毎日同じルートを走ります。同じルートですが、渋滞があればそれを回避する必要から、抜け道、裏道には詳しくなります。
トラックドライバーは仕事によって、いろいろな地域の道に詳しくなったり、同じ地域内で抜け道、裏道に詳しくなったりします。とにかく道には詳しくなります。何せ、毎日道を走っているのですから。
まさにプロドライバーは「道のプロ」と言ってもいいでしょう。トラックドライバーになりたてのころは「地理オンチ」でも、仕事をしているうちに詳しくなるそうです。

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必要な地図は頭の中

8. マッチョに

トラックドライバーの仕事は体力仕事でもあります。荷積み荷下ろしが手作業の場合、相当な筋力も使います。
荷積み荷下ろしが手作業の仕事のほうが、フォークリフトなどを使っての作業より大変な分、ギャラが良いとも言います。そのため、自ら進んで手作業の仕事をやりたがるトラックドライバーも少なくありません。
そういう手作業を続けていると、自然と筋肉がついていきます。
そうでなくても、長時間運転席に座り、安全運転に集中するのはとても疲れます。それでもその仕事を続けるにもやはり体力が必要です。また、長時間同じ姿勢で座っていることで腰痛にもなりがちです。
そんなわけで日ごろから体を鍛えるトラックドライバーは少なくありません。
トラックドライバーが自分の筋肉を自慢に思っていても不思議ではありませんよね。

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体を鍛える

9. エコドライブ

ガソリンを燃やして走行する自動車は、環境に負荷をかける存在です。そこで、なるべく環境への負荷を減らす運転をしようじゃないか、という運動が始まりました。それがエコドライブ普及推進の運動です。日本トラック協会も、この普及推進に参加しています。
それで各地方のトラック協会や、各地の自治体などがエコドライブコンテストを開催し、ドライバーのエコドライブ習得を促進したりしています。
エコドライブは環境に優しいだけではなく、燃費の良い走りを実現することで経費削減も実現するので、エコドライブを習得したトラックドライバーは、まさにプロドライバーの鑑と言ってもいいでしょう。これは自慢できます。

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エコな取り組み

10. 無事故無違反

トラックドライバーを「荒くれ者」と思っている人もいるかもしれません。「荒くれ者」と呼ばれてもおかしくないトラックドライバーも、もしかしたらいるかもしれません。
しかし、ほとんどのトラックドライバーは真面目で、堅実に、けなげに安全運転を遵守し、地道に仕事を続けています。ほとんどのトラックドライバーが「生涯無事故無違反」を目指しています。誰だって事故や違反などとは関わりたくありません。
とは言え、間違いを起こさない人間はいません。小さな事故、小さな違反をしてしまうトラックドライバーは少なくないでしょう。その中で、本当に「無事故無違反」を貫いているトラックドライバーは大威張りでそれを自慢しても良いでしょう。

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安全です

トラック運転手の仕事が必要な理由

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とにかく運ぶ

コロナ騒動で、デマだったはずのトイレットペーパーの品薄が現実になりました。
トイレットペーパーは、なくなってはいなかったのです。でも、スーパーやドラッグストアなどの売り場から消えました。買占めに走った人が多くいたからですが、それにしても在庫があるならすぐに再び並んでも良かったはずです。
しかし、現実には売り場から消えていました。それは、トイレットペーパーを運ぶトラック運転手が人手不足で、売り場までトイレットペーパーを運ぶトラックが稼働していなかったからのようです。
ここのところ、トラック運転手のなり手が激減しています。それで「非常事態にこういうツケを払わされることになる」と表現する人もいます。
トラック運転手の仕事を「やがて自動運転トラックに取って替わられ、消えていく職業」だと言う人もいます。しかし、まさに今、この時代にはなくてはならない、絶対に必要な職業だということが証明されちゃったわけです。

そこで今回、言わずもがななことかもしれませんが、あえてトラック運転手の仕事が必要な理由を列挙してみます。
普段からなくてはならない仕事であるばかりか、非常事態にこそなくてはならない仕事、それがトラック運転手なんだと、改めて思い起こしてみましょう。

1. 日用品を運んでくれるから

トイレットペーパーが店頭に並ぶのも、トラック運転手が運ぶからこそです。
他のあらゆる日用品も、もちろんトラック運転手が運びます。
食料品、雑貨、衣服、家具、寝具、書籍、医療品、その他すべてトラック運転手が運びます。トラック運転手が運ばないと、それらは店頭から消えます。

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やっぱり運ぶ

2. 食材を運んでくれるから

ここで言う食材は、飲食店で使われる食材のことです。
少数のお客さんを相手にする小規模の飲食店であれば、店主が仕入れに行って、直接店に持ってくるなんてこともありますが、それでもアルコール類などはメーカーに配達を依頼します。
ましてや大型の飲食店ともなると、やはり食材もトラックで配達してもらうことになります。
どっちみち、飲食店が買い付ける市場などに野菜や肉、魚を運ぶトラック運転手がいなければ、飲食店は食材を手に入れることはできません。

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とことん運ぶ

3. 製品の部品を運んでくれるから

トラック運転手は、一般の庶民が買い物をするものだけを運ぶのではありません。
例えば、自動車部品を自動車の組み立て工場に運ぶのもトラック運転手です。エアコンの部品を運ぶのもトラック運転手です。パソコンの部品も運びます。
それだけではありません。
ビルや橋を建てるとき、建設資材を運ぶのもトラック運転手です。

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これまた運ぶ

4. 製品を運んでくれるから

トラック運転手は部品や資材を運ぶだけではなく、できあがった製品も運びます。もはや「トラック運転手が運ばないものはない」とも言えるのではないでしょうか。恐らく、印刷局が印刷した紙幣を運ぶのもトラック運転手です。
自動車の部品を運ぶのもトラック運転手なら、その組み立て機械を組み立て工場に運ぶのもトラック運転手です。自動車の組み立て機械は、自動車産業と無関係の人が滅多にお目にかかるものではありませんが、トラック運転手が組み立て機械を運ばなければ、自動車が街を走ることもないわけです。

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こうやって運ぶ

5. 通販の商品を運んでくれるから

トラック運転手はネットショップでポチった商品を各家庭や企業なんかにも届けてくれます。
パソコン、ラック、テレビ、食品、化粧品、衣料品、CD、DVD、玩具と、ありとあらゆるものがネットショップで購入できます。
それだけではありません。メルカリ、ネットオークションなどでも、その品物の輸送にはトラック運転手が活躍します。
特に近年は通販やらネットオークションの利用が拡大し、トラック運転手の必要性がより大きくなりました。

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何でも運ぶ

6. 引っ越しの荷物を運んでくれるから

トラック運転手が個別の要望に対応してくれている仕事には、引っ越し荷物の運送もあります。
ここ毎年、引っ越しシーズンに引っ越し業者を確保することができずに「引っ越し難民」が発生するのは、引っ越し荷物を運ぶトラック運転手が不足しているからです。

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とりあえず運ぶ

7. 災害時に救援物資を運んでくれるから

地震などの自然災害が発生した緊急時、国や地方自治体と連携して緊急・救援輸送を迅速に行うのがトラック業界です。あの3.11のときに医療品や食料品を被災地に運んだのもトラック運転手です。
トラック協会では大きな災害時には協会内に対策本部を設置し、情報を収集して的確な緊急・救援輸送を行います。まさに、平常時に生活を支えるのもトラック運転手ですし、非常時に生活を守るのもトラック運転手というわけです。

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いつにもまして運ぶ

8. 石油やガソリンなども運んでくれるから

トラック運転手は固体だけではなく、液体も運びます。
石油、ガソリンを運ぶのは、主にタンクローリーです。飲料水やミルクなどを運ぶ仕事もあります。
石油、ガソリンなどを運ぶには大型運転免許の他、危険物取扱者などの資格を持っているか、または資格を持っている人が同乗している必要があります。トラクターを使う場合はけん引免許も必要です。
石油やガソリンなどを運ぶのはなかなか危険が危ないので、他の一般的なトラック運転手より収入も高い仕事になっています。

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もちろん運ぶ

9. 安心と安全を運んでくれるから

まさしく「トラック運転手が運ばないものはない」とも言えます。固体から液体まで、大小ありとあらゆるものを運びます。
トラック運転手が物資を運ぶことで、人々の生活が成り立ちます。企業の事業が成り立ちます。経済が回り、人々が安心して安全に暮らせるのです。

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しっかり運ぶ

 

10. 最後に

トラック運転手にも実に幅広く、さまざまな仕事があります。また、1つの仕事に対しても、さまざまな会社があります。
トラック運転手はこの世の中になくてはならない仕事ですが、就職先として考えるときは、後で後悔しないように、会社ごとの仕事の内容や待遇などをしっかり確認しましょう。

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今日も運ぶ!

トラック運転手にありがちな話

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トラック運転手にも会社によってさまざまな仕事があります。大型トラックで長距離を行くトラック運転手がいれば、毎日同じ地域の同じルートだけを回る2トントラックの運転手もいます。
とは言え、時間厳守で荷を運ぶプロドライバーとして、多くのトラック運転手が「似たような体験」をしているようです。人はそれを「あるあるネタ」だの「職業病」だのと言います。
特に大型トラックに乗っているようなトラック運転手を、世間の人は「荒くれ者」と思ってしまうかもしれませんが、トラック運転手もプロドライバーである前に「人間」です。失敗や欠点も含めた「あるあるネタ」は、人間誰しも経験しているものです。単なる「荒くれ者」ではないんです。
これからトラック運転手になろうという人は、なってみたら同じような体験をするかもしれません。
トラック運転手とは全然違う仕事に就いている人は「トラック運転手の生態ってそんな感じなのか」と思って、これからはトラック運転手に温かい目を向けてください。

1. 車内で仮眠していて居眠り運転してたと思って飛び起きる

特に長距離のトラック運転手に休憩は大切です。適度に休憩を取ることで、疲労や睡魔による事故を防ぐのです。
長距離の仕事では、深夜にトラックを走らせることもあります。眠くなることもあります。そのため、多くのトラック運転手は眠気覚ましにコーヒーや、刺激のあるタブレットを口にします。しかし、そうやって無理して運転を続けていると、ウトウトしてきて居眠り運転に突入してしまう危険もあります。
それを防ぐために、例えばPAなどでトラックを停め、仮眠を取ります。そこで眠りに落ちますが、何せ運転席なので「しっかり就寝」というわけにはいかず、何となく目が覚めるわけです。この「ふと眠りから覚めたときに運転席にいる」という状況から「しまったッア! 運転しなが寝オチした!」と、一瞬錯覚してしまいます。それで飛び起きるわけです。
落ち着いてあたりを見渡すと、トラックは停まっていて「そっか、仮眠していたんだ」と思い出し、ホッとします。

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仮眠

2. 知らず知らずトラックをカスタマイズする

トラック運転手の仕事はトラックの運転だけではありませんが、仕事の大半がトラックの運転ではあります。勤務時間のほとんどをトラックの運転席で過ごします。より快適に過ごせるようにしたくなるのが人情ってものじゃないでしょうか。ねえ、そうでしょう?
そんなわけで腰に優しいクッションを使ったり、自分好みのシフトカバーを付けたりします。中には電気ポット炊飯器なんかを置いたり、よほど大型トラックなら仮眠スペースを自己流アレンジしたり、頑張ってしまう人もいるようです。

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快適な空間

3. 荷積み荷下ろしで一度は失敗経験がある

荷積みに予想以上に時間がかかってしまい、出発が遅れ、かなり焦ってトラックを走らせるなんてことは、結構多くのトラック運転手が経験するようです。1日に何軒もの届け先を回る場合、荷下ろしの遅れも全体の進行に大きな影響が出るので厄介です。
また、手作業で荷積み荷下ろしをやっていて、うっかり荷を落としたり、どこかにぶつけてしまうと、もはや「悲劇」と言っても過言ではありません。破損などがあると、自腹で買い取りなんてこともあります。

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破損すると大変

4. 周囲から高度な運転技術を期待される

トラック運転手はプロドライバーなので「車の運転」に関しては過剰に期待されます。普通自動車運転免許より難度の高い大型自動車運転免許なんて持っているとなおさらです。
それで、例えば学生時代の友人が集まってドライブでもしようなんて話になると、たいていは運転を任されます。本当は仕事で毎日ハンドルを握っているので、オフのときくらいは運転したくない、という人もいます。

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オフの日くらい運転したくない

5. どんな難路もたいていは通れる

トラック運転手はプロドライバーなので「車の運転」に関しては過剰に期待されます。実際、難度の高い、恐ろしく狭い曲がり角を曲がるなんてこともあるため、トラック運転手の仕事を始めると運転技術は上がっていきます。
とは言え、決してF1ドライバーではないので、学生時代の友人が集まってドライブするとき、トラック運転手に運転を任せたとしても「前を走るスポーツカーを追い越しちゃえ」なんて無茶ぶりをしてはいけません。

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カーレーサー

6. 大盛り無料はテンションが上がる

トラック運転手の仕事は基本的に体力仕事です。そのため、食事はついつい「ガッツリ」を志向してしまいます。「大盛り無料」なんて表示を見るとむやみとテンションが上がり、もちろん大盛りを注文。「食べ放題」の店にも弱く、「食べ放題」の店に入ると理性のタガが吹き飛びます。
とは言え、「満腹は眠気の母」とも言います。食べ過ぎて睡魔に付け込まれると厄介なので、ほどほどにしたいものです。

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ガッツリ肉料理

7. 往路で見掛けた同業者のトラックを復路でも見掛けるとうれしい

往路で見掛けた同業者のトラックを復路でも見掛けると、仲間意識とでも言うのが芽生えます。もちろん、お互いに顔も知らない同士なんですが、「あんたも○○地方へ行った帰りか。俺もなんだよ」なんて心の中で呼び掛けてしまいます。何なら秘かに「気づいてアピール」します。
景気の先行きも見えにくく、国際情勢も楽観ができない昨今、気持ちをほのぼのさせるような仲間意識は大切にしたいですね。

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素晴らしき仲間意識

8. 雨の日が休日だとちょっと得した気分になる

休日は快晴のほうがうれしいと思いがちです。快晴のほうが気持ちよく遊びに出掛けられますから。
ただ、トラック運転手は少し事情が違います。
雨の日、トラック運転手は仕事をするのにかなり憂鬱だと言います。荷下ろしのときに荷を濡らしてしまう危険があるからです。
そのため、たまたま自分が休みの日に雨が降ったりすると、今ごろ雨の中で荷下ろしをしているだろう同僚のことを思い浮かべて「ごくろうさま」と思いながら、我が身の幸運にほくそ笑むのです。今日は出勤じゃなくてよかった、うふふふ、と。

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雨の日

9. トイレに行きたくなったときに限ってトイレが見つからない

トラック運転手にとって、尿意を催したときにトイレが見つからないことほど恐怖を覚える場面はなかなかありません。他には、車道を走る自転車を見つけたときなどですか。
時間が経つにつれて確実に強さを増す尿意と戦いながらトラックを走らせていると、次第に冷や汗でハンドルを握る手もベトベトになってきます。
しかも、そんなときに限ってトイレがあるような場所がありません。遠くにコンビニの看板が見えて緊張が少しゆるむのもつかの間、トラックを停められるほど大きい駐車スペースがなく、絶望の淵に立たされながら運転を続けることになります。

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手汗がベッタリ

10. 朝日を美しいと感じる

長距離のトラック運転手は夜通しトラックを走らせ、朝早くに荷を届けることもよくあります。遠くに続く山の稜線から朝日が差し始めると、「もうすぐ届け先に着くか」と、少しほっとします。時間通りに荷を届ける仕事も、もうじき無事に終わろうとしています。
そんなとき、ふと「なんてきれいな日の出なんだ」と感じます。トラック運転手の仕事をしていなければ、もしかしたら感じることがなかった「美しさ」かもしれません。
届け先が住宅街の真ん中なら、作業中のゴミ収集車に出くわすかもしれません。繁華街なら仕事終わりの水商売のお姉さんたちとすれ違うかもしれません。
どちらにしろ、トラック運転手の仕事をしていればこそ出会える、一般のサラリーマンはあまり見ることのない光景が、トラック運転手にほのかな達成感をもたらします。

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美しい朝日

トラック運転手に感謝すべきこと

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これは感謝祭

人間、感謝する気持ちが大切です。
人生はうまくいかないことや、不公平、不満、理不尽、不幸があふれています。そういうものです。
それで人はSNSなどで愚痴や他者への悪口雑言をまき散らします。ストレスが発散されます。
しかし、その日の最後の最後、寝る前には感謝の言葉をつぶやいてみましょう。気持ちが浄化され、スッキリ眠れるかもしれません。
愚痴や悪口を心にためるのは不健全かもしれませんが、愚痴や悪口を言葉として表に出すと、それはきっちり心に刻まれてしまいます。ぼんやりした思いがカタチとして残るわけです。
感謝の言葉を思い描いたり、口にすると、気持ちは優しくなります。うまくいかないことや、不公平、不満、理不尽、不幸に遭遇しても、それに長くとらわれなくなる、かもしれません。

社会に貢献している職業はたくさんあります。トラック運転手もその1つです。
もちろん、トラック運転手は、自身の仕事としてトラックを運転していて、仕事に対する報酬も得ます。誰に対しても偉ぶったり、逆に卑屈になったりする必要はありません。
ですが、お互いに感謝の気持ちを持ったほうが、世の中は平和になります。
昨今、トラック運転手の人手不足が続き、高齢化も進んでいますが、ここでトラック運転手に感謝すべきポイントを挙げてみます。
「トラック運転手ってのは大変な仕事かもしれないけど、そんなに意義の高い仕事なのか」と考える若者が増えるかもしれません。そうなれば、日本も「住みよい国」になれるような気がしないでもありません。

1. 物流を支えてくれる

言わずもがな、かもしれませんが、トラック運転手という仕事があってこそ、日本の物流は成り立ちます。
トラックが商品や製品や部品やら、あらゆるものを運ぶので、日本全国の工場が稼働し、農業や漁業も仕事ができ、スーパーはじめ店舗に商品が並びます。庶民が生活できるわけです。
トラック運転手が物流を支えることで日本経済、引いては生活が回るわけです。こりゃもう、トラック運転手に感謝しなくて誰に感謝するの?ってレベルです。
そりゃまあ、工場や農業従事者、漁業従事者などにも感謝すべきなんですが。

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まさに物流というイメージ写真

2. 商品を届けてくれる

トラック運転手は大きく物流を支えてくれているだけではありません。通販でポチった商品などを、何と個別に自宅やオフィスなどにも届けてくれるのです。
そんなの当たり前じゃんって思われるかもしれませんが、これって実はすごいことなんですよ。
国内の店舗に在庫がある場合、たとえ商品がドイツ製のぬいぐるみでもポチった翌日には手元に届くんですから。

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商品を届けてくれる

3. 悪口を言われても耐えてくれる

物流を支え、人々の生活を支えるトラック運転手ですが、世間ではとかく低く見られがちです。
確かにトラック運転手には運転が荒く、マナーを守らない人もいます。ほんの一部なんですが、そのために世間にはトラック運転手の悪口を広めて自分のストレスのはけ口にする人もいるわけです。
それでトラック運転手の中にも「なめられてたまるか」なんて逆上してしまう人もいて、それもどうかと思うわけですが、大勢のトラック運転手は世間から低く見られようが、ネットにトラック運転手全体への悪口を書かれようが、日々コツコツと、真面目に仕事を続けます。
トラック運転手自身の生活のためですが、それでも頭が下がります。

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耐える

4. 安全運転を守ってくれる

トラック運転手は物流を支える存在です。
それだけに毎日、とてもたくさんのトラックが道を走っています。道行く自動車の大半がトラックだと言っても過言ではないかもしれません。
自動車に付きものなのが交通事故です。そのため、ネットで「トラック運転手」を検索すると、必ずと言っていいほど交通事故のニュースが上がってきます。
そりゃ、道行く車の中でトラックの割合が圧倒的に多いのですから、事故におけるトラックの割合も多くなります。
それでもトラック運転手は毎日安全運転を肝に銘じて、安全で慎重でていねいにトラックを走らせます。トラック運転手が事故に巻き込まれれば、収入を減らすことになったり、仕事さえできなくなる可能性があるからです。
それ以前に、ていねいな運転をしないと荷物を破損させてしまう危険もあります。
さらに、トラック運転手は業務でトラックを運転することから、会社による厳しいルールも課せられます。速度なども記録され、管理されているところもあります。
トラック運転手は運転が荒いなどと思っている人もいるようですが、それは勘違いです。実際には多くのトラック運転手が「荒い運転は無理」になっています。

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交通事故は避けたい

5. 道を譲ってくれた

トラック運転手は荷を安全に運ぶ、会社から厳しいルールを課せられている、自身が仕事を失いたくないといった必要上、運転がていねいになります。
さらに、人間的に真面目な人が多いので、運転はとても紳士的になります。
実際、トラックが道を譲ってくれて感動した、なんてエピソードを話す人も多いようです。勝手に「トラック運転手は荒くれ者」なんてイメージを持っているので、ちょっとしたことでも感動が大きくなるのかもしれません。

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紳士

6. 社会貢献活動に参加

トラック運転手には各県にトラック協会があり、そこではさまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。
例えば道路の清掃活動や交通安全教室などです。
また、トラック協会ではエコドライブを奨励しています。エコドライブは環境負荷の軽減に配慮した車の運転のことで、燃費向上にもつながります。
トラック運転手は職業ドライバーとして環境負荷を自覚し、それを少しでも減らすことで環境問題の改善に寄与しているわけです。

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エコ

7. 車高が高くて日よけになるところ

大型ショッピングモールなどの駐車場に車を停めるとき、他に空いているところはいくらでもあるのに、つい大型トラックの隣に停めてしまいます。
トラック運転手は運転がうまいだろうから、自分の車にぶつけられる心配をしなくて済むなんて理由もありますが、真夏なんかは、車高が高いので日よけになってくれるから、なんて人もいます。
また、車高が高いので、同じタイミングで運転席にいても隣の視線が気にならない、なんて利点もあります。
とにかく、トラックの車高が高いことに感謝したくなるときって、あるもんですね。

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日陰をつくるトラック

8. 災害時に活躍してくれる

地震などの自然災害が発生した緊急時、国や地方自治体と連携して緊急・救援輸送を迅速に行うのがトラック業界です。3.11のときに医療品や食料品を被災地に運んだのもトラックです。
トラック協会では大きな災害時には協会内に対策本部を設置し、情報を収集して的確な緊急・救援輸送を行います。
また協会は、日ごろから町内会などが主催する防災訓練への参加を運送業者に奨励しています。

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救援活動

9. 感謝されたくて仕事しているわけじゃないところ

このようにトラック運転手、トラック業界はさまざまな社会貢献的な働きを行っています。
しかし、最初に書いたように、トラック運転手は仕事としていろいろな荷を運んでいるに過ぎません。感謝されたくてやっているのではなく、生活費を稼ぐためという大きな理由があって荷を運ぶ仕事をしています。
もちろん、生活費を稼ぐ手段は他にもたくさんあり、お笑い芸人が人を笑わせることに喜びを感じるように、トラック運転手もトラックを運転することに喜びを感じているかもしれません。
実際、トラック運転手自身には「社会貢献している意識はあまりない」とも言います。
しかし、そんなことを聞くと、かえって感謝したくなるじゃありませんか。

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感謝

10. すべての人に感謝

ほとんどの人は仕事をしています。
生産的な仕事もあれば、あまり生産的ではない仕事もあります。給与の発生しない仕事もあります。
しかし、世の中はそういった仕事、そして仕事をしている人たちによって成り立っています。
この世知辛い現代社会、目をそむけたくなるような事件も起こり、誰かを恨みたくなるような不運も起こります。
でも、皆がお互いに感謝の気持ちを持ち、他者に優しく、余裕を持って接すれば、事件や不運も減るはずです。
その第一歩として、身近に商品を運んでくれるトラック運転手に感謝の気持ちを持ち、それを表に出してみましょう。

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最初の一歩

最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございました。多謝。

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読み終わった‥

女性トラックドライバーの憂鬱な現実

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トラック運転手は人手不足が続いていて、女性や高齢者の積極雇用を進めています。
ただ、高齢者は「高齢ドライバーによる交通事故」が大きな社会問題にもなっていて、一概に積極雇用を進めるってどうよという議論も出てきています。若い男性諸君、トラックドライバーになって心意気を示してくれ、と言いたいところです。

そんなわけで期待がかかるのが女性トラックドライバーです。
とは言え、長年「男社会」だったトラックドライバー業界が急に変わるわけもなく、女性トラックドライバーはなかなか増えていないようです。
それでも女性トラックドライバーは存在するのも事実です。増える可能性も確実にあります。そして大きな視点に立てば、女性トラックドライバーは増えてしかるべしであって、増えないことのメリットなんてありゃしないのです。

あえて問題提起しますが、一体、男性と女性とは根本的な身体の構造以外、そんなに大きな違いはないのではないでしょうか。女性っぽい男性もいますし、男性っぽい女性もいます。
男性らしさ、女性らしさって何なのでしょう? それは単なる幻想です。単に身体の構造が違うだけで、それによって社会性、精神性にも差異があると、思い込んでしまっているだけなんです。

女性諸君、トラックドライバーになって心意気を示しましょう。
ただ、トラックドライバーになってみると、こんな現実に直面するかもしれません。男ってのは愚かな生き物ですから。

トイレが少ない

10年前、20年前からトラックドライバーとして仕事をしていた女性の「苦労話」に必ず登場するのがトイレ問題です。
「昔は」ってことで、近年では多少改善されてきているようです。
例えばコンビニ。トラックドライバーがコンビニでトイレを借りるというのは、掃いて捨てて焼却して海に捨てるほど「よくある話」ですが、昔よりコンビニの数が増えたわけです。
また、トラックドライバーを雇う会社でも、女性トラックドライバーの積極雇用を進めるためにトイレも含めて社内の労働環境を改善しているところも増えています。
反面、トラックで荷を運ぶ先、つまり取り引き先である倉庫、工場などはいまだに「男社会」で女性用トイレがなかったりします。携帯用トイレは持っていたほうが良いかもしれません。

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少ないのです

給料が少ない

トラックドライバーの年収を調べると、男性は平均年収約450万円で女性が約320万円だというデータが出てきます。実に100万円以上の差があります。女性の給与は少ないです。
一方、個々の意見では「男女差はない」なんて話も聞きます。
男性と女性では、トラックドライバーと言っても働き方が違うので平均の数値に差が出ているのかもしれません。つまり男性は収入の多い長距離ドライバーも多いが、女性は家事と両立できるルート配送などの仕事に従事しているとか。
中には、給料に男女差を設けているブラックな会社もあるかもしれませんが。会社選びはじっくりやりましょう。

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少ない、のでしょうか

セクハラ

トラックドライバーの業界は長年「男社会」だったため、運送会社にも荷の届け先の会社にも「セクハラ野郎」が実在します。
近年のセクハラ問題のクローズアップによって、比較的若い人があからさまにセクハラしてくることは少なくなりましたが、中高年以上の男性には悪気なくセクハラしてくる人はまだまだいます。そしてトラックドライバーの周辺には若い人は少なく、中高年以上の男性が圧倒的に多かったりします。
特に荷の届け先は運送会社にとっては「お客様」なので、取り引き先のセクハラな言動を問題にして契約をこじらせたくないと考えてしまいます。こうした環境ではセクハラがなくなることはありません。
とは言え、女性トラックドライバーの積極雇用を進める運送会社などでは労働環境の改善に心を砕き、新たな社員教育を始めている経営者もいます。

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ストップ! セクハラ

同性の仲間が少ない

女性トラックドライバーの数は男性トラックドライバーに比べて圧倒的に少ないのが現実です。よって、運送会社でも男性20人に女性1人なんてことはザラです。
そのため、女性トラックドライバーが社内の同僚同士で「女性トラックドライバー特有の悩みや愚痴」をぶちまけ合うなんてことはなかなかできやしません。
どうしても同性の同僚がほしい人は、女性トラックドライバーがすでに在籍している会社を探して就職しましょう。女性中心に従業員を集めて設立した会社もありますから、探せば見つかるはずです。
社内で女性トラックドライバーがいなくても、他の会社の女性トラックドライバーと交流するというのも良いかもしれません。SNSなんかを使えば見つかるでしょう。

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仲間を増やそう

力仕事がキツイ

トラックドライバーの仕事はなんだかんだ言って体力仕事です。
荷の積み下ろしを手作業で行うこともあります。長時間の運転も体力的に結構しんどく、疲れます。
よく「女性のほうが男性より痛みに強い」とは言われますが、体力はやはり女性より男性のほうが勝っていることが多いです。もちろん体力が弱い男性も、すごい体力の女性もいますけど。
ただ、荷の積み下ろしもフォークリフトを使うなど、必ずしも力のいらない仕事があります。フォークリフトの資格が必要ですが。
また、長時間の運転に必要な体力もやっているうちに備わってくるでしょう。

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ここまでしなくてもいいかもしれません

おしゃれできない

トラックドライバーは、特に服装の規定がないことはありますが、少なくとも安全運転の邪魔にならない服装であることが必要です。ハイヒールでの運転はNGです。
ただ、工場勤務の作業でも好き勝手におしゃれできるわけではありません。逆に、世の中に「好き勝手におしゃれできる」仕事そのものが少ないものです。
まあ「好き勝手なおしゃれ」の内容にもよりますが。
好きなブランドのブティックに勤めれば、その好きなブランドを着て仕事できますから、人生でおしゃれを最優先したい人にはブティック勤めをお勧めします。

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トラックドライバーには向かない格好

家族・知人の理解を得にくい

トラックドライバーの仕事は世間から悪いイメージを持たれています。中にはトラックドライバーを「底辺職」だなどと言う差別主義者も日本国内に実在します。日本という国は差別と偏見にまみれた国なんだと思えて悲しくなります。
女性トラックドライバーの中には「トラックドライバーの父親を見て自分もトラックドライバーになった」という人もいます。そうした環境なら家族の理解も得られやすいかもしれませんが、そうでもないとトラックドライバーになることを反対されたりします。
しかし、自分の人生は自分で決めましょう。

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父の背中を見て育つ

偏見

セクハラ問題もその1つですが、トラックドライバーの世界は長年「男社会」だったので、そこで活躍しようとする女性は偏見にさらされがちになります。
そして女性トラックドライバーが浴びせられるのが「女のくせに」とか「女には無理」とか「女には分からん」などの暴言です。
とかく長年「男社会」を生きてきた男たちには「女に男社会を冒されたくない」という恐怖心があります。人は恐怖心にさらされると凶悪になることがあります。あおり運転なんかがその例ですね。
恐怖心に支配された人に正論は通用しません。だがら偏見は恐ろしいのです。
自分も他者に偏見を向けていないか、振り返ってみましょう。

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偏見と戦おう

最後に

とにもかくにも日本の物流を支えるトラックドライバーに女性の力は必要です。
男性の皆さんは偏見を捨て、広い気持ちで女性トラックドライバーを迎えましょう。
女性の皆さんは覚悟を持ち、多少のことにはめげずに頑張りましょう。
そうすれば日本も平和になるかもしれません。
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タクシードライバーへの感謝

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人生に感謝

社会に貢献している職業はたくさんあります。タクシードライバーもその1つです。
運転できない高齢者や障がい者の足となり、終電を逃した人たちを自宅まで届け、重い荷物を持った人を目的地まで運んでくれるのですから、タクシーに助けられている人は多いはずです。
もちろん、タクシードライバーは仕事としてそういう人たちをタクシーに乗せています。その働きの対価も手にします。タクシードライバーからすれば、収入の元となる料金を払ってくれるお客さんに「感謝」かもしれません。
前述したように、当然の「対価」なのですから、タクシードライバーと乗客は対等な関係です。本来、お互いに感謝し合う必要はありません。ましてや、タクシードライバーが一方的に見下される筋合いは全くありません。もちろん、タクシードライバーが乗客に横柄な態度で接するなんてもってのほか。
ですが、お互いに感謝の気持ちを持ったほうが、世の中は平和になります。
世の中には、社会に貢献している職業はたくさんあり、タクシードライバーもその1つなわけです。昨今、人手不足が続き、高齢化しているタクシードライバーですが、ここでそんなタクシードライバーに感謝すべきポイントを挙げてみます。「タクシードライバーってのは大変な仕事かもしれないけど、そんなに意義の高い仕事なのか」と考える若者が増え、タクシードライバーの人手不足問題が解消されれば、日本も「住みよい国」になれるような気がしないでもありません。

1. 運転がていねい

タクシードライバーの仕事は「お客さんを快適に、迅速に、安全に目的地まで運ぶこと」です。
この「快適に」「安全に」を実現するには、とにかく「ていねいな運転」が求められます。乱暴な運転では「迅速に」が実現できても「快適」「安全」は無理ですから。
タクシーは道が混雑する大都会でも、的確にお客さんを乗せ、安全に降ろさなければいけません。他の車の合間をすり抜けるような運転でも、お客さんに「危ない」と思われるようでは務まりません。それだけの高度な運転技術が必要です。高度な運転技術があるからこそ、ていねいな運転ができます。
そんな運転技術を日々研鑽しているタクシードライバーは偉いと言えます。

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どんな道も快適に運転

2. 接客がていねい

タクシードライバーの仕事は接客業でもあります。乗客を「快適に」運ばなければいけないのですから。
お客さんが静かに過ごしたいのであれば、必要以上にはしゃべらず、お客さんが会話を楽しみたいのであれば、適度なうなずきや、適度な話題を提供します。それもさりげなく。
そんな紳士なタクシードライバーであればこそ、乗客も信頼してそのタクシードライバーに命を託すことができるのです。

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紳士

3. 道をよく知っている

タクシードライバーの仕事は「お客さんを快適に、迅速に、安全に目的地まで運ぶこと」で、その「迅速に」を実現するのに欠かせないのが、運転技術以上に道の知識だったりします。目的地への最短ルートが瞬時に頭に浮かび、そこへ向かってこそ、タクシー利用客も「タクシーに乗って良かった~」と心の底から思えるのです。
渋滞にはまりそうになったときも、抜け道、裏道の知識があって渋滞を回避すれば、タクシードライバーはもはやヒーローです。

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ヒーロー

4. 福祉タクシー

タクシーには、一般的に街で拾ったり、駅前で見つけて乗る以外に、特別なサービスのために存在するタクシーがあります。夏場の心霊タクシーなんかもその1つです。
そうした特別サービスのタクシーに福祉タクシーがあります。身体障がい者などの送迎に利用されるタクシーで、リフトなどを装備した特殊車両が使われます。福祉タクシーのドライバーの中には、介護福祉士などの資格を持っている人もいます。
介護タクシーというタクシーもあります。介護タクシーのドライバーは必ず介護資格を持っています。ですから、ベットから乗車までの移動の介助もします。

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車いす利用者も気軽に乗れる

5. 観光タクシー

観光地のタクシー会社では、観光客のためのサービスを充実させているところがあります。
その地域の観光名所、ご当地グルメなどに関する専門的な知識を備えたドライバーが、そういったスポットを案内してくれるのです。厳しい認定試験をクリアした“地元の達人”が運転する「ご当地タクシー」なんてものもあります。
観光タクシー、ご当地タクシーと謳っていないくても、やたらと地元情報に詳しいタクシードライバーもいます。旅先でたまたまそんなタクシードライバーに巡り合い、あまり知られていない穴場の名所や名店を教えてもらった日にゃ、本当にタクシードライバーに感謝感激です。

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観光名所

6. キッズタクシー

子どもが巻き込まれる事件、事故が無くなることがなく、そんなニュースを見聞きすると、何ともやりきれない気持ちになります。
親が一番に考えるのは子どもの安全です。
そんな親にありがたいタクシーのサービスがキッズタクシーです。新生児を連れての退院、定期健診や予防接種、塾や習いごとの送迎などに活躍するサービスで、保護者が子ども連れで利用したり、子どもだけで乗車します。
子育て経験者、保育士資格者、小児救急講習受講者などがキッズタクシーのドライバーを務める会社もあります。

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赤ちゃんも安心

7. 反社逮捕に貢献

振り込め詐欺犯グループの男の逮捕に協力したタクシードライバーの記事がネットニュースに載っていました。タクシーに乗ってきた男の様子を不審だったことから通報し、逮捕につながったそうです。
また、タクシーに乗せた高齢女性の様子が気になり、話を聞いたところ「息子を名乗る人物から大金が必要になったと連絡を受けた」ということで「もしや」と思って通報。振り込め詐欺を未然に防ぐことになりました。
日ごろからいろいろな人間を相手に接客することで、細かい人間観察の能力が培われていたのかもしれません。

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逮捕

8. 人助け

ネットニュースには、タクシーに乗せたお客さんの尋常じゃない様子から話しかけ、実はそのお客さんが自殺を考えていて、タクシードライバーが自殺を思いとどまらせたという記事も紹介されていたことがあります。
自殺までいかなくても、さまざまな悩みを抱えたままタクシーに乗り、タクシードライバーに愚痴をこぼしているうちに何となく気持ちが晴れていった、なんていう経験がある人もいるのではないでしょうか。見知らぬ他人だからこそ気軽に心のうちをぶっちゃけられる、ということもありますからね。
ひと昔前なら、そういう愚痴をこぼす相手はバーのマスターやバーテンダーと決まっていましたが、タクシードライバーもいろいろな人の愚痴を聞き、知らず知らずのうちに多くの人の心を救ってきたかもしれません。

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バーテンダー

9. 神対応

遅れ気味の時間にタクシーに乗ったのに、搭乗手続きの締め切り10分前に空港に到着した、なんて体験をした人がいます。「10分前」はでき過ぎですが、タクシードライバーの頑張りのおかげでギリギリ間に合ったという人は多いのではないでしょうか。
終電逃してタクシーに乗ったものの、明らかに乗車賃に足りない所持金だったので、その所持金で行けるところまでと言ったら、ちゃんと自宅まで送ってくれて、足りない分の料金は受け取らなかったタクシードライバーもいるそうです。お客さんにとってはまさに「神対応」
そんな「神対応」をしてしまうタクシードライバーがいるから、調子に乗ってタクシードライバーに無茶を要求する乗客も出てきてしまうのかもしれませんが。
しかし、人から「神対応」されたら、自分も負けずに他人に「神対応」しましょうね。

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神様

10. 心遣い

「神対応」かどうかはともかく、雨の日に傘を渡してくれたり、疲れているときに栄養ドリンクをくれたりするタクシードライバーがいます。
もともとタクシードライバーが「運転好き」「接客好き」な人が多く、その「接客好き」が強過ぎるタクシードライバーもいるわけです。特に個人タクシーは自分だけの裁量でたくさんサービスできるので、心遣いをてんこ盛りに用意している人もいます。
そんなタクシードライバーに巡り合ったあなたはラッキーですよ。

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ラッキー!


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