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女性タクシードライバーに向いている女性のタイプ

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ドライバー業界全体が深刻な人材不足に陥っています。タクシー業界も同様です。
そのため、タクシー業界は求人募集も多く、高齢者、女性にも広く門戸を開いています。
女性タクシードライバーは昔から存在しましたが、その数は微々たるものでした。しかし、東京都ではこの25年で女性タクシードライバーの数が約1000人急増している、なんて数字も挙がっています。
国土交通省もタクシー業界での人材不足解消に向け、女性ドライバーの数を2013年度から2020年度にかけて倍増(約6700人→約14000人)するために「女性ドライバー応援企業」認定制度を創設しました。女性のタクシー会社への就職を後押しする制度です。
タクシードライバーはタクシーという密室で乗客と2人きりになることもあり、それを不安に感じる女性もいます。これも車載カメラの設置で、タクシードライバーの安全は以前より守られるようになり、だんだん女性が安心して働ける環境が整ってきていると言えます。
タクシードライバーは接客業でもあるので、そもそも世間はタクシードライバーに女性のていねいさ、繊細さを求めています。
そんなわけで今回は、タクシードライバーにはこんな女性が向いているはず、というタイプを紹介します。これを読んで「もしかしてこれって、ワタシのこと?」と瞳がキラキラした女性は、こぞってドライバー専門の求人サイトでタクシードライバーの求人を探してみましょう。


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1. たくさん稼ぎたい人

タクシードライバーの仕事は歩合制であることが多く、やればやっただけ稼げる仕事です。
ただ、タクシードライバーの平均年収は300万円台と言われていますが、男女別のデータでは男性が年収300万円台となっているのに女性は年収300万円弱となっています。微妙に女性が低くなっています。ですが、これは、女性が昼間だけの勤務を選択していることが多く、一方、ほとんどの男性が稼ぎの多い隔日勤務を選択しているからだと言われています。
とは言え、タクシードライバーの給与は歩合制になっていることが多く、お客さんを乗せれば乗せただけ稼げる仕事になっていて、そこに男女差はありません。女性でも男性と同様の勤務であれば、年収1000万円以上も可能なはずです。
女性の中には高収入の男性と結婚して、男性の収入を当てにしようと思う人もいます。それはそれで結構なことですが、中には「男の収入なんか頼らない。当てにしない」という人もいます。
そんな人は自ら起業したり、タクシードライバーになっているとかいないとか。

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たくさん稼ごう

2. 仕事と家庭の両立をしたい人

タクシードライバーの仕事は大まかに、一般的なサラリーマンと同じ「昼日勤務」、夕方から翌朝までの「夜日勤務」、早朝から翌日の朝まで、約21時間が勤務時間となる「隔日勤務」から選ぶことができます。
また、パートタイム勤務もあるので、いろいろな都合に合わせて勤務することができます。
他の職場が勤務時間に関して融通が利かず、困っているのであれば、一度タクシー会社で働くことを考えてみましょう。

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バランスが大事

3. 人間関係のストレスから離れたい人

女性はおしゃべり好きな人が多く、そのため、何かと他の女性とともに行動しがちです。ただ、人の付き合いには「合う」「合わない」があり、ときとしてこの「他人との付き合い」がわずらわしくなることがあります。
トラブルに発展することもあります。こんなときは、心の底から「人間関係のストレスから逃れたい」と思います。
そんな人に朗報です。
タクシードライバーは基本的に1人で仕事をします。1人でお客さんを見つけ、1人でタクシーを運転します。人間関係によるわずらわしさはほぼありません。
たとえ、苦手なタイプのお客さんが乗ってきたとしても、目的地に着くまで我慢すれば終わります。

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絡み合った人間関係

4. 車の運転が苦にならない人

タクシードライバーの主な仕事は、タクシーを運転することです。勤務時間のほとんど、タクシーを運転することになります。
そのため、「車の運転が苦手なことのベスト3に入る」なんて人には向きません。逆に「運転することが3時のおやつの次に好き」という人には天職とも言えます。

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運転好き

5. おもてなしの気持ちが強い人

タクシードライバーの仕事をより具体的に言うと、タクシーを運転してお客さんを安全に、快適に、迅速に目的地まで運ぶことです。ただタクシーを運転するだけではなく、接客業でもあります。
そのため、接客という、人とのコミュニケーション力を極めた仕事をしたい人にはおススメの仕事です。
そして一般的に女性は男性よりコミュニケーション力が優れていると言われています。

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快適に過ごしてもらう

6. 学歴・職歴は低いけど正社員になりたい人

タクシー業界は長年人手不足に悩んでいます。そのため、採用に際して学歴を重視していない会社が多いです。
タクシードライバーの正社員になる難度はあまり高くありません。学歴が低く、職歴があまりなく、普通自動車第一種免許のみ所持の人でもタクシードライバーの正社員の内定を獲得することができます。レッツ、ビギン!

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偏差値社会をぶっ潰す勢い

7. 地域に貢献したい人

タクシードライバーはさまざまな形で地域に貢献できる仕事です。
特に地方の町なら、公共交通機関に代わる、地域住民の大事な足になります。自分で運転できない高齢者などにとっては、とても大きな存在です。
観光地では、観光スポットに案内してくれる観光タクシーのドライバーとして、地域の観光産業に貢献することもできます。
また、キッズタクシー、福祉タクシーなど、ある特有のサービスを提供するタクシーも登場しています。タクシーを運転しながら子育て支援や福祉に携わることができるわけです。
こうした地域貢献、社会貢献に尽力したい人にタクシードライバーの仕事はおススメです。

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子育て支援も

8. 自分というものをしっかり持っている人

タクシードライバーの仕事は社会貢献になっているにも関わらず。世間にはタクシードライバーを低く見る傾向があります。どうやら日本にはまだ身分制度が残っているようです。
タクシードライバーとして就職するのに学歴があまり関係ないからかもしれません。タクシーに乗ったとき、タクシードライバーの態度や言動を不快に感じた人がいるからかもしれません。
タクシードライバーを「ただ車を運転するだけでたくさん稼いで、たくさん休みやがって」と妬み、やっかんでいるからかもしれません。
どっちにしろ、こういった世間の目に過敏に反応しちゃう人は、タクシードライバーとして楽しく仕事をするのは難しいでしょう。
逆に、ありのままの自分になろう、少しも怖くないワと考える人は、タクシードライバーとして毎日を面白おかしく過ごせるはずです。

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身分制度

9. 個人事業主のように働きたい人

タクシードライバーとしてたくさん稼ぐには、ただ漫然とタクシーを運転していてはいけません。
タクシーを使用してくれる人の流れを考え、情報を集めて分析し、予測を立てて行動し、成果を上げる必要があります。タクシードライバーはタクシー会社の従業員ではありますが、たくさん稼ぐには経営者のような考え方、動きが求められます。
そしてタクシードライバーは基本的に1人で仕事をするので、ほとんど個人事業主のようなものです。

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経営者として考え、行動する

10. 自由でいたい人

人間関係や世間のイメージから自由でいたい人に向いているのが、タクシードライバーの仕事です。
くどいようですが、タクシードライバーは基本的に1人で仕事します。個人事業主のようなものです。
お客さんを探してタクシーを走らせているとき、右に行くか、左に行くか、決めるのはタクシードライバーです。やればやっただけ稼げる仕事ですが、やらなければやらないだけ収入が落ちる仕事でもあります。多くのことがドライバーの自己裁量に任せられています。
お客さんを乗せれば、行き先はお客さんが決めますが、なるべく早く着くルートを決めるのはタクシードライバーであることが多いものです。
勤務時間も選択に幅があり、自由な時間として休みを多く確保することもできます。

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自由だーっ!

ビジネスマンがトラック運転手に転職する理由

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ルンルン気分

トラック運転手の仕事にはさまざまなメリットがあります。デメリットもありますが、メリットもちゃんとあります。
そして人と仕事、人と会社には相性があります。はたから見て「あの人は仕事が楽しそうでイイなあ」なんてうらやましく思っても、実は本人は嫌々仕事しているかもしれません。「あの人はなぜ、あんな辛い仕事をしているんだろう」と不思議に思っていたとしても、もしかすると本人はルンルン気分(死語)で仕事しているかもしれません。
人は高い給与に惹かれ、そこそこ大きな会社に就職しようとします。とにかく必死に就職します。若いとなおさらです。若いうちは「みんなが高い給与の大きな会社を目指すから自分も」と、相性、つまり「合う」「合わない」をあまり考えずに就職先を選んでしまいます。
大きな会社に就職してからも、あまり物事を深く考えず「大きな会社で高い給料をもらっている自分は勝ち組。自分は偉い」なんて思っている人はそのままその会社に居続けます。
一方「なんか、それって違くね」と気付いた人は、さっさと転職を考えます。「みんながそうするから」ではなく「自分はこうしたいから」を考えるようになるわけです。

そうして転職を決意した人の中には、トラック運転手になって、ルンルン気分(2回目)で仕事している人もいます。今回は、そんなルンルン気分(くどい)の理由、ではなく、トラック運転手への転職理由をゆるく10個選んでみました。

1. 会社での人間関係に疲れた

大企業は同僚も多く、そこには当然「合わない」人もいます。「合わない」人と一緒に仕事をしなければいけないのは、とかく疲れます。仕事なので、一緒にいなければいけない時間も長く、余計に疲れます。
同僚だけではなく、上司の存在も大きいです。
やたらと昔の成功話を自慢してくる上司。自分のミスを部下のせいにする上司。部下の手柄を横取りする上司。パワハラ、セクハラが日常茶飯事の上司。とにかく偉そうに威張る上司。昨日言ったことと今日の発言が全然違う上司。どれも最悪です。相当疲れます。
そんな職場に居続けると、後輩や部下もできます。
まだ仕事も覚えていないのに自己主張ばかりする後輩。口先ばかり達者な後輩。こちらから指示を出さないと何もしない後輩。タメ口で話してくる後輩。どれも最悪です。滅法疲れます。
こんな会社での人間関係に疲れた人は、わずらわしい人間関係のない職場に移りたいと心底願います。
それで見つけたのがトラック運転手です。トラック運転手の仕事の大半は「1人でトラックを運転すること」なので、人間関係が全くないとは言いませんが、わずらわしい人間関係は「ほとんどない」とは言えます。

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疲れた

2. 学歴ではなく実力で稼ぎたくなった

今はそれなりの規模の企業でも成果主義、実力主義が広まっていますが、中には相変わらず年功序列で給料が上がるところもあります。学歴偏重主義が生き残っている企業もあります。
思うように力を発揮できない人も、とにかく地道にコツコツ働いていれば給料が上がるので、それはそれで必要な制度です。特別大きな成果を出せなくても、地味に働き続ける存在も企業には必要です。
しかし、中には「俺のほうが実力があり、成果を上げているのに、アイツのほうが学歴が俺より良いってだけで出世が早く、給料も上がっているなんて!」と、ムカつく人もいます。やればやっただけ稼げる職場で仕事をしたいと考えます。
それで見つけたのがトラック運転手です。トラック運転手の給与は固定給+歩合給+諸手当、もしくは日給+歩合給+諸手当であることが多く「やればやっただけ稼げる仕事」であり「やらなければやらないだけ稼ぎの減る仕事」になっています。
とにかく「何をどうしても毎月同じ給与」ではないのです。働きに応じて給与を稼ぎたいと思っている多くの人が、トラック運転手になります。

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がっつり稼ぐ

3. 職歴を問われずに転職したかった

転職のきっかけはいろいろあります。やむを得ない事情で一度退職し、少ししてから再び就職活動を始めるという人もいます。
以前勤めていた会社が、退職者の復職に広く門戸を開けている場合、復職する人もいるでしょう。そうじゃない会社もあります。また、退職時の事情から復職しにくい人もいるでしょう。
そんなとき、前職の経験を問わず、誰でも歓迎という業界がトラック運転手の業界です。運転免許さえ持っていれば、トラックを運転するための免許取得を支援してくれる会社まであります。普通免許で2トントラックの運転から始められる場合もあります。
トラック運転手の業界は長年人手不足状態が続いていて、交通事故を起こしたことがあるという人でもない限り、やる気さえあればトラック運転手として就職できるハードルは低いと言えます。

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免許さえあれば

4. 起業するためにできるだけ稼ぎたかった

大企業でビジネスマンとして経験を積むうち、自ら起業したいと考えるようになる、骨のある若者もいます。
しかし、若気の至り、若いがゆえに給料は結構遊びに使ったりして、起業のための資金が手元にありません。どうせ今の会社は辞める気満々なので、早めに辞めて、資金を貯めるために一時、何か他の仕事をしようと思ったとき、ちょうど良いのがトラック運転手の仕事だと気づきます。
トラック運転手はやればやっただけ稼げる仕事ですし、人手不足なので求人も多くて「こういう働き方をしたい」という要望に合わせて会社を探しやすくなっていますから。

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資金を集める

5. 運転好きだった

子どもころから車が好きで、運転免許を取得できる年齢になると同時に免許も取得し、車の運転を楽しみますが、就職は周囲の流れに乗ってしまい、給料は高いもののあまり面白みを感じられない会社に入ります。
「仕事が楽しくない」と感じながらも、母親から「仕事はそういうもの。楽しみは趣味として休みにあればいいのよ」なんて言われ、その気になって仕事を続けます。しかし、楽しそうに仕事している同僚もいて、何か「違うな」という心のしこりが残ります。
そんなしこりがたまりにたまってきて「俺は何がしたかったんだ?」とようやく考え始めます。そこで「ずっと好きだった車の運転を仕事にしたい! トラック運転手に、俺はなる!」と気づくのです。

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運転が楽しい!

6. 楽しい仕事をしたかった

世間に名の知られた一流企業だということと、給料が良いってことだけで就職した人もいるでしょう。
しかし、一流企業だけに忙しさもパなく、毎日残業で終電での帰宅が日常になったりします。そのうち、働き方改革で残業はなくなったものの、仕事量が減ったわけではないので、仕事を自宅に持ち帰る日々。
そんな職場ですから雰囲気もピリピリしていて、有給休暇も自分から取りたいとは言い出せません。
もともとその会社の仕事がしたくて入社したわけではなく、ただ社名と給料に惹かれて入社しただけなので、仕事はもちろんつまりません。
そこでハタと、もっと楽しい仕事をしたいと気づきます。もっと楽しくてやりがいのある仕事って何だろうと考えたとき、物流を支えることで日本経済に貢献し、多くの人々から喜ばれるトラック運転手の仕事に気づくのです。
社会貢献できる仕事は他にもありますが、それまでビジネスマンとして、数字だのマーケティングの専門用語に囲まれて仕事をしてきたので、ただトラックを運転しているだけでたくさん稼げるトラック運転手の仕事が「楽そうでいいや」と思えてしまったのです。

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楽そう

7. 自由な仕事をしたかった

上司は面倒見がよく、同僚も気の合う連中で、なかなか良い職場だと思える環境で仕事をしている人もいるはずです。
周囲の人たちは良い人たちなので、人間関係によるストレスは少ないのですが、とにかく何をやるにも上司の決裁が必要なことに何かイラついてきます。また、仕事自体もチームワークを必要するもので、確かに仕事仲間は気の合う連中ではあるのですが「俺1人の力量でもやれることはあるはずだ」との思いが募ってきます。
要するに、仕事を自己裁量で自由にできないもどかしさです。
そんな人にとって魅力的に思えるのがトラック運転手やタクシー運転手の仕事です。行き先は決まっていても、どのルートを行くかを決めるのは運転手自身です。休憩のタイミングも食事のタイミングも自分で決められます。
タクシー運転手は乗客の言う通りにタクシーを走らせなければいけないことが多いですが、トラック運転手はかなり自由です。

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自由落下

8. いつまでも第一線で働きたくなった

大企業であれば、年齢、経験を積み重ねていくと昇進し、階級が上がっていきます。階級が上になればなるほど、実際の仕事は部下に任せて、自分は部下を指導したり、育成することが主な仕事になっていきます。
もちろん、それはとても重要な仕事です。まさに年齢と経験を積み重ねた者だけができる仕事です。
しかし、中にはいつまでも第一線で仕事をしたいという人もいます。
トラック運転手やタクシー運転手はなり手が不足していることもあり、シニア世代でも働ける仕事となっています。管理職を目指す人もいますが、いつまでも第一線で働くこともできます。
どれだけ稼ぐかは、どれだけ効率的に働くかにもかかっています。どれだけ効率的に働けるか、これまで他業種で懸命に仕事してきた人なら、そこで培った経験を生かすこともできるでしょう。

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元気はつらつなシニア

9. きちんとした労働環境で働きたかった

一流企業では福利厚生はしっかりしています。ただ、毎日残業ばかりだと思ってたら働き方改革で残業ができなくなり、仕事を自宅に持ち帰るようになったものの、自宅での仕事なので当然残業代は出ず、収入が減ったような気がします。いえ、気がするだけでなく、確実に減ったのです。自宅での作業を含めると仕事量は同一なのに、収入が減ったのです。こんな、べらぼうなことってあるでしょうか。
きちんと仕事をしただけ給料に反映される仕事をしたいと考える人は多いはずです。
トラック運転手の仕事は、勤務時間内だけです。「でも、トラック運転手って勤務時間が長いでしょ」という人もいるかもしれませんが、ルート配送トラックの仕事など、長時間勤務ではないトラック運転手の仕事もあります。
「でも、トラック運転手の会社って福利厚生がきちんとしていないでしょ」という人もいるかもしれませんが、それは誤解です。きちんとした会社も多いです。また、今はトラック運転手の労働環境も改善が進んでいます。転職するなら、求人サイトでしっかり確認してみましょう。

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こういう残業はなくなったものの

10. 未知の業界を体験したくなった

トラック運転手の仕事は「長時間勤務で過酷な割りに給与が低い」だの「他の仕事に失敗したヤツが就く底辺職」などと言う輩がいて、世間的に悪いイメージもあります。
ただそれは、トラック運転手の仕事をよく知らない人のやっかみだったりします。やはり、専門職と言うのは、外からではなかなかうかがい知れないものがあるのです。
そんなわけで、実は実態について詳しくは知られていないのがトラック運転手の業界です。その割りに、良くないイメージだけが広がっているようです。
しかし、それだけに「じゃあ、実際はどうなんだ?」と疑問に思う人も出てきます。悪いイメージだけじゃなく、メリットや仕事の魅力も耳に入ってくると、ますます知りたくなるのが人情というものです。
そんな好奇心が限界を突破した人は、実際にトラック運転手として働いてみると良いでしょう。

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未知の世界

長距離トラック運転手の仕事が大変なポイント

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苦しい‥

トラック運転手の仕事の中でも、長距離を行く仕事は大型トラックを使い、また拘束時間が長いので、中型トラックや小型トラックの仕事よりも給与が高いと言われています。
やはり世の中、楽な仕事より大変な仕事のほうがたくさん稼げるわけです。
「やればやっただけ稼げる仕事」というからには「大変だなあ」という要素もしっかりあるわけです。これを言うとミもフタもありませんが、大体どんな仕事もそんなものです。どの仕事にも「良い面」「悪い面」があります。本当に楽で、座っているだけでチャリンチャリンとお金が入ってくる仕事なんてありゃしません。
もし、そんな仕事があれば、ちょっと犯罪の匂いもします。そしてご存じのように、犯罪には逮捕、刑務所暮らしという、とてつもなく大きなリスクがあります。
はたから見たら「楽そうでイイな」と思える仕事も、実際に自分がやってみると、見えないところで苦労があったり、将来性が不安だったりして、必ずしも「良い面」ばかりではなかったりします。

とにかく今回は、長距離トラック運転手の仕事の大変と思えるポイントを紹介します。あらかじめ大変だと覚悟していれば、実際にやってみて「案外楽じゃん」と思えるかもしれません。

1. 拘束時間が長い

長距離トラックの仕事は、遠い場所に荷を運ぶことです。
ルート配送ドライバーは近い場所で何か所もの配達先を回り、結果的に移動距離も長くなりますが、だからと言って長距離の仕事とは言いません。長距離トラックの長距離とは、直線距離にしての移動距離が長いことを言います。例えば、愛知県から九州、または東北まで行く仕事もあります。
そんな長距離を走るので、当然、仕事での拘束時間も長くなります。
もちろん、長距離トラックの運転手にも休憩時間があります。きちんと決められています。
とは言え、その休憩もSAで過ごしたり、レストランで過ごしたり、ときにはトラック車内で過ごすもので、自宅でリラックスして過ごすのとは違います。
自宅でしかリラックスできない人にとっては、やはりストレスになります。どこでもリラックスできる術を身に着けておくと、イイかもしれません。

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リラックス

2. 作業が単調

トラック運転手の仕事の大半は「車を運転する」ことです。
こまめに荷の積み下ろしを行うルート配送の運転手と違って、長距離のトラック運転手は遠方にある届け先に着くまで、延々とトラックを運転し続けます。休憩ははさみますが。
車の運転は、作業としては単純です。
人は単純な作業を続けていると、退屈してきてしまうことがあります。
そしてあまりにも退屈すると、眠気に襲われたりもします。眠気があまりにも強いと、交通事故を起こしかねません。とても危険です。
もともと「車の運転が好き」か、少なくとも「車の運転は嫌いではない」ということでトラック運転手になったはずなので「好きなことをやっている」ことに気持ちを集中し、退屈しないように気を引き締めましょう。
とにかく安全運転が第一です。

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退屈‥

3. 昔ほどは稼げない

長距離トラックの運転手は、景気が良かった昭和のころには年収1000万円を稼いでいたとも言われています。そんな昔話を聞いたトラック運転手の中には「これほど大変な仕事なのに今は年収1000万円も稼げないなんて」と愚痴をこぼす人もいるようです。
ただ、長距離の大型トラックの運転手は小型や中型のトラック運転手より年収が高く、年収400万円から800万円と言われています。決して低くはありません。IT実業家並みというわけにはいきませんが、一般的なサラリーマンと比べれば遜色のない収入ではないでしょうか。

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たくさん稼げるけど

4. 交通事故のリスクがある

これはトラック運転手に限らす、また職業ドライバーに限らず、あらゆるドライバーに付きものです。
さらに、職業として車を運転するドライバーは、通勤時だけとか、土日だけしか車を運転しないような人に比べると、車を運転している時間が長い分、交通事故のリスクも高くなります。
そして長距離トラックの運転手は、他のトラック運転手より長い距離を走る分、交通事故のリスクも高くなると言えます。
それだけに、他のドライバーよりも安全運転を強く心掛ける必要があります。

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交通事故は避けたい

5. 世間的なイメージが悪い

長距離トラック運転手に限ったことではなく、いろいろな職業ドライバーに対する世間のイメージはあまり高くありません。社会貢献度の高い仕事のはずなのに、悲しいことです。
特に長距離トラックは大型なので威圧感もあり、トラック運転手は「荒くれ者」と思われがちです。
実際は、トラック運転手は荷物が破損しないようにするという意味も含め、運転はとてもおだやかでていねいです。
ただ、荒い運転をするトラック運転手や、マナー違反をするトラック運転手が一部にいるのも事実です。
日ごろから、あらゆるトラック運転手がマナーを守り、おだやかでていねいな運転を心掛け、実践し続けるしかありません。

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マナー違反

6. 大型トラックは運転が難しい

大型トラックは車体が大きい分、普通自動車や小型トラックに比べて運転が難しいです。
普通自動車に慣れてしまうと車体感覚の違いに戸惑い、また、車体が大きいので死角も多く、実際、内輪差が大きいので左折時に歩行者や自転車などを巻き込んでしまう危険も高くなります。
しかし、大型トラックの運転はそれだけ専門性の高い技術だと言えます。無事故無違反で仕事を続けると、その経験は仕事する者にとって大きな武器になります。

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武器

7. 仕事中はあまり人と接することがない

トラック運転手の仕事の大半は車を運転することであり、長距離トラックの運転手は長距離を行く分、そのトラックの運転席にいる時間が長くなります。
目的地に着くまでは誰かと接することも少なくなります。トラック運転手は基本的に1人で仕事をします。
トラック運転手は孤独な仕事だと言えます。
休憩時間にスマホで人とつながったり、食事はレストランで取るようにして店員と少しでも会話するようにしているトラック運転手もいます。
また、中には「孤独だからこそイイ」という、人見知りなトラック運転手もいます。

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孤独

8. 大型トラックを駐車できるところが少ない

長距離トラック運転手の仕事は拘束時間が長いので、より良い休憩をきちんと取ることが重要です。
トラック運転手は主にレストランやコンビニなどで休憩を取ります。しかし、店によっては大型トラックを停められる駐車スペースが少なかったり、なかったりします。
大型自動車を停められるスペースが2台分しかなく、しかもすでに使われていたら、駐車できる別の場所を探しに行くことにもなります。
休憩を取るのがなかなか大変です。

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駐車

9. 家に何日も帰れない

長距離トラック運転手は遠方に荷を運ぶので、日帰りというわけにはなかなかいきません。少なくとも2、3日、長いと1週間くらいは家に帰れません。
中には「どうせ俺は独身で、家で家族が待っているわけじゃなし、何日家を空けても平気さ」なんてうそぶく人もいるかもしれませんが、それでもやはり自宅ほどリラックスできる場所はないはずです。
結婚していればなおさら辛いでしょう。
もっとも、結婚生活が何十年にもなると、むしろ「夫がいないほうが気楽」なんて言い出す奥さんもいるかもしれませんが。もしくは「久しぶりに会うほうが刺激があってイイ」なんて前向きな夫婦もあるかもしれません。

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1人で気楽

10. 土地勘がない地域にも行かなければいけない

長距離の仕事では土地勘のない遠方の地域に行くこともあります。土地勘がないだけに、道に迷う可能性もあります。「道に迷う」ことは、職業ドライバーが特に嫌がることの1つです。
道に迷うと、納品時間に遅れる危険性が出てきます。トラック運転手は「遅れるかも」と思うと焦ってしまいます。焦ると、不安定な精神状態になり、いざと言うときに的確な判断が難しくなり、それが交通事故の原因にもなりかねません。イライラしてあおり運転をしてしまうかもしれません。
そういった危険を避けるため、トラック運転手は土地勘のない地域に行く場合、念入りに下調べを行う必要があります。

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地図はしっかり覚えよう

タクシードライバーのイメージアップ作戦

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タクシーのルーツ?

どうも職業ドライバーの仕事というのは、低く見られがちです。タクシードライバーもそうです。困ったものです。
だからかどうか分かりませんが、タクシードライバーは人手不足になっています。
多くのタクシードライバーが、20時間近い勤務を月に12日間やるという隔日勤務という特殊な勤務形態で働いるので「拘束時間が長くてキツイ」と思われています。
つまり「過酷な仕事」だという悪いイメージに覆われているわけです。
ただ、1回の勤務での拘束時間は長いのですが、隔日勤務では月に18日間ほど休めます。
それにタクシードライバーの給与は歩合制であることが多く、平均年収は300万円台で、決して高額とは言えませんが、年収1000万円以上を得ている人もいるそうです。
そのため、実際は「1回の勤務時間は長いけど、休みが多く、やればやっただけ稼げる仕事」なのが、タクシードライバーです。大体、イメージというのは実態とかけ離れているものです。

人は弱いものです。自分が「イイ気持ち」でいたいため、つい他人をおとしめるような発言をしてしまいます。職業ドライバーをつい低く見てしまうのも、そんな人の弱さのなせるワザかもしれません。
しかし、そのために多くの人々の生活を便利にしている、無くてはならない職業であるタクシードライバーのなり手が減っているとすると、それはもはや悲劇だと言えます。

今回はタクシードライバーのなり手を少しでも増やすため、タクシードライバーのイメージを向上させる方法を紹介します。これらを実践できるような立場の人は、すぐさまこれらを実践してタクシードライバーのイメージ向上にひと役買ってください。なにとぞ。

1. 映画やドラマの主人公にする

タクシードライバーが主人公の映画やドラマをつくり、多くの人が「タクシードライバーって素敵!」とか「タクシードライバー、カッコいい!」と思うようにしましょう。
タクシードライバーが主人公の映画やドラマは昔からありました。ただ、若者が憧れるようなアイドル、イケメンがタクシードライバーを演じることはあまりありませんでした。
ここは1つ、旬のアイドル、イケメンがカッコよくタクシードライバーを演じる、いわゆるトレンディドラマなんかをつくりましょう。多くの女性ファンがタクシードライバーをカッコいいと思うようになり、多くの若い男性がそのカッコいいタクシードライバーを目指すようにするのです。

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アイドル、イケメンで人気を集める

2. イメージソングをつくる

イメージアップの方法と言えば、やはりコレです。
タクシードライバーのイメージをアップし、タクシードライバーのなり手を増やすことが今回の主な目的なので、ターゲットは若者です。子どもや高齢者に分かりやすい、親しみやすい歌ではなく、若者向けの歌をつくりましょう。
そのため、若者に今一番人気のアーティストを起用し、曲作りを依頼します。もちろんPVもつくってドンドン発信していきます。

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カッコいい歌曲をつくってもらいましょう

3. ゆるキャラをつくる

とは言え、光陰矢の如しと言います。若者もすぐに中年になってしまいます。
ということで、子どものころからタクシードライバーへの良いイメージを植え付けることが、次世代へのタクシードライバーのイメージアップ作戦としてとても重要だと言えます。その子どもたちへのアピールとして、ゆるキャラの存在は大きいです。
実際、タクシー協会やタクシー会社ごとにキャラクターをつくっているところもすでにあります。今のところ、これらのキャラクターがすごい人気を得てもいませんし、もうゆるキャラが全国人気を得る時代ではないかもしれませんが、それでもやはり子どもたちはかわいいキャラクターが好きなのです。タクシーのゆるキャラの人気が上がれば、タクシーやタクシードライバーに好印象を持つ子どもが増えること間違いなしです。

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子ども人気は大事

4. 政治献金する

タクシー協会やタクシー会社でも、タクシードライバーのイメージアップに取り組んでいますが、やはり民間のできることには限度があります。ここは1つ、行政にもタクシードライバーのイメージアップに加担してもらいましょう。
そして政治家を動かすには、やはりお金です。何しろ、政治家さんたちはお金が大好きですから。
ぜひ、首相レベルの人に「タクシーを見る会」でも開いてもらい、タクシードライバーとセレブたちを交流させましょう。気付けばタクシードライバーもセレブの仲間入り、するかもしれません。そうなりゃ、タクシードライバーのイメージもエベレスト級にアップします。
また、国家レベルでタクシードライバーのイメージアップ・キャンペーンを展開してもらいましょう。

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「先生、お願いします」

5. タクシーのデザインをカッコよくする

最近はタクシーにもさまざまなデザインのものが登場しています。2017年に登場したジャパンタクシーは、トールワゴンを元にしたなかなかなオシャレさんです。
とにかく、問答無用にカッコいいタクシーをどんどん走らせて「あんなカッコいいタクシーを運転するタクシードライバーってすげえカッコいい」という風潮をつくりましょう。
それほどカッコいいタクシーなら、タクシーの利用者も増えるはずです。

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これもタクシー

6. タクシードライバーの制服をカッコよくする

タクシードライバーという仕事には興味あるげど、あの制服はダサくてイヤという人もいるかもしれません。特に若い人には。
タクシードライバーの仕事は接客業でもあるので、タクシードライバーの制服もお客さんに不快感を与えないようになっています。しかし、正直言って、お客さんはそこまでタクシードライバーの服装に関心を払っていません。
だからと言って、どんな服装でもいいだなんて言いません。お客さんに不快感を与えないための清潔感とかは大事です。
しかし、その上で、着る人、つまりタクシードライバーのテンションを上げるような、カッコいい、おしゃれな制服にしてもいいのではないでしょうか。
タクシーのお客さんも、タクシードライバーってカッコいいファッションだと気づいて、知らず知らずのうちにタクシードライバーのイメージもアップするはずです。若者はとにかく、カッコいいファッションに憧れがちですから。

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ファッショナブルに

7. 第二種免許の取得を激ムズにする

タクシードライバーを「他の仕事をまともにできないヤツが就く底辺職」だなんて言いたい放題にけなすがいます。
こうなりゃ、タクシードライバーとして必須の第二種運転免許の取得試験を東大合格並みに難関にするしかありません。誰もタクシードライバーを「低学歴」だの「底辺職」だの言えなくなります。
タクシードライバーは日本有数の超エリート集団になります。もちろん高収入です。医師みたいなもんです。「人命を預かる」という意味では、ときとして「人命を左右する」医師と同じくらい重責で重要な仕事ですから、あながち間違った言い方ではないでしょう。

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高いハードル

8. タクシードライバー教育を徹底する

タクシードライバーのイメージが低いのは、タクシードライバーのイメージを低くするような、態度が悪かったり、運転が荒いタクシードライバーが少しでもいるからです。多くのタクシードライバーが品行方正で、おだやかな運転をしているのに、ほんの一部の悪質なタクシードライバーがいるために、タクシードライバー全体のイメージが落ちてしまうのです。
もちろん、各タクシー会社や各タクシー協会ではタクシードライバーのマナー教育などをしっかり行っているはずです。しかし、さらに教育を厳しく、徹底させることで悪質ドライバーを無くせば、タクシードライバーのイメージは実像とかけ離れることなく、品行方正でおだやかという正しいイメージが広まるはずです。

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これはテーブルマナー

9. タクシードライバーに逮捕権を与える

タクシードライバーから悪質ドライバーを無くすことも必要ですが、タクシー利用者の中にも、一部だとは思いますが、素行の良くない人がいます。ときにはタクシー車内で犯罪も行われます。
タクシードライバーに対して犯罪行為を行うのは、それだけタクシードライバーを低く見ているからかもしれません。タクシードライバーは接客業なので「お客さんに強い態度で対応することができない」とか「タクシードライバーは戦闘力も低い」と考えているはずです。
そこで、タクシードライバーに逮捕権を与えます。逮捕能力も授けます。つまり、戦闘力を身に着けてもらいます。
そうすれば、もう誰もタクシードライバーを後ろから蹴ったり、タクシー強盗しようなんて思わなくなります。そんな粗暴な人や犯罪者だけではなく、一般の人ももうタクシードライバーを低く見れなくなります。

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逮捕の瞬間

10. タクシーに飛行機能を持たせる

自動車の自動運転システムの開発が進んでいます。同時に「空飛ぶタクシー」の開発も進んでいます。
タクシーが自動運転になり、人が運転しないでも済むようになるには、技術的にはすぐかもしれませんが、法整備など現実的に考えるとまだまだ時間がかかります。
しかし、「空飛ぶタクシー」はすぐ実現してもおかしくありません。
タクシーが空を飛ぶんですよ。昭和の子どもたちが夢見たSF世界が現実になるわけです。タクシーもハイテク装置ってことになります。
そんなハイテク装置を操縦するタクシードライバーも、飛行機の操縦士並みの職業になります。

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未来のタクシー?


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トラックドライバーの孤独

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1人


トラックドライバーは基本的に1人で仕事をします。
世の中には、大勢の同僚に囲まれ、常に上司の目を気にしながら仕事をする人たちがいます。そんな人たちの中には「1人きりになりたい!」と、心の中で叫んでいる人もいるでしょう。
しかし、本当にいざ1人きりになると「寂しい」と、寝るときにはひっそり枕を涙で濡らしているかもしれません。

1人で仕事をするのが基本のトラックドライバーはどうなんでしょうか。

1. 運転席では1人きり

トラックドライバーが仕事中、運転席の横には上司も同僚もいません。上司の視線を気にすることはありませんし、同僚の仕事の進み具合も気になりません。
休みの日に急に呼び出され、同僚の仕事を手伝うために急遽、シフトに入ることはあるかもしれませんが、自分の仕事中に同僚を手伝うことはありません。
あるとすれば、渋滞情報などをスマホなどで教えたり、教えられたりするくらいのことです。
会社に戻れば、職場では同僚と和気あいあいと過ごすこともあるかもしれませんが、仕事中の同僚とのかかわりは滅多にありません。そのため、人間関係にによるストレスが少ない職業と言われています。

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1人ぼっち

2. 気楽

トラックドライバーは仕事中、運転席の横には目つきの鋭い上司も、イヤミを言う先輩も、甘えてくる後輩も、無愛想な事務職もいません。親しげな知人も、いつまでも友情が続くと信じられる友人も、日ごろはうとましく思えてもいざというときには支えになる家族も仕事中、横にはいません。
気楽と言えば気楽です。
1人なので、妻が苦手なので家ではなかなか聞けないフリージャズでも、好きな音楽は聞きたい放題です。音痴だからと人前では絶対歌いたくない人も、運転席では歌いたい放題です。
トラックの運転席は普通自動車より少し高い位置にあるので、鼻をほじっていても誰かに見られることはありません。まあ、運転中のドライバーの様子をまじまじと見ているドライバーなんて滅多にいませんが。

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歌いたい放題

3. 運転に集中できる

トラックドライバーがトラックを運転する横に上司も同僚も誰もいないので、もし、街で見掛けたトラックの助手席に誰か乗っていたら、それはドライバーが新人社員の研修をしているか、荷積み・荷下ろしが大変なので助手を同乗させているか、もしかしたらこの世の者ではない何かが見えているか、かもしれません。
それはともかく、運転席の横に誰もいなくて気楽なので、好きな音楽を聞いたり、歌を歌ったり、浄瑠璃を語ったりするドライバーがいる一方、運転に集中しているドライバーもいるようです。
道路状況の確認やトラックのエンジン音に意識を集中し、安全運転に集中してハンドルを握っているわけです。運転席から伝わるエンジンの振動を心地良く感じているのです。
とにかくトラックの運転が好き過ぎて、余計なことは一切したくないというトラックドライバーもいるようです。

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運転に集中

4. マスクをしなくていい

運転席の横には誰もいないので、沈黙を気まずく感じることもありません。
また、車内であれば、誰に感染させることも、誰かから感染することもないので、マスクを外すこともできます
これがタクシードライバーであれば、歩行者から見てドライバーがマスクをつけていないと、お客さんを乗せればつけるはずだと分かっていても、ちょっとためらってしまうので、お客さんを乗せていないときも常にマスクをつけていたりします。こまめに配達する宅配便のドライバーも、つけたり外したりが面倒でつけっぱなしにするかもしれません。
しかし、中距離や長距離のトラックドライバーなら、運転席ではずっとマスクを外したままでもいいわけです。
車内ではマスクを外すようにしましょう。マスクを付ける意味はありません
中には得意先の要望などで、運転中もマスクをつけるよう指示する会社もあるようですが、得意先にきちんと「車内で1人のときのマスク着用は無意味」と説明し、トラックドライバーを守ることが肝心です。マスクを長時間つけっぱなしにしていると、呼吸が浅くなって体調悪化につながるかもしれません。

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マスクも外すときには外そう

5. 孤独だから人恋しい

長距離のトラックドライバーは、一度仕事に出ると2~3日、長いと1週間くらいは家に戻りません。荷の届け先に着くまでは、誰かと接して会話できる機会も、飲食店で食事するときくらいです。それもコロナ禍では「黙食」が推奨され、オーダーを言うとき以外の無駄話はなかなかしにくいものです。
そのため、トラックドライバーはやはり人恋しくもなります。いわゆる孤立感に襲われるわけです。
ですから、久しぶりに友人知人に会ったとき、家族の元に戻ったときなどは、喜びもひとしおです。感動しちゃうこともあるかもしれません。
もともとトラックドライバーは、荷を安全に届けるという強い責任感がないと続けられない仕事です。家族への思いも強い人が多いですが、日ごろ、家族と離れて仕事をしているだけに、やはり家族を思う気持ちが一段と強くなるようです。

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家族が大切

6. スマホは手放せない

トラックドライバーは人恋しくなることが多いかもしれませんが、そんなときのために今はスマホという文明の利器が重宝します。スマホがあれば、いつでも、どこにいても誰かとつながることができます。
それだけではなく、道に迷ったときは地図アプリに助けてもらえますし、気持ちをアゲたいときは音楽を聞くこともできます。休憩時間には動画を見たり、ゲームも楽しめます。
もちろん、運転中に運転の妨げになるような使い方をしては絶対にいけません。

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スマホを活用

7. 使命感を自覚

スマホを活用したり、運転に集中しても、どうしても孤立感に襲われるトラックドライバーがいるかもしれません。
孤立感に陥らないよう、トラックドライバーの仕事を改めて認識しましょう。
トラックドライバーの仕事は荷を安全に、時間通りに運ぶことです。荷の届け先には荷を待っている人がいます。その荷は、荷を先方に渡したい人から預かったものです。
トラックドライバーはその両者の橋渡しをしているわけです。人と人をつなげるのがトラックドライバーなのです。孤立なんかしていません。

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両者をつなぐ橋

8. 仲間を大切に

トラックドライバーは基本的に1人で運転席に座り、トラックを運転します。
そんなトラックドライバーにも仲間はいます。会社の同僚や他の会社のトラックドライバーたちと仲良く付き合っているトラックドライバーも多いと言います。
仕事中は1人でも、そんな仲間たちがいると思えば、孤独を感じることはないのではないでしょうか。

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仲間

9. 物流で世界とつながる

トラックドライバーは荷を運ぶことで、荷を渡したい人と荷を待っている人をつなげます。
トラックドライバーが届けた荷は、また誰か他の人の手に渡っていくこともあります。
例えば、工場に部品を運ぶ仕事では、運ばれた部品は製品に姿を変え、さらに運ばれて行き、最終的にはその製品を使う人の元へと行き着くでしょう。
このモノの流れを物流と言います。
今や世界中が物流でつながっています。トラックドライバーはその物流を担っているのですから、決して孤独ではないはずです。

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運ばれていく荷

10. 独立する心構えができる

トラックドライバーは基本的に1人で仕事をしますが、周りに従業員たちがいても孤独を感じているのが社長です。会社の最高責任者である社長は、最終的な決断を下す立場にあります。その責任は重く、しかも重い責任を1人で背負わなくていけません。そのため、社長は孤独を感じることが多いのです。
トラックドライバーは会社の社員として仕事をしていますが、ドライバーの中には歩合制「やればやっただけ稼げる」この仕事で資金を貯め、独立を目指す人もいます。
独立すれば、最初は1人かもしれません。従業員を雇うことになっても責任を背負うのは1人かもしれません。
「基本的に1人で仕事」をしているトラックドライバーは運転中の決断も自分でします。そうして経験を積んだトラックドライバーは、独立してもいざというときに決断力のあるリーダーになれるのではないでしょうか。
ちなみに誰かと共同経営者になれば、責任を分担できます。

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経営者に

男子中学生から見てカッコいい職業

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ヒーローはカッコいい

自分は子どものころ「将来は楽して遊んで暮らしたい」なんて考えていた多くの大人が、自分が大人になってつまらない仕事をコツコツしながら地味に暮らし始める「子どもには夢を持ってほしいなぁ」なんて思ってしまいます。自分がもう一度子どものころに戻り、やりたいこと、憧れに向かって目をキラキラと輝かせたいと考えるのかもしれません。
憧れに向かっていると、自然と目が輝きます。
いえ、本当に目が光るわけではありません。目が光ったりしたら、未知の力が潜むSFホラーになってしまいます。
閑話休題。
中学生は、世の中にいろいろな職業があると分かってくるとともに、まだ子どもらしさも残っているお年頃。特に男子中学生は、その職業での現実的な暮らしはともかく「カッコよさ」が憧れの大きな要素になります。
そこで今回は、男子中学生がカッコいいと思って憧れているに違いない職業を紹介します。ただ、「カッコいい」とは思っていても「将来その職業に就きたい」と思うかどうかは別ですからね。

1. YouTuber

ここ近年、小学生からも絶大な人気を誇るYouTuber。つまり、動画を配信することで報酬を得る人です。この職業が人気なのは「楽そうだから」
子どもは日ごろ見聞きするメディアの中で楽しそうにしている人に憧れるものです。ひと昔前なら、テレビで歌って踊るアイドルに憧れたのと同じことですね。
今の子どもはテレビはあまり見ずに、YouTubeばかり見るので、憧れる対象もテレビで活躍するテレビタレントではなく、YouTubeで活躍するYouTuberになるわけです。
とにかく、楽しそうだし、見ている自分も楽しいわけです。見ている自分も楽しいから、多くの人が見るのも納得でき、それだけに人気も集めます。男子中学生には、人気者はカッコよく映ります。

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楽そう

2. スポーツ選手

定番で男子の人気を集めるのがスポーツ選手です。理由は「カッコいいから」というストレートなもの。
昭和の昔は野球選手でしたが、平成はサッカー選手がもてはやされました。令和となった今はラグビーでしょうか。バスケットボール、テニス、ゴルフ、水泳、スノーボードなんかも人気がありそうです。
これらスポーツ選手は、それぞれの競技において有利になれるよう、身体を筋肉で補強します。そのため、多くのスポーツ選手は逆三角形のマッチョな体型になり、これがやはり「カッコいい」と見なされます。
さらに、スポーツ選手の中でも高等テクニックを持つ者は、その普通の人ではできないような高等テクニックを披露することでも「カッコいい」と見なされます。なおかつ、高等テクニックの披露によってますます人気を集めます。
多くの男子中学生が、自分もあんな高等テクニックをカッコよく披露しつつ人気を集めたいと思うのです。

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スポーツがうまいとカッコよく見えるものです

3. ゲームクリエイター

現代の子どもたちがYouTubeとともに熱中するのがスマホで遊べるゲームです。
これがスマホ中毒の原因ともなっています。
熱中するあまり、学校を卒業してもゲームに関わっていたいと考えるのが人情というものではないでしょうか。それにクリエイターって、なんかカッコいいと考えるのも、男子中学生なら仕方ないかもしれません。

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子どもはゲームに夢中

4. ミュージシャン

カッコよくなりたいとは思うものの、自分はスポーツには向いていないし、第一あの体育会系なノリが苦手だし、部活の先輩は怖いし、朝練とか大変そうだし、やはりスポーツ選手は無理、と考える男子中学生も多いです。
そんな男子中学生はもれなく非体育会系で「カッコいい」ミュージシャンを目指します。楽器とか弾けると女の子にもモテそうだし、バンドの動画を撮影するから出演してよ、なんて言って女の子を口説けるかもしれないし、といろいろ考えます。
楽器とか無理っぽいと考える男子中学生はダンサーに憧れます。

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楽器を弾けるってカッコいい

5. 刑事

昭和の昔からの定番の「カッコいい」職業であり、実は今なお子どもたちにとっての憧れの職業のようです。もっとも小学生くらいだと、交通安全教室などでおなじみであり、制服があって分かりやすい「警官」が人気職業のようですが。
ともかく、マンガやテレビ番組に登場する「正義の味方」を現実社会に分かりやすく投影すると、多分、刑事や警官になるのでしょう。泥棒など「わるいひとたち」を捕まえるのですから。
それに、警察の腐敗を訴えるような社会派は別として、多くの刑事ドラマで活躍する刑事たちには今も「正義の心」があるように描かれています。
いつの時代も「正義の味方」はカッコいいものです。

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警察には正義を守ってほしいものです

6. 医師

刑事ドラマと並んで昨今、量産されているのが医療ドラマです。
現実のお医者さんとはあまり関係なく、ドラマで活躍するお医者さんたちはむやみやたらとカッコいいです。お医者さんは人命を救うヒーローとして描かれるので、自然とカッコよくなります。
正義の味方やスポーツ選手同様、「誰でもなれるわけじゃない」スペシャル感「カッコいい」です。

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命を救う

7. 電車運転士

幼い男の子の定番のおもちゃと言えば乗り物です。中でも生活に身近な乗り物として電車は人気があります。
鉄道好きがそのまま大人になって乗り鉄、撮り鉄など、細分化されていきます。中には、鉄道好きが高じて鉄道会社に就職する人もいます。
列車、電車の運転席は仕切られていて、一般人は入れないようになっています。あの「ここには特別な者しか入れない。電車の運転士は特別な室に入れる特別な者」というスペシャル感も、少年たちの憧れを増長するのかもしれません。

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電車の運転席

8. トラック運転手

幼い男の子の定番のおもちゃと言えば乗り物です。中でも生活に身近な乗り物として車は人気があります。
そして大型トラックは、その大きさからスペシャル感がもれなく増量し、人気も集まります。大型トラックの運転手が巨大ロボットの操縦者にも見えます。
さらに、長距離トラックの運転手は全国いろいろな地方に行っていそうで、男子中学生には自由な風来坊のように見えます。
バス運転手も同様です。

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大型トラックは憧れ

9. 消防士

現実社会で一番のヒーローと言えば、火災現場で命懸けの働きをする消防士やレスキュー隊員です。幼いころにスーパー戦隊シリーズをワクワクしながら見ていた少年たちが憧れるとしたら、コレです。
実際、救急戦隊なんてスーパー戦隊もありました。

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ヒーロー、消防士

10. エンジニア

カタカナ職業の中でも硬派な響きのエンジニアは、男子中学生たちが何となく「カッコいい」と思ってしまいます。
そんなエンジニアにはIT系エンジニアものづくり系エンジニアがあります。同じエンジニアでもかなり違います。今の少年たちは生まれたときからITに慣れ親しんでいますからIT系エンジニアに憧れる子たちが多いのですが、ものづくり系エンジニアも人気があるようです。
プラモデルや模型を作ったり、ものづくりにつながるような趣味を好む男の子は多いので、その延長なのかもしれません。

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IT系

最後に

「カッコいい」かどうかは別として、単に「なりたい」と思う職業としては公務員、漫画家なんかもあるようです。

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漫画家

ホワイト物流推進運動について

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ホワイト

トラック運転手は長らく「低収入で過酷な仕事」というイメージが広まり、人手不足が続いています。
トラック運転手が激減しているわけです。運転手がいなければトラックは1ミリも動きません。いや、力持ちが何人かで押せば数センチくらいは動くかもしれませんが、そういうコトではないのです。
中国地方や九州地方では雑誌・書籍の発売日が1日遅れることになりました。
また、食料品などの値上げも始まっています。食料品などが全国に届くのはトラックで運ばれるからであり、これまたトラック運転手が減れば、物流費用も高くならざるを得ないわけです。もちろん、原材料費の価格上昇などもあり、原因は運転手不足だけではないのですが、運転手不足が原因の1つになっていることは事実のようです。
「引っ越し難民」という言葉も登場しました。サラリーマンの転勤は3月に集中します。異動になった場合、新しい配属先での仕事が4月から始まるので、それまでに引っ越すからです。地方の高校を卒業して4月から都会の大学に通い始める学生たちも、同じ時期に引っ越します。合わせると、3月に膨大な引っ越しが行われることになります。
この引っ越しにもトラックが使われるので、当然運転手不足が影響します。運転手は少ないのに利用者が集中していつもより増加するので、引っ越し会社も対応できず、引っ越し先が決まっているのにも関わらず、引っ越しできないわけです。この「引っ越しできない」人々「引っ越し難民」です。
こうした「運転者不足による国民生活への影響」が実際に現れている現状に、国土交通省、経済産業省、農林水産省の3省が連携して始めたのが「ホワイト物流推進運動」です。

トラック運転手不足の背景

1. 若者の減少

トラック運転手の減少によって、トラックを使った物流サービスが縮小されたり、物流費の上昇が起こり、国民にとって不便になってきているので、それを解消するには「トラック運転手の増加」が効果的な手段となります。
というわけで、行政としても必死に「なぜトラック運転手は減少しているのでしょうか?」を考えたのでしょう。原因が分かれば対処法が見つかるのですから。
トラック運転手のなり手が減っているのは、まず、とりあえず職業に就こうと考える若者自体が減っていることが挙げられます。これが少子化です。つまり、人手不足はトラック運転手だけではなく、いろいろな業界で起きています。そしてトラック運転手も「例外ではない」のです。
ただ、少なくなった若者があえてトラック運転手になろうとしない理由もあります。

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若者たち

2. 魅力の減少

少なくなったとはいえ、トラック運転手はまだ絶滅危惧種になったわけではありません。ただ、妊婦を邪険に扱うような言動が横行したり、職場にマタハラやセクハラが存在したりすると、確実に日本人は絶滅危惧種になりますよ。
それはそれとして、とにかく、若者がトラック運転手になろうとしないのはそれだけトラック運転手の仕事に魅力を感じていないからです。冒頭に書いたように、トラック運転手は「低収入で過酷な仕事」というイメージが広まっているので、そんなイメージを鵜呑みにすればトラック運転手になろうとする若者も減ります。
現代はYouTuberなんて職業が人気を得て、多くの子どもたちが「楽そう」だと言って憧れたりします。現代社会はいろいろなことが便利になり、いろいろ楽できるように発達したので、子どもたちも「このまま楽して一生過ごせるかも」と考えてしまうのかもしれません。

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人気職業「YouTuber」

3. トラック運転手の実態

ただ、実際のトラック運転手は年収の平均が400万円台、月収の平均は30万円台です。昭和のように年収1千万円も稼げたころとは違うようですし、豪勢な贅沢暮らしはできないかもしれませんが、一般的なサラリーマンと比べて大げさに安いわけでもないのです。
大学院まで行って博士号まで取得したのに、大学の非常勤講師を兼任して年収200万円台なんて高学歴者もいると言いますから、トラック運転手はきちんと働けば決して「低所得者」ではないと言えます。

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やればやっただけ稼げる

4. 労働環境

それでも「低収入で過酷」と言われるのがトラック運転手です。つまり、過酷な労働環境に収入が見合っていない職場が存在するわけです。
もちろんすべての職場がそうなのではありません。しかし、人は一部を見て全体を「そうだ」と判断してしまいがちなので、トラック運転手すべてが「過酷過ぎる」と思われています。
この「過酷さ」に収入が見合っているかは別として「過酷」なことには違いがありません。
その要因としては「荷の積み下ろしが手作業」「荷の届け先での待ち時間が長い」「荷の届け先で契約以外の作業をさせられる」などがあります。

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過酷

5. ブラックな労働環境による弊害

トラック運転手の仕事には確かに過酷な面があります。まあ、あらゆる職業に過酷な面というものはあるものですが、過酷さゆえに人手不足以外の弊害も起こっています。
仕事が過酷なのでトラック運転手の疲労がたまり、それによって運転時の判断ミス、ときには精神的な不安定からあおり運転、睡眠不足からの居眠り運転などで交通事故が起きたりしています。
さらに、こうした事故のニュースが「やはりトラック運転手の仕事は過酷なんだ」というイメージをさらに広めてしまっています。

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ブラック

運動の2本の大きな柱

そんなわけで、トラック運転手の労働環境の改善が、トラック運転手の人手不足を解消するのに有効な手段だということになりました。人手不足の改善だけではなく、交通事故の防止にも役立ちますしね。
それで「ホワイト物流推進運動」では「トラック輸送の生産性向上と物流の効率化」「女性や60代以上も働きやすいホワイトな労働環境の実現」を2本柱として打ち出しました。
「トラック輸送の生産性向上と物流の効率化」はトラック運転手という仕事の魅力をアピールすることになるかもしれないって発想ですね。
もう1つの「女性や60代以上も働きやすいホワイトな労働環境の実現」は、若い男性だけを当てにしていてもなんなんで、ということでしょう。

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2本の柱

1. トラック輸送の生産性向上と物流の効率化

具体的には、こんな取り組みが求められています。
納品先で荷の積み下ろし作業が集中し、そのためトラック運転手の待機時間が長くなってしまう問題があります。それで、効率的に荷の積み下ろしができ、待ち時間を減らせるよう、荷の予約受付システムを導入するという取り組みです。部外者からすると「え? 導入してなかったの」ということが驚きです。
また、1200個ほどの段ボール箱をトラック運転手が手作業で荷積み・荷下ろしを行っていたところがあるようです。これもフォークリフトなどの機械化で、ずいぶんと効率化できます。
こうしたアナログな作業をずっと続けてきた背景には、物流業界が大きな資本を持たない中小・零細企業によって成り立ってきたという問題があるかもしれません。これはどの業界も同じで、日本経済、日本社会は中小・零細企業が支えています。そして中小・零細企業は人手不足や資金不足で、なかなか作業を進化させている余裕がなかったりします。
「ホワイト物流推進運動」も、せっかく3つ省が連携しているのですから、中小・零細企業の効率化にも行政によるゆるぎない支援を期待したいものです。

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ITによる効率化

2. 女性や60代以上も働きやすいホワイトな労働環境の実現

女性にとって

若い男性にトラック運転手のなり手がいないなら、男性以外の女性、若くない高齢者からなり手を募ろうということです。
もともと社会は「外で働くのは男性」というように役割が決められていました。そうではなく、誰でもどんな職業にも就く自由や権利があるんで、職場のほうも「どんな人にも働きやすい環境にしよう」というのがダイバーシティ、多様性の推進です。これは近年、あらゆる職場、企業で取り組まれています。
女性の社会進出が話題になり始めたのは、恐らく1970年代です。それからもう50年近く経っているのですが、世の中にはまだ古い価値観に固執した男性たちもいるようで「女性が働きやすい職場」の実現には意識改革も必要とされています。
加えて、男性と女性には身体的な違いもやはりあります。今まで男性しかいなかった職場で女性が働くとなると、更衣室やトイレも女性用に新設しなければいけません。
しかし、こうした「女性が働きやすい職場の実現」への取り組みは、企業が「きちんと従業員のことを考えている」アピールにもなり、結果、男性従業員の増加にもつながります。
ただ、これも力の弱い中小・零細企業には難しいかもしれないので、行政の支援が期待されます。

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女性ドライバー


高齢者問題

少子高齢化で高齢者が増えているなら、その高齢者にもどんどん働いてもらおうという動きは、いろいろな企業で見られます。
昭和30年代は55歳が定年でしたが、今は60歳が定年で、これを65歳まで引き上げた企業もあります。実際、60代にはまだまだ元気な人が多く、働きたい意欲にもあふれています。また、この世知辛い世の中、年金だけでは生活していけないので働かざるをえないという切実な問題もあります。70歳定年なんてものもそのうち登場する勢いです。
こうしたわけで、トラック運転手も60歳で定年になった後も再雇用で働き続けてもらおうということになりました。
ただ、高齢者がトラック運転手として仕事を続けるに当たり、高齢者による交通事故が目立つようになってきた「高齢者問題」があります。高齢者は判断力や筋力などが低下してくるので、これが交通事故を起こす原因になるのです。これはこれでまた議論が必要です。
本来は、どんな職業でも、誰でも60代になれば、引退したい人は引退して悠々自適に暮らせる社会の実現が、政治家の果たすべき最低限の責任なんですけどね。

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シニアドライバー


私たちにできること

「ホワイト物流推進運動」はトラック業界だけに向けてのものではありません。物流の恩恵に浴するすべての人々に「できること」があります。
例えば「引っ越し難民」の問題では、企業が人材の異動を4月だけに行うのではなく、分散させればいいのです。そうすれば「3月は引っ越しトラックの仕事がとても過酷」という状況は改善されます。
個人にも「できること」はあります。個人がモロにトラック輸送の恩恵を受けるのは、宅配便の荷物を受け取るときですが、時間指定した荷物なら、ちゃんとその時間に受け取るようにするのです。トラック運転手の再配達の手間が少なくなり、かなり過酷さが改善されます。
コンビニ受け取りや運送会社の営業所受け取りを利用するのも手です。通販ではなるべくまとめ買いをするのが良いです。
それにSA、PA、道の駅、コンビニなどで大型車の駐車スペースに普通自動車や軽自動車を停めるのは止めましょう。大型車の駐車スペースがないと、トラック運転手がきちんと休憩できなくなり、余計な過酷さを被り、それで交通事故を起こす危険も増えます。

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荷物はきちんと受け取ろう

最後に

「ホワイト物流推進運動」はトラック運転手不足を解消する一助にはなるはずです。それどころか、日本社会の平和にもつながるはずです。明るい未来のため、理解と協力が求められています。

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ホワイトreprise