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未来のタクシーはこうなる!ような気がする

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アナログな車

「昭和世代の言うことなんて理解できん」なんて言って古さをバカにしていた平成世代ですが、あっという間にその平成も終わり、時代は令和となりました。そのうち「平成なんて古臭い」と言われるようになるんでしょうね。
時代はどんどん進んでいくので、そんなことを言っていたらキリがありません。昭和世代には「未来のSFの話」だったスマホなんてものも今や「当たり前」なんですから。
生活の利器はどんどん進化していきます。必要がなくても進化します。開発者の「こうしたい」という欲求によって進化し、必要が高まると商品化されます。
そんなわけで、世の中のいろいろものが「省力化」しています。つまり、何でも「簡単にできる」ようになるわけです。「簡単に」ということは、簡単に悪用もできるわけですが。
とにかく、自動車も必然的に進化しますし、その自動車を使ったタクシーももちろん進化します。
タクシードライバーはここのところ人手不足が続いていますから、その対応策がタクシーの進化のポイントとなるでしょう。


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1. 完全自動運転

自動車の自動運転システムの開発は以前から進められています。現在もすでに自動ブレーキシステムなどは実用されていますから、完全自動運転システムも技術的にはまもなく実現するでしょう。
タクシードライバーは人手不足に陥っていますから、ドライバーがいなくてもタクシーが走るようになれば、人手不足の問題は解決されます。
とは言え、もし事故が起きたときは誰が責任を取るのかなどの問題もあります。完全自動運転のシステムが完成しても、実際にドライバーがいないタクシーが街を走るのは、まだまだ当分先のことかもしれません。

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自動運転車

2. ロボットが運転

しかし、いずれは責任問題的な法整備も完成し、タクシーと言わず、あらゆる自動車はAIが運転するようになるでしょう。
ただ、タクシーは接客業でもあるので、完全に無人では「おもてなし」の面で十分なサービスができないと、誰かが言い出すかもしれません。
そこで登場するのがロボットドライバーです。とは言え、タクシーの運転はAIが行うので、本当にロボットが運転するのではなく、とりあえず人の形をしたロボットが運転席にいて、接客のみを行うようになるのではないでしょうか。
この場合、あまりにもリアルに人間に似すぎているとかえって不気味です。そのさじ加減が難しいところです。

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ロボットが運転?

3. 空を飛ぶ

空飛ぶタクシーの開発も以前から進められています。近いうちに実現する可能性は高いでしょう。
今やドローンが普及している世の中ですから、滑走路も不要で空を飛ぶ物体の存在は珍しくありません。後はそこに人を乗せるだけです。さらにこれももちろん完全自動運転です。
ただ、これではあまり「タクシー感」がありません。
やはり、自動車の形をした乗り物が空を飛んでくれないと「空飛ぶタクシー」という感じがしません。
未来ではドローンではない、いろいろな自動車がそのまま空を飛ぶ社会になっていることでしょう。

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空飛ぶバイク?

4. 高齢者、障がい者、妊婦は無料

タクシーは今でも、公共交通機関が行き届いていない地域で自動車を持っていない人たちにとって、なくてはならない存在です。都市部でも自動車を運転しない、運転できない人にとってありがたい存在です。社会貢献度の高い仕事、それがタクシードライバーです。
そのタクシーが完全無人自動運転化され、人件費がかからなくなったので、高齢者、障がい者、妊婦は乗車賃も無料にしましょう。その分の料金は福祉予算として税金から出します。
今の政治は貧富の格差をどんどん広げる社会をつくっています。そして人口の比率では高齢者がどんどん増えます。つまり、政治家のせいで貧乏な高齢者が増えるわけですから、貧乏な高齢者を優遇する、それくらいの措置はしてもいいのではないでしょうか。

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高齢者

5. 元タクシードライバーも無料

タクシーが完全無人化したおかげで、タクシードライバーたちはその職を失います。もちろん、再就職先は行政が何とかしなければいけませんが、社会貢献度の高い仕事をしてきたわけですから、元タクシードライバーもタクシー利用料は無料にしてもいいでしょう。

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無料のパスカードを支給する

6. エコな燃料を開発

少子高齢化やらウイルス問題やら政治家の汚職やらで忘れがちになってしまいますが、エネルギー問題は重要です。石油は間違いなく枯渇するので、今のうちにあらゆる自動車の電化は進めるべきでしょう。
さらに、電気でもない、新しい燃料も開発しておいたほうが良いに違いありません。安価で環境に負荷を与えず、安全な燃料です。
例えば、生活ゴミが燃料になる自動車です。確か映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のラストにそんな車が登場していました。
もちろん、タクシーもそうなるべきです。

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未来の燃料

7. 行き先は入力や読み取りもOK

今やタクシーもアプリで呼ぶ時代です。アプリで行き先も指定し、料金の支払いまでできます。
未来では、別にアプリがなくても、乗ってから備え付けの機器を操作するだけで行き先を運転AIに伝えることができます。もちろん、声で伝えることもできます。
しかし、入力や読み取りで伝えたほうが、より正確に伝わるに違いありません。

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アプリは便利

8. 現金とキャッシュレスは混在

今は何でもかんでもキャッシュレス化が進んでいます。いまだに現金にこだわるのは、昭和アナログ世代と平成の中でも初期に生まれた世代くらいかもしれません。
タクシーが完全無人化するころには昭和世代もいなくなっているかもしれませんが、平成初期世代で現金派という人も残っている可能性があります。そんな人たちにキャッシュレスを押し付けてはいけません。今までも、テレビのデジタル放送をはじめ「便利」の名の下に多くの「押し付け」が行われてきましたが、「押し付け」は要するに「画一化」で、それを言っては「多様性を認めるんじゃなかったっけ?」という面倒くさい議論に発展します。
少しくらいはアナログの言い分にも耳を傾け、キャッシュもキャッシュレスも「選べる」ようにしておきましょう。

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現金派

9. 究極は「どこでもドア」

近い未来なのか、遠い未来なのか、とにかく未来ではタクシーもドライバーがおらず、空を飛んで利用者を運ぶものになります。しかし、「人が乗る物体」がそもそも「要らないんじゃね」ということになり、ドアを開ければ目的地に着いてしまうようなシステムができるかもしれません。
それは空間と、遠く離れた空間をつなぐ装置かもしれませんし、人や物体を電子に分解して遠方に一瞬にして送る装置かもしれません。
そのころには惑星間旅行もできるようになっているはずですが、宇宙船を惑星に着陸させる必要もなくなります。

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どこでもドア?

最後に

タクシードライバーの人手不足が続いているのは、1つには「タクシードライバーという仕事が過酷」というイメージが広まってしまったためです。しかし、少子高齢化が進んでいることも、その原因の1つにはなっています。
行政でももちろん少子高齢化を止めるための政策を進めています。しかし、その一方で文明の利器はどんどん「人手を省く」方向に進んでいます。つまり、人が少なくっても大丈夫な社会をつくっているわけです。確かに生活が便利になるのは喜ばしいのですが、少子化を促しているようで、ちょっと納得しにくいところではあります。

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少子高齢化

タクシードライバーの仕事が誰にでもできるわけではないという理由

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医者に向いている人

世の中には、タクシードライバーを「他の仕事ができなかったヤツが就く底辺職」などと言ってはばからない輩がいますが、職業差別はとても見苦しく、はしたないものです。
しかも、タクシードライバーが「他の仕事ができなかったヤツが就く底辺職」などというのは事実無根です。タクシードライバーはここのところ人手不足が続いていて求人も多く、タクシードライバーの仕事に就くハードルがかなり下がっているとは言え、他の仕事ができない人にたやすく務まる仕事というわけではありません。
人には向き不向きがあります。つまり、弁護士やら医師になれる人だって、タクシードライバーという仕事に向いていなければ、タクシードライバーの仕事は無理なわけです。

1. 運転免許が必要

タクシードライバーの仕事のメインはタクシーを運転することなので、当然、自動車の運転免許が必要です。
しかも、タクシードライバーのように旅客自動車を旅客運送のため運転しようとする場合、第二種運転免許も必要になります。
第二種運転免許の取得は難しく、これを取得したタクシードライバーは「高度な技術を持った専門職」だと言えます。
とは言え、タクシー会社に就職するときに第二種運転免許を持っていなくても、入社後に取得を支援してくれる会社が多いそうです。
ただ、第二種運転免許を取得すればすぐにタクシードライバーになれるわけではありません。社内研修を受けて審査にパスしなければいけませんし、東京、神奈川、大阪の指定地域でタクシードライバーとして仕事をする場合、かなり難しいとされる地理試験に合格しなければいけません。
これだけでも「他の仕事をできないような人」に務まる仕事ではないことが分かります。やはり「向き不向き」なのです。

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免許証

2. 長時間の運転ができないといけない

タクシードライバーの仕事の大半はタクシーを運転することなので、他の職業ドライバー同様、「車の運転が好き」だという人に向いていると言えます。
逆に言うと、車の運転が苦痛だという人、「車を運転するくらいなら地獄の業火で焼かれるほうがマシ」という人には全く向いていないということです。
車の運転には好き嫌い、向き不向きがありますが、タクシードライバーとして仕事をするからには長時間車を運転しなければならず、それがどうしても無理と言う人には務まらないわけです。

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地獄の業火

3. 長時間、1人で仕事するのが苦になる人はできない

タクシードライバーは基本的に1人で仕事をします。
研修期間中は助手席に教官が座り、細かく指示や指導をしてくれたりもしますが、研修が終われば1人です。
ただ、乗客がいる場合は孤独ではありません。そして、乗客を乗せなければタクシードライバーとして収入を上げることはできません。
とは言え、乗客は決してお友達ではありませんし、同僚や上司ではないのです。タクシードライバーは、大企業で大きなプロジェクトを進めるように「チーム」で仕事をするわけではありません。
仕事を進めるときの細かい判断は、その場その場で自分1人で決めて行かなければいけません。そんな重圧には耐えられそうにないという人には、タクシードライバーの仕事は向いていないでしょう。

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1人きり

4. 人と接するのが苦になる人にはできない

タクシードライバーの仕事は基本的に1人で行うものですが、孤独ではありません。タクシードライバーの仕事は「お客さんを安全に迅速に快適に目的地へ運ぶこと」であり、より多くのお客さんを乗せなければ収入を上げることができないからです。
そしてタクシードライバーがお客さんを「快適に」運ぶために必要なのが「接客術」です。タクシードライバーは「接客術」によってお客さんに「快適」だと感じてもらわなくてはいけません。
接客が得意であることに越したことはありませんが、必ずしも得意でなければできないものではありません。苦手意識があっても、それを克服しようと努力すれば大丈夫です。
しかし、人と接するのがもはや「苦痛」であるなら、タクシードライバーの仕事は向いていないかもしれません。人と接することの少ないトラックドライバーになることをオススメします。

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接客業

5. 怒りの沸点が低い人にはできない

タクシードライバーの仕事はお客さんを快適に目的地まで運ぶことです。
お客さんに「快適さ」を感じてもらうには接客術が必要ですが、お客さんにもさまざまな人がいます。中には、タクシードライバーを見下し、横柄な態度を取ったり、乱暴な口を利くお客さんもいます。
もちろん、お客さんが暴力を振るうような場合は警察に通報したほうが良いですが、暴力まで行かない場合は耐えることも必要になります。
そもそも車の運転はストレスがたまるものでもあります。他の車の存在や信号、渋滞など、車の運転にはさまざまな制約があり、その上でドライバーは安全運転に集中しなければいけません。
そんなストレスの中、あくまでも安全運転を続けるためには、常に冷静でいることが必要です。横柄なお客さんや、自分の思うように走ってくれない周囲の車などにイチイチ腹を立てて冷静さを失ってしまうようでは、タクシードライバーの仕事は務まらないでしょう。

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怒りの沸点が低い人

6. 冷静に行動できない人には難しい

タクシードライバーは車を運転するということで冷静さを求められる上に、違うことでも冷静さを欠くことはできません。
車の運転では素早い状況判断と、それに基づいた迅速な行動をする必要があります。そこにはもちろん冷静さが欠かせないのです。
タクシードライバーは冷静にタクシーを運転しながら、プラスして他のいろいろな作業をこなさなければいけません。
タクシードライバーはタクシーを走らせながら歩行者がタクシーを停めるために手を挙げたりするのを素早く見つけ、安全にタクシーを歩道に寄せ、お客さんを迅速に乗せ、手早く目的地などを聞き、安全にタクシーを発進させます。
目的地に着いたら、また安全にタクシーを歩道に寄せて停め、素早く精算を行い、安全にお客さんを降ろしてタクシーを発進させます。
交通量の少ない道路であれば簡単にできることも、交通量が多ければ、モタモタしていると他の車の邪魔にもなります。他の車の邪魔になるかと思うと焦ってしまい、そんなときに限って精算に時間がかかってしまうと、パニクってしまうこともあり得ます。
多くの作業をどんなときでも冷静に、的確に行うことができないと、タクシードライバーの仕事がかなりしんどくなります。
とは言え、冷静にいろいろなことに対処できるようになるには「慣れること」が肝心かもしれません。

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素早さ

7. 創意工夫ができない人には難しい

タクシードライバーの仕事はお客さんを安全に、快適に、迅速に目的地まで運ぶことですが、そもそもお客さんを見つけなければいけません。
お客さんをできるだけ多く見つけ、乗せなければ収入を上げることができません。そしてお客さんをより多く見つけるには、人の流れをつかむ情報収集、収集した情報を分析する能力、分析結果からの仮説立て、仮説の実証、実証からの新たな分析といったマーケティング力が必要になります。ただ漫然とタクシーを走らせているだけでは、タクシードライバーとしての収入を増やすことは難しいでしょう。

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マーケティング

8. 地道な努力ができない人には無理

タクシードライバーとして収入を増やしていくにはマーケティング力が必要です。そしてこのマーケティングを収入増という結果に結びつけるには、マーケティングを続けていく、たゆまぬ地道な努力が必要なのです。
情報分析から得た想定に従ってタクシーを走らせたからと言って、売り上げが伸びない日もあります。人の流れやタクシー需要には不確定要素も影響するからです。
それでもあきらめず、くじけずに努力し続けなければ、タクシードライバーとして収入を増やしていくのは難しいです。

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くじけないこと

最後に

タクシードライバーの仕事は専門的な知識や専門的な技術を必要とする専門職で、専門的な知識や専門的な技術を得ることに向いている人のほうが、タクシードライバーになりやすいと言えます。
でも、どうしても「なりたい」という強い気持ちがあり、続けて行けば、不向きなことにも「慣れ」ていき、できるようになる可能性もあります。
大切なのは心の底から「やりたい」と思うかどうかかもしれません。

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思いはかなう、はず

トラックドライバーに求められること

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物流の一端を担う

トラックドライバーの仕事の大半は、トラックを運転することです。
とは言え、トラックの運転だけしてりゃいいわけではありません。
マンガ家もマンガだけを描いていればいいわけではなく、マンガを描くために編集者と打ち合わせをしたり、必要があれば資料をそろえたり、取材をしたりします。アシスタントを使うときは、アシスタントに的確な指示を出したりもしなければいけません。

ましてや、トラックドライバーは物流を担っているわけで、その物流というのはトラックドライバーが多くを担っていますが、トラックドライバーだけが担っているわけではありません。
物流、つまりの物の流れを止めないための重要な役割を果たすために、しなければいけないこと、身に着けていなくてはいけないことがあります。


1. 運転免許

これがないと始まりません。
車を運転するにはもちろん運転免許が必要ですし、中型トラックなら中型運転免許など、大型トラックなら大型運転免許、トラクタートラックならけん引免許、運ぶのがガソリンなどの危険物で、危険物取扱者資格を持った同乗者がいない場合は危険物取扱者資格と、仕事によって必要な免許、資格があります。
免許や資格には更新も必要です。職業ドライバーであるからには、更新の際の講習にも真剣に臨み、免許や資格の意義を再認識することが求められます。

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何はなくとも免許

2. 運転技術

職業ドライバーとして多くの時間、トラックを運転するからには、それなりの高度な運転技術を身につけていなればいけません。
と言いますか、普通は連日運転していれば、運転技術は向上するはずです。世間もトラックドライバーをはじめとした職業ドライバーには高度な運転技術を期待します。
とは言え、荷を積んで安全運転を重視するトラックドライバーは、周囲のドライバーからは「ノロノロ運転している」と見られがちです。しかし、道路状況の安全と荷の安全のためのノロノロ運転なので、それは周囲のドライバーの理解が求められています。

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ここまでやる必要はありませんが

3. 運転マナー

特に大型トラックは車体が大きく、周囲に威圧感を与えてしまいます。
そんなトラックのドライバーだからこそ、しっかりした運転マナーを身に着けていなければいけません。他の車や歩行者に道を譲ったり、紳士的に、礼儀正しい運転を心掛けましょう。
トラックドライバーをはじめとした職業ドライバーは、日ごろから車を走らせる機会も時間も多いので、あらゆるドライバーの見本になってやるというくらいの意気込みが必要です。車の運転には、常に交通事故のリスクがあるのですから。

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歩行者に道を譲る

4. 社会人としてのマナー

トラックドライバーの仕事の大半はトラックを運転することですが、それだけではありません。
荷主企業や荷の届け先では、そこの担当者とのやり取りがあります。その際、明るいあいさつなど、社会人としてきちんとしたマナーでのコミュニケーションをしなくてはいけません。
社会人としてのマナーとは、言葉遣いや話し方、態度だけではありません。服装などの身だしなみも、清潔感のあるものでなくてはいけません。

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きちんとしたあいさつ

5. 冷静さ

車の運転には、常に交通事故のリスクがともないます。
交通事故のリスクを少しでも減らすには、いつも冷静さを保ち、ハンドルを握ることです。感情的になって焦ったり、怒ったりすると、判断を誤って事故を起こしかねません。
もちろん、感情に任せてあおり運転などの危険運転をしてしまってはいけません。言語道断です。
荷主や荷の届け先などでの対人コミュニケーションでも、やはり冷静さが大切です。
荷主や荷の届け先の担当者には、もしかして「合わない人」もいるかもしれません。分かりやすくいうと「気に入らないヤツ」がいるかもしれません。かといって、こちらも同じように「嫌な態度」をすると、関係がこじれてしまいます。無理矢理我慢するとストレスもたまりますから、耐えかねるときは自分の会社の上司に相談すべきですが、まずは冷静に対処しましょう。

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クールに

6. 健全な肉体

安全運転のためには健康管理も大切です。身体に不調があると、それによって交通事故につながりかねないからです。
また、今はトラックドライバーのなり手が激減していることもあり、トラックドライバーの定年も延長される傾向にあります。トラックドライバーとして長く働き続けるためにも健全な肉体を維持し、健康であり続けることが肝心です。

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見るからに健全そう

7. 健全な精神

冷静さが求められることとダブりますが、すぐに気持ちを荒げてしまうようでは、安全運転が難しくなります。いつも感情を平静に保てるようにしなければなりません。
そしてそのためには、精神状態を健全にしておかなければいけないのです。
精神的に不健全であれば、つい「オレ様」な気持ちになったり、不安や恐怖に支配され、理性的な判断ができなくなってしまいます。その結果、あおり運転などの危険運転をしてしまうかもしれません。
いろいろな他人の言動を悪意としてとらえるのも不健全な精神状態です。不健全な精神状態だと、不寛容になり、攻撃的になってしまいます。
他者への感謝の気持ちを抱き、お互い様と思えるような、健全な精神を保つことを心掛けましょう。

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感謝の気持ち

8. 責任感

荷を安全に、確実に、迅速に届けるのがトラックドライバーの仕事です。トラックドライバーは、その仕事に対する責任感を持たなければいけません。
安全運転のための心身の健康も、運転技術や運転マナーも、社会人としてのマナーも、すべてその責任を果たすためのものです。
トラックドライバーは、世間から低く見られてしまうこともあります。しかし、責任をしっかり果たすことに集中すれば、そんな雑音は気にならなくなります。それに、あらゆるトラックドライバーが責任をしっかり果たせば、トラックドライバーを悪く言う輩はいなくなります。

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「責任は俺が取る!」

最後に、お願い

運転に関すること以外は、トラックドライバーに限らず、すべての人に必要なことです。運転に関することも、職業ドライバーだけではなく、すべてのドライバーに必要なことです。
自分に当てはめて読み返してみてください。

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鏡に映るのは、自分

タクシードライバーの事件簿

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事件

「タクシー」で検索すると、事故の記事が出てくることもありますが、事件の記事も出てきます。タクシー運転手の仕事は、車の運転をずっとするので事故に遭ったり、事故を起こす可能性も、あまり車に乗らない人よりは当然高くなるのですが、加えて事件に遭遇することもあるわけです。
タクシー運転手が巻き込まれる事件と言えば、一番怖いのはやはり「タクシー強盗」です。
今さら説明するまでもないかもしれませんが、一応説明しておくと、タクシーを利用したいと言ってお客として乗って来た人が、後部座席から運転手に刃物などを突き付けて金品を要求するのが、タクシー強盗です。
タクシーは、タクシーという密室の中で運転手と1対1になり、しかも運転手が簡単に後ろ向きに体の向きを変えられず、つまり簡単に反撃できない位置関係で、また、タクシー車内には売上金として確実に現金があることも、タクシー強盗が起きてしまう原因になっています。


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タクシー強盗の多い時間帯

タクシー強盗が多く起こる時間帯は、やはり深夜です。深夜であれば、外出している人が少なく、目撃者に出くわす可能性が低くなるからかもしれません。
それとも、人が「魔」に魅入られてしまうのでしょうか。
また、タクシー強盗犯は、最初はタクシーの利用客を装うので、タクシーを自分の言う通りの時間と場所に移動させることができます。
つまり、繁華街でお客さんとして乗った後、ひと気のない場所に移動させて襲うことができるわけです。強盗の都合の良い犯行場所、犯行時間を選びやすいと言えます。

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事件は深夜に起こりがち

タクシー強盗の多い地域

やはり都会のほうが多いようです。他の犯罪と同じく、人が集まるので犯罪者も集まりやすいのかもしれません。ただ、地方でもゼロというわけではありません。
それでも、タクシー強盗などの犯罪への対策もさまざまな編み出されているので「ネットでタクシーのニュースを検索すると事件の記事が上がる」なんて書いておいて何ですが、実際にタクシー強盗に遭遇するなんて、滅多にあることではありません。

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事件は都会で起こりがち

タクシー強盗以外の事件

タクシーで起こる事件はタクシー強盗だけではありません。
例えば暴行事件なんかもあります。タクシー運転手がお客から殴られたり、けられたりするわけです。強盗事件は、犯人が強盗しようと思って乗って来ることが多いと思われます。恐らく、タクシーに乗っていて突然「強盗しよう」と思う人は少ないでしょう。
しかし、暴行事件の場合、悪酔いしたような人が思わず手や足を出してしまうことがあります。
また「酔って思わず」の場合、タクシー運転手の被害が小さくて事件にならずに終わっていることもあるかもしれません。
タクシー運転手の仕事は接客業でもあり、ほとんどのタクシー運転手はお客さんにていねいに接します。これを良いことに、中にはタクシー運転手を見下し、その延長で暴言を吐いたり、さらには暴力を振るったりする人がいるようです。しかし、誰かを見下したり、暴言・暴力を浴びせたりしてはいけないのです。

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暴力はいけません

タクシーの防犯対策

タクシーはお客さんとタクシー運転手が1対1、もしくはお客さん2人に対してタクシー運転手1人の密室空間になり、しかもどうしてもタクシー運転手がていねいな対応を見せることでお客さんが「自分のほうが上の立場」と勘違いしてしまいがちです。
そうしたことで、タクシー車内で犯罪が行われてしまう危険があるので、タクシー会社もそれぞれ防犯対策を考えています。

防犯対策 その1 ドライブレコーダー

あおり運転に対する対抗策としても注目されているドライブレコーダーですが、これが車内での事件に対しても効果を発揮しています。
タクシーの後ろなどに向けられたカメラは、もちろんあおり運転などに有効ですし、タクシー強盗などの事件があったとき、車内カメラが有力な証拠になり得ます。
それだけではなく、ステッカーなどで「防犯カメラ搭載」と車体や車内に貼っておれば、犯罪抑止にもなります。

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ドライブレコーダー

防犯対策 その2 防犯パネル

運転席と後部座席を仕切る透明のパネルにも防犯効果があります。
とは言え、タクシーの防犯パネルは運転席と後部座席を完全に仕切るものではありません。隙間もあります。また、お客さんとの間に仕切りをつくりたくないという考えから、仕切りを全く設けていないタクシー会社もあったようです。
ただ、コロナ禍により、防犯ではなく、感染予防のための仕切りを設けるタクシー会社は増えています。
ですが、この防犯パネルがあったおかげで、犯罪から身を守ることができたという実例も多く報告されているそうです。

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透明な仕切り

防犯対策 その3 無線・GPS

タクシー運転手が強盗などの標的にされてしまう要因は、前述しているように1対1の密室空間になりやすいからです。犯人がタクシー運転手を襲っても、タクシー運転手はすぐには外部に助けを呼びにくいのです。
逆に言うと、頻繁に外部とつながっていると示せば、それが犯罪抑止にもなります。
各タクシーはタクシー会社と無線でやり取りします。連絡を取るタイミングは会社ごとで違うかもしれませんが、お客さんを乗せて行き先が決まったとき、目的地に着いて精算したときなど、小まめに連絡するようにすれば、それで犯罪抑止にもなるかもしれません。
また、今はほとんどのタクシーにGPSが付いていて、会社ではタクシーの位置情報をつかんでいます。無線が使えて会社に連絡さえ取れれば、会社から警察に通報するなどの手段を講じることもできます。

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無線を活用

防犯対策 その4 催涙スプレー・スタンガン

タクシー運転手が犯罪に巻き込まれたとき、一番危険な目に遭うのはもちろんタクシー運転手です。自己防衛の手段も何か用意しておいたほうが良いかもしれません。
ハリウッド映画にありがちな元特殊部隊とか元CIAでもなければ、通常、タクシー運転手の戦闘能力は一般人と同じように「普通」です。相手が刃物などの武器を持っている場合は特に、むやみに反撃に出ないほうが無難です。
とにかく、自分の命を守るために「逃げる」ことを優先させましょう。お金やタクシーを守るより、自分の命を守るのです。
その際、凶器などを持っている相手を一瞬ひるませるのに有効なのが、催涙スプレーやスタンガンです。入手したら、いざというときに素早く使えるようにしっかり使い方を知っておきましょう。
ただ、催涙スプレーは使用後に臭いが強く残り、その除去も大変らしいので気をつけてください。
また、タクシー会社によっては緊急時に後方に強いライトを当てることができる装備があるところもあるようです。これも相手を一瞬ひるませるのに効果的だと思われます。

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スタンガン

防犯対策 その5 逃げる

くどいようですが、まずは自分の身、自分の命を守ってください。危険を感じたらとにかく逃げましょう。下手に相手と交渉したり、反撃するより、まずは逃げましょう。

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逃げろ!

防犯対策 その6 SOS

タクシーには「空車」「送迎」などを表示する表示灯が付いています。
タクシーに乗りたいと思ってタクシーを探してて、近づいてくるタクシーをようやく見つけたと思ったら、よく見ると「空車」の表示がなく、しかも後部座席に人影があってガッカリした、なんて経験がある人も多いのではないでしょうか。あの表示灯です。
タクシーによっては、何かあったときにあの表示灯に「SOS」と表示させることができるものがあります。街で表示灯に「SOS」と表示させているタクシーを見掛けたら警察に通報しましょう。
また、タクシーの屋根には、タクシー会社のマークをかたどった社名表示灯が乗っています。通称「行灯」と呼ばれています。タクシー運転手は何かあったとき、この行灯を赤く点滅させることができます。これも滅多に見るものではないかもしれませんが、もし見掛けたら、やはり警察に通報しましょう。

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タクシー行灯

最後に

とにかく人命最優先です。
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トラック運転手の事故対策

しっかり後方確認


仕事で毎日のようにトラックを運転するトラック運転手は、毎日のように交通事故のリスクにさらされています。
交通事故は、ドライバー本人の安全運転意識がどんなに強くても、安全運転意識の低い他のドライバーが運転する車とか、交通ルールを無視する無法な自転車乗りや歩行者によって引き起こされることもあります。
もちろん、それでもあきらめたり、「安全運転に意識を集中せず、自分勝手に運転したい」という誘惑に負けずに、強く安全運転を意識しなければいけません。最悪、命に関わるのですから。

1. 車体感覚をつかむ

トラックは普通自動車より車体が大きい分、運転が難しいと言われています。大型トラックのように、車体が大きくなれば大きくなるほど、難しくなります。
簡単に言うと、大きなトラックを普通自動車のようなつもりで運転すると、車体をどこかにぶつけてしまうということです。
普通自動車と同じ感覚で左折すると、歩道の縁石などに乗り上げてしまったり、歩行者や、隣にいるバイク、自転車をひいてしまいます。とても危険です。
とにかく、自分が運転するトラックの車体感覚をつかまなければいけません。右折や左折をするとトラック全体がどんな動きをするか、バックのときはどうか、分かっていないと周囲に危険をまき散らすことになります。
ブレーキの感覚、つまり、どれだけの荷を積んでどれだけのスピードを出していてブレーキをかけると、どれくらいで停まるかも把握しなければいけません。
加速の感覚もつかんでおきましょう。まるで自分の体そのもののようにトラックを操ることができるまで、運転をとことん練習する必要があります。特に普通自動車に乗り慣れていると自分で思っている人は、普通自動車とは違うという感覚を早く会得しなければいけません。

交差点は危険がいっぱい

2. 周囲を確認する

トラックは普通自動車より車体が大きい分、死角が多くなっています。発進するとき、右折や左折をするとき、停車するとき、曲がり角などが近づいたとき、バイクや自転車などが近づいたとき、何か気になったときなど、小まめな周囲の確認を忘れてはいけません。
ここでも車体が大きいことを忘れていけません。高架下をくぐるとき、その高架と車体の間には十分に余裕があるか、また、路地など狭い道を通るとき、ぶつかりそうな看板が横や上にはないかなど、しっかり確認しましょう。物にぶつけた場合、破損させれば自腹で弁償しなければいけなくなることもあります。

自転車には要注意

3. あらゆる確認

トラックを運転するときは周囲の確認は重要ですが、トラックは死角も多いので、確認するのに使えるものは何でも使って確認しましょう。
運転手自身ので直接見えるところを確認するのはもちろんのこと、サイドミラー、バックミラー、アンダーミラーなど、たくさん付いているミラーでも確認します。
バックカメラが装備されていれば、バックするときにはこれも確認しましょう。ただ、バックするときはバックカメラがあっても、念のために一度、窓から顔を出して自分の目でも後方や周囲を確認する必要があります。ミラーでの確認も忘れずに。

ミラーを活用

4. 安全運転講習を受講

会社やトラック協会などが安全運転講習や運転技能講習などを開いています。こうした講習に積極的に参加し、安全運転意識を高め、事故を回避できるような運転技能を高めましょう。
間違っても「俺は運転がうまいんだから、今さら講習なんて受けなくても大丈夫」だなんて自信過剰になってはいけません。自分を過信せず「俺もまだまだだから、初心に戻って学べることはもっと学び、プロのドライバーとして高みを目指す」という心意気を持つことが肝心です。

講習に参加

5. 横断歩道に注意

これはトラック運転手に限ったことではありませんが、ここのところ、横断歩道を横断中の歩行者や自転車にぶつけてしまう交通事故が多くなっているそうです。
「歩行者や自転車は車が近づいているのを見れば、横断歩道を渡るのをやめ、車が通るのを待ってくれる」なんて思うのは大きな間違いです。
「チラッと見たら人影がなかったので、横断歩道には歩行者も自転車もいないだろう」と安易に判断してしまうのも大きな間違いです。小さな間違いではありません。とてもとても大きな間違いです。
交差点を右折、または左折するときは、歩行者や自転車はいない「だろう」ではなく、しっかりいないのを確認してから曲がらなくていけません。
たとえ、歩行者や自転車が車より離れていて「ぶつけずに右折や左折ができそう」と思っても、歩行者や自転車がいる横断歩道に侵入すると道路交通法違反になります。気をつけてください。

横断歩道はとにかく注意

6. 健康管理

交通事故を起こさないため、交通事故を回避するためには、運転手が心身ともに万全な状態で車を運転しなければいけません。これもトラックに限ったことではありません。
ハンドルを握るからには自身の健康を万全に管理しましょう。持病のある人はもちろんのこと、ない人も睡眠不足過労に注意が必要です。
少しでも体に不調を感じたら、その日の勤務は休んだほうが、後々のことを考えるとむしろ「得」ということもあります。

万全の体調でハンドルを握ろう

7. 車両整備

交通事故を起こさないため、交通事故を回避するために、心身の状態とともに万全でなければいけないのが車の調子です。
例えば、不適切な空気圧でのタイヤの使用は、タイヤの摩耗、車両性能の低下を招き、燃費も悪くなります。つまり、車両性能の低下は事故につながるわけです。ブレーキが利かなかったり、利きが悪かったりすると、交通事故のリスクはとてつもなく高くなります。

車両整備は大切

8. わき見、居眠り、だろう運転に注意

トラック運転手の交通事故の原因で多いのが、わき見運転、居眠り運転、だろう運転だそうです。
だろう運転とは、例えば見通しの悪い交差点に近づいたとき「たぶん、横から車両は侵入して来ないだろう」と、安易に自分の都合の良い予測で運転を続けることです。常に最悪を予測しながら最善の運転をすることが肝心です。見通しの悪い交差点に近づくときは「車両が侵入してくるかもしれない」という「かもしれない運転」を心掛けなければいけません。
なんなら「車両や歩行者や自転車が侵入してくるはずだ」という「はず運転」くらいの心構えをしておきましょう。

居眠りは停車してから

9. ゆとりを持つ

交通事故を回避するには、どんなときも冷静にハンドルを握っていなくてはいけません。
焦っていると、この冷静な判断ができなくなってしまいます。トラック運転手の仕事は時間厳守ですから、ちょっとでも遅れそうになると焦ります。
また、仕事は関係なく、私生活で嫌なことがあっても、それで冷静さを失ったまま、ハンドルを握ることもあります。
時間に遅れそうになったりするのも、運転手個人の努力では回避できないこともあります。それに、特別な理由がなくても「なんとなく」イライラしてしまう日もあります。
それでも気持ちにゆとりを持ち、冷静にハンドルを握らなくていけないのです。

イライラしてブチ切れた人

10. 自尊心を持つ

ハンドルを握るからには「オレ様の運転を邪魔するヤツは許さない」といった「オレ様」気分は捨てなければいけません。そういうオレ様気分はあおり運転、危険運転の元にもなります。
必要なのは「オレ様は偉いんだぞ」という勘違いではなく、事故は絶対に起こさないという気持ち、プロとしての自覚です。その自覚を持ってこそ、自分に価値があるという自尊心を持つことができるのです。

オレ様なヤツ

長距離トラック運転手の必需品

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天にも昇る心地

トラック運転手の中でも、長距離の仕事は拘束時間が長く、キツイと言われています。キツイ分、他のトラック運転手の仕事より給与も多いのですが、それでも、そのキツさはできるだけ軽減するに限ります。
仕事がキツイことで疲れがたまると、それが安全運転にも影響を与えかねないからです。
それだけに、長い拘束時間をできるだけ快適に過ごすための工夫が必要になります。どうせ仕事をするなら、少しでも楽しく仕事しないともったいありません。また、快適に過ごすということが疲れをなるべくためないことにもつながります。
というわけで、長距離トラック運転手はこれがないと仕事にならないものと、これがあったほうが仕事しやすいもの必需品としてトラックに持ち込みます。



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1. お風呂セット・着替え

長距離トラックの運転手は、一度荷を積んで出発すると2~3日、よほど遠距離だと1週間以上、家に帰れないこともあります。その場合でも、一般的なビジネスマンの出張のようにホテルなどに泊まるわけではありません。基本的にはトラック車内で寝ることが多く、たまにトラック運転手のための休憩施設の仮眠スペースで寝ることがあるくらいです。
当然、風呂に入れるタイミングもそれほど多くはありません。高速道路のサービスエリアやガソリンスタンドなどのシャワー、または運送会社などのお風呂を使います。
最低限、ボディタオル、ボディソープ、シャンプー、ヒゲ剃り、歯ブラシセットは持っていたいものです。
もちろん、お風呂に入るのですから着替えも用意しておきましょう。

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入浴セット(イメージ)


2. 布団

長距離トラックの運転手は基本的にトラック車内で寝ることになりますので、そのときに布団があると、より疲れも取りやすくなります。
もちろん、人間、その気になれば布団がなくても寝ることはできますが、リラックスできるかどうかは気持ち次第というところも大きいので、やはり布団くらいは用意しましょう。
ちなみに、長距離の仕事はほとんどが大型トラックを使い、また、ほとんどの大型トラックには運転席の後ろに寝るためのスペースがついています。

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布団類


3. インバーター

お風呂は施設などのものを使い、寝るのは布団さえあれば何とかなるような気がします。
さらに車内の環境を快適にするには、やはり家電を使えるようにしたくなります。そのときに必要になるのがインバーターです。
インバーターは、トラックの電源から取れる電圧(DC24V)を、家電も使える電圧(AC100V)に変えてくれるものです。通常はシガーライターのソケットに差し込むタイプになっています。
このインバーターがあれば、スマホやノートパソコンなどの充電もできます。

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スマホの充電

4. デコデコ

家電だけではなく、いわゆるカー製品として販売されている電化製品も使えたら、車内はより便利で快適になります。
しかし、トラックの電圧は24Vで、カー製品の電圧は12Vなので、これまたそのままでは使えません。そこで必要になるのが、コンバーター(デコデコ)というわけです。トラックの電源から取れる電圧(DC24V)を、カー製品も使える電圧(DC12V)に変えてくれるものです。
デコデコがあれば、車載用冷蔵庫などを使うことができます。

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電圧計


5. ポータブルテレビ

休憩時間や就寝前などに、あるとうれしいのがテレビです。今はスマホなどでも気軽に動画を楽しむことはできますが、やはり、たとえ小さくても少なくともスマホの画面より大きなテレビでニュースやバラエティ番組などを見ると、気分転換にもなります。
ただ、どうせ車内に置くなら、テレビも見れて、DVDなども再生できるタイプにしたほうが良いかもしれません。より幅広く、いろいろなコンテンツを楽しむことができます。
ちなみに家庭のコンセントにつなげるACアダプターと、車載用DCアダプターの両方が付いていたりするものもあります。

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かなり古いポータブルテレビ


6. 冷蔵庫

いつでも冷たい飲み物を飲むのに、夏場は特に冷蔵庫が必要です。
冷たい飲み物を飲みたくなったとき、その都度コンビニや自動販売機を探すのでは非効率です。また、コンビニや自動販売機がないような場所を長時間走ることもあり得ます。やはり、すぐに冷たい飲み物を手にできるようにするには、これを置いておきたいものです。
家で作った麦茶などを空きペットボトルに入れ、これで持ち運ぶと、家計の節約にもなります。
それに飲み物だけではなく、ケーキなどの食べ物も入れておくことができ、車内生活が一気に便利になります。
家電ならインバータ―、車載用ならデコデコが活躍します。

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冷えた飲み物も欲しくなります



7. ハンドルカバー

長時間ハンドルを握って運転していると、結構手汗が気になってきます。気がつくと、ハンドルがベタベタしているように感じたりもします。
また、大型トラックのハンドルは意外と細いものもあるので、カバーをすると多少厚みも増し、握りやすくなるということもあります。
装飾品と考えても、カラフルなカバーを選べば、それを付けることで運転席の雰囲気も変わるかもしれません。

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シックなハンドル


8. 作業用手袋・安全靴

トラック運転手が車内で過ごすときではなく、荷の積み下ろしなど、トラックを降りて作業するときに、必ず身に着けておくべきものが作業用手袋と安全靴です。きちんとした会社であれば、トラック運転手に義務付けているはずです。
作業用手袋は手や指の傷を防止するため、また、荷を落としてしまうことを防止するために必要です。
安全靴は鋼板が入っていて、万が一、足の上に重い荷物が落ちても、骨折などのダメージを軽くしてくれます。

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作業用手袋


9. 炊飯器

長距離トラックの運転手ともなれば、ファミリーレストランかコンビニ弁当ばかりになりがちです。そればかりになると出費がかさみます。
そんなとき、あると便利なのが車載用の炊飯器です。家電でもインバータ―があれば使えます。どこでも炊き立てを食べられます。自宅を遠く離れた異郷の地で炊き立てご飯を食べると、改めて炊き立ての美味しさを実感できるはずです。

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昔ながらの炊飯

10. 目覚まし時計

トラック車内で睡眠を取ることも多いトラック運転手にとって、絶対に欠かせないのが目覚ましです。何しろ、時間厳守の仕事ですから。
目覚まし機能はスマホにも付いているので、よほど神経が細かく、必ず決めた時間には目覚めてしまうという人は「念のための」スマホの目覚まし機能だけでも十分かもしれません。
しかし、やはりトラック車内は自宅とは環境が違いますし、仕事中は就寝時間や起床時間も「毎日同じ」というわけにはいかないかもしれません。目覚まし専用の機器を準備しておいたほうが安心です。

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目覚まし時計


最後に

上記の他、車内の整理整頓のための掃除機、シャンプー後のためのドライヤー、ちょっとした切り傷などのための救急箱、交通安全のためのお守り、栄養ドリンク、イヤホン、ポケットWi-Fi、消臭剤、加湿器、レインコートなどが、あると便利かもしれません。

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レインコート

セールスドライバーの仕事を長く続けるコツ

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宅配ドライバー

セールスドライバーは配達、集荷、集金、さらに営業も行うドライバーです。通販の配達を行っているドライバーと言うと、一番分かりやすいでしょう。
運送会社などが通販を行っている企業や店舗などと契約し、その配達業務を請け負い、セールスドライバーがその契約から実際の配達業務までを行います。
通販は件数も多く、中には冷凍品やら時間指定やら厄介な荷があり、おまけに再配達もあって、セールスドライバーは食事している時間もないほど「キツイ仕事」と言われています。
セールスドライバーは、主に2トントラックや4トントラックを運転して荷物を配達し、さらに荷物を集め、その料金の精算も行います。セールスマンとして企業などから運送業務の契約を取り付けるのも仕事です。
トラック運転手の中でも、やるべき仕事の種類が多いのがセールスドライバーです。まさに「キツイ仕事」です。そのため人手不足も続いています。
しかし、セールスドライバーは人々の便利な生活を支える重要な仕事であり、そこに大きなやりがいを感じて働く、情熱たぎる人も多いのです。「キツイ仕事だからこそ燃える」という人には、まさにうってつけの仕事かもしれません。
もちろん、ただ「キツイ」だけの仕事ではありません。
セールスドライバーの仕事は営業職でもあるので、給与は基本給+歩合制になっていることが多く、荷物をたくさん運ぶだけ、または契約本数を増やすだけ、給料が上がります。いわゆる「やればやっただけ稼げる仕事」です。ここで大きく稼ぎ、起業資金を貯めようと頑張る若者も多いそうです。
「かなりキツイ仕事」には違いありませんが、セールスドライバーになったからには、せっかくなので大金を稼ぎましょう。そのためには長続きです。
最終的には本人の覚悟ではありますが、何でも工夫次第ということもあります。

1. 体力をつける

セールスドライバーは1日に100件以上荷物を届けることもあり、当然、筋力、持久力、体力が必要です。まずは体力をつけることに専念したほうがいいでしょう。
また、今は体力に自信がなくても、セールスドライバーとして働くうちに筋力、持久力、体力、根性が培われていくこともあり得ます。
これからセールスドライバーになろうという人は、日ごろから体を鍛えておくと、なってから体力面で不安に感じなくて済みます。
体力をつけるには健康管理が大切で、健康で頑強な肉体があれば、体力的にキツイ仕事にも耐えられますし、病気がちになって欠勤が増えて給与が下がることもなく、また、疲労や病気などによる注意不足からの交通事故を避けることもできます。

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体を鍛える

2. 接客スキルを上げる

セールスドライバーの仕事は「トラックを運転する」ということでは体力仕事ですが、営業職でもあります。体力さえつけばいいというものではありません。
セールスドライバーは、プランナーや企画部が立案した物流の効率化より良い物流システム構築のためのプランをお客さんに提案します。
ここで営業職としての接客スキルが大切になります。いくら素晴らしいサービスプランでも、提案の仕方で受け入れてもらえるかどうかは違ってきます。
しかし、この自社サービスでお客さんに喜んでもらえれば、やりがいも収入もアップします。
また、宅配便の届け先でも接客スキルは重要です。届け先にはいろいろなタイプの人がいて、中には高圧的な態度の人、何やらイチャモンをつけてくる人もいるかもしれません。
どんな人に対しても冷静さを失わずに対処しなければなりません。もちろん、ほとんどのお客様は、セールスドライバーにていねいに接してくれますが。

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おもてなしの接客

3. 覚悟する

体力にも自信がなく、接客もあまり経験がなくてセールスドライバーの仕事に就くと、最初は不安が募るかもしれません。しかし、誰だって未経験の仕事を始めるときはそんなものです。
しかし、これを読んだ人は「キツイ仕事」だという覚悟ができたはずです。あらかじめ覚悟しておけば、ある程度の「キツさ」は想定内のこととして耐えることができます。
覚悟は、精神的な強さにもなります。
とは言え、本当にキツイ仕事を精神力で切り抜けられると思うのは危険です。「合わない」と思ったら、即転職すると思っておくのも「覚悟」の1つですよ。

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キツイ仕事

4. 仕事に慣れる

体力的にキツイ、未経験の仕事でも、続けていくうちに「慣れる」ものです。「慣れる」と、他人から見て「キツイ仕事」も案外平気になります。できるだけ早く慣れてしまえば、どんな仕事も長続きさせることができます。
そしてセールスドライバーの仕事に慣れるには、接客スキルの向上と体力づくりが欠かせません。

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平気!

5. ノルマをこなす

セールスドライバーの仕事は、営業所によってはノルマがあるところがあります。
ノルマのない営業所もありますが、セールスドライバーは「営業職」でもあるので、最初から「あって当たり前」と思っておきましょう。
仕事に慣れてきても、このノルマを達成できないと、やはり辛くなります。
その一方、ノルマをやりがいと考えると、熱心に取り組むこともできます。ノルマを達成すると、自己の能力の高さを自己認識でき、給料もアップするのでうれしいものです。

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ノルマというハードルを飛び越える

6. 無事故無違反を貫く

体力もついてきて、接客スキルも向上し、仕事に慣れ、ノルマを達成できるようになっても、交通事故を起こしたり、しょっちゅう違反しているようでは、セールスドライバーの仕事を続けるのは難しくなります。
健康管理を万全に行い、安全運転や交通ルールの順守に気持ちを集中してハンドルを握るように努めましょう。

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事故は避けよう

7. 効率化を工夫する

セールスドライバーの仕事は、給与が基本給+歩合制になっていることが多く、荷物をたくさん運ぶだけ、または契約本数を増やすだけ、給料が上がります。
荷物をできるだけたくさん運ぶには、効率的な仕事を考えなければいけません。例えば、再配達です。
午前中から配達先を駆け回り、大量の不在通知を置きまくり、午後は新しい配達とともに再配達にも駆けずり回ったりしていると、とても効率が悪いです。
最近は置き配の普及が進むなど、業界として再配達の減少への取り組みが試みられています。ドライバーも、再配達に指定された時間の前でも、その配達先の近くに寄ったら、試しに行ってみて、配達できるものからどんどん届けていくように工夫できるのではないでしょうか。

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届けられる荷物はどんどん届けよう

8. 気持ちを切り替える

体力がつき、接客スキルも上がり、仕事に慣れ、ノルマをこなせるようになり、交通事故や違反を避けることができ、さらに効率的に仕事できるようになれば、もう怖いものはありません。
とは言え、それでもトラブルが起こるのが世の常です。
営業職であれば、お客さんからのクレームもあります。自分や会社のミスがなくても、クレームを突きつけられることはあります。
交通事故も、いくらこちらが注意していても、巻き込まれたりすることがあります。
そんなこんなでめげることになるかもしれません。しかし「それはそれ」として素早く気持ちを切り替えることができれば、そうした困難にぶち当たっても「人生はチャレンジ」と割り切って仕事を続けられます。

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切り替える

9. 目標を持つ

どんな仕事でも、無目的にやっていてはモチベーションを得られず、長続きしません。何でもイイので、セールスドライバーの仕事をやるに当たっての目的を持ちましょう。
「生活のためにお金を得る」でも構いません。「人々の便利な生活を支えることで社会貢献したい」「人を喜ばせたい」でも構いません。
しかし、目的に加えて目標があると、さらに仕事への意欲が増します。
これも何でも構いません。「大金を稼いで起業する」でも「大金を稼いでマイホームを持つ」でも「キャリアアップして会社で出世する」でも良いのです。
もちろん、目的目標も、たくさんあっても良いのです。

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目的地を目指す

10. 仕事を楽しむ

目標ができると、人はそれに向けて情熱を燃やすことができます。
しかし、それで自分を追い込んでしまったら、精神的にキツくなってしまうかもしれません。目標に向けて長期間頑張ることができるようになるには、その仕事を楽しむことが大いに役立ちます。
仕事に楽しみを見つけましょう。
ドライバーという仕事に就くくらいなので「運転は大の苦手」とか「運転するくらいならプロレスのバトルロイヤルに参加したほうがマシ」という人はいないはずです。「運転が好き」という人も多いのではないでしょうか。
そんな人は、改めて「運転という好きなことを仕事にしている」と自覚しましょう。仕事が楽しくなってくるはずです。
「お客さんの笑顔を見るのが楽しい」とか「キツイ仕事をやり終えた達成感が心地良い」とか、探せばいろいろあるに違いありません。「会社のユニフォームを着こなす自分が好き」とか「得意先の担当者の女性に会うのが楽しみ」とか、積極的に楽しみを見つけましょう。

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楽しい!

最後に

どうせセールスドライバーになったからには、長く続けないともったいありません。

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人生はマラソン