トラックマン

トラック専門サイト

トラックドライバーになりたければ

大騒ぎ

トラックドライバーの仕事は年収が300万円台から700万円くらいと言われ、人間関係によるストレスが少なく、仕事が安定していて失業の心配も少なく、まさしく「世にもおいしい仕事」という説もあるほどです。
それだけに「トラックドライバーになりたい!」という人が連日のようにトラックドライバーの求人に殺到し、そりゃもお大騒ぎです。
まあ、それは大げさですが、トラックドライバーは決して誰もが簡単になれる職業ではありません。


1. トラックを大事に思うこと

トラックドライバーになるからには、トラックを大切に扱えるようにならなければいけません。トラックに不調があれば、荷を運べないからです。最悪、その不調が原因で交通事故を起こしてしまうこともあり得ます。
仕事で扱う道具を大事にするというのは、トラックドライバーに限らず、あらゆる職業で重要なことです。メーカーに勤める人はもちろん機械設備を大事にしなければいけませんし、営業や事務職も普段使うパソコンを大事にしないと、いざというときにデータが吹っ飛んだりして大変です。
「パソコンのデータなんてバックアップしているから平気だい!」とおっしゃる人もいるでしょうが、時間のロスにはなります。もったいないです。

パソコンがクラッシュ

2. ていねいでおだやかな運転をすること

トラックドライバーとしてトラックを大事にすることは当然ですが、具体的にはまず、ていねいでおだやかな運転を心掛けることが必要です。
トラックは車体も大きく、頑丈ですが、荒っぽい運転をしたり、急ブレーキ、急な加速、急なハンドル操作を繰り返していては、トラックも傷んでいきます。

運転はていねい、おだやかに

3. 車両点検をしっかりやること

トラックは動く機械なので、いくら日ごろていねいに扱っていても、毎日のように動かしているうちに劣化が起こっていきます。
この劣化を見つけ、いち早くそれに対処しないと、やはりトラックに不調が起こってしまいます。
劣化を見つけ、また、なるべく劣化が進まないようにするため、毎日の車両点検、定期的なメンテナンスを欠かしてはいけません。
トラックの不調を発見できるよう、トラックの構造やエンジンについての知識も身に着けておきましょう。

車両点検

4. 整理整頓して洗車もこまめにやること

トラックを大事にするということは、機械として問題なく動くように努めることも重要ですが、同時に「きれいにしておく」ことも必要です。
トラックドライバーが長時間使う運転席は、整理整頓して掃除もこまめにしましょう。運転席に不要なものがあふれていると、いざというときにそれがハンドル操作やブレーキ操作の邪魔になり、操作を誤って事故につながる危険があります。それに、自分の職場をきれいにしておくことが専門家としての心意気でもあります。
同じように洗車もこまめにやりましょう。これも「トラックを大事にしている」という心意気を示すことにつながります。

洗車

5. ガラスやミラーはピカピカにすること

トラックの洗車では、車体をピカピカにすることも大切ですが、フロントガラス、ミラーなどは特に念入りにピカピカにしましょう。
ガラスやミラーが曇っていたり、汚れていては周囲の確認をきちんと行えなくなります。

ミラー

6. 事故は絶対に避けること

職業ドライバーとして交通事故を避けるのは当然の責任です。
併せて、トラックをどこかにぶつけたり、こすったり、些細な事故も避けなければいけません。
どこかにぶつけ、幸い、ぶつけたものにもトラックにも傷がついてなかったとしても、その衝撃がエンジンなどに悪く作用し、やがてそれが大きな不調につながるかもしれません。くわばら、くわばら。

事故は避けよう

7. 自分の健康管理もしっかりやること

トラックドライバーになるためには、何よりも安全運転に徹することが求められます。
安全運転に集中するために「トラックを大事にすること」が必要なので、くどくどと書いてきましたが、ドライバー自身もどこかに不調があれば、トラックドライバーの職務を全うすることはできません。
日ごろから自身の健康管理をしっかり行わなければいけません。規則正しい生活を送り、栄養バランスの取れたメニューを食べ、十分な睡眠を取り、適度な運動で体を鍛えましょう。

身体を鍛える

8. 志望動機をしっかり言えること

以上は、トラックドライバーになるための心構えのようなものでしたが、実際にトラックドライバーになるためには、具体的にドライバー専門の求人サイトをチェックしたり、自分の適性を確認したりして覚悟を決めて求人に応募します。
求人に応募すると、その会社に、面接に行くことになります。
それまでにいろいろ準備することがありますが、志望動機はきちんと言えるようにしておきましょう。マニュアル通りではなく、トラックドライバーになって長く働き続けたい気持ちをしっかりアピールすることが重要です。

覚悟を決めて

9. 運転免許を取ること

トラックドライバーになるための準備で、コレだけは絶対に忘れていけないのが、自動車の運転免許の取得です。
最近は、トラックを運転するための中型運転免許、大型運転免許は入社後の取得でもOKというところが増えましたが、それでも普通自動車運転免許だけは事前に取得しておきましょう。会社は運転歴を重視するので、面接直前に慌てて取得したと思われないように、早く取得しておいたほうが良いかもしれません。
もちろん、中型や大型をあらかじめ取得しておくと、それだけトラックドライバーになりたい気持ちをアピールもできます。

免許

10. もし、トラックドライバーになりたければ

トラックドライバーになりたいとき、できることはいろいろあります。
仕事を覚えるのは入社後なので、やはりまずは心構えに関することが多くなります。トラックドライバーの仕事には何よりも荷を安全に、時間通りに届けるための責任感が求められます。
それに、トラックドライバーは勤務中、あまり人と接することがない仕事が多いのですが、それでも全く誰とも接しないわけではないので、きちんとしたあいさつができるなど、一般常識のマナーも身に着けておかなければいけません。
責任感マナーも、社会人としては当たり前のことであり、トラックドライバー以外のどの職業にも必要なことです。

きちんとあいさつを

なぜ交通事故はなくならないのか

交通事故

警察や関連団体が安全運転教室、交通事故ゼロキャンペーンなどを毎年開催しているのに交通事故はゼロになりません。交通事故が起これば時間やお金を取られることにもなりますし、健康を損ねることもあります。場合によっては命にも関わります。
誰もが、被害者にも加害者にもなり得ます。
全く誰の得にもならないので、誰もが「なくなれば良いのに」と思っているのに、なぜか交通事故はゼロになりません。



1. 慢心があるから

今日も道路を何台もの車が走っています。それぞれ、交通ルール交通マナーを守って走っているはずですが、多くのドライバーは運転免許を取って以来、今日まで一度も事故を起こしていないでしょう。多くのドライバーが「俺が事故なんて起こすはずはない」と思っているかもしれません。
こういう根拠の薄い自信「慢心」と言います。
「これまで無事故だった」ことは大きな根拠になるはずだという反論もあるかもしれません。しかし、「これまで無事故だった」ことは、いわば奇跡的な幸運なのです。
奇跡的な幸運は、そういつまでも続くわけはありません。そんな風に考えることを危機意識と言います。

奇跡

2. 安全運転は面倒だから

車は、徒歩などではできない速さで、道があるところであれば遠方までも自在に行くことができる乗り物です。乗り心地が快適だと感じる人も多いはずです。
しかし、道を走る車は1台ではないので、事故を起こさないためのルールマナーがあります。ドライバーは事故を起こさないために、そうしたルールマナーを守って車を運転しなければいけません。つまり、車を自分勝手に、自由自在には走らせられないのです。
制限速度を超えないように気をつけ、赤信号では止まり、発進するときには左右も確認しなければなりません。交通事故を起こさないためには、いろいろと細かく確認しなければいけないことが多く、ていねいでおだやかな運転をしなければいけません。
なかなか面倒です。もちろん、多くの人が面倒だと思いながらも、しっかりと交通ルール交通マナーを守って車を運転しています。
しかし、つい「面倒くさいから」と、それを怠る人がいるせいで、事故が起きるのかもしれません。

面倒な家事

3. 安全運転は退屈だから

安全のためには制限速度を守って車を運転しなければいけません。赤信号では必ず止まらなければいけないので、赤信号のたびに止まることになり、車を走らせる快感に浸ることも難しくなります。こまめにアクセル操作、ブレーキ操作、ハンドル操作を繰り返し、スピードを上げ過ぎることもできず、淡々と車を運転することになります。
車の運転は、スピードを出して悪党を追うとか、スピードを出して怪獣から逃げるといった場面でもない限り、単調な作業を繰り返すだけのものです。
これを退屈に感じてしまう人もいるでしょう。
退屈に感じてしまうと、つい安全運転をおろそかにしてしまうことになるかもしれません。

単調な作業

4. 効率を求めるから

人は効率を求めるものです。
そのため、動画サイトで映画やドラマを見るときも、早送りや飛ばし見をして結末を早く知ろうとしてしまいます。
もちろん、効率を求めることは悪いことではありません。
しかし、効率を求めるあまり、つまり、車の運転でも目的地に早く着くことばかりを考え、気持ちが焦ってしまうと、安全運転をないがしろにしてしまう危険もあります。

先を急ぐ

5. スリルを求めるから

人はスリルを求めるものです。
そのため、サスペンスやスリラーと言ったジャンルの映画やドラマを見ます。ジェットコースターのような絶叫マシンに乗ります。
車はスリル的な乗り物です。スピードも出ますし、ぶつかれば大きな被害が出るという危険がスリルを呼びます。
こうしたスリルを楽しみたいという気持ちが強くなってしまうと、危険をおだやかに回避しなければいけないという場面で、わざわざ危険に近づく運転を、ついやってしまうかもしれません。

ジェットコースター

6. うっかりミスがあるから

交通事故の原因として「うっかりミス」はとても多いそうです。
わき見運転、不注意、操作ミスなどです。車を運転しながら運転以外のことに意識が集中してしまったり、道路状況を自分の都合の良いように考えてしまう、いわゆる「だろう運転」をしてしまったり、アクセルとブレーキを踏み間違えたり、いろいろなうっかりミスがあります。
慢心もせず、常に安全運転に集中し、効率にもスピードにも気を取られない人でも、うっかりミスはやってしまう可能性があります。何しろ「うっかり」なので、ほんの一瞬の気のゆるみなのです。

不注意

7. 過信があるから

車の運転には上手下手があります。上手下手があるものには、人は他人に対して「優越感」を感じてやろうと、優劣を付けたがる傾向があります。
そんなとき、自分は他人より運転技術が優れていると思い込んでしまう人も多いようです。「俺は運転がうまい」と過信してしまうわけです。
こういう人は無茶な運転もやりかねません。無茶な運転は交通事故を起こす可能性が高くなります。本当に運転がうまいかどうかは関係ありません。

運転がうまい人

8. 他人の危険に無関心だから

交通事故は毎日起こっています。ただ、多くの人がその加害者になることも被害者になることも免れています。
さらに、自分の家族や親しい友人も交通事故の加害者になることも被害者になることも免れています。
こうなると、人は交通事故を身近なこととは思わなくなります。身近なことと思わないと、自分は何があっても交通事故を起こしたり、巻き込まれたりしないと思い込んでしまいます。
これが「慢心」となります。
ニュースなどで交通事故を見聞きしたら、忘れずに「自分にも起こり得る」と思いましょう。

危険が迫る

タクシードライバーの仕事に役立つ接客術

快適

タクシードライバーの仕事は接客業でもあります。
タクシー車内という、それほど広くない密室空間で、タクシードライバーはお客さんと1対1、マン・ツー・マン、2人きり、2人ぼっちになることも珍しくありません。タクシードライバーにはそれだけ濃密な接客術が求められます。
そしてタクシードライバーに求められる接客とは「いかにお客さんに快適に目的地まで過ごしてもらうか」です。「安全、迅速に目的地まで運ぶ」のは、もちろん言うまでもありません。
この「安全に、迅速に、快適にお客さんを目的地まで運ぶ」ことは、タクシードライバーの仕事としては「できて当たり前」な、基本中の基本です。タクシーを利用するお客さんは、タクシードライバーが当然そういうサービスを提供してくれるものと思っています。
その期待を裏切ってはいけません。
とは言え、それがなかなか難しいのも事実です。「分かっちゃいるけど」というヤツです。「失言したい」と思っている政治家なんて誰もいないはずなのに、どんな政治家も必ずと言っていいほど失言してしまうのと同じようなことかもしれません。
しかし、失言しないように心掛けるべきポイントがあるように、タクシードライバーの接客にも「押さえておくべきポイント」があり、これを押さえておけば、高確率で「当たり前」な接客ができる、はずです。
そして、お客さんに快適に過ごしてもらえると、こんなに快適に過ごせるなら、次もこの人のタクシーに乗ろうとお客さんに思わせることができ、そんなお客さんが常連になってくれるかもしれなかったりと、妄想も膨らみます。この際ですから、常連になってくれたらイイナ!と期待しちゃいましょう。

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1. 笑顔

タクシードライバーへの不満としてよく挙がるのが「不愛想だった」というものです。タクシードライバーの仕事は接客業でもあるのに「不愛想」なんて、もってのほかです。
愛想よくするには笑顔が欠かせません。
だからと言って、満面の笑みを浮かべる必要はありません。タクシーに乗って、運転席から振り返ったタクシードライバーが満面の笑みだったら、お客さんのほうも意味が分からず恐怖を感じます。怯えます。
薄ら笑いや皮肉な笑みもNGです。人の表情はその人その人特有のものであり、千差万別なので、鏡を見ながら「ちょうどいい笑み」を試してみましょう。「ちょうどいい笑み」とは、見た人を不快にしない、安心させる笑みです。
もちろん「笑顔が大事」と言っても、それはお客さんと接するときだけですよ。運転中は運転に集中しなければ事故のもとです。

ほどよい笑顔の1例

2. 話しかけない

ここで言う「話しかけない」とは「むやみに不要なことを話しかけない」ということです。「どこまでですか?」など、話しかけなければいけないこともタクシードライバーにはあります。
タクシーを利用するお客さんはほとんどの人が、タクシー車内では静かに過ごしたいと思っています。たまには「タクシードライバーと会話したい」というお客さんもいますが、「たまに」です。

話しかけない

3. 聞き上手

タクシードライバーの仕事は接客業だとは言っても、お客さんを飽きさせないトークが必要なわけではありません。大事なのは、上手に話を聞くことです。
タクシードライバーには業務上、お客さんから話を聞かなければいけないことがあります。目的地です。もちろん、普通に「どちらまでですか?」などと質問すればいいわけですが、このときも努めて愛想よく質問すると、お客さんに好印象を与えます。好印象は大事です。
中にはタクシードライバーと会話したいお客さんもいます。会話と言うか、そういうお客さんはむしろ話を聞いてほしいと思って、タクシードライバーに話しかけたりします。
もちろん、タクシードライバーに興味を持って、いろいろ質問してくるお客さんがいれば、簡潔に、しかも愛想よく答えることは必要です。
それはそれとして、「話したい」お客さんの話をきちんと聞くことに専念すると、お客さんはとても心地良くなります。お客さんの発言に対して自分なりの意見を言いたくなっても、それをさりげなく言うくらいは良いですが、ムキになって主張してはいけません。
タクシードライバーはあくまでも聞き役に徹しましょう。
しかし、基本的に多くのお客さんが「タクシー車内では静かに過ごしたい」と思っていることを忘れずに。

耳を傾ける

4. 感謝

タクシードライバーが目的地を聞く前に、まず最初にお客さんに話しかけるべき言葉があります。「ご乗車ありがとうございます」です。もちろん、ほどよい笑顔を添えて、です。
「ご乗車ありがとうございます」を言うだけではありません。お客さんには常に感謝の気持ちを持ちましょう。お客さんのおかげで仕事が成り立つのですから。
この際ですから、あらゆることに感謝の気持ちを持ちましょう。会社の経営者、同僚、家族、友人、知人、隣人、そしてこの世のすべての事柄、モノにも感謝の気持ちを持つのです。多分、今より少し、世の中が平和になります。

感謝

5. 敬語

タクシーを利用するお客さんは基本的に静かに過ごしたい人が多いのですが、そうは言っても、タクシードライバーは最初のあいさつだけではなく、目的地を聞いたり、精算したり、お客さんと言葉を交わすことが必ずあります。そんなときは当然ですが、敬語を使います。
ここで言う敬語は、社会人としてごく基本的なマナーに沿ったものです。日本の敬語はいろいろ複雑なので、知らずに使って間違った使い方をしてしまうのも危険です。シンプルに「ていねいに話す」ことを心掛ければ、うまく伝わるはずです。
そして、話すときは基本は「ほどよい笑顔」で、ゆっくりでいいので明るく、はっきりと話しましょう。無愛想にモゴモゴ話しては、お客さんにもちゃんと伝わりませんし、お客さんは不快に感じます。
また、タクシードライバーと会話したいお客さんとの会話が盛り上がったとしても、なるべくタメ口は避けましょう。

基本的なビジネスマナーが必要

6. 観察

タクシーを利用するお客さんは基本的に静かに過ごしたい人が多く、タクシードライバーはむやみにお客さんに話しかけないことが基本です。
しかし、例えば「エアコンが効き過ぎていないですか」などの細かい心遣いも必要です。
注意深くお客さんを観察し、お客さんの状態を把握し、お客さんが「エアコンの設定温度を少し上げてください」と言い出す前に「効き過ぎていないですか」と聞けるようになると良いですね。
この場合、気を回して「寒いようですからエアコンの設定、少し上げますね」と言って設定を上げてしまうより、「効き過ぎていないですか」心遣いを見せたほうが良いです。勝手に判断して設定温度を上げてしまうと、このタクシードライバーはお客さんの気持ちを優先していないと思われかねません。

よく観察することが肝心

7. 運転

接客は態度や言動だけで行うものではありません。タクシードライバーが提供するサービスそのものが「心地良い」ものでなければなりません。「運転」もその1つです。
タクシードライバーはお客さんに快適に過ごしてもらうために、ていねいな運転を心掛けます。急ブレーキ、急発進、急なハンドル操作は避け、たとえお客さんがマッチョな成人男性でも、あたかも赤ちゃんをゆりかごで運ぶような運転をしましょう。

仕事の本分は運転

8. 車内を清潔にする

車内環境も、タクシードライバーが提供するサービスの1つとして「快適に過ごしてもらう」接客の要素です。
ゴミやホコリがあってはなりません。お客さんが降りるごとに消毒もします。
酔ったお客さんが吐いたりしたら、もちろん念入りに掃除します。痕跡を残してはいけません。
目に見える汚れだけではなく、臭いにも気をつけましょう。嫌な臭いがするようではお客さんが不快に感じますし、だからと言って芳香剤のようなものを使うのも避けたほうがいいかもしれません。香りにも好みがありますから、その香りを苦手と思うお客さんがいるかもしれません。

徹底的に清潔に

9. 身なりを清潔にする

清潔にしなければいけないのは車内環境だけではありません。もちろん、車体そのものもピカピカしておくべきですが、車だけではなく、タクシードライバー自身の身なりも清潔でなければいけません。
この場合も、汚れ、臭いをともに気をつけましょう。
髪型などは会社にも規定などがあるかもしれません。仮に規定内だからと、無頓着でいるより、やはりお客さんに快適なタクシーと思ってもらえるような風体にしておくのが、真に接客のプロと言えるのではないでしょうか。

清潔に

10. 敬意を払う

タクシードライバーの仕事は接客業でもあるので、お客さんに対してへりくだった態度で接します。だからと言ってそれは、自分を卑下することではありません。タクシードライバーは接客のプロとして、敬意を払ってお客さんに親切ていねいな態度で接するのです。
タクシードライバーとしての接客のポイントはいろいろありますが、まずは心の底からお客さんに快適に過ごしてほしいと願い、後部座席で気持ち良さそうにしているお客さんを見ることを自分の喜びと思い、1人のお客さんがタクシーを降りるたびに「次のお客さんにはもっと快適に過ごしてもらおう」と考え続けましょう。
そして、どんなお客さんに対しても、そう考え続ける気持ちを忘れずに、敬意を持って接するのです。
お客さんの中には、タクシードライバーを見下したり、高圧的な態度を取る人もいます。そんなお客さんにも、同じように敬意を払って接します。もしかしたら、お客さんの態度にタクシードライバーとして嫌な気持ちになることがあるかもしれませんが、だからと言ってお客さんを嫌な気持ちにさせようと思ってはいけません。
それはタクシードライバーの地位が低いからではありません。接客のプロとして誇りを持っているからです。だから、どんなお客さんをも快適に過ごしてもらう努力を続けるのです。

誇りを持って

最後に

タクシードライバーの仕事は接客業ですが、お笑い芸人のような流暢なトークは必要ありません。
と言うものの、流暢なトークができれば、武器にはなります。トーク力でお客さんを楽しい気分にさせることができれば、こんなに楽しい気分になれるなら、次もこの人のタクシーに乗ろうとお客さんが思い、常連客になってくれるかもしれませんから。
ただ、多くのお客さんがタクシー車内では静かに過ごしたいと思っており、たまにいる「タクシードライバーと会話したいお客さん」も、タクシードライバーの話を聞くのではなく、タクシードライバーに自分の話を聞いてほしいという人が多いので、タクシードライバーが華麗なトークで常連客をゲットするチャンスは、それほど多くはないでしょう。

お笑い芸人

居眠り運転防止法

魔の時間帯?

トラックドライバーやタクシードライバーといった職業ドライバーだけではなく、あらゆるドライバーにとって恐ろしいのは交通事故です。交通事故は時間やお金を奪うだけではなく、被害が大きいと健康を長い期間に渡って損ねたり、最悪、人命にも関わります。
そんな交通事故を起こすきっかけの1つが居眠り運転です。
要するに、運転中に眠気に襲われ、そのまま意識が飛んでしまうことです。無意識に車を走らせることになるので、交通事故が起こっても何の不思議もありません。
そして、起きているときに眠気に襲われるなんてことは、誰にでも起こり得るので、油断はできません。
人間には眠くなりやすい時間帯があると言います。それが午後2時~4時です。
この時間帯は眠気のピークになるとかで「魔の時間帯」とも呼ばれています。眠気には周期があり、午後2時~4時にそのピークを迎えるわけです。
この午後2時~4時の時間帯は居眠り運転をしないよう、一層心掛ける必要があるようです。
ちなみに深夜から明け方にかけても眠気のピークなのだそうです。
もちろん、午後2時~4時以外の時間帯も居眠り運転にならないよう、安全運転に意識を集中させなければいけません。


1. しっかり眠る

運転席は本来「眠る場所」ではありません。
そんなところで眠くなるのですから、よほど体が眠りを欲しているのだと言えます。つまり、睡眠不足が「眠気に襲われる」原因になっているとも考えられます。
日ごろから、しっかり睡眠するようにしましょう。
睡眠は時間ではなく、質が大切だとも言われていますが、どちらにしろ「自分はしっかり睡眠できた」という思い込みがあれば、日中、眠気に襲われることも少なくなるかもしれません。

睡眠

2. こまめに休憩する

トラックドライバーやタクシードライバーのような職業ドライバーには、法的に休憩時間が決められています。
車の運転は精神的に疲れやすく、意外と疲れがたまるので、こまめに休憩して体力の回復に努めましょう。疲れていると、体は疲れから復活しようとして体を休めようとします。それで眠くなったりします。
それならそれで、きちんと車を停め、安全な場所で休憩して体を休めることです。
体力が回復すれば、安全運転に集中する気力を維持できるかもしれません。

休憩

3. 話す

寝ながら寝言を言う人はいますが、話しながら眠りに落ちる人はいません。
つまり、話している状態で眠る人はいないわけです。話していて眠る場合も、眠る直前には話すのをやめています。
運転中、ちょっと眠くなったと思ったら、話してみましょう。
独り言です。
それもなるべく大きな声で話しましょう。声が小さいと、既に眠る準備に入っていると言えます。大声で話すには「大声で話す」ことを意識する必要があるので、なかなか無意識な睡眠には入りにくいわけです。
本当に「話」である必要はありません。とにかく「大声」であれば良いので、「あいうえお」でも何でも、とにかく大声を出すようにしましょう。

「あいうえおー!」

4. 歌う

「大きな声」を出すということで、「大きな声で歌う」のも、眠気覚ましには効果的です。
むしろ、歌うほうが「大きな声」を出しやすいかもしれません。オススメです。

「♪あいうえお~」

5. 顔を洗う

顔を洗う場合、一般的に顔全体に水をかけます。顔の温度が一瞬、下がり、ハッとします。さらに2~3度、顔をパンパンと手で叩いてみるのも良いでしょう。
目が覚めます。

洗顔

6. 居眠り防止アイテムを使う

耳に装着しておくと、頭の傾きを察知してアラームが鳴る装置や、眠くなっときに装着すると軽い刺激で居眠りを妨げる装置など、検索するといろいろな居眠り防止アイテムが出てきます。
刺激の強いタブレットやガムもあります。
軽い眠気であれば、これらのアイテムで撃退できるかもしれません。

タブレット

7. 息を止めてみる

眠気を感じたら、少しの時間、息を止めてみるのも、眠気撃退の効果があるようです。
ただし、あまり長い時間、息を止めると、逆に体調が悪化するかもしれないので要注意だそうです。

息を止めてみる

8. ツボを押す

眠気を抑えるツボがあるそうです。
そういうツボはいくつもあるようで、ネットで検索するといろいろ出てきます。
例えば、中指の爪の生え際から2~3ミリほど下のところのツボを、ゆっくり深呼吸しながら30~60秒ほど押すと、眠気覚ましに良いそうです。

ツボを押す

9. 空気を入れ替える

人は体温が上がると、自然と眠くなるそうです。
そこで、眠気覚ましのため、窓を開けて空気を入れ替え、車内温度を少し下げると体温も下がり、眠気覚ましにも効果的だと言われています。
エアコンで温度を下げるのも良いのですが、空気を入れ替えると、気分もリフレッシュされて眠気が吹き飛ぶような気もします。

窓を開ける

10. 仮眠する

眠気は手強いです。そして、眠気に負けると、取り返しのつかない事態が起こる可能性もあります。
大声を出したり、居眠り防止アイテムを使ったり、眠気を抑えるツボを押して、一時的に眠気を撃退できたとしても、また少し経てば、再び眠気の魔の手は伸びてきます。
それをまた一時的に追い払っても、またやってきます。その繰り返しを続け、やがて気がついたときには、取り返しのつかないことになっていた、なんてことになるかもしれません。
眠気はそれだけ強敵で、またしつこいのです。
やはり、眠気に無理に勝とうと思わず、運転していた車を安全な場所に停め、エンジンを止め、少し座席を倒し、眠気に身をゆだねるのが一番です。
10分でも20分でも仮眠を取れば、眠気もしばらくは襲ってこないはずです。

仮眠

もしも、トラックの事故がゼロになったら

交通事故はなくしたい

誰もが望んでいないはずの交通事故ですが、なかなかゼロにはなりません。
なぜですかねえ。
職業ドライバーであるトラックドライバーの業界でも、もちろん交通事故ゼロに向けた取り組みを進めています。それでも、トラックの事故もゼロにはなりません。
なぜなんですかねえ。
もしも、トラックの事故がゼロになったら、トラックをどんな風に運転しても絶対に事故にならない世界になれば、なんて、つい夢想してしまう今日この頃でございます。



1. トラックドライバーの過酷な点が1つ減る

トラックドライバーの仕事の大半はトラックを運転することです。
そのトラックの運転中は、常に交通事故のリスクにさらされています。常にリスクにさらされている精神状態は、かなりのストレスにもなります。
この精神的ストレスも、トラックドライバーの仕事を「過酷」にしている要因の1つになっています。

「過酷だ」

もしも、トラックの事故がゼロになったら、トラックをどんな風に運転しても絶対に事故にならない世界になれば、トラックドライバーの仕事を過酷にしている要因が1つ減ることになります。


2. トラックドライバーのイメージが向上する

トラックドライバーは悪いイメージで見られることもあります。
ほとんどのトラックドライバーが真面目に仕事をしているのに、ほんの一部にはルールやマナーを守らない悪質ドライバーもいて、しかもトラックは車体が大きいだけにそうした悪質なところが目立ってしまうからでもあります。困ったことです。
さらにトラックが事故を起こすと、これまた車体が大きいだけに被害も大きくなってしまい、そうしたニュースを見た人がトラックドライバーに対して悪いイメージを持ってしまいます。

悪い人のイメージ

もしも、トラックの事故がゼロになったら、トラックドライバーに対する悪いイメージを持つ人が減り、イメージが向上するかもしれません。


3. ゼロになった理由が徹底解明される

交通事故社会問題となってから、もう随分と経ちます。これまで、繰り返し繰り返し、交通事故ゼロを実現させるべく、いろいろな取り組みが行われてきているはずです。それでもゼロにはなっていません。
交通安全キャンペーン、交通安全標語の募集、安全運転教室といった、安全運転意識の向上はもちろん、自動車メーカーも衝突抑止装置などの開発を続けています。それはもう、涙ぐましい努力と言っていいでしょう。

徹底解明

そんな中、もしも、トラックの事故がゼロになったら、その理由を徹底的に調べ、他の職業ドライバーに応用するのはもちろん、職業ドライバーだけではなく、あらゆるドライバーに適応するよう、研究が行われるはずです。


4. 交通事故ゼロが普及する

交通事故ゼロに向けての取り組みは、トラックドライバーの業界でも続けられています。トラック協会などがドライバー向けの安全講習会や、子ども向けの安全教室を開いたり、教育テキストを作成したりもしています。

安全教育

そんな中、もしも、トラック事故ゼロになった理由が解明されれば、他の職業ドライバーに応用されるのはもちろん、職業ドライバーだけではなく、あらゆるドライバーに適応されるはずです。交通事故ゼロはどんどん広がっていくでしょう。


5. 日本が平和になる

くどいようですが、長年取り組みが行われているにも関わらず、なかなか実現しないのが交通事故ゼロです。それだけ長年取り組まれているので、それだけ人員、時間、お金も使われているはずです。
それでも交通事故はゼロにならず、毎年、新しい悲劇が起きています。

平和な日本

そんな中、もしも、トラック事故ゼロになった理由が解明され、交通事故ゼロがどんどん広がっていけば、やがて全国的に交通事故ゼロが達成されるかもしれません。まさに多くの人たちが望んでいた平和が、日本に訪れるのではないでしょうか。


6. トラックドライバーが英雄視される

トラックドライバーは悪いイメージで見られることもありました。
実際はほとんどのトラックドライバーが紳士的真面目なのですが、コワモテな外見のトラックドライバーも多く、何だか「怖い荒くれ者」というイメージ見られがちなのかもしれません。

英雄

そんな中、もしも、トラック事故ゼロが広がり、全国的に交通事故ゼロが達成されれば、その切っ掛けをつくったトラックドライバーたちは、交通事故ゼロ立役者として英雄視されるはずです。


7. トラックドライバーが増える

ここのところトラックドライバーの人手不足が続いています。
その原因は、トラックドライバーはイメージが悪く、また仕事が過酷だからとも言われています。その過酷となっている要因が、まさにトラックドライバーの交通事故のリスクでした。

トラックドライバーになりたがる若者たち

そんな中、もしも、全国的に交通事故ゼロが達成され、トラックドライバーが英雄視されれば、トラックドライバーは憧れの的となり、トラックドライバーになりたいという若者が増えるかもしれません。交通事故リスクもないので、誰もが安心してトラックドライバーになれます。


8. ますます日本が平和になる

ここのところトラックドライバーの人手不足が続いています。
トラックドライバーは荷を運ぶことで人々の生活企業の経済活動を支えています。そのため、生活や経済を支えるトラックドライバー不足は社会的に大きな問題でもあります。トラックドライバーが足りなければ、生活にも経済活動にも支障が出てしまうのですから。

ますます平和な日本

そんな中、もしも、交通事故ゼロとなった社会でトラックドライバーが憧れの的となり、トラックドライバーになりたいという若者が増え、誰もが安心してトラックドライバーになり、その結果トラックドライバーが増えれば、交通事故と並ぶ社会問題がさらに1つ減ることになります。ますます日本は平和になるわけです。


最後に

ものごとには良い面悪い面の2つがあるものですが、交通事故ゼロに関しては良いことしかありません。1日も早く実現させましょう。

ハッピーエンド

トラック事故の原因

しっかり安全運転を

トラックドライバーは職業ドライバーなので一般の人が自家用車などを運転するより、ずっと運転時間が長いです。その分、交通事故のリスクも高くなります。
だからこそ、トラックドライバーは交通事故を避けようと、安全運転を怠らないのですが、それでもそれだけ長時間運転していると「慣れ」が生じてしまい、安全運転に対する意識も薄くなってしまうかもしれません。
トラックドライバーによる交通事故のほとんどが、この「慣れ」による「気のゆるみ」とも言えます。気がゆるむと、安全ではない危険な運転をしてしまいがちになります。気をつけましょう。


1. わき見運転

運転中、前方への注意を怠ってしまうことで起こしてしまう事故が多いようです。
トラックドライバーは伝票や指示書を確認しながら仕事をすることが多く、もちろん停車してそういう確認をするべきなのです。しかし、たとえば、初めて行く配達先の住所を、運転しながら指示書で確認しようとして、一瞬でも前方から目を離したところで前方の車に追突してしまう、なんてことも起こり得ます。とても危険です。

よそ見

2. スマホ見ながら運転

スマホはとても便利で、楽しいものです。SNSを楽しんだり、動画を見たり、ゲームで遊ぶことができます。いつでもどこでもできます。
スマホのアプリにはカーナビ機能もあったりして、とても便利です。トラックドライバーは基本的に1人で仕事をするので、スマホで楽しんだり、便利な機能を使いたくなる気持ちも分かるのですが、やはりそれは停車中、休憩中にすべきです。
それを我慢できず、運転中にスマホを操作する「ながら運転」をしてしまうと、かなり危険です。絶対にやめましょう。

ながら運転

3. 居眠り運転

人は眠っていると現実を認識する「意識」が著しく低下します。ですから、運転中に思わず眠ってしまう「居眠り運転」状態は、とても危険です。交通事故のリスクしかありません。
睡眠不足状態で運転を始め、睡魔が襲ってきてこれに負けると、居眠り運転状態になります。
まずは日ごろからしっかり睡眠を取るようにして、規則正しい生活を心掛け、むやみに睡魔に襲われないようにしましょう。
それでも睡魔は不意に襲ってくることもあります。そんなときは無理せず、トラックを停めて仮眠を取りましょう。

仮眠

4. 運転操作のミス

「慣れ」による「気のゆるみ」で一番怖いのはケアレスミスです。つまり不注意です。
具体的には、ハンドル操作を誤ったり、ブレーキとアクセルを踏み間違えたりすることです。
これを読んで「オレ様がそんな初歩的なミスをするはずがない。何年、トラックドライバーをやっていると思うんだ」なんてイラっとした人は、ミスをする可能性がかなり高いと言えるでしょう。それこそが「慣れ」による「気のゆるみ」です。

オレ様

5. だろう運転

通行量が少なくて信号がなく、見通しもあまりよくない交差点にさしかかったとき、左右から急に車が飛び出してくることはない「だろう」と、自分に都合の良い予想をして車を走らせることを「だろう運転」と言います。
これも経験が長いほど、その「慣れ」から「だろう」と思い込んでしまう「気のゆるみ」かもしれません。
こんな場合でも、左右から車が交差点に進入してくる「かもしれない」と、都合の悪い予想をして運転しなければいけません。

見通しの良くない住宅街

6. スピード違反

トラックドライバーの仕事は、荷を届ける時間を厳守することが求められがちです。また、1日に何十件も回って荷を配達する仕事でも、ゆっくり配達していてはその日のうちに仕事が終わらないかもしれず、ついつい先を急ぎがちになります。
そんなわけで、時間に追われることが多いのがトラックドライバーです。それでついついスピードを出し過ぎてしまうトラックドライバーも出てきてしまいます。
まず、運送会社がきちんとトラックドライバーの勤務を、無理のないものにしなければいけません。その上で、トラックドライバー自身がしっかり法を遵守する意識を持つ必要があります。

スピード

7. 車両の整備不良

交通事故はドライバーの安全運転意識の低下や、睡眠不足などの体調だけではなく、荒天によっても起こり得ますし、車両の不調によっても起こります。
たとえば、ブレーキの利きが悪ければ、トラックがちゃんと止まれずに前方の車などに衝突してしまうかもしれません。
そういったことがないように、日ごろから車両の整備をきちんと行いましょう。
ドライバーも車両も万全な状態で、その上でしっかり安全運転に集中すれば、交通事故も減らせることができるのではないでしょうか。

車両点検

8. 自信過剰

交通事故は「慣れ」による「気のゆるみ」から起こることが多いそうです。「オレ様は運転がうまいから事故なんて起こすわけがない」という「おごり」からも「不注意」に陥ります。
「これまで何十年も事故なんて起こしてない」という思いも危険です。これまで無事故で来たとしても「それは奇跡的な幸運だった」と思えば、謙虚になって安全運転に努めることができるでしょう。
「ここはいつも通っている道だから大丈夫」という「慣れ」危険です。もしかしたら、荒天で強風に注意しなければいけないなど、「いつも通っている道」でも、突発的な注意事項が発生しているかもしれません。事前情報にもきちんとアンテナを張っておきましょう。

アンテナ

9. 些細なできごと

くどいようですが、交通事故は「慣れ」による「気のゆるみ」から起こります。
基本的にはトラックの運転に名人芸を発揮する熟練者でも、昨日と全く同じ状態でハンドルを握るとは限りません。
変な話、今朝、たまたま妻と些細なことで言い争いになり、そのモヤモヤした気持ちのままで出勤し、ハンドルを握ったとします。その日の体調によっては、小さなモヤモヤイライラに発展し、いざというとき、冷静な判断ができなくなる可能性もあります。
毎日、まずは「自分」を疑ってみましょう

些細な言い争い

SF もしも、これがあったらトラックの交通事故はなくなるかも

誤差はどこまで

ほとんどのトラックドライバーが「事故を起こすまい」と思い、安全運転を念頭に仕事しています。「ちょっとぐらい事故しても構わない」なんて思っているトラックドライバーなんていないはずです。
しかし、悲しいことに、それでも事故は起きてしまいます。
トラックドライバーも、その他のドライバーも、トラックのメーカーも、トラック協会も、警察も、その他、関係各所が交通事故撲滅に向けて取り組んでいるのですが、交通事故はゼロになりません。世の中には「多少の誤差はしょうがないか」と思えることもあったりしますが、交通事故はゼロになってほしいものの筆頭ではないでしょうか。


1. アルコール検知装置

交通事故の原因の中で、何とも腹立たしいのが飲酒運転です。「少しぐらい飲んでも大丈夫」なんて思っている人は、即刻運転をやめるべきです。これまで事故を起こさなかったのは「大丈夫」だからではなく、単に「幸運」だったからです。
そんな飲酒運転を撲滅すべく、運転席に少しでもアルコールを検知したらエンジンがかからなくなるような装置を設置します。
装置としてはすぐにでも開発できそうですが、消毒液のアルコールも検知しそうなので、「飲酒運転撲滅」に目的を絞り込んだ装置の開発はムズイかもしれません。

飲んだら乗るな

2. 体調チェック装置

トラックドライバーは毎日、体調をチェックしてから勤務します。しかし、体調は時間によって変わるので、チェック後、勤務中に体調が悪くなって事故につながることもあり得ます。
そこで、運転中も絶えず運転者の体調をチェックする装置を搭載します。運転者の脈拍、体温、呼吸、視線などを検知して運転者が今、どんな体調、心理状態なのかを測定し、健康状態が悪化していたり、睡魔に襲われていたり、イライラが募っていたり、AIが「運転に支障がありそう」と判断すれば、自動運転に切り替えて安全にトラックを停車させます。
トラック停車後、トラックドライバーが適当な対処を行うわけですが、荷が届くのは遅れるかもしれません。しかし、荷主も事故防止のため、多少の遅れは我慢すべきです。
何ごとも「交通事故よりはマシ」と思いましょう。

体調不良

3. 自動運転システム

体調チェック装置によってトラックドライバーの不調が測定されれば、自動運転システムに移行するわけですが、じゃあ、最初から自動運転システムを使えばいいじゃん、という話です。
もちろん、現在も自動運転システムの開発は進められていますが、トラックドライバーが同乗していなくても大丈夫なレベルの自動運転システムの実現が待たれます。
もちろん、想定外の事態に備え、トラックドライバーは同乗すべきですが。

ロボットが運転?

4. 自己修復装置

交通事故の原因はトラックドライバーだけにあるのではありません。トラックの不調も事故につながることはあります。
そこで、トラック自体に、不調を発見してそのまま修復してしまう装置を搭載します。
もちろんこれまでも、トラックドライバーが運転しながらトラックの不調に気付き、一旦、トラックを停車し、不調の原因を確認して対処してきたのでしょうが、トラック自体に自分で不調箇所を見つけ、修復できる装置が備われば、トラックドライバーの「何かトラックの調子が悪いかも」という感覚に頼らなくてよくなります。

昔ながらの車両整備

5. スリップしないタイヤ

交通事故はトラックドライバーの不注意や体調不良、トラックの不調だけで起こるものではありません。
雨や凍結などで、道路が滑りやすくなっている場合も起こります。従来、こうした「滑りやすい道路」には、スノータイヤや、ドライバーの「滑らないよう、細心の注意を払った運転」などで乗り切ってきました。
そこで、雨でも雪でも安心して走行でき、しかも普通の乾いた道路で履き替える必要のタイヤを装備します。
それなら今も「オールシーズンタイヤがあるんじゃね」と思う人もいるでしょう。オールシーズンタイヤは、タイヤのゴム自体に特殊なコンパウンド素材を使い、溝の模様も排水性を高めるようになっていて、晴れた日でも、雪が積もった日でも、雨で道路が濡れた日でも対応できるようになっています。
ただし、積雪が深く、路面条件が悪化したときに出される「全車両チェーン装着規制」下では、オールシーズンタイヤもチェーンを装着しなければ通行できません。
完全無欠なタイヤの実現まで、あと一歩です。

昔ながらのスリップ対策

6. レーダー

雨や雪が降ったとき、交通事故に結びつく要因は道路状況だけではありません。荒天時には視界も悪くなります。
そこで、どんどん降り続く雪で視界を阻まれたときでも、トラック周囲の状況が分かるようにレーダーを搭載します。
レーダーで感知された周囲の状況を3Dアニメでドライバーが確認できるようにすれば、安全にトラックを走らせることができます。
レーダーで障害物などを感知すると自動的にそれを回避するような、自動運転システムとの連動もありがたいです。

レーダー装置

7. 飛行装置

自然災害は恐ろしいものです。
山道を走っていて、突然、目の前の道路が陥没したら、さあどうしましょう。障害物ではないので、レーダーも感知しないかもしれません。急ブレーキでも、勢いあまって陥没したところに突っ込む危険は回避できないかもしれません。
そこで、トラックに飛行装置を搭載します。
急ブレーキが間に合わなくても、そのままジャンプし、空を飛べば、陥没したところに突っ込むことは回避できそうです。

陥没

8. トランスフォーム機能

台風や嵐の中、トラックを走らせるのはとても危険です。ただ、オールシーズンタイヤで滑りやすい道路の危険は減り、レーダーで視界不良による危険も減っています。
しかし、台風や嵐による危険は道路と視界だけではありません。強風という強敵もいます。
トラックは車体が大きいので風の影響を受けやすく、強風にハンドルを取られて事故を起こす可能性もあります。そして強風にはレーダーもオールシーズンタイヤも飛行装置もあまり役に立ちそうにありません。
そこで、トラックにトランスフォーム機能を搭載します。トラックを倒したり、ハンドルを取られそうな強風が吹き荒れるときは、風の影響を緩和できる形状にトランスフォームするのです。思い切り重心を低くするのも良いですし、風が吹き抜けるような構造になるのもアリなのではないでしょうか。

トランスフォーム

9. 危機意識

いろいろな装備が開発され、トラックに装備されれば、交通事故ゼロの念願もかなうはずです。
ただ、一番大切なのは、そして最も「これがあれば」と望まれるのは、「絶対に交通事故は起こさない」というドライバーの強い意識です。それをゆめゆめ忘れることなかれ、です。

「絶対に交通事故は起こさない」

10. 衝突時車体軟化装置

それでも交通事故がゼロにならないなら、せめて交通事故による被害をできる限り少なくするものを開発しましょう。
トラックは、たくさんのものを安全に運び、もちろんドライバーの安全も守るために頑丈にできています。そのため、トラックは大きくて硬いわけです。大きくて硬いので、ぶつかると相手に大きな被害を与えます。
そこで、衝突したときに車体が軟化する装置を装備します。要するに、トラックが何かと衝突する直前、車体がふにゃふにゃに柔らかくなるようにするわけです。もちろん、ドライバーは安全という前提です。
今回の装備の中では、これが一番SFかもしれません。

ふにゃふにゃ