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政治家がトラックドライバーに向いている理由

政治家が仕事をする議会

政治家が何か不祥事を起こし、国民から一斉にブーイングされると、一旦は辞職したりします。
しかし、それで責任を感じて政治家を辞めてしまう潔い人はほとんどいません。大抵の人は「まだ国のために働きたいから」なんて言って、次の選挙で出馬したりします。たとえ大臣になれなくても、何かしら政治の世界にしがみついたりします。不祥事で「政治家としての資質がない」なんて言われても、です。
不思議ですね。世の中には「国のために働ける仕事」は他にいくらでもあるのに。




1. 社会貢献できるから

「国のために働ける仕事」と言えば、トラックドライバーなんかがそうです。まさに「国のために働ける仕事」の中の「国のために働ける仕事」です。
トラックドライバーが荷を運ぶことで人々の生活、企業の事業活動が無事にできるのです。トラックドライバーがいなければ、人々の生活も企業の事業活動もすぐに止まってしまいます。
政治家になるほどのがあれば、一昨日からでもトラックドライバーができそうです。

社会を止めない

2. 少子高齢化が課題だから

現在の日本にはさまざまな課題がありますが、少子高齢化もその1つです。そしてとても大きな課題です。
政治家になる人で「少子高齢化には全く関心がない」なんて言っていたら、それこそ政治家にはなれないのではないでしょうか。
そして少子高齢化はトラックドライバーの業界でもとても大きな課題になっています。トラックドライバーは若いなり手が激減し(少子化)、現場では高齢化が進んでいます。
政治家として少子高齢化を考えたことがあるはずのその頭脳で、トラックドライバー業界の人手不足問題も解決してほしいものです。

高齢ドライバー

3. 孤独な仕事だから

政治家は実は、とても孤独な仕事ではないかと思えます。何とか党に所属しているだけではなく、派閥なんかもつくって集まっているのだから、孤独なはずはないんじゃないかと思う人も多いかもしれません。しかし、そうやって大勢寄り集まっているのは表向きのことで、直近の人たちは政治家を「先生、先生」なんて盛り上げるばかりで、政治家が腹を割って本音を言える相手なんていないのじゃあないでしょうか。
それは悲しく孤独なマラソンランナーみたいなものかもしれません。
トラックドライバーは基本的に1人で仕事をします。運転席の隣には「先生」とおだててくれる秘書さえもいません。
もしかしたら、政治家こそ世の中で一番トラックドライバーに向いているのかもしれません。

孤独

4. 悪いイメージがつきまとうから

トラックドライバーは「荒くれ者」だの「マナーやルールを守らない」だの、悪く言われることが結構あります。トラックのような大きな車を操るので、周囲がその圧迫感に威圧され、つい悪く言いたくなるのかもしれません。
政治家も「金満政治」だの「国民より保身のほうが大切」「友人知人ばかりを優遇する」「少しぐらい法律を犯しても罪に問われない」「政治そのものより選挙に命を賭けている」だの、悪く言われることが結構あります。自分たちを守る法律を自分たちでつくり、大きな権力を好き勝手に操るので、周囲がその欺瞞に辟易し、つい悪く言いたくなるのでしょう。
どうせ悪いイメージで見られるのですから、政治家もこの際、トラックドライバーに転職してしまいましょう。

荒くれ者

5. 高給取りだと思われがちだから

トラックドライバーの給料は歩合制になっていることが多く、「やればやっただけたくさん稼げるおいしい仕事」と思われることもあります。実際は、1990年の道路貨物運送業界の規制緩和によってそれほどたくさんは稼げなくなっているようですが。
政治家は国民誰もが知っている通り、高給取りで、一説によれば「やろうがやるまいがたくさん稼げるおいしい仕事」と思われたりもしているとか、いないとか。
実際は選挙に出費が多く、お金はいくらあっても足りないようですが。
どちらも高給取りと思われがちですが、トラックドライバーは政治家ほど出費が多くはないので、やはりトラックドライバーになると良いかもしれません。安心します、きっと。

給料

6. 生活習慣が乱れがちだから

トラックドライバーの仕事の中には、早朝過ぎてほとんど夜中という時間帯に出勤して荷を運ぶ仕事があります。そればかりではなく、仕事によっては夕方に出勤して夜中ずっとトラックを運転するということもあります。
生活習慣が乱れがちです。
政治家も早朝だろうが夜遅くだろうが、何かあるとテレビで記者発表をしたりしていますし、とにかく忙しいというイメージです。恐らく9時から5時までだけ仕事している、なんてことはないのでしょう。昼夜は関係ない、大変な仕事です。
政治家になれる人はもれなくトラックドライバーになれるに違いありません。

乱れがちな生活習慣

7. 自然災害時に働くから

大きな地震があったり、台風によって大きな被害が出ると、たとえそれが真夜中であっても大臣の皆さんは官邸なんかに集まります。もちろん、パジャマ姿ではなく、きちんと背広姿で駆け付けます。つまり仕事モードです。休んでいても駆け付けます。
トラックドライバーも災害時に活躍します。
全国のトラック協会は、国や自治体と取り決めを交わし、地震や台風などの大きな自然災害時に緊急・救援輸送を優先かつ迅速に行っています。
どんな時間でも仕事モードで駆け付けることができる政治家の皆さんなら、被災地に物資を届けることもできるでしょう。

災害時に活躍

8. 責任重大な仕事だから

そもそもトラックドライバーは荷を運ぶことで人々の生活や企業の経済活動などを支える、社会貢献度がチョモランマ級に高い仕事だと言われています。
それだけに責任重大です。トラックドライバーが仕事しなかったら、生活や経済は止まってしまいます。
また、トラックドライバーには交通事故のリスクもあります。交通事故を起こした場合、トラックは車体が大きく、頑丈なだけに、相手側に大きな被害を与えがちです。そのことから、トラックドライバーは交通ルール交通マナーを厳格に守り、事故を起こさないように努める責任も負います。
これまたその責任は重大です。人命も左右しかねないのが交通事故ですから。
同じように政治家も責任重大です。政治家の政策によって国家の行方が左右されるのですから。
「間違っちゃった」で済まされる職業ではありませんし、政治家が長く大金をもらい続けるためにある職業でもありません。必要なのは、たとえトラックドライバーと同じくらいの収入でも「国民のために命懸けで働きたい!」「自分がどうなろうと、日本を平和で豊かな国にしたい!」という覚悟と気構えです。政治家としての仕事や待遇は選挙で頑張ったご褒美ではありません。
覚悟と気構えがない政治家はトラックドライバーになって、自分の中の覚悟と気構えを育てながら社会を地道に支えてください。

かなりの重さ

最後に

トラックドライバーにも政治家になってほしいものです。トラックドライバーは政治家が持っていない、強い責任感心意気覚悟を持っていますから。

政治家になろう

採用したトラックドライバーがすぐ辞めてしまう理由

手の打ちようを考える

少子化が進み、子ども1人にかける時間やお金が多くなってきていると言われています。少し前の世代から、親は子どもが失敗しないよう、イヤな体験をしないよう、先回りして子どもを安全・安心な環境で育てるようになり、そのため、若い人は失敗を極端に恐れると同時に、根拠のない自信にあふれ、我慢が苦手で、少しでも気に入らなければ仕事もすぐ辞めてしまう、なんて言う人もいます。人それぞれなので、若い人が皆そんなんだとは限らないはずですが。
もちろん、仕事に就いてみて、合わないと思ってすぐ辞めてしまうのも、合わないけどとりあえず続けてみようと思うのも個人の自由
しかし、採用する企業からしたら、せっかく採用した人がすぐに辞めてしまったら、たまったものではありません。せめて、その理由が分かれば、何とか手の打ちようもあるのではないでしょうか。




1. 会社が合わなかった

仕事が長続きするためには適性はとても大切です。
トラックドライバーとして就職する以上、トラックドライバーへの適性がある前提で求人に応募してほしいものですが、しかし、実際にやってみて初めて分かることもあります。
また、トラックドライバーの仕事への適性はあるものの、会社が合わなかったということもあり得ます。これも面接時に分かると手っ取り早いのですが、面接時には分からず、入社してみて分かるということもあります。
例えば、あまり同僚とは関わらずに勤務したかったのに、意外とアットホームな会社だったとか、逆にアットホームな職場が良かったのに社内の人間関係がドライクールだったとか。
面接時にはなるべく、社風や社内の雰囲気も包み隠さず説明したほうが良いでしょう。

「無理」

2. 人材育成がうまくいってなかった

トラックドライバーが働く会社では、最初の研修期間は先輩ドライバーが運転するトラックの助手席に座り、仕事を覚えることが多いようです。
このとき、その先輩ドライバーとの相性が悪いと、新人がすぐ辞めてしまうということもあります。もちろん、その先輩がパワハラモラハラセクハラ、何でもござれのモンスターであれば、誰でもイヤになってしまうかもしれませんが、そういう、あからさまに付き合いにくい人物ではなくても、ただ「性が合わない」ことからイヤになってしまうこともあり得ます。相性なので仕方ありません。

相性

3. 仕事をしっかり教えてくれなかった

そもそも新人に仕事を教え、人材として育てていくシステムが会社になかったり、そのシステムが雑だったりすると、新人もすぐ辞めてしまう可能性が高くなります。
もともとトラックドライバーの仕事は専門的な技能を必要とするため、採用する会社はできれば即戦力となる経験者を雇いたがります。しかし、近年はトラックドライバーが不足がちで、経験者向けだけに求人を出してもなかなか人が集まりません。そこで経験不問という求人も増えたのですが、運送会社は零細企業、中小企業が多く、そもそも人材育成に時間やお金、人員を割いている余裕があまりないのが現状です。
そこでしっかり新人教育ができない会社に入社してしまった新人は「仕事をしっかり教えてくれない」と不満を募らせて辞めてしまうわけです。
しっかり人材育成に力を入れないと、もったいないです。

教育は重要

4. パワハラと感じさせた

若い人は人生経験が豊富ではないため、相手の立場を推し量ることが不得意です。そのため、昔なら通用したような一方的な教育、物言い、𠮟り方はパワハラと取られかねません。
また、中には「自分が先輩からされた通りの接し方で新人に接しているだけで、特に高圧的な態度を取っているわけではない」と思っている先輩もいます。「昔ながら」の言動なので本人は無自覚なのですが、相手が「怖い」と受け取ってしまうのです。
先輩にも意識的に新人を見下し、偉そうな態度を取る人もいれば、本人は普通にフレンドリーに接しているつもりでも、相手を怖がらせてしまったり、不快にさせてしまう人もいるわけです。
そもそもいつの時代も、「若い人」「上の世代の人」からは「甘やされて育った」とか「温室育ち」などと思われがちですが、とにかく「若い人」は人生経験が薄い分、そういった「甘さ」も仕方ないことと割り切りましょう。
とにかく今は企業にもハラスメント対策は必要不可欠と言われていますから、経営者や人材育成担当者は、ハラスメントについて学んだほうが得策に違いありません。それは従業員に媚びるとか、そういうことではなく、イヤイヤながら仕事をするのは非常に効率が悪くなる恐れがあるので、会社の生産効率を上げるために必要だと考え、「不快」に感じながら仕事を行う従業員を減らす取り組みをしましょう。

パワハラ?

5. 面接時と職務内容などが違っていた

面接時に会社のことを包み隠さず話すべきだと前述しましたが、仕事の内容、待遇などはことさらしっかり具体的に、ありのまま話さなければいけません
面接時に説明された仕事内容や待遇などが、実際に入社して違っていると最悪です。「こんな仕事、条件だったら入社しなかったのに」ということもありますし、「だまされた」という悔しさもあります。
お互いに時間やお金の無駄をなくすためにも、面接時には事実を包み隠さず伝えましょう。

「ウソだったのかーっ!」

6. 仕事のキツさばかりの印象が強かった

トラックドライバーの仕事は、適性のない人にとっては決して楽な仕事ではありません。適性があれば楽しんで仕事できたかもしれませんが、適性がなければただ疲労するだけのものになってしまう可能性が高いです。
面接時に具体的な仕事内容や待遇などを説明され、理解したつもりで入社し、仕事に就いて何か違和感を覚えつつ、給料のためと割り切って仕事を続けたものの、ある日突然我に返って辞めてしまう、なんてこともあるかもしれません。
求職者に、トラックドライバーとしての適性があるかどうか、会社側も早めに見極める必要があるのではないでしょうか。

キツイ

7. 仕事が退屈だった

珍しく優秀な人材が求人に応募し、会社側も喜んで採用したものの、相当優秀だったのか、仕事をすぐ覚えてしまい、毎日を退屈に感じてしまい、辞めてしまう、なんてこともあるかもしれません。
また、自分が優秀だと勘違いしている人が、仕事をすぐ覚えたと勘違いし、毎日を退屈に感じるようになる、そんな可能性もあります。
トラックドライバーの仕事は、中には作業がシンプルなものもあるかもしれませんが、やはりものは考えようです。毎日道路の上でトラックを運転し、少しでも気を抜けば交通事故のリスクが爆上がりするトラックドライバーの仕事に、本来は退屈しているヒマなんてありません。
そんなトラックドライバーの仕事の奥深さを新人に理解させるのも、人材育成が重要な理由でしょう。

退屈

8. 交通事故を経験した

トラックドライバーの仕事の大半はトラックで荷を運ぶことなので、トラックドライバーは仕事中、交通事故のリスクにさらされることになります。交通事故のリスクは、かなりなストレスになり得ます。
中には、実際に交通事故を起こしてしまうトラックドライバーもいます。この事故で後遺症が残り、運転ができなくなったり、免許証停止免許失効の処分を受け、仕事を続けられなくなる人もいるでしょう。
健康面や免許は何ともなかった場合でも、このときの会社の対応が不実で、会社に愛想をつかすこともあり得ます。また、精神的にトラウマになって仕事を続けられなくなることもあるかもしれません。
とにかく、新人、ベテラン、誰でも交通事故を起こさないよう、社内の安全運転教育にしっかり力を入れる必要があります。

交通事故

9. 家庭の事情

仕事や会社に適性があり、仕事の技量も伸びているのに、そういうこととは全く関係なく、家庭の事情で仕事を続けられなくなってしまうことも起こり得ます。
代々続く家業を守ってきた父親が若くして心労で倒れ、急に家業を継がなくてはいけなくなった、とか。あり得ないことではありません。
がなかったと、あきらめるべきなのかもしれません。

家業

10. 健康上の理由

仕事や会社との適性など、すべてに問題はないにも関わらず、仕事を続けられなくなってしまうことは、家庭の事情以外にもあります。
例えば健康上の理由です。
もともと持病があり、入社に際しては主治医から診断書ももらい、仕事に支障はないとお墨付きをもらっていたものの、突然、病状が変化することもあり得ます。
また、仕事でのプレッシャーが引き金になり、潜在的に抱えて身体の不調が表面化する可能性もあります。
それに、腰痛など、トラックドライバーにありがちな職業病が発症し、仕事を続けることが難しくなることだってあります。
これまた何ともいかんともしがたいことなので、がなかったと、あきらめるしかないのかもしれません。

主治医

最後に

せっかく仕事に就いても辞めてしまう理由は、結局のところ「人間関係のこじれ」「入社前の想像とのギャップ」「その他」に大別されるようです。会社としては「人間関係がこじれないようなケア」「労働環境の整備」最善を尽くし、「その他」の状況が起こらないよう最悪を覚悟しつつ、後は祈るしかないのかもしれません。

祈る

激減していないのに不足気味なトラックドライバーとは

不足

トラックドライバーはこのところ人手不足気味状態が続いているそうです。
トラックドライバーはいろいろな荷を運びます。それによって人々の生活が成り立ち、企業の活動が回るので、トラックドライバーは社会に欠かせない、とても重要な仕事です。トラックドライバーは世間の尊敬のまなざしを一身に浴びるべき職業であり、「社会人の範」となる存在なわけです。まさに、「先生」呼ばわりされても良いくらいですな。
そんなトラックドライバーですが、人手不足だそうです。とは言え、どうやら減っているわけではないのだとか。トラックドライバーの数は横ばいか、微妙に増えているとも言われています。
それでも不足しているとは、一体どういうことなのでせう。
つまり、本来必要なだけのトラックドライバー不足しているということなのです。
例えば、あるラーメン店は、1軒営業するのに、スタッフが2人必要だとします。このラーメン店が10軒あれば、スタッフは20人必要になります。100軒なら200人です。
しかし、スタッフが200人しかいないのに、必要があってラーメン店を150軒にしなければいけないとしたらどうでしょう。本来300人必要なのに200人しかいないので、100人足りません
スタッフの数は減っていないのに、スタッフが不足していることになります。
同じことがトラックドライバーに起きているわけですね。




1. 若者はどこへ?

トラックドライバーがなぜ望むように増えないのかと言うと、若いなり手が減っていることが大きいそうです。
コンビニの店員は20年も前なら、大学生に人気のアルバイトでした。コンビニは町のいたるところにありますし、勤務時間も選べ、作業もそれほど難しくはないので、手軽にできたからです。
しかし、今コンビニ働いているのは外国人か中高年が中心です。若い人は一体、どこでアルバイトしているのだろう?と、不思議に思う昭和世代の何と多いことでしょう。
こうした、若いなり手の減少はトラックドライバーとコンビニだけに起きているのではありません。出産数の低下によって、今や多くの業界が若い人材の確保に難航しています。
恐らく、このまま出産数が低下していけば、敵国に攻撃される前に日本は滅びるでしょう。こんな日本で、子連れの電車利用などに文句を言ったり、職場での育児理由の早退や遅刻、欠勤は「不公平」と目くじらを立て、遠慮しながら育児しなければいけない環境にしている人たちは、きっと日本を滅ぼそうとしているに違いありません。
「何を大げさな」ですって? 出産数の低下はそこまで深刻だということです。

若者

2. 悪いイメージは今も昔も

トラックドライバーに若い人がなかなかなろうとしないのは「トラックドライバーは長時間勤務で仕事が過酷な割りに給料が低い」とか「トラックドライバーは荒くれ者」などの悪いイメージが広がっているからでもあるようです。
「仕事が過酷」でも給料がそれに見合っていれば、まだ若い人も「お金のため」と割り切ってトラックドライバーになるかもしれません。しかし、苦労ばかりが多くて給料が低いなら、そりゃ若い人じゃなくても避けたいです。
一方、昭和の昔は今より給料が高く、トラックドライバーは憧れの花形職業だったこともあるようです。
ただ「トラックドライバーは荒くれ者」というイメージは、昭和の大ヒット人気映画「トラック野郎」シリーズの影響が大きかったと言われています。
それでも昔は、たとえ「荒くれ者」の業界だろうと、日本全体でまだ貧乏が珍しくなかったので、「荒くれ者の世界」に自ら飛び込んでたくさん稼いでやろうという若者も多かったのでしょうね。
「昔」と言えば、日本では昔から真面目に勉学に勤しんだ子どもは「末は博士か大臣か」などともてはやされました。それだけ「学校で勉強して良い成績を取り、大学などに進学していくこと」がとても高い価値を持っていると、刷り込まれたわけです。
日本の経済状況も大きく変化したのに、高学歴こそ尊いという価値観だけが今の日本にも残ってしまいましたとさ。

荒くれ者たち

3. 過酷な環境は会社次第

トラックドライバーにも荒くれ者はいますが、しかし、ルールやマナーを守らないような人は面接で落とされてしまいますので、激減したと言っても良いでしょう。
ただ、学校教師にも図書館員にも飲食店店長にもエンジニアにも弁護士にも政治家にも荒くれ者はいますから、トラックドライバーに荒くれ者がいてもあまり不思議ではありません。
一方、過酷な仕事を余儀なくされているトラックドライバーも残念ながら実在します。給料は、今やトラックドライバーに限らず、飛び抜けて高給をもらっているのは政治家くらいで、多くの労働者は低いままとなっています。
それでも、仕事を過酷と思うかどうかは、当事者の価値観、感覚によるものなので、一概には言えないのですが、明らかに無理なスケジュールで仕事を請け負ったりする会社は恐らく、多くの人が「過酷」と思うはずです。
つまり、トラックドライバーの過酷な仕事も実在するものの、それは会社にもよるということになります。やはり過酷な仕事は避けたいので、会社選びはしっかり情報を集めてしたほうが良いでしょう。

過酷な環境

4. 職業に貴賤はあるのか

「職業に貴賤なし」という言葉があります。江戸時代からある言葉だそうですが、意味するところは昔と今とでは違ってきているようです。
今は主に「職業には尊い職業、卑しい職業という区別はない」という意味で使われることが多くなっています。だからか「職業に貴賤なし」と言うと必ず「それはきれいごとだ」と反論する人がいます。「きれいごとだ」は、理想に向かう努力をしない人の言い訳なので聞き流すとして、「職業に貴賤なし」は、対象となっている職業を「けなしてはいけない」という主旨で使われがちです。
ちなみにもともとは「職業内での地位の高低によって人間の価値は決まらない」という意味だったそうです。「職業内での地位の高低」、つまり部長、課長、係長という地位の高低は職業内で存在するわけですが、だからと言って部長のほうが課長より人間としての価値が高いわけではない、ということです。そりゃそうだ、としか言いようがありません。
さて、トラックドライバーという職業もイメージが悪いので、時折、「貴賤なし」の文脈で語られます。
冒頭にある通り、トラックドライバーはそもそも世間の尊敬のまなざしを一身に浴びるべき職業です。「職業の貴賤」という中では「尊い職業」になるわけです。
では、「卑しい職業」って何でしょう?
人をだます詐欺師? しかし、詐欺師は犯罪者であって、それを職業と呼ぶにはいささかどうもという気もします。
国民をだまし、国民にウソを言う政治家あたりがちょうど良いかもしれませんが、もちろん政治家全員がそうだということではないので、「職業が卑しい」と言ってしまうのも語弊があります。一部の、ごく少ない政治家たちは真面目に仕事をしているはずですから。
要するに、職業に貴賤はないが、「尊い人」「卑しい人」の区別はあるのかもしれません。

尊敬のまなざし

5. 増加する仕事量

トラックドライバーの仕事は荷を安全に運ぶことです。
そして、その運ぶ荷は近年、どんどん増えているそうです。
例えば、インターネット販売の拡大がその原因の1つです。これはコロナ禍によって一層の増加を促しました。
また、グローバル化が進んで国際的な荷のやり取りも増えたと言います。
仕事が増えているのに、トラックドライバーの数が横ばい、もしくは微増なので、トラックドライバーは不足状態というわけです。

増加する荷

6. 激減していないが増えてもいない

トラックドライバーは不足していると言われていますが、実際は、トラックドライバーの数は横ばい、もしくは微増状態だそうです。
つまり、激減しているわけではないが、物流需要に応えられるほどに増えてもいないというわけです。
特に若いなり手がほとんどいないのが問題視されています。その一方で、長引く不況やコロナ禍などによる失業者がトラックドライバーになるなど、中高年のドライバーは増えていると考えられます。
若いなり手が少なく、現在のドライバーがそのまま歳を取り、さらに中高年のドライバーが増えるので、トラックドライバーはどんどん高齢化していくのではないでしょうか。

横ばい

7. 労働環境が良くなったら増えるのか

そんなわけで、「トラックドライバーが不足気味」という状況を改善するには、若いなり手に増えてもらうことが最良の道だと言えます。
さて、どうしたらトラックドライバーになりたい若い人が増えるのでしょうか。
トラックドライバーは「長時間労働で仕事がキツイ」というイメージが広がっています。若い人は「長時間労働でキツイ仕事」を避けたがるので、若いなり手は増えないと言います。
ということは、労働環境をキツくなくすれば、若いなり手も増えるのでしょうか。「労働環境さえ良くなりゃ若い求職者が来てくれるなら、いくらでも良くするぞ」という会社は、試しにぜひ労働環境を良くしてください。

良い環境

8. 給料が上がったら増えるのか

トラックドライバーは「長時間労働で仕事がキツイ」というイメージが広がっていて、そのために若いなり手が減っているという説があります。
仕事なんてそもそもキツイものだと割り切って働くような人は、現代にはいないわけです。
その一方「いやいや、仕事はキツくても構わない。ただ、その分、給料も十分にもらわないとやっていられない」という人はいるようです。つまり、トラックドライバーの仕事は「キツイ割りに給料が安い」から人気がないわけです。
ということは、仕事はキツくてもその分、給料も上げれば、若いなり手も増えるのでしょうか。「給料さえ上げりゃ若い求職者が来てくれるなら、いくらでも上げるぞ」という会社は滅多にないでしょうから、この問いへの答えが出ることはないかもしれません。

給料

物流・運送業界のデジタル化に向けた課題と取り組み

アナログ

トラックドライバーが勤める物流・運送業界は、昔ながらの慣習による古いやり方がまだまだ残っていると言われています。何しろ物流・運送業界は仕事量が激増している割りに労働力が伸び悩んでいて、なかなか仕事の効率化、すなわちデジタル化が進まないそうですから。つまり、デジタル化している「余裕」がなかなかないわけでして。
とは言え、物流・運送業界も言われっぱなしではありません。デジタル化に取り組み、効率化を進めている物流・運送会社もあるのです。



1. 労務管理

トラックにはタコグラフの搭載が義務付けられているものがあります。タコグラフは、走行速度などを計測して記録する計器で、速度超過や無理な長時間運転の予防に役立てられます。
近年ではこのタコグラフがデジタル化され、デジタコなんて呼ばれています。
計測した数値をデジタルデータで記録でき、クラウド運行管理システムと連携させることで、動態管理運転日報の作成荷物・配送・車両本体の状況労務状態などあらゆる業務をクラウド上で一括管理できたりもするわけです。

走行速度を記録

2. 運行管理

デジタコの活用で事故防止や事故への迅速対応労働環境の改善運行管理者の負担削減などができますが、このデータはルートの最適化効率的な配車などにも役立ちます。
また、専用アプリを導入すれば、運転日報の作成も簡素化できたりします。
もちろん、トラックドライバーへの指示書などもすべて電子化します。使う紙を減らすことで経費削減になり、その分、従業員の給与アップも可能になるかもしれません。

最適ルートは?

3. 人材採用

従来の採用では、応募者からの履歴書やエントリーシートを1つ1つチェックしていました。これもITツールの導入で、まず自動的に応募書類を選別できるようにします。かなり効率的です。
とは言え、中小企業の物流・運送会社には、一次選別に多くの時間を取られるほど、大量の応募はないかもしれません。
一番有効だと考えられるデジタル化は、ChatGTPの導入です。
ChatGTPを使って求人原稿を作成すれば、必要としている人材に訴求する求人を出すことができます。さらに、ChatGTPを使って面接シナリオを作成すれば、応募者にソッポを向かれないで、会社に興味を持ってもらうことも可能です。

「君、採用だ」

4. 人材育成

ChatGTPで採用した人材の育成には、やはりChatGTPを使います。
採用での活用で人材のいろいろなデータを蓄積したChatGTPは、1人1人に適した人材育成プログラムを提案できるはずですから、そのプログラムに沿って育成していけば良いわけです。

育てる

5. 営業支援

採用人材育成は、物流・運送業界に限らず、あらゆる業界で事業を展開するのに必要な企業活動です。
営業もそうです。
物流・運送業界でも当然、営業は必要なわけで、ここでも当然デジタル化による効率化は大いに役に立ちます。
そもそも物流・運送業界は、日ごろの伝票、請求書などもいまだに紙を使っているところも多いと聞きます。デジタル化しましょう。従業員の負担が減ります。
営業そのものに関しても、ChatGTPで営業アプローチの仕方を構築してみたり、いろいろリリースされている営業支援ソフトを使うという手があります。

営業

6. デジタル人材の導入

労務管理運行管理など、物流・運送業界にありがちな業務だけではなく、採用人材育成営業事務など、デジタル化できることはいろいろあります。
いろいろありますが、デジタルコンテンツを使いこなせる人材が社内にいなければ、外部のIT企業やシステム開発会社を頼るしかありません。経費がかさむかもしれません。
ここはやはり、社内でデジタルコンテンツを使いこなせるデジタル人材を導入したいと思うのが人情というもの。
新入社員として採用するか、既に勤めている従業員にデジタル人材になってもらうか、どちらかです。
それともやはり、外部会社に依頼するか、です。

デジタル化

7. 倉庫管理

物流業界には、運送会社だけではなく、倉庫会社も含まれます。運送会社デジタル化しても、倉庫が昔ながらのアナログなシステムのままであれば、トラックドライバーの効率化も中途半端になるでしょう。
倉庫も出庫管理や在庫管理など、デジタル化できることはいろいろあります。ロボットも導入して作業の自動化も進めると、より効率化が進みます。

倉庫

8. 自動運転システム

物流・運送業界デジタル化にはAIの導入が欠かせません。今のところの究極のAIの活用はやはり、自動運転システムの導入かもしれません。
ただこれは物流・運送会社の課題と言うより、自動車メーカーの課題です。法整備などに関しては行政の課題です。
とは言え、安全で便利な自動運転システムの実用が実現できるよう、物流・運送会社が関係各所へ働きかけることは重要です。

自動運転システム搭載自動車

トラックドライバーのタイパ

時間の無駄は避けたい

タイパは大切です。
仕事、特に会社勤務は、アナログからデジタルに大きく変容を遂げた現代社会においても、先輩たちが長年積み上げてきた古い慣習がまかり通り、とにかくタイパが悪いのです。
新入社員の歓迎会だの新年会、忘年会、打ち上げなどがその典型です。一緒に飲んでも楽しくない人たちと同じ空間で時間を過ごすなんて、時間の無駄以外の何ものでもありません。「仕事」という、好きでもないことに時間を費やす職場には、1秒も長くいたくないのに、その職場の人たちと仕事が終わってまで付き合わなければいけないなんて、無駄を通り過ぎて拷問のようなものです。早く帰宅して自分の楽しみに時間を使いたいのです。
トラックドライバーは職業としての歴史も古く、まさに悪しき慣習がさまざまに残っています。とてもタイパが良さそうな仕事には見えませんが、どうなのでしょう。




1. 荷待ちは最悪

トラックドライバーの仕事の中でも、非効率の典型が「荷待ち」かもしれません。
「荷待ち」というのは、トラックドライバーが荷を運び、その届け先に着いたのにも関わらず、荷を下ろしたり積んだりしている前のトラックの作業が終わるのをただボーッと待っていることです。
他に何の作業もせずに待っているだけなんて、これ以上に非効率なことはありません。トラックを駐車スペースにでも停めて、順番が回ってくるまでどこかに遊びにでも行ければまだマシかもしれませんが、トラックを離れてはいけないのですから最悪です。

待つ

2. 荷の積み下ろしは無駄

そもそも荷の積み下ろしに時間を掛けすぎではないでしょうか。
荷の積み下ろしをしている間、トラックは停まっているのですから無駄です。
とにかくトラックが着いたら、そこの担当者が素早く荷を下ろし始めれば良いわけです。1人でやるのではなく複数でやれば短時間で終わるじゃないですか。
もちろん、荷はあらかじめまとめてパレットに乗せておきましょう。数台のフォークリフトなどで順番に降ろしていけば、あっと言う間に終わる気がしてなりません。

荷の積み下ろし

3. 赤信号は邪魔

荷の積み下ろし場所だけではなく、道路上でもトラックドライバーは無駄を強いられます。
何と言っても信号が邪魔です。信号で止められなければ、もっと短時間で届け先に着きます。多分「トラックドライバーは長時間勤務」なんて言われなくて済みます。
もちろん信号は、交通安全のために重要です。ですが、トラックドライバーのためにトラックだけが通行する専用道路を造ってしまえば、信号もいらないのではないでしょうか。
交差点は一切なしです。
もちろん、一方通行です。
復路は復路用の専門道路を造ります。

信号

4. 渋滞はストレス

道路での通行を最も非効率にしているのが渋滞です。イライラもするので、健康にも良くありません。
渋滞をなくすためにも、やはりトラック専用道路が必要です。

渋滞

5. 遠回りは笑止千万

トラックドライバーの仕事にもいろいろな種類があります。毎日同じルートを走るルート配送の仕事もありますし、毎日違う道を走る仕事もあります。
中には、見知らぬ土地、地理に詳しくない土地に行く仕事もあります。そんなときも、前もってルートを念入りに確認するのがトラックドライバーです。トラックを運転しながら目的地を探すのはタイパが悪いですし、迷ったりしたら遠回りになって時間が余計にかかってしまいます。
これだけは改善策がありません。

迷子

6. 点呼は余計

一般の会社は事務所や生産現場が従業員の主な職場になることが多いです。コロナ禍でリモートワーク、自宅勤務を試す会社が多くありましたが、今はまた職場に皆が集まって仕事をするスタイルに戻ったところも多いようです。
一方、トラックドライバーの職場はトラックの運転席です。しかし、トラックは会社に駐車していますし、どこに何を運ぶかという作業の指示書を受け取るためにも会社に集まらなければいけません。
逆に言えば、トラックを停める場所さえ自宅近くにあれば、通勤する必要はないわけです。荷を積む場所や下ろす場所に直行、直帰で構わないはずです。作業の指示はパソコン、スマホで受け取るようにできますから。
ただ、それに加えてトラックドライバーは出勤して点呼を受けなければいけません。アルコールチェックや健康診断も受けます。
この点呼が自己申告でOKになれば、わざわざ出勤する無駄がなくなるのに、もったいない話です。それとも、スマホでアルコールチェックや健康診断できるシステムが開発されると良いのですが。

整列して点呼

7. 休憩時間は不要

トラックドライバーは勤務中に休憩を取らなければいけないと法で決められています。考えてみれば、これって無駄です。
休憩時間休憩しなければいけないので、トラックは1ミリも進みません。もし、この休憩がなければ仕事ももっと早く終わり、早く帰れるかもしれません。
しかし現実は、休憩時間と言えばトラックの運転席で昼寝をするか、スマホをいじるくらいです。それより早く帰って、自分の時間を自分なりに楽しんだほうが、どれだけ良いか分かりません。

休憩

8. 物流こそ諸悪の根源

トラックドライバーの仕事はいろいろタイパが悪いようです。
そもそも、時間をかけて荷を運ぶというトラックドライバーの仕事は、タイパを考えると無駄しかないようにも思えます。
例えば、5キロ離れた場所に荷を運ぶのも、10キロ離れた場所に運ぶのも、荷を運ぶという作業そのものに違いはありません。1メートル荷を運ぶ作業があったとしても「荷を運ぶ」という事実には何の違いもありません。
それなのに、10キロ荷を運ぶ場合は1メートル運ぶのに比べると、とてもたくさんの時間がかかるのです。その間、トラックドライバーはトラックを運転しているだけです。最初の1時間は運転だけど、次の1時間はパソコン操作、また次の1時間は誰かと打ち合わせといった変化はありません。
トラックの運転をひたすら何時間も続けるのです。1時間運転すれば、日本中どこへでも行けるようにはならないものでしょうか。
トラックで地道に1ミリずつ前進し、その積み重ねでようやく10キロ進むなんて、効率が悪すぎます。

物流の現場

9. つまり

そもそもトラックドライバーはタイパがとても悪い仕事のようです。
タイパは重要です。
ですから、タイパの悪いトラックドライバーの仕事は人手不足にもなっていて、このところ大急ぎで労働環境改善の取り組みが進められています。同時に効率化も進められているようですが、効果のほどはいかがなものなのでしょうか。

トラックドライバーの仕事

10. しかし

タイパは重要です。
「仕事」という、好きでもないことに時間を費やす職場には、1秒も長くいたくはありません。
好きでもない仕事
「仕事」が、好きな場合はどうでしょう? 何時間でも楽しめるかもしれません。休憩時間に、好きなトラックの運転席でボーッと過ごすのも全く苦にならないかもしれません。
赤信号や渋滞などの課題を乗り越え、迅速に荷を運び終える技量が身に付くと、何だかうれしくなったりする可能性も捨てきれません。
経験を積み、技能を高め、非効率にしかできなかった作業を効率的にできるようになれば、自分の成長を実感できて、思わず1人でほほ笑んでしまうのではないでしょうか。
それとも、そんなことは単なる世迷言なのでしょうか。

時間

最後に

伝票や勤務の報告書など、デジタル化できるところは自分から会社に働きかけてデジタル化しましょう。仕事が早く終わり、早く帰れるようになるかも、です。

デジタル

トラックドライバーの不合理な真実

正しい者は必ず勝つ


世の中は決して平等ではありませんし、公平でもありません。
正しい者が必ず勝つとも限りません。
しかし、「正しい者が必ず勝つ」と信じることは大切です。そういう信念があれば、苦しいときにもあきらめずに続けることができ、結果として「勝つ」ことができるかもしれません。
それはともかく、仕事にもそんな不条理不合理なことはたくさんあります。


1. 荷主に頭が上がらない

運送会社は得意先である荷主には頭が上がりません。運送会社の従業員であるトラックドライバーも、荷主には低姿勢になります。
荷主は、荷を送り出すもともとの荷の持ち主の会社や、荷を受け取る、次の荷の持ち主の会社だったりします。
荷主の担当者の中には、トラックドライバーにぶしつけな態度を取る人もいます。不合理な荷待ちをさせる人もいます。
荷待ちは、指定された時間に荷を届けたのに、すぐに荷下ろしをしないで、荷主の会社の敷地の外でトラックを待機させたりすることです。
また、荷積み、荷下ろしは本来はトラックドライバーの仕事ではないのですが、荷主へのサービスとしてトラックドライバーが荷積み、荷下ろしをやるようになり、それを当たり前と考える荷主も多いようです。

頭が上がらない

2. 過酷な割りに低給料

仕事に対する報酬は、その仕事がきつければきついほど高くあるべきです。そしてトラックドライバーの仕事には「過酷」と呼べるものがあるのですが、そういう仕事も「過酷な割りに給料が低い」と言われています。
そうなってしまう理由の1つには、運送会社に下請け、孫請けが多く、報酬を削られがちで、零細企業は安い報酬でこき使われがちという実態もあるようです。
もう1つは、運送会社にブラック企業が多いからとも言われています。
また、昭和の昔はトラックドライバーの中には年収1千万円を稼いでいた者もいて、そんな昔を知る人からすると「今は昔ほど稼げない」ということのようです。
トラックドライバーの報酬が削られている背景には、かつて行政が業界への新規参入の規定をゆるくしたため、価格競争が起こって運送会社が運送料を安くせざるを得なくなった、行政の失策があるうようです。
まあ、今の日本はどの業界も給料が伸びず、日本全体で貧困化が進んでいるので、「過酷な割りに低給料」トラックドライバーに限ったことではないかもしれませんが。

貧困

3. 社会貢献度が高いのに悪く言われる

トラックドライバーは荷を運ぶことで人々の生活企業の経済活動を支えています。まさに、社会になくてはならない、社会貢献度がチョモランマ級に高い職業と言っても過言ではないでしょう。
それなのに、一部では「荒くれ者」「怖そう」と、悪く言われることがあります。
トラックドライバーは基本的に1人で仕事をするので、人付き合いが苦手だからという理由でトラックドライバーになる人もいて、そういう人は一見無愛想に見えたりします。
しかし、ほとんどのトラックドライバーは社会人としての常識を持ち、なおかつ物腰が柔らかく、しっかりあいさつをできる人です。
マイナスなイメージを与えるのは、トラックが大きく、周囲に威圧感を与えるからかもしれません。
また、未確認情報では、日本人は「社会貢献度の高い人」を見下したがる傾向があるとも言われています。どういうことでしょうね。

山より高く

4. メリット多いのに人気が低い

トラックドライバーの給料は歩合制になっていることが多く「やればやっただけ稼げる」ようになっていて、基本的に1人で仕事をするので人間関係にわずらわされることが少なく、また自由度も高いので、メリットが多い「おいしい仕事」だとする見方もあります。
しかし、このところトラックドライバーは人手不足が続いています。特に若い人から敬遠されがちな仕事になっていて、業界では少子高齢化が進んでいます。
これを不合理と言わずして何としましょう。

「おいしい」

5. アナログな会社が多い

物流の歴史は古く、当然、物流に関わる運送会社も昔からあります。
そんな業界なので「昔からの慣習」が多く根付いていて、同時に資本的に力の弱い零細企業が多く、そのため、デジタル技術の導入による効率化があまり効果的に進んでいるとは言えません。
長時間勤務が多くて過酷と言われている業界なので、効率化を進められるところは進めれば、過酷さもかなり低減されるはずなのですが。

アナログ

6. 男女雇用機会は均等なのに女性が少ない

業界が古いので、物流業界は長く「男社会」でした。
しかし、トラックドライバーの人手不足が長引いているので、業界として女性の積極的採用を掲げています。行政も「トラガール」などという呼称をひねくり出して、女性の積極的採用を後押ししています。
しかし、そうした取り組みはなかなか効果を上げることができず、女性のトラックドライバーはあまり増えていません。

男ばかり

7. 40代でも「若い」と言われる

このところトラックドライバーは人手不足が続いています。特に若い人から敬遠されがちになっていて、少子高齢化が進んでいます。
運送会社では人手不足を解消しようと、定年延長定年後再雇用を行い、60代、70代のトラックドライバーも珍しくなくなっています。
一方、コロナ禍では、今までの仕事を辞めざるを得なくなり、トラックドライバーに転職するという人も出てきました。運送会社など、トラックドライバーが働く職場は「年齢不問」という求人が多いので、トラックドライバーに転職する中高年もいます。
そのため、40代、50代で初めてトラックドライバーになったという人もいるわけです。
そんな職場では、40代では「まだまだ若い」と思われたりもします。

若手?

8. 会社によって違い過ぎ

トラックドライバーの仕事にはいろいろな種類があり、また同じ仕事でも会社によって勤務時間や給料に違いが出てきてしまいます。
「トラックドライバーに、俺はなる!」と思っても、会社によって満足したり、後悔したり、大きく隔たりがあるわけです。
後悔しないためには、ドライバー専門の求人サイトを活用し、求人内容などもじっくりチェックして、自分に合う会社、自分が求めるものがある会社を選びましょう。

しっかり確認を

最後に

トラックドライバーが働く職場は、会社によっては長時間勤務なのに給料が低かったり、労働環境が悪かったり、作業が非効率だったり、古い慣習が残っていたり、まだまだ「男社会」だったり、理不尽なことが多かったりします。
ただ、トラックドライバーが働く物流・運送会社以外の世の中の会社は、すべて理不尽なことはないかというと、決してそんなことはありません。
どの業界にも労働者を搾取する経営者がいたり、得意先から低く見られて不当に扱われたり、古い価値観が根強く残っている会社はまだまだあります。
困ったことです

古い

トラックドライバーが恐怖すること

「怖い!」

その日、あるトラックドライバーがいつものように深夜勤務に出ていました。
その時間帯のその道には慣れていたはずですが、なぜかその日に限って腹の底に鉛が沈むような、嫌なものを感じていたそうです。
それでも何とかトラックを走らせていた、そのときです。目の前に急に人影が現れたので、びっくりして反射的にブレーキを踏みました。トラックは停まったものの、確実にその人影にぶつけた距離感でした。
「ひいたかも!」と冷や汗がどっとあふれ、トラックを降りて周囲を見回しましたが、何もありません。何だか安心して運転席に戻ったトラックドライバーは、しかし、またまた冷や汗があふれ出したのです。
トラックドライバーの視線の先、フロントガラスには、手の跡のような汚れがうっすらと付いていた、かどうかは皆さんの想像にお任せします。


1. おあられる

トラックは普通自動車より大きいので「あおられにくい」と思いがちですが、自動車をあおったりする自転車がいる世の中なので、結構多くのトラックドライバーが「あおられた」経験を持つようです。
あおられる行為を恐れるのは「ぶつかったらどうしよう」という心理によります。トラックの場合、「ぶつけられたら荷を破損するかも」とか「ぶつけられたら遅刻するかも」とか、いろいろ考えます。もちろん、間違えばいくら大きなトラックでも、大きな被害を受けるかもしれません。
ただ、その一方で「大きなトラックにあおられた」という経験をした人も結構います。
運転するのがトラックだろうが普通自動車だろうが、または自転車に乗っていようが、とにかく冷静でいることが重要です。あおると、そのときはスッキリ感じるように勘違いしてしまうかもしれませんが、残りの人生に大きな後悔を残す可能性がかなり高いということを忘れずに。

クールに

2. ブレーキが利かない

映画やドラマでよく、突然ブレーキが利かなくなって焦る、なんてシーンがあります。アクション映画かサスペンスドラマで見掛けます。
実際にあんなことになったら、トラックドライバーではなくても怖いです。もちろん、この場合、悪の組織の手下や事件の真犯人の工作によってブレーキが利かなくなるわけではなく、ブレーキの不具合が原因になります。
また、坂道を下るときなどにブレーキペダルを踏み過ぎると、ブレーキが利かなくなるときがあります。坂道を下るときなどはエンジンブレーキを活用するなどして、これを防ぐこともできます。
このときもとにかく、冷静に行動することが大事です。

ブレーキは大事

3. トラックの陰から子どもが現れる

トラックは車体が大きいので死角が多くなっています。
ですから、運転席に座る前にもくどいくらいに周囲の確認が必要です。犬や猫などがトラックの下に入り込んでいないか、近くに子どもがいないかなど、よく注意しましょう。
しっかり確認して運転席に座った後も、ミラーも活用して念入りに周囲を確認する必要があります。バックモニターが付いていれば、それも使って確認です。
そうして確認したはずなのに、もしくはうっかり確認しなかったため、まさにトラックを走らせようとした瞬間、トラックの後ろから子どもが出てきたりする、なんてことも起こり得ます。恐怖のあまり運転席で叫び声を上げてしまうかもしれません。

物陰から子ども

4. 荷台の扉を閉め忘れる

高速道路を走っていて、後ろから来た同業者が何やらパッシングを繰り返してきました。何かを知らせたがっているようです。
幸い、すぐにサービスエリアがあったので、駐車場に停めると、その同業者のトラックも付いてきました。横に並んだそのトラックドライバーのひと言は、恐怖に震え上がらせるには十分でした。その言葉とは「後ろの扉、開いていたよ」というものです。
つまり、荷を積んだあと、扉をしっかり閉めるのを忘れ、「閉めたつもり」でトラックを走らせていたら、走っているうちに扉がブラブラ状態になっていたわけです。
何かの拍子で扉がどこかにぶつかったり、または中の荷がこぼれ落ちたりしたら一大事です。

扉はしっかり閉めよう

5. 踏切を渡り切る前にエンジンが止まる

これもトラックドライバーに限った話ではありませんが、鉄道の踏切を渡り切る前にエンジンが止まり、踏切内に立ち往生しているところに「カンカン」と音が鳴り出し、遮断機が閉まったりしたら、もう青ざめるしかありません。
とにかく、冷静になり、踏切には必ずある、踏切内の非常事態を列車に知らせる装置を探しましょう。

踏切は注意して渡ろう

6. 前方の車の急停止

目の前を走っていた車がいきなり急ブレーキを踏むと、血液が逆流したかと思ってしまうほど驚きます。この場合、肝をつぶすと言うより、肝を冷やすと言ったほうが良いでしょう。
驚かされたからといって、ここでカッカしてはいけません。あくまでも冷静に。
また、もし車間距離がせまかったら、こちらも慌てて急ブレーキを踏むことになります。その場合、荷崩れを起こす危険が出てきます。もしかしたら、ブレーキが間に合わなくて前の車にぶつけてしまうかもしれません。
そうならないため、あらかじめ車間距離は十分取っておきましょう。

車間距離は十分に

7. 運転中に意識不明になる

運転中に意識不明に陥ると、交通事故を起こしかねません。これはかなり怖いです。
もし寝不足のまま運転していたら、睡魔に襲われ、しかもこいつに負けてしまうと意識が飛びます。恐ろしいです。睡眠は十分に取って運転しましょう。または、もし運転中に睡魔に襲われたらトラックを停め、仮眠を取りましょう。
トラックドライバーのような職業ドライバーは、運転席で同じ姿勢でいる時間が長いので、血行不良になって脳疾患になりやすいとも言われています。突然、脳梗塞などを起こして意識不明になるのもものすごく怖いです。日ごろから栄養バランスの取れた食事、適度な運動、規則正しい生活を心掛け、健康管理に努めましょう。

急なめまいにも気をつけて

8. 寝落ちする

運転中、睡魔に負けて意識が飛ぶのはとても怖いですが、駐車場で休憩していて、知らない間に寝落ちするのも、ちょっとビクッとします。
もちろん、停車中に寝てしまっても実害はないでしょう。ただ、寝落ちした次の瞬間に起きると、「運転席で眠ってしまったのか」ということで勝手に「運転中」と勘違いしてビクッとしてしまったりします。

寝落ち

9. 雨降る夜に無灯火の自転車を見る

トラックドライバーにとって何よりも怖い存在が自転車です。
自転車は車道も走りますし、小さいので運転席が高い位置にあるトラックドライバーから見えにくく、しかも体をむき出してにして無防備な上、車輪が細いからかドライバーから見るとえらく不安定に走行しているので、とても怖いです。
これに雨が降っていると、道路が滑りやすくなり、視界も悪くなります。さらに夜であればなおさら周囲の確認が難しくなり、さらに自転車が無灯火だと、発見もしにくくなります。そんな自転車が近づいてきたら、全身の毛が逆立つほどに怖いでしょうね。

夜の自転車

10. 恐怖を予告される

その日、あるトラックドライバーがいつものように深夜勤務に出ていました。
目の前に急に人影が現れたのでトラックを停め、確認したが何もありませんでした。安心して運転席に戻ったトラックドライバーですが、フロントガラスに手の跡のような汚れがうっすらと付いているのを見つけ、息をのみます。
しかし、よく見ると、その手の跡のような汚れは、フロントガラスの外に張り付いていたゴミでした。さらに目を凝らすと、それが破れた新聞紙だったと分かります。
運転席の窓を開け、手を伸ばしてその新聞紙をはがし、何気なく、新聞に目をやると、書かれていた記事が、トラックドライバーを恐怖の底に叩き落しました。
そこに書かれたいたのは、ちょうどこの日のこの時間、一台のトラックが道を踏み外し、崖から転落したという記事だった、かどうかは皆さんの想像にお任せします。

恐怖の底