セールスドライバーは配達、集荷、集金、さらには営業も行うドライバーです。例えば通販の配達が一番イメージしやすいでしょう。
つまり、通販を行っている企業と契約し、その配達業務を請け負うのですが、セールスドライバーはその契約から実際の配達業務まで行うのです。
契約する相手は企業だけではなく、店舗などもあります。また、配達先も個人だけではなく、企業もあります。
通販は件数も多く、中には冷凍品やら時間指定やら厄介な荷があり、再配達も日常茶飯事で、セールスドライバーは食事している時間もないほど「キツイ仕事」と言われ、人手不足が続いています。
しかし、セールスドライバーは人々の便利な生活を支える貴重な仕事であり、また給与が基本給+歩合制であることから「やればやっただけ稼げる」仕事でもあります。もちろん体力仕事なので若い人にどんどん就いてほしい仕事であり、やるからには楽しんで仕事してほしいのです。
そこでこのセールスドライバーという仕事を積極的に楽しむ方法を紹介します。ものは試しと言いますから、軽く試してみるのもまた一興かと。
1. 営業スキルを磨く
セールスドライバーは営業マン、つまりセールスマンでもあります。お客さんに物流の効率化、より良い物流システム構築のためのプランを提案します。
プランを立てるのはプランナーや企画部だったりしますが、それを「自社サービス」として売り込むのはセールスドライバーです。この部分は商社やメーカーの営業担当者と何ら変わりません。
自社サービスを提案してお客さんに喜んでもらいます。これをうまくできるようになれば、やりがいも収入もアップします。そのためには営業スキルを磨きましょう。提案が通って契約を取れれば、思わずガッツポーズが出ます。
営業での成功はそれだけうれしいものです。
2. 運転を楽しむ
セールスドライバーの仕事は配達、集荷、集金、営業ですが、その中心にあるのはやはり配達です。そのため、仕事の大半は車の運転になります。
運転がこの世の中で一番苦手とするところで「車を運転するくらいなら中年過ぎてからピアノを習い始めるほうがマシ」と思う人には向かない仕事です。逆に「運転が好き」「運転が得意」という人にとっては、その「好き」を仕事にできるまたとない好機。
好きでも嫌いでもない人も、いっそ運転を楽しんでしまえば「好き」を仕事にできて、仕事自体が楽しくなるでしょう。
とは言え、楽しくなり過ぎて「俺の楽しい運転を邪魔するヤツは許さん」なんて思い上がらないように気をつけましょう。
3. 出会いに期待する
セールスドライバーは内にこもる仕事ではありません。1日中、事務所でパソコン操作するプログラマーや、工場内で機械操作する工場勤務とは違い、いろいろな場所に出向き、いろいろな人と接します。
毎日のように知らない人と会うことになります。
初対面ってドキドキします。緊張します。
「初対面の人が嫌な感じだったらどうしよう」と不安にもなります。
しかし逆に「きっとイイ人に違いない」と思えば、楽しみになります。
もちろん、現実はそんなに甘いものではありません。それでも、少しの緊張感を持ちつつも、たとえ嫌な人に会ったとしても「次はイイ出会い」と思って仕事を続けましょう。
緊張が緩和されたとき、人はホッとして心地良くなります。セールスドライバーの仕事には、そんな緊張と緩和があるに違いありません。
毎日、素敵な出会いがあるに違いないと思えば、生活が輝くはずです。
4. 人に喜んでもらうことに喜びを見出す
セールスドライバーの使命は、お客さんにより良い物流システムを提案することです。そうやってお客さんに喜んでもらうことです。
のび太との結婚に迷っているしずかちゃんに、しずかちゃんのお父さんは言いました。「あの青年(のび太)は他人の幸せを喜び、他人の不幸を悲しむことができる人だ。それが一番人間にとって大事なことだ」といったような意味のことを。
多くの人は他人の幸せをやっかみ、他人の不幸を蜜の味だと思います。でも、人の喜びを我が身の喜びのように感じることができれば、恐らく地上は平和になります。
その第一歩としてセールスドライバーもお客さんの喜びを自分のものとしましょう。お客さんの喜びを進んで考え、それが実現したら一緒に喜ぶのです。そうすれば、そんな仕事が楽しくて仕方なくなるに違いありません。
5. マルチプレーヤーになる
セールスドライバーは配達、営業の他に集荷や集金も行います。プロドライバーの中でもかなりなマルチプレーヤーだと言えます。
マルチプレーヤーとは、例えばミュージシャンであればギターを弾けるだけではなく、ベースもドラムもキーボードも弾けて作詞作曲もやっちゃうくらいだったり、そこまでいかなくても良かったりする凄腕さんです。
それだけ凄腕だと、いろいろな場面で重宝されます。
ドライバーの場合だと、たとえドライバーの仕事を辞めたくなっても、営業職に転職して活躍できるかもしれないということです。
そんなマルチプレーヤーになれば、自分に自信が持てて楽しく仕事をできるに違いありません。
6. 物流を支えることにやりがいを持つ
セールスドライバーの仕事は主に通販の配達です。
通販は今や、ほとんどの国民が利用しています。通販が発達しているおかげで、遠く離れたドイツのヘヴィメタバンドのプリントTシャツなんかも自宅にいながら簡単に買えたりするわけです。
いわば、国民の便利な生活を支えているのがセールスドライバーです。セールスドライバーがいなければ、国民の生活は不便のどん底に突き落とされます。
現代人は「スマホがなきゃ生活できない」ように退化していますが、同じように「通販が利用できなきゃ生活できない」ように退化していると言っても過言ではないでしょう。
そんなすべての現代人に貢献していると思えば、自然と気持ちも良くなります。
7. 気持ちの切り替えを早くする
セールスドライバーの仕事には過酷で大変なことはたくさんあります。
通販を利用し、しかも時間指定しておきながら留守にするなんてことは日常茶飯事で、そのため仕事は長時間になり、さらに追い打ちをかけるようにクレームを言ってくる人もいます。
営業で訪れた企業にも横柄な態度の人がいたりします。営業所によっては営業ノルマもあり、上司がプレッシャーをかけてきます。
そんなこんなでめげることも多いかもしれません。しかし「それはそれ」として気持ちを切り替えることが素早くできれば、そうした困難にぶち当たっても「人生はチャレンジ」と割り切って楽しく仕事ができるはずです。
8. 新鮮な気持ちになる
セールスドライバーの仕事の大半を占めるのが、荷物の配達です。
集荷、集金もありますが、それらの作業をルーティンワークと感じ「毎日同じことの繰り返しだな」なんて思ったら、仕事を嫌になってしまうかもしれません。いわゆるマンネリというやつです。
荷を運ぶ先は厳密には違うかもしれませんが、同じ地域なので、どうしてもマンネリ感は拭えないでしょう。しかし、「水戸黄門」が“偉大なるマンネリ”と言われたように「同じこと」の積み重ねには努力が必要です。
そしてその努力を成し遂げるものは偉大になれるのです。毎日のルーティンワークを「今日は昨日と違う新しい日」と考え、新鮮な気持ちでやり遂げて毎日を重ねていきましょう。要は気の持ち方です。
9. 体力をつける
セールスドライバーの仕事には体力が必要です。
1日に100件以上荷物を届けたり、エレベーターのないマンションの最上階に、飲料の入った段ボールを運ぶこともあります。筋力、気力、体力がなければ務まりません。
逆に言えば、筋力、気力、体力さえあれば、鼻歌交じりに楽々できるはずです。
10. 大きく稼ぐ
セールスドライバーの収入は、正社員の場合は年収300万円~年収400万円ほどと言われています。勤務先、勤務形態でも異なりますが、正社員であれば「基本給+歩合給」となっていることも多く、荷物をたくさん運ぶだけ、契約本数を増やすだけ、給料が上がります。
いわば、やればやっただけ稼げる仕事です。
たくさん稼げば、それは仕事のモチベーションにもなります。やりがいになります。醍醐味になります。
大金があれば、子どもを育て、家族で旅行を楽しみ、家を買い、高級ブランドを買い漁ることもできるかもしれません。いわゆる満ち足りた暮らしも夢ではないでしょう。