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長距離トラック運転手の仕事が大変なポイント

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苦しい‥

トラック運転手の仕事の中でも、長距離を行く仕事は大型トラックを使い、また拘束時間が長いので、中型トラックや小型トラックの仕事よりも給与が高いと言われています。
やはり世の中、楽な仕事より大変な仕事のほうがたくさん稼げるわけです。
「やればやっただけ稼げる仕事」というからには「大変だなあ」という要素もしっかりあるわけです。これを言うとミもフタもありませんが、大体どんな仕事もそんなものです。どの仕事にも「良い面」「悪い面」があります。本当に楽で、座っているだけでチャリンチャリンとお金が入ってくる仕事なんてありゃしません。
もし、そんな仕事があれば、ちょっと犯罪の匂いもします。そしてご存じのように、犯罪には逮捕、刑務所暮らしという、とてつもなく大きなリスクがあります。
はたから見たら「楽そうでイイな」と思える仕事も、実際に自分がやってみると、見えないところで苦労があったり、将来性が不安だったりして、必ずしも「良い面」ばかりではなかったりします。

とにかく今回は、長距離トラック運転手の仕事の大変と思えるポイントを紹介します。あらかじめ大変だと覚悟していれば、実際にやってみて「案外楽じゃん」と思えるかもしれません。

1. 拘束時間が長い

長距離トラックの仕事は、遠い場所に荷を運ぶことです。
ルート配送ドライバーは近い場所で何か所もの配達先を回り、結果的に移動距離も長くなりますが、だからと言って長距離の仕事とは言いません。長距離トラックの長距離とは、直線距離にしての移動距離が長いことを言います。例えば、愛知県から九州、または東北まで行く仕事もあります。
そんな長距離を走るので、当然、仕事での拘束時間も長くなります。
もちろん、長距離トラックの運転手にも休憩時間があります。きちんと決められています。
とは言え、その休憩もSAで過ごしたり、レストランで過ごしたり、ときにはトラック車内で過ごすもので、自宅でリラックスして過ごすのとは違います。
自宅でしかリラックスできない人にとっては、やはりストレスになります。どこでもリラックスできる術を身に着けておくと、イイかもしれません。

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リラックス

2. 作業が単調

トラック運転手の仕事の大半は「車を運転する」ことです。
こまめに荷の積み下ろしを行うルート配送の運転手と違って、長距離のトラック運転手は遠方にある届け先に着くまで、延々とトラックを運転し続けます。休憩ははさみますが。
車の運転は、作業としては単純です。
人は単純な作業を続けていると、退屈してきてしまうことがあります。
そしてあまりにも退屈すると、眠気に襲われたりもします。眠気があまりにも強いと、交通事故を起こしかねません。とても危険です。
もともと「車の運転が好き」か、少なくとも「車の運転は嫌いではない」ということでトラック運転手になったはずなので「好きなことをやっている」ことに気持ちを集中し、退屈しないように気を引き締めましょう。
とにかく安全運転が第一です。

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退屈‥

3. 昔ほどは稼げない

長距離トラックの運転手は、景気が良かった昭和のころには年収1000万円を稼いでいたとも言われています。そんな昔話を聞いたトラック運転手の中には「これほど大変な仕事なのに今は年収1000万円も稼げないなんて」と愚痴をこぼす人もいるようです。
ただ、長距離の大型トラックの運転手は小型や中型のトラック運転手より年収が高く、年収400万円から800万円と言われています。決して低くはありません。IT実業家並みというわけにはいきませんが、一般的なサラリーマンと比べれば遜色のない収入ではないでしょうか。

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たくさん稼げるけど

4. 交通事故のリスクがある

これはトラック運転手に限らす、また職業ドライバーに限らず、あらゆるドライバーに付きものです。
さらに、職業として車を運転するドライバーは、通勤時だけとか、土日だけしか車を運転しないような人に比べると、車を運転している時間が長い分、交通事故のリスクも高くなります。
そして長距離トラックの運転手は、他のトラック運転手より長い距離を走る分、交通事故のリスクも高くなると言えます。
それだけに、他のドライバーよりも安全運転を強く心掛ける必要があります。

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交通事故は避けたい

5. 世間的なイメージが悪い

長距離トラック運転手に限ったことではなく、いろいろな職業ドライバーに対する世間のイメージはあまり高くありません。社会貢献度の高い仕事のはずなのに、悲しいことです。
特に長距離トラックは大型なので威圧感もあり、トラック運転手は「荒くれ者」と思われがちです。
実際は、トラック運転手は荷物が破損しないようにするという意味も含め、運転はとてもおだやかでていねいです。
ただ、荒い運転をするトラック運転手や、マナー違反をするトラック運転手が一部にいるのも事実です。
日ごろから、あらゆるトラック運転手がマナーを守り、おだやかでていねいな運転を心掛け、実践し続けるしかありません。

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マナー違反

6. 大型トラックは運転が難しい

大型トラックは車体が大きい分、普通自動車や小型トラックに比べて運転が難しいです。
普通自動車に慣れてしまうと車体感覚の違いに戸惑い、また、車体が大きいので死角も多く、実際、内輪差が大きいので左折時に歩行者や自転車などを巻き込んでしまう危険も高くなります。
しかし、大型トラックの運転はそれだけ専門性の高い技術だと言えます。無事故無違反で仕事を続けると、その経験は仕事する者にとって大きな武器になります。

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武器

7. 仕事中はあまり人と接することがない

トラック運転手の仕事の大半は車を運転することであり、長距離トラックの運転手は長距離を行く分、そのトラックの運転席にいる時間が長くなります。
目的地に着くまでは誰かと接することも少なくなります。トラック運転手は基本的に1人で仕事をします。
トラック運転手は孤独な仕事だと言えます。
休憩時間にスマホで人とつながったり、食事はレストランで取るようにして店員と少しでも会話するようにしているトラック運転手もいます。
また、中には「孤独だからこそイイ」という、人見知りなトラック運転手もいます。

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孤独

8. 大型トラックを駐車できるところが少ない

長距離トラック運転手の仕事は拘束時間が長いので、より良い休憩をきちんと取ることが重要です。
トラック運転手は主にレストランやコンビニなどで休憩を取ります。しかし、店によっては大型トラックを停められる駐車スペースが少なかったり、なかったりします。
大型自動車を停められるスペースが2台分しかなく、しかもすでに使われていたら、駐車できる別の場所を探しに行くことにもなります。
休憩を取るのがなかなか大変です。

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駐車

9. 家に何日も帰れない

長距離トラック運転手は遠方に荷を運ぶので、日帰りというわけにはなかなかいきません。少なくとも2、3日、長いと1週間くらいは家に帰れません。
中には「どうせ俺は独身で、家で家族が待っているわけじゃなし、何日家を空けても平気さ」なんてうそぶく人もいるかもしれませんが、それでもやはり自宅ほどリラックスできる場所はないはずです。
結婚していればなおさら辛いでしょう。
もっとも、結婚生活が何十年にもなると、むしろ「夫がいないほうが気楽」なんて言い出す奥さんもいるかもしれませんが。もしくは「久しぶりに会うほうが刺激があってイイ」なんて前向きな夫婦もあるかもしれません。

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1人で気楽

10. 土地勘がない地域にも行かなければいけない

長距離の仕事では土地勘のない遠方の地域に行くこともあります。土地勘がないだけに、道に迷う可能性もあります。「道に迷う」ことは、職業ドライバーが特に嫌がることの1つです。
道に迷うと、納品時間に遅れる危険性が出てきます。トラック運転手は「遅れるかも」と思うと焦ってしまいます。焦ると、不安定な精神状態になり、いざと言うときに的確な判断が難しくなり、それが交通事故の原因にもなりかねません。イライラしてあおり運転をしてしまうかもしれません。
そういった危険を避けるため、トラック運転手は土地勘のない地域に行く場合、念入りに下調べを行う必要があります。

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地図はしっかり覚えよう