運転免許を取得しない若者が増えていると言います。
運転免許は「差しさわりのない資格」として、持っていると就職のときも「持っていない」よりは有利になるようですし、またレンタルショップの会員になるときや何かの申請をするときに身分証にもなります。持っていると、それなりに便利なのにもったいない話です。
とは言え、今や何でもダウンロードやら動画配信で済むので、レンタルショップを利用するのも中高年以上という実情もありますけど。
それにまだまだ普及していませんが、身分証としてはマイナンバーカードもありますけど。
そんなわけで、普通運転免許を取得して1年以上経過していないと取得できない大型運転免許を取得する人も減っているようです。
大型運転免許にはいろいろなメリットがあるのにもったいない話です。いやまあ、デメリットもあるのですが。
1. 運転できる車種が増える
当然ですが、大型運転免許があれば、普通運転免許だけでは運転できなかった車を運転できるようになります。
大型トラック、大型ダンプ、大型バスなどです。
さらにけん引免許も取得すればトレーラートラックも運転できます。
2. 就職できる職業が増える
大型トラックや大型ダンプを運転できれば、それを仕事とする職業に就くことができます。
たとえばトラックであれば、大型運転免許がなく、中型運転免許までしか持っていない場合、当然ですが中型トラックまでしか運転できません。しかし、大型トラックは中型トラックより大きい分、それだけ多くの荷を積んで運ぶことができます。
中型トラックより多くの荷を運べるということは、それだけ高い給与を受け取ることができます。
ちなみにお客さんを乗せる大型バスを運転するには第二種大型運転免許が必要になりますが、料金を取らないバスを運転するなら大型運転免許だけでできます。
3. 助成金を受け取れる
何よりも仕事で活用できるのが大型運転免許なので、教育訓練給付金制度という助成金を利用することができます。
これを利用すると、自己負担した経費の20%(上限10万円)が支給されるそうです。ただ、後払いなので、まずは自分で支払わないといけません。
この助成金を利用するための受給資格なども定められています。詳しくは厚生労働省かハローワークのホームページを見てみましょう。
4. 大型自動車を運転できる
今さら何をか言わんですが、大型運転免許があれば大型自動車を運転できます。
大型自動車は普通自動車に比べて、運転するには高度な運転技術が必要です。その運転が難しい自動車を運転できるのですから、これはすごいことです。
大型自動車はただ大きいだけではなく、多くの荷を運んだり、大勢の人を乗せることができます。普通自動車ではできないことができるのです。それも大型運転免許を持っていればこそ、できるわけです。
大型自動車は運転席の位置も高くて遠くまで見渡せ、しかも大型自動車という大きな機械を自在に操るという爽快感も味わえて、とても気持ちが良いです。
5. 自慢になる
大型運転免許で運転できる大型自動車は普通自動車に比べて運転が難しいので、その難しい運転ができる証明としての大型運転免許を持つことは大いに自慢できます。
普通自動車運転免許さえ持っている人が減っている昨今、大型運転免許はなおさらで、そんなレア感も大型運転免許所持の価値を高めます。
SF映画なんかでも、廃墟と化した街で被災した人々を救い、大型自動車に乗せて運ぶのはヒーローです。ヒーローになるなら、それは今です。
6. 取得費用が高い
そんなメリットのそろった大型運転免許ですが、デメリットもあります。
それは取得費用が結構高額だという点です。
すでにどんな運転免許を持っているかで、かかる費用にも違いがありますが、普通運転免許所持なら30万円から35万円くらいです。
ただ、教育訓練給付金制度という助成金を利用することができますので確認しましょう。
また、たとえば大型トラックの運転手として就職したい場合、運送会社などで採用決定後に大型運転免許の取得費用を一部、または全額支援してくれるところもあります。これもきちんと調べましょう。
7. 教習期間が長い
大型運転免許を取得するには教習所で教習を受ける必要があります。この場合、普通運転免許を持っている人は約2週間かかります。これもデメリットです。
普通自動車運転免許と同じく「一発試験」に挑戦すると、期間は短くできます。「一発試験」は教習を受けずにいきなり試験を受けに行くことです。費用も抑えられます。
「一発試験」では構内試験で仮免を取り、路上講習を受け、路上試験を受けて取得後講習を受けて免許交付となります。ただ、かなり難しく、合格率は5%くらいとも言われています。
8. 取得が難しい
何しろ大型自動車は普通自動車より運転が難しいので、その運転免許の取得も難しいと言えます。これまたデメリットです。
車体が大きいので死角が多いのが、その理由の1つです。また、曲がるとき、バックするときも普通自動車とは車体感覚が違うので大変です。
とは言え、教習所に通えば、誰でもまず間違いなく取得できると言われています。
9. 生活必需品ではない
それほど取得のハードルが高い大型運転免許ですが、当たり前のことながら大型自動車を運転するときに必要となる以外、何の役にも立ちません。なかなか悲しいデメリットです。
運転免許は写真付きの身分証として利用できますが、身分証であれば原付自転車の運転免許があればそれでこと足りますから、何も大型運転免許まで取得しなくてもいいわけです。
それにまだまだ普及していませんが、身分証としてはマイナンバーカードもありますし。
10. もったいない
大型運転免許は大型自動車を運転するのに使わないのであれば、何の役にも立ちません。大型運転免許を持っていなくても、大型自動車を運転する必要がなければ何にも困ることはありません。
しかし、大型運転免許を持っていれば、大型自動車を運転してできるいろいろな仕事に就くことができます。
その免許を使った仕事に就かなくても、趣味で大型自動車を運転することもできます。
大型自動車を運転することで体感できるさまざまなメリットを享受できます。
こりゃやはり、大型運転免許を取得しないのは「もったいない」と言えるでしょう。