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トラックドライバーの不合理な真実

正しい者は必ず勝つ


世の中は決して平等ではありませんし、公平でもありません。
正しい者が必ず勝つとも限りません。
しかし、「正しい者が必ず勝つ」と信じることは大切です。そういう信念があれば、苦しいときにもあきらめずに続けることができ、結果として「勝つ」ことができるかもしれません。
それはともかく、仕事にもそんな不条理不合理なことはたくさんあります。


1. 荷主に頭が上がらない

運送会社は得意先である荷主には頭が上がりません。運送会社の従業員であるトラックドライバーも、荷主には低姿勢になります。
荷主は、荷を送り出すもともとの荷の持ち主の会社や、荷を受け取る、次の荷の持ち主の会社だったりします。
荷主の担当者の中には、トラックドライバーにぶしつけな態度を取る人もいます。不合理な荷待ちをさせる人もいます。
荷待ちは、指定された時間に荷を届けたのに、すぐに荷下ろしをしないで、荷主の会社の敷地の外でトラックを待機させたりすることです。
また、荷積み、荷下ろしは本来はトラックドライバーの仕事ではないのですが、荷主へのサービスとしてトラックドライバーが荷積み、荷下ろしをやるようになり、それを当たり前と考える荷主も多いようです。

頭が上がらない

2. 過酷な割りに低給料

仕事に対する報酬は、その仕事がきつければきついほど高くあるべきです。そしてトラックドライバーの仕事には「過酷」と呼べるものがあるのですが、そういう仕事も「過酷な割りに給料が低い」と言われています。
そうなってしまう理由の1つには、運送会社に下請け、孫請けが多く、報酬を削られがちで、零細企業は安い報酬でこき使われがちという実態もあるようです。
もう1つは、運送会社にブラック企業が多いからとも言われています。
また、昭和の昔はトラックドライバーの中には年収1千万円を稼いでいた者もいて、そんな昔を知る人からすると「今は昔ほど稼げない」ということのようです。
トラックドライバーの報酬が削られている背景には、かつて行政が業界への新規参入の規定をゆるくしたため、価格競争が起こって運送会社が運送料を安くせざるを得なくなった、行政の失策があるうようです。
まあ、今の日本はどの業界も給料が伸びず、日本全体で貧困化が進んでいるので、「過酷な割りに低給料」トラックドライバーに限ったことではないかもしれませんが。

貧困

3. 社会貢献度が高いのに悪く言われる

トラックドライバーは荷を運ぶことで人々の生活企業の経済活動を支えています。まさに、社会になくてはならない、社会貢献度がチョモランマ級に高い職業と言っても過言ではないでしょう。
それなのに、一部では「荒くれ者」「怖そう」と、悪く言われることがあります。
トラックドライバーは基本的に1人で仕事をするので、人付き合いが苦手だからという理由でトラックドライバーになる人もいて、そういう人は一見無愛想に見えたりします。
しかし、ほとんどのトラックドライバーは社会人としての常識を持ち、なおかつ物腰が柔らかく、しっかりあいさつをできる人です。
マイナスなイメージを与えるのは、トラックが大きく、周囲に威圧感を与えるからかもしれません。
また、未確認情報では、日本人は「社会貢献度の高い人」を見下したがる傾向があるとも言われています。どういうことでしょうね。

山より高く

4. メリット多いのに人気が低い

トラックドライバーの給料は歩合制になっていることが多く「やればやっただけ稼げる」ようになっていて、基本的に1人で仕事をするので人間関係にわずらわされることが少なく、また自由度も高いので、メリットが多い「おいしい仕事」だとする見方もあります。
しかし、このところトラックドライバーは人手不足が続いています。特に若い人から敬遠されがちな仕事になっていて、業界では少子高齢化が進んでいます。
これを不合理と言わずして何としましょう。

「おいしい」

5. アナログな会社が多い

物流の歴史は古く、当然、物流に関わる運送会社も昔からあります。
そんな業界なので「昔からの慣習」が多く根付いていて、同時に資本的に力の弱い零細企業が多く、そのため、デジタル技術の導入による効率化があまり効果的に進んでいるとは言えません。
長時間勤務が多くて過酷と言われている業界なので、効率化を進められるところは進めれば、過酷さもかなり低減されるはずなのですが。

アナログ

6. 男女雇用機会は均等なのに女性が少ない

業界が古いので、物流業界は長く「男社会」でした。
しかし、トラックドライバーの人手不足が長引いているので、業界として女性の積極的採用を掲げています。行政も「トラガール」などという呼称をひねくり出して、女性の積極的採用を後押ししています。
しかし、そうした取り組みはなかなか効果を上げることができず、女性のトラックドライバーはあまり増えていません。

男ばかり

7. 40代でも「若い」と言われる

このところトラックドライバーは人手不足が続いています。特に若い人から敬遠されがちになっていて、少子高齢化が進んでいます。
運送会社では人手不足を解消しようと、定年延長定年後再雇用を行い、60代、70代のトラックドライバーも珍しくなくなっています。
一方、コロナ禍では、今までの仕事を辞めざるを得なくなり、トラックドライバーに転職するという人も出てきました。運送会社など、トラックドライバーが働く職場は「年齢不問」という求人が多いので、トラックドライバーに転職する中高年もいます。
そのため、40代、50代で初めてトラックドライバーになったという人もいるわけです。
そんな職場では、40代では「まだまだ若い」と思われたりもします。

若手?

8. 会社によって違い過ぎ

トラックドライバーの仕事にはいろいろな種類があり、また同じ仕事でも会社によって勤務時間や給料に違いが出てきてしまいます。
「トラックドライバーに、俺はなる!」と思っても、会社によって満足したり、後悔したり、大きく隔たりがあるわけです。
後悔しないためには、ドライバー専門の求人サイトを活用し、求人内容などもじっくりチェックして、自分に合う会社、自分が求めるものがある会社を選びましょう。

しっかり確認を

最後に

トラックドライバーが働く職場は、会社によっては長時間勤務なのに給料が低かったり、労働環境が悪かったり、作業が非効率だったり、古い慣習が残っていたり、まだまだ「男社会」だったり、理不尽なことが多かったりします。
ただ、トラックドライバーが働く物流・運送会社以外の世の中の会社は、すべて理不尽なことはないかというと、決してそんなことはありません。
どの業界にも労働者を搾取する経営者がいたり、得意先から低く見られて不当に扱われたり、古い価値観が根強く残っている会社はまだまだあります。
困ったことです

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