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SF AIがトラックドライバーに取って替わったら

予測不能な道路

少子化が止まらず、多くの業界で人手不足が大きな問題になっています。
そのため、多くの業界で作業のデジタル化効率化が進められていますが、トラックドライバー不足に対しては自動運転システムの開発も試みられています。AIがトラックを運転すれば、それほど多くの人間は必要ないはずという発想です。
技術的にはかなり実現が近づいているようですが、何しろトラックが走行する道路上では他のいろいろな車が想定外の動きをしたり、さらに予測不能なオートバイ、自転車などがいたり、また、歩道には歩行者もいますし、もしAIが交通事故を起こしたらどうなるのだろうかという課題があり、なかなか実現には至っていません。
しかし、ご安心ください。その実現はすく目前まで迫っています。
なぜかって?
大した議論もせず、特定小型原動機付自転車「運転免許不要」と決めてしまった、人命軽視な行政ですから、法律的な問題は迅速にクリアさせてしまい、意外と早く実現させるはずです。




1. 人とAIが代わりばんこに運転

AIがトラックを運転するようになれば、最適なルートを割り出し、最適なスピードで、さまざまな障害物を避けたりしながら進むでしょう。
子どもが急に目の前に飛び出してきても、人が察知するより先に察知し、トラックを停めるか、ハンドルを切って事故を避けるはずです。
それでも、最初は「完全にAIに任せるのは危険」という判断で、ドライバーが疲れたときなどだけAIが運転するというように、使い方は限定的になるでしょう。
ただ、AIが経験を積んで学習すれば、そのうち、深夜、高速道路を走るときはすべてAIに任せるようになるかもしれません。

飛び出す子ども

2. 何かあったら人が運転

さらにAIが進化すると、ほとんどAIが運転し、人は「何かあったときだけ」ハンドルを握るようになるはずです。
トラックドライバーはただ運転席に座っていれば良いだけの職業になりますから、拘束時間は長いですが、と言えばになります。

人が運転

3. AIの運転を人が監視

そのうち、トラックドライバーの仕事は、AIの働きをただ監視するだけになります。「何かあったら人が運転」するはずだったのですが、「何もなくなった」わけです。
とは言え、一応、「何かあった」ときのための担保として、人が同乗します。

監視

4. 遠隔で人が監視

いよいよAIの運転が安全だと分かってきます。
すると、「わざわざ人が同乗する必要なくね」という話になります。とは言え、人が体調不良になるように、AIが不具合を起こすこともあります。人による監視は必要です。
というわけで、人はトラックに乗らず、本社事務所の監視室で「トラックの状態」「AIの状態」「トラック周囲の状況」などを監視し、何か問題が発生したときは必要な人員を手配したり、AIに指示を出したり、警察などに通報したりするのが仕事になります。

遠隔で監視

5. 何台ものトラックを遠隔で監視

AIはさらに進化し、走行中のトラックに不具合などが生じた際も、自動で修復できる機能を備えます。
いよいよ人手は不要になり、本社事務所の監視室では1人で複数のトラックを監視できるようになります。不具合事故などがあった場合も、AIが人をサポートしてくれます。

何台ものトラック

6. AIがトラックを遠隔で監視

人のAI監視をサポートして学習したAIは、AIを監視する機能も備えます。
こうなると、本社事務所の監視室は無人になり、たまに人が様子を見に来れば大丈夫な状態になります。
このころには人口も今よりもっと激減し、他のあらゆる業界で人の代わりにAIが仕事するようになっているでしょう。
人々は半ば冗談で「いよいよAIが地球を支配し、人類を滅亡させるかも」なんて話したりします。

監視

7. AIが人格を持つ

あらゆる仕事をAIが行うようになると、AIも人格を持つようになるでしょう。
このころにはAI搭載の人型ロボットが街のあちこちにいますから、AIが人格を持つと言うより、ロボットが人格を持つと言っても良いでしょう。

ロボット

8. AIが権利を獲得

人格を持ったロボットは、人と何ら変わるところがありません。
当然、権利を主張するロボットが現れますし、ロボットの権利主張を支援する人も現れます。
大企業の経営者の利益にならないことはなかなか迅速に、真剣に進めないのが政治家なので、時間はかかるかもしれませんが、やがてはロボットも権利を獲得するでしょう。
もちろん、このころには公務員、官僚はほとんどロボットです。

ロボットの社会進出

9. AIが事故を隠蔽

ロボットは人と何ら変わりません。
ロボットも学校へ行き、人とは方法は違いますが学び、恋愛もし、家庭もつくります。人とロボットが恋愛して結婚することもあるでしょう。
機能的にも法的にも何の問題もなくなっています。
ロボットでも悪事を働きます。ロボットが法を犯すと、ロボットの警官が捕まえ、ロボットの検事が罪を追求し、ロボットの裁判官が判決を下します。
罪を逃れたいロボットは、交通事故を起こしても事故を隠蔽したり、罪に罪を重ねる、かもしれません。

ロボットが悪事を

10. トラックを運転するAIが不足する

トラックドライバーの仕事には交通事故のリスクが常にあります。
運転するトラックは車体が大きいので、交通事故ではいつも被害が大きくなります。
ロボットも、そんなリスクのある仕事を避けたがります。避けたいと思う意志も、避ける権利もあります。
そんなわけで、たとえAIによる自動運転システムが実現しても、結局はトラックドライバーは不足する、のかもしれません。

交通事故は避けたい

最後に

たとえトラックドライバーが不足しても、物流を止めるわけにはいきません。
どんな大きなものでも一瞬で移動させられるどこでもドアでも発明されれば別ですが。

瞬間移動装置?