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トラックドライバーのための労働環境改善

環境活動

多くの業界で「労働環境の改善」が大きなテーマになっています。
昭和の昔には「24時間戦う」企業戦士なるものが、社会に出て働く者のあるべき姿だなんて言われていました。しかし、その後、ワーク・ライフ・バランスという言葉が広まり、「人生ってのは仕事だけじゃなく、仕事以外の時間も充実したものにしよう」という、ごく当たり前の感情が一般化していきました。
人生、仕事だけじゃありません。
ワーク・ライフ・バランスという言葉が広まり始めた当初は、まだ昭和な働き方が多くはびこっていたわけです。
それで過労死なんてことが社会問題にもなり、政府も重い腰を上げて「働き方改革」なんてことを始めました。「働き方改革」は、どうも結果を考えず制定された感も強く、新しい問題も起こしがちではあるようですが。
それはそれとして、生きるためのお金を稼ぐ手段の「仕事」によって命を落としていたら、まさに本末転倒です。
かくしてトラックドライバーの業界でも労働環境の改善が高らかに謳われるようになりました。


1. ノーモア荷待ち

トラックドライバーが働く物流・運送業界は歴史が古い業界だけに、昔ながらの慣習が残っていたりします。例えば、申請なんかにまだ紙を使うといった、アナログな作業も多いようです。
荷主、つまりお客の立場が強く、業者であるトラックドライバーの立場が弱いなんてこともいまだにあるようです。実際「お客様は神様」ではないのですが
とにかくそんなわけで、トラックドライバーも非効率な、ムダな動きをさせられることがあります。
その代表例が「荷待ち」だと言われています。
荷待ちは、荷を下ろす場所に到着したのに、前に着いたトラックの荷下ろしがまだ終わっていなかったりして待たされることです。
これも、荷を下ろす会社などの敷地内にトラックを停められる場所があり、ドライバーは自分の順番が来るまでそこで休憩しながら待てれば良いのですが、たいていそんな場所はなく、「近くで待機していて」となります。周囲が住宅街だったりすると、そこでトラックを停めて待機しなければならず、ドライバーはかなり肩身の狭いを思いをしますし、そもそもこの時間は無駄です。
要するに荷を届ける時間をずらせばいいだけの話です。いち早くIT化を進め、荷を届ける時間を分散させて無駄な荷待ちを無くしましょう

運転席で休憩しながら待つ

2. ノーモア渋滞

トラックドライバーの勤務から荷待ちがなくなると、勤務時間がかなり短縮されるはずです。
トラックドライバーの勤務時間を長くしてしまう、もう1つの要因が「渋滞」です。渋滞は、トラックドライバーだけではなく、あらゆるドライバーの時間を奪ってしまいます。
渋滞は、ある意味避けようがありません。狭い日本に多くの車が走っているのですから、渋滞が起こらないほうが不自然なくらいです。
要は、道路を通行可能な数以上の車が走るので、渋滞するわけです。どの車もそれぞれ用事があって走っているので、これはどうにもできません。
ということは、トラック以外の車には申し訳ありませんが、「トラックだけの道路」があれば、少なくともトラックドライバーは渋滞に遭わずに済み、勤務時間の短縮にもなるはずです。
トラック専用道路をつくりましょう。都市と都市をつなぐ道路はもちろん、街中にも「路線バス専用レーン」みたいに「トラック専用レーン」を設けます。
専用道路以外の一般道が渋滞しようがどうしようが、トラックには優先的に目的地へ行っていただきましょう。

道路の建設

3. デジタル化

運送会社は零細企業、中小企業がほとんどで、思い切ったデジタル化を図れず、伝票などもいまだに紙を使う、アナログなやり方が多いそうです。
ただ、効率化できるところを効率化せず、従来のやり方を続けるのも資金的にやむなしという会社は多いでしょう。だとしても、考え方まで「従来のままでいいやん」としていては、いつまでもトラックドライバーの労働環境は改善できません。
どんな仕事にも大変なこと、キツイ部分はありますが、効率化して楽チンにできるところはどんどん楽チンにしていきましょう。
自動車の自動運転システムの開発も進められています。これが実現されたら、すぐにでも導入し、トラックドライバーの労力を減らすことが肝心です。

デジタル化

4. ノーモア荷役作業

トラックドライバーの仕事は「トラックで荷を運ぶこと」です。
ところが荷を積んだり、下ろしたりする、いわゆる荷役作業まで行う仕事もあります。宅配便のドライバーのように、個別に荷を配達することも最初から仕事に含まれている場合もありますが、基本的には荷役作業はトラックドライバーの仕事ではありません。トラックドライバーが荷主への「サービス」として始め、「慣習」によってそれが続いているだけです。
トラックドライバーが荷役作業をしないで済むようにすることが、トラックドライバーの尊厳を尊重することになり、それが労働環境の改善にもつながるのではないでしょうか。

大変な荷の積み下ろし

5. 複数でリレー

トラックドライバーの仕事の中でも長距離輸送の仕事は特に過酷です。日帰りできない長距離のところに荷を運び、1度出発すると、2~3日、長いと1週間くらいは家に帰れません。遠い場所まで行くのですから、物理的にそれだけの時間がかかるのは仕方ありません。
そこでぜひ実現してほしいのが、トラックドライバーのリレーです。
つまり、1番手のドライバーが会社を出発すると、数時間トラックを走らせ、それからA地点で2番手のドライバーと交代するわけです。1番手のドライバーはそこから会社に引き返せば、その日も普通の退社時間に帰宅できます。2番手のドライバーはさらにB地点で3番手のドライバーと交代します。
こうして複数のドライバーで荷を引き継いで運べば、1人のドライバーの負担が大幅に減るわけです。

「ここで交代だ。後は任せろ}

6. 駐車場の増加

トラックドライバーは、勤務時間の大半をトラックの運転席で過ごします。もちろん、勤務時間の中で、法的に休憩を取れるようになっています。
ただ、法的に休憩を取れても、物理的に休憩できなければ仕方ありません。
物理的には、と言うのは、トラックドライバーがトラックを停め、運転という作業から離れ、心身を休められるかどうかということです。
前提として、トラックを停められなければ休憩もできません。まさかトラックを走らせたまま休憩なんてできないですから。
トラックを停めるには、大きな車両を駐車できるような、広いスペースが必要です。ですが、それがなかなかないので困りものです。
しかも、トラックドライバーは好きなときに休憩を取ることが難しい場合があります。トラックドライバーは道路の状況によって臨機応変に行動しなければいけないので、お腹が空いたからと言ってすぐに食事を取ることも難しいわけです。
トラックドライバーがいつでも、好きなときに休憩できるよう、トラックを停められる駐車場をめったやたらと増やしましょう。いつでも好きなときに休憩できるようになれば、トラックドライバーも随分と気楽になるのではないでしょうか。

トラックを駐車


7. ドライバーの都合を優先

トラックドライバーは荷を運ぶことで人々の生活や企業の事業活動を支えています。トラックドライバーがいなければ人々の生活も企業の事業活動も成り立ちません「お客様は神様」なんかではなく、まさに「トラックドライバー様こそ神様」です。
そんなトラックドライバー様には、気持ち良く日々の仕事をやり遂げていただくため、一般国民も上級国民もいろいろな不都合は我慢しなければいけません。
通販はまとめ買いを基本にして、細々としたトラックドライバー様の仕事は減らしましょう。もちろん、今日ネットショップでポチった商品が明日すぐ届くなんてことはありません。隣の県からの配送でも1週間くらいかかるのも当然のことと思いましょう。
トラックドライバー様に再配達させるなんてもってのほかなので、郵便局や営業所に自分で取りに行くか、宅配専用の大きな郵便受けを自宅に設置しましょう。

郵便局へ取りに行く

8. 給料倍増

トラックドライバーはこのところ人手不足が続ているそうです。他にも多くの業種で人手不足が起こっていますから、仕方ありません。
そんなわけでトラックドライバーの労働環境を抜群に良いものにして、「こんな素晴らしい労働環境なのだから皆さん、どんどんトラックドライバーになりましょ」という状況に持っていきたいわけです。
しかし、人手を集めるために一番有効なのは、何と言っても給料を上げることです。トラックドライバーの給料も、一律で倍増しましょう。多少労働環境が悪くても人手が集まるに違いありません。

給料

9. 子どもが憧れるくらいに

社会を支える存在であるトラックドライバーは、現代のヒーローでもあります。多くの子どもが憧れても良いのではないでしょうか。
そんな子どもたちが、ヒーローを見るように憧れるだけはなく、「トラックドライバーになりたい!」と憧れるくらいになったら、トラックドライバーの労働環境も文句のつけようがないと認めても良いのではないでしょうか。

憧れる

10. 人気職業になるほどに

トラックドライバーの労働環境は、他の多くの職業同様、なかなか改善が進んでいないようですが、きちんと労働環境が整備されれば、トラックドライバーの仕事のメリットに胸をときめかせる、多くの人たちがトラックドライバーの求人に殺到するでしょう。
そこまで行けば、もう労働環境の改善を進める必要がないくらい、労働環境が改善されたということです。めでたし、めでたし、です。

大人気

最後に

すべての職業でこれくらい真剣な労働環境の改善ができれば、国民が幸福を実感できる度合いも随分と上がることでしょう。

幸福な国民