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トラック運転手に転職したいと思う瞬間(とき)

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考えてみよう

トラック運転手の仕事はときに「底辺職」だの「他の仕事をまともにできない、人間のクズが就く仕事」だの言われたりします。一体、何サマ?と思ってしまうのですが、まあ、人間とは他人の悪口を言わずにはいられない、悲しい生き物なのかもしれません。たぶん、やっかみです。
ただ、トラック運転手のなり手が激減しているのも事実です。と言いますか、いろいろな業界で人手不足が大きな問題となっていて、せっかく仕事の依頼があるのに人手が足りないがゆえにそれを受けられないといった悲劇も生んでいます。
少子高齢化で“働き盛り”の若者の数が減っているので、いろいろな業界にまんべんなく人材が行きわたるのは不可能なんですね。でも、なるべく若い、多くの人がトラック運転手の仕事に就いてほしいと思います。新卒でなくても構いません。トラック運転手がいなければ、ネットショップでポチったHなDVDが手元に届かないばかりか、スーパーにカップ麺やポテチも並びません。それは悲しすぎます。
そんなわけで、今回は「ふと転職したい」と思うようなタイミングを並べ立てます。こんなときは迷わず、ドライバー専門の求人サイトで「トラック運転手」を探してみて。きっと何か良いことあるかもしれませんよ。

1. 職場の人間関係に疲れた

会社が大きくなればなるほど、関わるプロジェクトが大きくなればなるほど、多くの人間とやり取りすることになります。上司は偉そうでうっとうしく、同僚は頭はキレるけど嫌味なヤツで、後輩は言わなきゃ何もしない“指示待ち男”で頼りにならない、なんてこともあります。
隣の部署に気になる女性がいるものの、周りの目が気になって近寄れない、なんてこともあるかもしれません。
何をするにもいちいち人の目が気になって、全く気が抜けません。
そんな職場で人間関係がストレスにもなった人は「1人が基本」のトラック運転手への転職を考えましょう。仕事の大半は「1人でトラックを運転すること」なので、人間関係をわずらわしく感じることは滅多にありません。

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疲れた‥

2. 取引先からの電話に疲れた

一般的なサラリーマンはおおまかに午前9時から午後5時までが就業時間です。昨今は「働き方改革」というやつで残業がままならなくなりました。
とは言え、仕事の量や中身が変わったわけではありません。そのため、会社で残業できない分、家に仕事を持ち帰って「ただ働き」させられることが増えました。就業時間外でも取引先や顧客からは情け容赦なく電話がかかってきます。気が休まるときは全くありません。思わず携帯電話を開発した人間を呪いたくなります。
しかし、トラック運転手は仕事関係で電話がかかってくることは滅多にありません。電話にビクビクしていた営業職からすると、まさに天国、極楽、お気楽な仕事だと言えます。

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電話にウンザリ

3. 運転好きを自覚した

「好き」が高じて、それを仕事にしてしまう人は多くいます。スポーツ選手なんかはたいていそうなのではないでしょうか。
車の運転を楽しいと感じる人も多いはずです。車の運転で得られる疾走感、機械を操る醍醐味、そのスピードによる非日常的体験はなかなか得がたい快感です。
そんな「車の運転」を仕事にできるトラック運転手は「運転好き」にとって、まさに天職ではないでしょうか。

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「運転は楽しいぜ」

4. 普通自動車の運転に物足りなさを感じた

「運転が好きなら運転代行のドライバーでも霊柩車のドライバーでもいいじゃん」と思われるかもしれません。それはそれでアリです。ただ、トラック、特に大型トラックの運転には、普通自動車では味わえない醍醐味があります。
車体が大きいので運転席の位置も高く、その分、より遠くまで見渡せます。結構気持ちが良いです。とにかく車体が大きいので、気持ちも大きくなります。
車体が大きい分、死角が多いこともあって、運転は普通自動車より難しいです。しかし、それだけに「運転が難しい車を自在に操っている」という高揚感も味わえます。
ですから、普通自動車の運転に何やら物足りなさを感じたら、大型トラックを運転してみるといいかもしれません。普通自動車とは違った魅力がいっぱいあります。
そして大型トラックの運転に病みつきになったら、トラックの運転を仕事にするしかないでしょう。

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物足りない

5. 社会貢献したくなった

人が仕事をする理由は人それぞれです。
それが「好き」だからという人もいます。とにかく「金儲け」がしたいという人もいます。「生活のため」という人もいるでしょう。その仕事が「性に合っている」と思える人もいるはずです。
実際には、それらの理由がいろいろ混ざっている人が、結構多いかもしれません。
誰かの役に立ちたい、社会に貢献したいという人もいるに違いありません。積極的に社会貢献したいのではなく、「どうせやるなら社会貢献も」という「どうせ」付きの人も含めると、かなりの人数になるのではないでしょうか。
そして「社会貢献したい」と言う人に真っ先に勧めたいのがトラック運転手の仕事です。トラック運転手の仕事は物流を支えることでかなり社会に貢献する仕事ですから。

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人々に感謝される仕事

6. 成果主義で働きたくなった

一般的なサラリーマンは、昇給はあるものの、大体毎月決まった額の給与をもらって仕事をしています。今月は仕事がきつかったからと言って収入は増えませんし、楽だったからと言って収入が減ることもありません。そのため、仕事へのモチベーションをどこへ持っていったらいいのか、なかなか絞りにくかったりします。
一方、完全歩合制、つまりフルコミッションの営業職として働く人は、仕事ぶりが収入に直結しています。自分の能力、技量がそのまま評価され、収入となるのです。給与が一定の仕事をしていると、能力があればある人ほど「きちんと評価されていない」と不満に感じたりしますが、フルコミッションの営業職のような仕事ではそんな不満はありません。
そしてフルコミッション営業職同様「やればやっただけ稼げる仕事」と言われているのがトラック運転手です。「俺の優秀さがまっとうに評価されてないんじゃ」と毎月給料日に不満を感じている人は、トラック運転手に転職すると良いかもしれません。
ちなみにトラック運転手の平均年収は400万円台で、年収約700万円を稼いでいる人もいるそうです。

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フルコミッションの営業

7. 自由になりたくなった

「自由になりたい」というのは人間の根源的な思いです。大企業で多くの人間に囲まれ、何をするにも申請書やらりんぎ書が必要で、そんな息の詰まる生活を続けていると、自由への渇望が強まります。
少しでも「自由になれた気がする」職業と言えばフリーランスのデザイナーやディレクター、ライターなどです。フリーランスの運転手もその1つです。
しかし、トラック運転手は会社員でありながら自由度の高い仕事なのです。仕事の大半は「1人でトラックを運転すること」なので、行き先は決まっていますが、そこへ行くルートの選択は運転手の裁量に任されています。運転しながら好きな音楽を聞いたり、その音楽に合わせて歌うこともできます。
息の詰まるような職場環境から逃れ、少しでも自由な空気を満喫したくなったという人は、いつしか「トラック運転手に、俺はなる!」と叫ぶのではないでしょうか。

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これはフリーフォール(自由落下)

8. たくましくなりたくなった

近ごろは女性みたいに線が細く、可愛い男性アイドルがもてはやされたりもしますが、動物の本能的にやはり女性は男性に「頼りがい」を求めます。もちろん中には、可愛らしい男性に頼られることに喜びを見出す女性もいますが。
男女同権の今の世の中、女性が本当に男性に頼ろうと思っていなくても「頼りがい」がある男性のほうがモテます。多くの男性は、やはり本能的にそれを分かっていて、頼られるべき存在になろうと、心のどこかで思っています。
古くはレイモンド・チャンドラーという作家が小説の中で「男はタフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」という名ゼリフを書きましたが、多くの男性が「タフになりたい」「たくましくなりたい」と常々思っています。と言うか、多くの男たちは何の根拠もなく「俺はタフ」と思い込み、いろいろな場面で「ヘタレ」である部分を露呈し、女性を失望させたり、自己嫌悪に陥ったりします。
男だからと言って、必ずしもタフである必要はありません。ただ、人間としてはタフであるほうが、タフでないよりは良いかもしれませんけどね。
男性も女性も、それぞれの性的役割から自由になったほうが良いのです。
ですが、それはそれとして、前述したように「人間としてはタフであるほうが、タフでないよりは良い」のです。そしてタフになりたい人は、トラック運転手になるとそれが実現しますよ。
トラック運転手は体力仕事なので、自然とたくましくなります。「底辺職」など、悪く言う人もいますから、そんな悪口をスルーできるくらい、精神的にも鍛えられます。

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タフそう

9. 遠くに行きたくなった

旅行好きな人は多いはずです。身近な日常を離れ、ふだんは見ることのできない異国の風景に胸を躍らせ、ご当地の美味に舌鼓を打つのが旅行の醍醐味です。
「曲がったことのない街角を曲がると、それはもう旅」と言った人がいますが、やはりどうせ旅に出るなら遠くへ行きたいものです。ただ、仕事が忙しいと、たまの休みも家でゴロゴロしているか「たまに子どもを遊園地にでも連れて行って」なんて妻に言われて子どもに引っ張りまわされたりします。それはそれで楽しいのですが、旅への思いは断ち切れません。
なんて思う人は、長距離のトラック運転手になるといいでしょう。仕事で遠方に行けます。ちょっとした旅行気分を味わいながらお金ももらえるわけです。
もちろん、休日の旅行と同じというわけにはいきません。観光スポットに寄っている時間も、ご当地グルメを味わう時間もないかもしれません。それでもふだんとは違う景色を見ながらトラックを走らせていると、気分は違ってくるはずです。

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遠くへ行きたい

10. 特に理由がなくても

人は「なんとなく」で重大な決断をしてしまうことがあります。この記事を読んで「なんとなく」トラック運転手に転職してしまうのもアリなのではないでしょうか。人生にはときとして、何か大きな宇宙の力が働いてしまうことがあります。今がそのときかもしれません。

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宇宙、それは最後の開拓地

トラック運転手は1人で仕事が基本

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1人でいるのは悪いことじゃない

トラック運転手は基本的に1人で仕事を行います。中には、荷の積み下ろし要員や運転の交代要員として助手席にもう1人乗せていたり、または研修のために新人を乗せていたりすることもありますが、基本的には1人です。
そのため、同僚がたくさんいる職場で働く職業に比べ、人間関係によるストレスが少ないなんて言われています。
そもそも、サッカーや野球をやるわけでもないのに、仕事を進めるのにどうしても同僚たちと一緒に同じ空間にいなければいけない理由は薄いんですけどね。もちろん、打ち合わせや相談ごとが多かったり、1つの製品を組み立てるのにどうしても数人の手が必要な職場は別です。
不必要に人員がだぶつかないトラック運転手の職場は、いわばとても効率的です。
それに、1人であることにはいろいろなメリットがあるのです。

1. 仲間に合わせて残業しない

チームワークで仕事を進める職場では、たとえ自分が担当する仕事が終わっても「定時で帰るのは気まずいムード」が漂います。あからさまに渋い顔をする上司もいます。
もちろん、今や「働き方改革」とやらもあり、残業しないで定時で帰ることが、一見推奨されています。その一方、「若い人は上司や先輩が残業していても平気で帰る」と、何やら批判的に言う意見もあります。
正解は、チームワークの仕事であれば、他の担当者の作業が終わらないと仕事全体が先に進まないので、後輩が自分の担当を終えて定時になり、終わっていない先輩が残業するムードだったら、先輩に「手伝うことありますか?」と声を掛ける、だそうです。
つまり、他人の仕事を手伝えるときに手伝っておけば、自分が助けてほしいときには他人が手伝ってくれるようになるわけです。
なかなか面倒くさいです。
しかし、トラック運転手ならそんな面倒はありません。残業するしないは、自分のやり方1つです。同僚に合わせて残業するなんてことはほぼありません。
とは言え、「他人の仕事を手伝えばいずれ自分も助けてくれる」はトラック運転手も同じなので「自分さえ良ければ」という考えは改めましょう。

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残業

2. 隣に上司がいない

トラック運転手は、運転席の横に口うるさい上司はいません。何をするにも上司に報告しなければいけなかったり、上司がアレコレと細かく指示してくることは、トラック運転手の仕事にはありません。
もちろん、仕事でミスしたり、どこかからクレームが来れば、上司から注意されたりはします。1つの仕事が終われば、報告もしなければいけません。しかし、そういう厄介な面も持つ上司という存在は、常にそばにいるわけではないのです。これはやはり気が楽です。
その代わり、仕事中は常に自分が現場の責任者です。自分で判断したことは自分で責任を取らなければいけません

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うるさい上司

3. 同僚もいない

トラック運転手は、運転席の横には口うるさい上司はいませんし、同輩や後輩もいません
大企業であれば、同じ職場に何人も人がいて、気にしなければ気にしないでもいいんですが、気になる人がいるとやはり気になってしまいます。
「気になる」のが「あの人、魅力的だなあ」であれば、ドラマのような恋の始まりかもしれませんが、「あの人の電話での話し方が気になる」とか「打ち合わせのときの態度が高飛車に見える」とか、マイナスな「気になる」もあります。そうなるとイライラが募ります。
相性が悪い人が職場にいると、かなり厄介です。これが俗に言う「人間関係によるストレス」です。

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うっとうしい同僚

4. ビロウなことも平気

トラック運転手は、運転席の横には誰もいませんから「他人の目」を気にする必要がありません。
そのため、仕事中の真昼間でも鼻をほじろうが、オナラやゲップをしようが、股間をかこうが自由です。
もちろん、他の車も行きかう道路を走っている場合、鼻をほじっているところを他の車の運転手に目撃される可能性はあります。可能性はありますが、そもそも他の車の運転手の顔を改めて見る人って、そんなにいません。よほど荒っぽい運転でもしたら「どんなヤツが運転しているんだ」と思って見るくらいです。
それに大型トラックであれば、運転席の位置が高いので普通自動車からは簡単には運転手の顔までは見えません。
第一、たとえ鼻をほじっているところを見られたからと言って、相手は同僚でも何でもない赤の他人ですし、見られたとしても一瞬のことなので、それほど気にする必要はないのです。
とは言え、公道を走っているからにはハレンチ過ぎることまではやってはいけませんよ。見つかって警察に通報されるかもしれませんから。

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ビロウな話で恐縮ですが

5. 孤立感は関係ない

コロナ禍によって在宅勤務となる企業が多くなりました。それまで大勢が働く職場で仕事していた人が、自宅で1人で仕事をするようになったわけです。
これによって「孤立感を感じるようになった」なんてことを言い出す人まで出てきました。それまでとは環境が変化したので、確かに慣れないとそれがストレスになるのも仕方ないかもしれません。
ただ、トラック運転手であれば「孤立感? なんだそりゃ?」ってな感じでしょう。「1人で仕事」はトラック運転手にとって「当たり前の日常」に過ぎないのですから。

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リモートワーク

6. 孤独に慣れる

トラック運転手になろうと考える人には、人間関係によるストレスを抱えたくない、前職で人間関係に悩まされたという人もいます。そうした人にとって、トラック運転手の仕事はまさに天職になるでしょう。
それでも、トラック運転手の仕事を続けているうち、やはり「孤立感」とやら感じるようになるかもしれません。だからと言って、トラック運転手にはやらなければいけない作業があります。トラックの運転です。とにかくトラックを走らせ、荷を運ばなければトラック運転手の1日は終わりません。
一方、在宅勤務で「孤立感」に襲われる場合、「何も手につかない状態」になるかもしれません。逆に言うと、何も作業をしていない隙間に「孤立感」に襲われるのかもしれません。
トラック運転手はたとえ「孤立感」に襲われるときがあっても、目の前に「やるべき作業」があるので、それに「孤立感」もまぎれていくでしょう。
まぎれない人は、トラック運転手の仕事に合ってないのかも。

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とにかく運転

7. 好きな音楽聞き放題

トラック運転手の仕事は「荷を安全に、確実に、時間通りに届けること」です。それさえできれば、トラックを運転しながら何をしても構いません。
安全運転が大前提なので、安全運転の妨げにならないことなら何でもできるわけです。
安全運転を邪魔しないことで一番有効なのが「音楽を聞くこと」でしょう。周囲の状況の異変に気がつかないくらいの大音量でない限り、聞くのがヘビメタでも演歌でも何でも構いません。アニソンでも都々逸でもいいわけです。
もちろん、「見ることで楽しむ」動画はいけません。

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音楽を聞くのは楽しい

8. 歌いたい放題

トラック運転手は安全運転の邪魔にならなければ、運転しながら何をしても構いません。
もちろん、手を使わなければいけないゲームなどに興じるのはいけません。
その代わり、歌を歌うことなら問題ありません。音を外しまくろうが、ハレンチな替え歌だろうが、好きに歌ってください。
歌じゃなくて浄瑠璃を語っても良いです。
ただ、外に漏れると迷惑に感じる人もいるかもしれませんから、窓を開けっぱなしにして歌うのは避けましょう。

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歌うのも楽しい

9. 服装もある程度自由

トラック運転手は安全運転の邪魔にならなければ、運転しながら何をしても構いません。ファッションも安全運転の邪魔にならなければ自由だという会社もあります。
ただ、大企業のセールスドライバーなど、制服が決められているところもあります。
また、運転中の格好は安全運転の妨げにならないなら自由ですが、荷の届け先では「会社の顔」として担当者と応対しなければいけないので、清潔感のある身なりでなくてはいけません。荷の積み下ろしの作業をするなら、それに適した作業服や安全靴も必要です。
しかし、長距離のトラック運転手であれば、届け先の担当者に会わない日は、安全運転の妨げにならず、他の運転手が目撃して警察に通報されず、誰からも眉をひそめられないレベルであれば、格好は自由です。

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運転に向かない格好

10. タバコは止めておきましょう

トラック運転手は他の職業に比べて喫煙率が高いと言います。トラックに限らず、車の運転には渋滞などもあってストレスはつきものですから、そのイライラ解消のためにどうして喫煙本数が増えてしまうという見方もあります。
トラック運転手が運転席でどれだけタバコを吸っても、受動喫煙にならないので、誰にもどうこう言われる筋合いは、本来はありません。
ただ、宅配トラックの運転手が届けた荷物に「タバコの臭いが付いていて不快だった」などのクレームもあるようです。それに受動喫煙ではなく、能動喫煙にしても「吸い過ぎは健康に良くない」と言っています。トラック運転手が安全運転を続けるために健康は大切ですから、それを考えると喫煙は止めたほうが良いでしょう。

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禁煙しましょう

一人親方というトラック運転手としての働き方

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この業界ではありません

一人親方、と言っても力士がいなくなって、親方1人だけになってしまった相撲部屋のことではありません。
労働者を雇わずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のことで、建設業に多い「働き方」です。言ってみれば個人事業主のことなんですが、一般的に建設業、林業の個人事業主を昔から一人親方と言ってきたようです。今では建設業、林業の他に、職業ドライバー、漁業従事者、医薬品の配置販売業、廃棄物処理業、船員の個人事業主が一人親方に含まれています。
職業ドライバーと言えば、個人タクシーの運転手も一人親方に含まれるわけです。
そしてトラック運転手にも、一人親方という働き方があります
一人親方は、いわゆる起業家です。たとえば、運送会社と契約し、トラック持ち込みの運転手として働いたり、荷主と直接契約して働くわけです。実際はダンプカーの運転手に一人親方が多いそうです。
もちろん契約相手、つまり顧客が求めるような仕事をしなければいけませんが、従業員のように会社に拘束されることはありません。
「雇われない働き方」が注目される昨今、一人親方はまさにその潮流に乗った働き方です。

自営業者

一人親方とはつまり個人事業主です。いわゆる自営業者です。さらに違う言い方をするとフリーランスの専門職とも言えます。
会社組織に属さず、専門的な仕事、ここでは荷の運搬を行う個人です。
個人なので、契約相手から得られる報酬はすべて自分のものにできます。
とは言え、全く1人で仕事する場合に限っているわけではありません。妻や親、子どもなどの家族とともに仕事をする一人親方もいます。この場合、報酬は家族で分配することになるでしょう。
他人を雇っているものの法人化せず、個人事業主として仕事をする一人親方もいます。この場合、報酬から賃金を払わなければいけません。

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経営者

出費も多い

一人親方でも誰かを雇用する場合、賃金を払わなければいけません。
それにガソリン代、車両保険、維持費などの経費も報酬からの出費になります。これが結構バカになりません。
ただ、大型車より中型車、中型車より小型車のほうが経費を低く抑えることができます。
そのため、小型車で事業を始める一人親方が多いそうです。

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ガ~ン!

自前のトラック

一人親方として事業を始めるには、当然開業資金が必要です。
まず、トラックを購入しなければなりません。
大型トラックを新車で購入しようとすると2千万円くらいします。中古の場合でもン百万はします。
いずれにしてもハードルは低くはありません。そういったこともあり、小型車で事業を始める一人親方が多いようです。

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ハードルがある

労災保険

仕事中や通勤中に事故・災害にあって、ケガをしたり、病気になったり、体に障害が残ったり、死亡した場合などに保障を行うのが労災保険です。原則として、従業員を雇用している事業所は必ず、雇用している従業員が労災保険を受けられるようにしなければいけません。
従業員が5人未満の個人経営の農業・水産業は労災保険が適用されないのですが、運送業のトラック運転手は一人親方でも従業員を使っているなら労災保険の適用事業者となります。
そして労災保険の保険料は事業主が全額負担しなければいけません。
さて、それはそれとして、一人親方自身が仕事中や通勤中にケガしたりすると、どうなるのでしょう。
実は事業主自身には労災保険は適用されません。
「そんなのあんまりだ~」と嘆く一人親方のために、労災特別加入という制度があります。
労働局や厚生労働大臣などの承認を受けた団体が、一人親方が労災に特別加入できるようにしています。
たとえば、運送業一人親方共済会という組織があります。ダンプの運転手には建交労全国ダンプ部会があります。

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労働災害

従業員からスタート

個人タクシーの運転手になるには、タクシー運転手としての勤続年数などが資格要件になります。
トラック運転手として一人親方になる場合、そうした必要条件はありません。
しかし、一人親方のトラック運転手として長く仕事を続ける、つまり生活していくには開業資金とともにやはり業界知識が必要です。
そのため、実際に一人親方として活躍するほとんどのトラック運転手が、まずは従業員として運送会社などで経験を積み、資金も貯めて独立します。
まずはトラック運転手としてどこかに就職しましょう。経験を積みながら、開業するのに大切なコネをつくることもできます。それに、独立起業を目指す気持ちが仕事のモチベーションにもなって、きっとバリバリ稼げるはずです。

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バリバリ働く

ゆくゆくは会社に

最初は一人親方として出発しても、顧客からの信頼が厚くなり、仕事が増えて従業員を雇い始め、多くの仕事をこなせるようになってさらに従業員を増やせれば、法人化するのも良いかもしれません。
実際、今は中小企業のトラック会社の経営者に収まっている人の中でも、かつては一人親方として働いていた人が結構います。
一人親方として働くには、経費のやり繰りなど、事業をいかに回していくか、つまり経営を考えなければいけません。これはそのまま、会社の経営者となるための修業にもなるのです。

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ゆくゆくはこんな感じ

ナンバープレートは?

運送業のように、事業に車両を使う場合、車両のナンバープレートは緑ナンバーを使わなければいけません。
緑ナンバーは、運賃をもらってトラックを走らせるのに必要なナンバープレートです。つまり、運賃が発生しない荷をトラックで運ぶ場合は、一般車両が付ける白ナンバーで構わないのです。
しかし、緑ナンバーの取得を運輸局に申請するには、駐車場の確保などはもちろんのこと、車両台数が5台以上ないとできません。つまり、トラック1台で一人親方としてトラック運転手の仕事を始めるのは不可能なのです。
ただ、たとえば電器店が冷蔵庫やテレビなどをお客さんに届ける場合、トラック運転手がその店と契約し、契約社員となってそれらの荷を運べば「自社の契約社員が運んでいる」ことになり、白ナンバーで働くことができるわけです。

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ナンバープレートもいろいろ

最後に

トラック運転手にもいろいろな働き方があります。しかし、まずは経験を積みましょう。

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コツコツと

プロドライバーとしての心得

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プロフェッショナル

トラックドライバーは仕事としてトラックを運転している、いわゆる職業ドライバー、すなわちプロドライバーです。
プロフェッショナルなりゃこそ「仕事の流儀」があります。ただ漫然とトラックを走らせているわけではありません。
トラックドライバーは運転免許と「やる気」さえあれば、誰でもなれる職業ですが、プロフェッショナルとして仕事の流儀を身に着けないと、無事故無違反で長く仕事を続けることは難しいのです。

今はトラックドライバーに限らず、なりたいものには比較的簡単になれる時代ですが、なってからの努力を怠ってはいけません。
そんなわけで今回は、プロドライバーとしてトラックドライバーが心得ておかなければいけないアレヤコレヤを並べ立てます。

1. ドライバー道を追い求める

ドライバーにとって「道」は重要です。
実際にトラックを走らせる道路も重要ですが、茶道、剣道、書道、弓道のような、1つのことを通じて真理を追究し、精神の修練を行う姿勢における「道」もあるのです。
それはドライバーとしての哲学かもしれません。いえ、むしろ理念と言ったほうがいいかもしれません。
理念とは、たとえば右に行くか、左に行くか迷ったとき、どっちを選ぶかの根拠となるもののようなものです。
つまり、右に行けば自分に大金が入るが、それは悪事である。左に行くと、自分は苦労するが、お客さんにとって大きな利益になり、喜んでもらえる。このとき、自分の理念が「人に喜んでもらえることをする」であるなら、迷わずに左に進めるでしょう。
そうやって自分の理念に沿って行動していく姿勢を、ここでは「ドライバー道」と言います。

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どこまでも続く道

2. 道路状況を読む

仕事をする姿勢としての「道」も重要ですが、もちろんトラックを走らせる「道」もとても重要です。
トラックは車体が大きくなると運転席の位置も高くなり、普通自動車などよりも遠くを見通しやすくなります。その分、先の道路状況を読みやすくなるのです。
交差する道路や合流してくる道の車の動き、それに車だけではなく人の動きにも注意しましょう。ひとつ先の信号にも目を配ります。
先ばかりではなく、左右、ミラーなどを使っての後方も注意しなければいけません。
前後左右、広く注意しなければいけませんが、そこにとらわれてもいけません。
とにかく道路上には常に交通事故のリスクがあると心に留め、自分を過信せずに注意深くトラックを走らせることが大切です。

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複雑怪奇な道路状況

3. GS、休憩場所の確保

安全運転のためには、トラックとドライバーがともに健全な状態でなければいけません。
トラックは車両点検をきちんと行い、万全の状態にしておく必要があります。ドライバーも休憩をしっかり取り、疲労をためず、睡魔に襲われることを避けなければいけません。
そのためにもガソリンスタンド、大型トラックでも停めることができる駐車場を備えた休憩スポットの場所は、あらかじめ把握しておきたいものです。

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ガソリンスタンド

4. 安くておいしい飲食店の確保

仕事に求められるのは「厳しさ」だけではありません。「楽しみ」がないと続けられませんからね。
トラックドライバーは基本的に1人で仕事をします。横にはムッツリした昭和アナログ上司もいませんし、何考えているか分からない平成デジタル同僚もいません。昼食や休憩も1人で、いわば自由に取れます。
もちろん、仕事の進み具合との兼ね合いで、食事する場所もおのずと限られてくるかもしれませんが、時間に余裕があれば、いえ、余裕をつくってでも、どうせ食事するなら楽しく食事したほうが良いです。
トラックドライバーは体力仕事でもあるので、安くて、ガッツリボリュームがあって、しかもおいしけりゃ、他に言うことはありません。
そんな「とっておきの店」を、仕事で走るルート近くに見つけておきましょう。できれば、何軒か押さえておいたほうが、楽しみも増えて良いでしょう。

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飲食店

5. 入浴施設、車両整備店の確保

安全運転のためには、トラックとドライバーが健全な状態であることが必要です。
特に長距離の仕事の場合、生身のドライバーにとって、食事や睡眠とともに大切なのが入浴です。入浴でリラックス、リフレッシュすれば十分な休息もできますし、また、荷を届けるときも清潔でいられるので、届け先の担当者を不快にすることもありません。
同じようにトラックも、カー用品のそろうカーショップ、整備工場、作業道具の店などを押さえておけば、必要なときにトラックもリフレッシュできます。

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自動車整備工場

6. トイレの確保

トラックドライバーがトラックの運転中に恐怖を感じるのは、他の車の危険な行為や、そばを走るスクーター、自転車などの存在ですが、尿意・便意・睡魔も同じように怖いものです。
尿意・便意に対抗するには、ルート上のトイレの場所の把握が不可欠です。渋滞の場合、トラックを動かすことすらできなくなるかもしれないので、念のために簡易トイレなども用意しておきたいものです。
尿意・便意を侮ってはいけません。

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トイレは大事

7. 医療機関の確保

交通事故は、運転中のドライバーが急病を発症するという原因も少なくないそうです。
くどいようですが、安全運転にはトラックとドライバーがともに万全な状態であることが求められます。
トラックに不調が生じると、燃費が悪くなったりもしますが、最悪、ブレーキの利きが悪くなるなどが起こり、事故につながります。日ごろから、トラックの不調を早めに察知できるようにしておきましょう。
同じように、自分の体調の変化にも注意しましょう。何か不調を感じたときは、迅速に医師に診てもらえるよう、医療機関の場所を把握しておくことが肝心です。

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病院

8. 我慢しないこと

クドクドと書きますが、安全運転にはトラックとドライバーがともに万全な状態であることが求められます。
トラックやドライバー自身の体調に不具合、不調を感じたときは「仕事が遅れる」といったことより、万全な状態での仕事を優先させ、車の整備工場や医療機関に直行しましょう。
昭和のアナログな考え方では「我慢すること」が美徳と考えられました。第二次世界大戦中には「欲しがりません、勝つまでは」なんて標語が尊ばれたものです。
しかし、我慢した挙句に事故を起こしては何もなりません。我慢を責任感と勘違いしてはいけません。
不調を改善して仕事を全うするのが、本当の責任です。

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我慢はしな~い!

タクシードライバーの自由度が高いポイント

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自由だーッ!

人は自由を求めがちです。
しかし、生活するために仕事をしなければなりません。ただ、せめて「自由度の高い仕事がいいな」と考えます。それで今は「雇われない働き方」が注目されたりしています。
政府が「雇われない働き方」を推奨しているフシもあります。
人は誰かに雇われると、どうしてもその雇った人間の指示通りに仕事をしなければいけなくなります。それでは「不自由」を感じてしまいます。「雇われない働き方」では、自分の仕事の進め方も含めて「買ってくれて」いて、成果を出しさえすれば比較的自由に仕事ができます。
ただ、「雇われない」とそれは個人事業主になり、税金や保険などで「雇われ人」であるサラリーマンより不利になってしまう可能性が高いです。
政府が「雇われない働き方」を推奨するのは、労働者ではなく経営者のためではないかという見方もあるので気をつけて!

さて、そんなわけで「雇われ」つつ「自由度の高い仕事」があれば、そりゃもう渡りに船って感じです。そして「雇われ」つつ「自由度の高い仕事」と言えば、その代表がトラック運転手です。
また、タクシードライバーも「自由度の高い仕事」と言われていく久しゅう、です。そこで今回はタクシードライバーが「自由度が高い」と言われるポイントを並べます。逆らい続け、あがき続けて「自由になりたかった~!」という人はご参考に。
ただ、勤務の条件などはタクシー会社によってそれぞれ違いもありますので、あしからず。

1. 勤務時間を選べる

タクシードライバーの勤務は大きく分けて3タイプあり、選ぶことができます。朝から夕方まで働く「昼日勤」、夕方から翌朝までの「夜日勤」、早朝から翌日の朝まで約21時間勤務し、翌1日丸々休む「隔日勤務」の3つです。
タクシードライバーというと「長時間勤務でキツイ」と思われがちですが、実は勤務時間を選択できる自由があるわけです。一律に9時から5時までの勤務を基本としているサラリーマンとは違います。

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オフィスは9時から5時が基本

2. 基本的に1人で仕事

タクシードライバーになると、研修中は運転席の横に教官がいて、その指導を受けながら勤務したりするタクシー会社もあります。しかし、基本的にはタクシーの乗務員はドライバー1人です。お客さんを乗せるまでは、タクシー車内にはたった1人です。
車内には口酸っぱい上司も口さがない同僚もいません。ここは一般的なサラリーマンとは大きく異なります。
もちろん上司や同僚、それに部下がいなくても、しっかり仕事はしなければ収入が上がりません。それでも1人です。こりゃもう気分が違います。

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1人ぼっち

3. どこにお客さんを探しに行くかは自分で決める

タクシードライバーには営業エリアが決められていて、基本的にそのエリア内でお客さんを探さなければいけません。しかし、エリア内であれば、ターミナル駅周辺を流そうと、繁華街を流そうと、それはドライバーの自由裁量なのです。
自分なりにたくさんお客さんを見つけられそうな場所を見つけ、そこを中心にタクシーを走らせ、思い通りに売り上げを伸ばしているタクシードライバーも多いです。タクシーの利用客は時間によって多く出没する場所が変わりますから、そういう情報をつかんでいるタクシードライバーは、時間帯によってタクシーを流す場所を変えて、さらに売り上げを伸ばしているようです。

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利用客が見つかりやすそうな街中

4. 休日が多い

「隔日勤務」の場合、早朝から翌日の朝まで約21時間勤務し、翌1日丸々休み、毎月12日間くらいを勤務日、残り18日間くらいを休日としています。
週休2日のサラリーマンの休日は毎月8日間とか9日間くらいですから、「隔日勤務」のタクシードライバーはかなり多くの休日があることになります。
仕事中にいくら自由があっても、やはり真に自由を実感できるのは仕事を離れたオフのときです。一般的なサラリーマンにもオフの日はありますが、例えば飲食店など土日が休みではないサービス業を相手にした営業職などは、オフ日も関係なくクライアントから電話がかかってきたりしてオチオチ休日を満喫もできず、思わず携帯電話の発明を呪いたくなります。
タクシードライバーは身も心も休めるオフ日が18日間くらいあるのですから、十分趣味に費やす時間もあります。また、このオフ日に副業でさらに稼いでいるタクシードライバーもいるそうです。

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オフ日はリゾートでリラックス


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5. 食事のタイミング

一般的なサラリーマンや工場勤務の人は、大体昼食時間は昼12時から1時までと決められています。しかし、基本的に団体行動ではないタクシードライバーは、食事時間も自分で決めることができます。
食べるタイミングだけではありません。食べる場所も、回転寿司でもラーメン店でも牛丼屋でも、選びたい放題です。弁当やサンドイッチを買って、コンビニの駐車場や公園の横にタクシーを停めて食事するドライバーもいます。
いえいえ、もちろん一般的なサラリーマンだって何を食べても自由です。しかし、外回りの営業職でもなければ、外食にしてもテイクアウトにしても、オフィスの近くで店を選ぶしかありません。毎日のことなので、そのうち飽きてくることもなくはないです。
タクシードライバーはその気になれば、いつもと違う場所で店を選ぶこともできます。

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昼からステーキもアリ

6. 休憩のタイミング

「隔日勤務」の場合、約21時間の勤務時間内に3時間の休憩を取ることができます。3時間まとめて取るのも、1時間ずつ刻んで取るのも自由です。いつ休憩するのかというタイミングも自由裁量で決められます。
休憩場所はコンビニの駐車場、公園横、または営業所の仮眠室などから選びます。自宅に戻って休憩するドライバーもいます。自宅だと、本当にしっかりリラックスして休めます。

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車内で仮眠

7. やればやっただけ稼げる

タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く、その場合、お客さんを乗せての乗車賃の5~6割がタクシードライバーの収入になります。頑張ってお客さんをたくさん乗せれば、それだけ給与がアップします。すべてはドライバー自身の頑張り次第です。
そのため、タクシードライバーは「いつ、どこに行けば多くのお客さんを乗せられるか」を研究し、情報を集め、仮説を立て、検証し、データを集めて効率的な稼ぎ方を見つけていきます。つまり、工夫するわけです。
工夫の仕方は上司から指示されるものではなく、自分で考え、決めます。効果が出なければ、また工夫し直します。それも強制ではありません。もちろん、ちゃんとした会社なら上司や同僚がアドバイスもしてくれます。
そして、あまり頑張らず、ほどほどに稼ぐというのもドライバー次第です。

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工夫次第でたくさん稼げる

8. 接客の仕方

タクシードライバーの仕事は、お客さんが乗るまでは基本的に1人ですが、お客さんが乗ってからは接客業として「いかにお客さんに快適に過ごしてもらうか」を考えなければいけません。
この接客法は、お客さんに快適に過ごしてもらいさえすればいいわけで、具体的にどうするかはドライバー次第です。
巧みな話術でお客さんを楽しませるタクシードライバーもいますが、多くのタクシー利用客は、なるべく静かに過ごしたいと思っているので、多くのタクシードライバーはむやみに話しかけたりせず、静かにタクシーを運転します。
ただ、中には音楽でもてなそうとしたり、おやつを用意してもてなそうとしたり、いわくありげなお客さんの様子を察して悩みを聞いたりするタクシードライバーもいるようです。
また、観光地では、普段から観光名所などについて勉強し、お客さんに観光に関する知識を披露して喜んでもらっているタクシードライバーもいます。

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お静かに

9. 個人タクシーはさらに自由

タクシー会社に勤めるタクシードライバーより、さらに自由度が高いのが個人タクシーのドライバーです。
個人タクシーのドライバーは会社勤めをしているわけではないので、月に何日、何時から何時まで働くか自分で自由に決められます。朝起きて「今日は気分が乗らない」からと、休日にすることもできます。
個人タクシーのドライバーはつまり個人事業主であり「雇われない働き方」の実践者です。売り上げはすべて自分のものにできますが、経費もすべて自分持ちです。
そして、個人タクシーのドライバーも決して孤独ではありません。個人タクシーの協会がつくられていて、貸付金共済事業があったり、交通事故時の支援、タクシーチケットの発行などを行っていて、ほとんどの個人タクシー経営者が加入しています。

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さらに自由だーッ‼

トラック運転手がほっこりする瞬間(とき)

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ほっこり

AIの発達、スマホやキャッシュレス化の普及など、生活はどんどん便利になってきています。効率化が進んでいます。自宅の明かりをつけたり消したりから、トイレットペーパーの買い足しまでも音声認識システムでできちゃう時代です。若くて健康なら明かりくらいてめえでつければよろしいのじゃございません?と思わなくもないのですが、とにかく何でもかんでも効率的に片付くようになってきました。
今まで手間ヒマかかっていた料理も、あっという間にできたりします。いわゆる時短料理です。冷凍食品を電子レンジで温めるだけならもっと簡単です。
物事が効率的に片付くと、それだけ時間に余裕ができるはずです。
はて、現代人はその余裕ができた時間をどうするのでしょう? 仕事です。
現代人は仕事で忙しく、家事などに時間を割いている余裕がないのです。それで争って効率化を求めます。決して怠けたいからではありません。
結局、生活での時間の余裕がないので、気持ちにも余裕がありません。それでSNSなどでやたらと有名人を攻撃したり、部下をパワハラしたり、異性をセクハラしたり、現代人は常にイライラしています。
そんな現代人が求めるのは効率化ではなく「癒し」です。ほっこりしたいのです。
トラック運転手も同じです。今回はそんなトラック運転手が、思わずほっこりしてしまう事柄を並べてみます。「そんなことでほっこりできるの?」ということもあろうかと思いますが、人は大げさなことではなく、些細なことにも心動かされるものなのです。
と言いますか、些細なことにも心動かしましょう。そのほうが世の中は平和です。

1. 危うく事故りそうだった事態を回避できた

交差点で信号待ちをしていたとしましょう。進行方向の信号が青に変わったので、トラックをゆっくり走らせ始めます。すると、赤信号のはずなのに、目の前の横断歩道に自転車が猛スピードで飛び込んできます。信号無視です。
「ぶつかる!」と誰もが思いました。しかし、トラック運転手が冷静にブレーキを踏み、まだスピードが出ていなかったため、自転車にかすることもなく、止まりました。幸い、トラックには後続車もなく、連鎖的に事故が起こることもありませんでした。
まさに、ほっこりと言うか、ほっとします。

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赤信号は「止まれ」

2. 他の車が道をゆずってくれた

トラック運転手は世間から「荒くれ者」だの「運転が荒っぽい」だの思われています。
そりゃ、そんなトラック運転手が存在しないなんて言いません。悲しいことに、そんな不埒なトラック運転手もいます。しかし、不埒な人は教師にも警官にも営業職にも銀行員にもいるでしょ。
多くのトラック運転手はおだやかにトラックを運転しています。荷が破損したりするといけないからです。急ブレーキ、急発進、急加速、急なハンドル操作は避けたがります。積極的に他の車に道をゆずります。
そんなトラック運転手が、たまに他の車から道をゆずられたりすると、やはりほっこりします。

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歩行者に道をゆずる車

3. 20代の新入社員が入社した

このところいろいろな業界で人材不足が問題になっていますが、トラック運転手もまさにその渦中にあります。
若い人のトラック運転手のなり手が激減し、高齢化が進んでいます。
そんな人材不足状態なので、新しくトラック運転手として入社してくるのも40代だったり、50代だったり、中高年が全く珍しくありません。
そんな中に20代で「トラック運転手に俺はなる!」なんて人がいると、少しほっこりします。長く勤めてほしいと、心の中で祈ります。

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若い新入社員

4. 妻が作ってくれた弁当箱のふたを開けた

トラック運転手はずっとトラックを運転しています。トラックを走らせるルートや、仕事のスケジュールなどによって違ってきますが、どこでいつ食事を取るかはなかなか重大な問題です。
忙しいとなかなか食べている時間がありませんし、コンビニ弁当が連続するなんてこともあります。
本来、健康を維持して長く仕事を続けるために、偏った食事は避けたいのですが、そうも言ってられなかったりします。
中には、奥さんに弁当を作ってもらったりしているトラック運転手もいます。トラックを停めてひと息ついて、弁当箱を開けたとき、作ってくれた奥さんの愛情を感じると、味もまた格別です。

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愛妻弁当はうれしい

5. 1人焼肉食べた

トラック運転手にとって、どこでいつ食事を取るかは重大な問題です。
トラック運転手の仕事は体力仕事なので、なるべくガッツリ食べたいと思っています。勤務日は高級な懐石料理より、ボリューミーな唐揚げ定食を食べたいものです。
しかし、スケジュールがきつくて余裕がないと、コンビニ弁当やコンビニのおにぎりで済ませたりします。それが続くこともあります。
スケジュールにも財布具合にも余裕があり、飲食店で落ち着いて食事にありつければうれしいものです。焼肉屋のランチで1人焼肉でも食べれたら、香ばしさとともにスパイシーなタレの味までも心に染み入るかもしれません。

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焼肉をガッツリ食べたい

6. いつも立ち寄るコンビニに美人店員が入った

トラック運転手は「行きつけの店」や、行きつけとまでいかなくても「立ち寄りがちな店」があったりします。
トラックを走らせるルートが決まっているトラック運転手には、確実にそんな場所があります。
そんな店、たとえばコンビニでも喫茶店でも良いのですが、新人で美人の店員が入ったりするとテンションが上がります。たまにニッコリ微笑んでくれたりすると、それが単なる愛想笑いでも、気持ちがほぐれるものです。

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ニッコリにほっこり

7. 娘から手作りの交通安全お守りをもらった

トラック運転手が「もらって喜ぶプレゼント」はいろいろあります。
車内で使える車窓用カーテンなど仮眠グッズ、サングラス、腕時計のような「誰がもらってもうれしいもの」、あとはTシャツ、靴下と、いろいろあります。以上は仕事にも役立つものです。
もちろん、個人的に集めているマニアなグッズなら、職業に関係なくうれしいものです。ましてや、奥さんや子どもなど、家族からのプレゼントはまた格別です。値段は関係ありません。
幼い娘が一所懸命作ってくれたものなら、どんなものでも、たとえ気持ちがささくれ立っていようと、じんわりしてしまいます。

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父と娘

8. 取引先で土産のおすそ分けをもらった

トラック運転手はトラックを運転することが仕事の中心です。1人で仕事をするのが基本です。気が楽です。
ただ、人とのふれ合いが全くないわけではありません。勤務している会社には同僚も上司もいますし、何よりも荷を届ける先には必ず人がいます。留守の場合もありますが。
しょっちゅう顔を出す取引先があるというトラック運転手もいるわけです。そんな取引先に、いつものように顔を出したとき、「よければどうぞ」と、おまんじゅうをもらったりします。その会社を訪れた営業マンが置いていったものだったり、社員が出張したときに同僚に買ってきたお土産だったりします。社員旅行に行ったとき、会社を訪れる取引関係者に配るために買っておいたものかもしれません。
しかし、その1個のおまんじゅう、もしくは1枚のおせんべいが和ませてくれたりします。
トラック運転手にもコミュニケーション力は必要です。

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おまんじゅう

9. 時間に余裕があって快眠できた

トラック運転手にとって睡眠は大切です。睡眠不足では、運転中に睡魔に襲われ、最悪事故でも起こしかねません。
また、睡眠不足が続けば、それで健康にも支障をきたすかもしれません。
睡魔に襲われたときは、眠気覚ましのタブレットを口にするなど、いろいろ対策がありますが、一番良いのは仮眠を取ることです。
休憩時に仮眠を取って、あらかじめ運転中に睡魔に襲われないようにすることもできます。
一番危険なのは、本当は仮眠を取りたいのに仕事がキツくて、なかなかゆっくりしていられないときです。つまり逆に言うと、仮眠を取れるということは、それだけ時間に余裕があるということです。余裕があれば、気持ちもささくれだったりしません。

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仮眠は大事

10. キツいスケジュールの仕事を無事終えた

世の中に「永遠」はありません。どんなにキツいと感じるときでも、やがて終わります。
トラック運転手の仕事にも過酷なことは当然あります。
しかし、そんな仕事をやり終えたとき、夜通しトラックを走らせ、ゆっくりと日が昇るころに納品を済ませ、温かい缶コーヒーで体中に温もりを感じてひと息つくと、疲労感と安ど感がないまぜになって、心地良いひとときとなります。
ほんのひとときですが。

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夜明け

トラック運転手忍法帖

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ninja

トラック運転手の仕事は荷を目的地まで運ぶことです。それも安全、迅速に運ばなければいけません。
シンプルで簡単そうに見えます。ただ運転してりゃいいように見えるからです。
「トラックを運転するだけで給料をもらえるんだから楽なもんだ」「簡単な仕事だから誰でもできる」なんて思われがちです。
確かにそうなんですが、でもそれだけではないんです。
まず、トラックは中型、大型と、車体が大きくなるほど、普通自動車に比べて運転が難しくなります。
それに「ただトラックを運転するだけ」ではなく、積み込んだ荷物を「無事に」届けなければいけません。荷物のことを考えずに運転していては、荷物を傷つけたり、破損してしまうかもしれません。くわばら、くわばら。
実はトラック運転手には、日々の仕事を無事に終わらせるための独自のテクニックが必要なのです。そのテクニックはときとして「おおっ」と驚くような神業だったりします。
今回は、トラック運転手が披露するなかなかな技をご紹介します。トラック運転手にとっては「特別な技じゃないよ。トラック運転手なら誰でも普通にできること」かもしれませんが、トラックを運転したことのない人や、トラック運転手になりたての人にはすごいことです。
トラック運転手は素人ではかなわない秘技を持っているんですねぇ。

1. 細いカーブを曲がる

「あんな細いカーブ、絶対無理」と思えるカーブに進入していくトラックがいます。
トラックは大きいほど死角が増え、また車両感覚がつかみにくくなります。
第一、車体が大きいと、細い道では車体をぶつけたり、こすってしまう危険があります。
ましてやカーブが細いと難しさも倍増です。そんなカーブを、小刻みにハンドルを切りつつ、アクセルとブレーキを何度も踏み、曲り切ると「おおっ」と思います。
そんなカーブを、ゆっくりではあるものの一度も停まらず曲り切るトラック運転手はさらにスゴイです。

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細くて曲がりにくそう

2. 狭い駐車スペースにバックで一発駐車

トラック運転手が日々の勤務中に困るのが、駐車スペースがなかなか見つからないことです。単なる駐車場ではなく、トラックのような大型車が停められるスペースがなければいけないからです。そして、大型車用のスペースを備えた駐車場は少ないのです。
さて、ようやくトラックを停められるスペースを見つけても、狭い日本では、ギリギリのスペースだったりします。左右のスペースが空いていればまだ良いのですが、すでにトラックが停められている場合、空いているスペースがちょうどトラック1台分で、左右に余裕がなかったりします。
そんな狭い駐車スペースに、何度もハンドルを切って、前進させたりバックさせたりしてようやく入れるのではなく、バックから一発で入れちゃうトラック運転手もいるのです。スゴイです。
道路の駐車スペースで、トラックとトラックに挟まれた、ちょうど1台分のスペースにトラックを縦列駐車させるトラック運転手もスゴイです。

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ギリギリなスペース

3. 工場の搬入口にピタリとバックで停める

バックで入れるテクニックは、休憩を求めるときだけに必要なのではありません。実はトラック運転手の本業でも十分重要かつ必要なのです。
荷を下ろすときです。
トラックから荷を下ろすには、後部を搬入口にくっつけるように停めると、とても便利です。これも慣れないと、何度も後方確認しつつ、恐る恐るアクセルとブレーキを繰り返して停めますが、熟練のトラック運転手になると、バックミラーを見ながらすっと、一発で停めてしまいます。

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後方確認

4. 高架をすり抜ける

トラックは車高も普通自動車より高くなっています。4トントラックで約3メートル、10トンは約4メートル近くあります。
これもその感覚を身に着けていないと、街中の看板や標識などにぶつけてしまう危険があります。初心者のトラック運転手が高架で車体をこすってしまったなんて失敗談はよく聞きます。
はたから見ていると「ぶつかるんじゃね」なんて思える高架の下をスーッと通り抜けるトラックは、一瞬手品かと思います。

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くぐれるか?

5. 隙間ない荷積み

トラック運転手の仕事はトラックの運転だけではありません。仕事によっては荷の積み下ろしも行います。
昔は、荷の積み下ろしはそこのスタッフが行っていたそうですが、その後、不景気の影響なのか、運転手が行うようになり、しかし、ここんところは倉庫などのスタッフがやったり、運転手の仕事になっていたり、まちまちだったりします。
とにかく、トラック運転手が行うこともゼロではないわけです。
トラックにはいろいろな荷を積みますが、大きさがバラバラな荷を同じ荷台に積むこともあります。しかし、ただ漫然と積むのではなく、荷の重さ、下ろす順番などを考え、しかも荷積みに時間を取られて納品時間に間に合わなくなると最悪なので、効率的にとっとと積まなければいけません。
そんな難しい荷積みですが、それぞれ違う大きさの荷がお城の石垣のように、隙間なくキレイに積まれていると感動も禁じ得ません。隙間があると、トラックの走行中に荷崩れを起こす危険もあるので、隙間がないことはとても重要なのです。

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隙間なく積む

6. 荷台の奥まで荷物を積む

隙間がないのと同様、トラックの荷はきちんと奥まで積むことが大事です。
トラックの荷台の奥とは、つまり荷台の前方です。前方に置いた荷物と、荷台の間に隙間があると、走行中のトラックがブレーキで停まるたびに、荷が少しずつ前方に移動していくかもしれません。すると、これも荷崩れにつながる危険があります。
フォークリフトで荷積みを行う場合、荷は爪の奥にきちんと乗せて運ぶ必要があるので、なかなか荷台の奥に1回で載せることはできません。そこで、一度荷台の前方に荷を置き、改めて爪の前のほうに荷を乗せ、荷台の奥に送り込みます。または、他の荷で、先に載せた荷を押していくというやり方もあります。爪で押したり、アタッチメントを使うこともあります。

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奥まで積む

7. 荷崩れさせない

トラック運転手は荷を安全に目的地まで運ばなければいけません。荷積みは工場や倉庫などのスタッフが行うこともありますが、運ぶのはもちろんトラック運転手の仕事です。
と言うか、これこそトラック運転手の本分です。
トラックの走行中、荷崩れを起こしたりしないよう、トラック運転手は細心の注意を払ってトラックを運転しなければいけません。
荷積みの仕方でも荷崩れを防ぐことはできますが、積んだ後、さらに結束します。
また、急ブレーキ、急発進、急な加速、急なハンドル操作も荷崩れの原因になります。トラック運転手にはおだやかでていねいな運転が求められるのです。そしてそんなおだやかな運転ができてこそ、一人前のトラック運転手と言えるのです。

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こんな積み方は危ないかも

8. 見た目より力持ち

トラック運転手の仕事は体力仕事です。
荷の積み下ろしを手作業で行う場合は、自然と筋力もついていきます。
荷の積み下ろしをフォークリフトなどの機械で行ったり、別のスタッフが行う場合、トラック運転手に筋力はそれほど必要ありませんが、それでも体力仕事ではあるので、日ごろからの健康管理が大切です。
その健康管理として、体を鍛える人もいます。自然と筋肉がついていきます。
もともと日本人は体が細く、小柄です。それでトラック運転手でも体が細くても少しも珍しくないのですが、その見た目とは裏腹にマッチョ、つまり細マッチョだったりします。

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見た目通りの力持ち

9. トラックで寝泊まりする

トラック運転手は長時間、トラックを運転します。特に長距離の仕事をしていると、トラック車内で過ごす時間も長くなります。
しまいにはトラック車内で食事し、睡眠を取ったりします。そのため、なるべくトラック車内で快適に過ごせるように工夫します。
長時間同じ姿勢で運転席に座っていると肩凝りや腰痛を引き起こすことになりますから、少しでも楽になるよう、自分の体に合ったクッションを持ち込むのは序の口です。
車内に布団を持ち込み、テレビも持ち込み、オーディオも完備し、炊飯器まで用意します。立派な居住空間です。
トラック車内を快適な居住空間に変える。これはトラック運転手の魔法のようなものです。

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快適な居住空間

10. ジャン=クロード・ヴァン・ダムを乗せて走る

ジャン=クロード・ヴァン・ダムは主に90年代に大人気だったアクションスターです。「ユニバーサル・ソルジャー」「ハード・ターゲット」「サドン・デス」などのアクション映画で活躍しました。
ヴァン・ダムが見せるアクションで特に有名なのが開脚の股割りです。
2014年、そのヴァン・ダムが出演したボルボのCMが話題となりました。バック走行する2台のトラックに片足ずつを乗せ、トラックが徐々にそれぞれの間隔を広げていきます。当然、ヴァン・ダムの足はどんどん開脚していきます。
走る2台のトラックの上で微動だにせず開脚していくヴァン・ダムのスゴ技に賞賛の声が集まりました。何しろ、バランスを失って落ちれば大惨事です。
しかし、そんなヴァン・ダムを乗せ、ヴァン・ダムがバランスを崩さないよう慎重にバック走行させ、しかも同じスピードを保って微妙に車間距離を広げていく、2台のトラックの運転手もスゴイ運転技術です。

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アクションスター