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トラック運転手が事故りやすい原因

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ほとんどの人が「事故なんて起こすまい」と思ってハンドルを握っています。トラック運転手も同じです。
あおり運転を非難されたり、あおり運転で逮捕された人だって、非難されて逮捕されたくてあおったわけではないはずです。
誰もが「事故なんて起こしたくない」と思っていても事故は起こります。ネットニュースで「トラック運転手」を検索すると、必ず交通事故の記事が出てきます。世間の人はよほどトラック運転手は運転が乱暴だと思いかねません。ただ、毎日多くのトラック運転手がトラックを走らせているので、それだけ事故に遭う確率も高くなるからなんですけどね。それに、トラック事故の原因が必ずしもトラック運転手にあるとも限りません。
ちなみに、トラックの運転で事故に遭うと、両方に非がある場合や、相手側に非がある場合でも、その相手が歩行者や自転車だったりすると、トラック運転手側が大きな責任を問われるケースがあるそうです。法律上そうなっているのだとか。
とにかく、たとえトラック運転手であろうがなかろうが、事故には十分気をつけたいものです。そこで今回は、多くの人の喚起を促す意味からも、トラック運転手が事故に遭いやすい場所、時期、要因などを紹介します。
トラック以外の運転手の人も、車は一切運転しない人も、老いも若きも、皆さん、心のどこかに留め置いてください。

幹線道路でのスピードの出し過ぎ

交通事故は郊外の幹線道路より、圧倒的に市街地のほうが多いそうです。市街地は車や人が集中しているので、当然交通事故も集中するわけです。
その一方、郊外と市街地をつなぐ幹線道路は、交通事故による死傷者の割合が、市街地での事故より高いそうです。住宅やビルなどが密集していると車、歩行者も多く、やはり事故を意識してスピードの出し過ぎにも注意しますが、そうした場所を離れると、ついスピードを出し過ぎてしまい、そのため事故を起こしやすくなるようです。
実際、制限速度も住宅地などに比べて少しゆるくなります。制限速度のゆるみが安全運転意識のゆるみにつながるわけです。

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スピードの出し過ぎに注意を

信号のない交差点での不注意

それでも交通事故が多発するのは、やはり市街地です。特に交差点は要注意です。
さらに、交差点の中でも「信号のない交差点」がダントツに交通事故が起きやすくなっています。ここで一時停止と安全確認を怠ることで事故を起こしてしまう人が多いのです。右折時は特に要注意です。
もちろん左折時も油断できません。大型トラックは内輪差が大きいので、左折時に自転車やバイク、また歩行者に接触する危険があります。
トラックは死角が多いので、サイドミラー、アンダーミラーなどで周囲に子どもや自転車がいないか、常に気を配らなければいけません。

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交差点は慎重に運転を

安全運転意識が希薄

どんな場所でも、運転手がしっかり安全運転を意識していないと、交通事故を起こしてしまう危険も高まります。
トラック運転手も経験を積めば積むほど、ついつい自分を過信して油断してしまいます。そういう「慣れ」は禁物です。もちろん、通い慣れた道での油断も禁物です。経験を積んだと自覚したときこそ、改めて安全運転を意識しましょう。

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自信過剰‥は禁物

体調不良

安全運転をないがしろにしていないと思っている人でも、不可抗力で安全運転を意識できなくなるときがあります。睡眠不足や疲労などによって集中力を持続できないときです。
事故につながるような睡眠不足や、単なる疲労を通り越した過労は、運転手自身の体調管理に原因があるときもあります。仕事に支障をきたすような夜遊びなどは避けたほうが良いでしょう。
風邪などの病気でも意識がもうろうすることがあります。体調を崩して病気にならないよう、これまた運転手自身の自己管理が大切です。
しかし、無理な運行スケジュール、会社側の労務管理にも問題があります。あまりにも過酷な仕事を続けると、どんな人間でも睡眠不足、過労になり、体調を崩します。
最近はトラック運転手の労働環境も改善が進んでいますが、「これからトラック運転手になろう」と考えている人は、労務管理をきちんとやっている会社を選び、交通事故のリスクを減らしましょう。

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風邪にも気をつけよう

イライラ

体調が万全ではないときと同様、精神面が万全ではないときも集中力を欠き、安全運転を意識できなくなります。あおり運転はその良い例だと言えます。
たとえ自分が無理な追い越しをされたと感じたり、運行スケジュールにストレスを感じても、焦ったり、憤ったりせず、冷静な運転を心掛けないと、事故を起こしてしまうかもしれません。
誰かに「あおられてる」と恐怖を感じたとしても、あおり返していい理由にはなりません。「恐怖を感じる」ことは恥じることでも何でもないので、そんなときでも冷静に判断しましょう。

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恐怖に駆られた人

12月

1年の中で交通事故が一番多いのは12月だそうです。次に多いのは7月だそうですが、死亡事故は圧倒的に12月に起こっているのだとか。
7月には夏休みがあり、12月は年末年始時期に当たり、車で出掛けることが多くなるのも、その要因の1つのようです。ただ、お盆休みは8月なので、7月にはまた別の要因があるのかもしれません。
12月は道路の凍結が起こり始める時期でもあり、吹雪が起こり始める時期ということもあって、事故が起こりやすくなるとも考えられています。つまり「起こり始め」なので、運転手がまだ冬の気候に慣れていないわけです。くわばら、くわばらです。

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12月と言えば

自然

交通事故は人的要因だけで起こるものではありません。
車の運転で特に気をつけなければいけない、自然の要因は気候です。特に日常的にあり得るものとして雨には要注意です。
雨天時は視界が悪くなるうえ、道路も滑りやすくなります。他の車や歩行者も同様なので、まさに油断は禁物。自転車が近寄ろうものなら最悪です。
冬季はにも気をつけましょう。また、トラックは車体が大きいので風の影響を受けやすく、強風も大敵です。風にハンドルを取られて事故を起こす可能性もあります。
大雨での土砂災害、洪水、落雷、落雷による倒木などもあります。ここまで来ると交通事故ではなく、自然災害ですが、そんなときも冷静に判断して適切な対応を心掛けてください。

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大自然の脅威

居眠り運転

疲労、過労、寝不足から交通事故を起こすのは、不注意が原因になっていることもありますが、やはり居眠り運転は最悪です。居眠り、すなわち意識が起きていないのですから危険きわまりないと言えます。

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眠くなったら仮眠を

飲酒運転

飲酒運転も意識がもうろうとし、最悪、意識がない状態での運転になります。事故を起こす可能性しかありません。
もちろん、会社もトラック運転手のアルコール検査はきちんと行うはずですが、運転手自身の「飲酒運転厳禁」の強い意識が必要です。

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飲んだら運転厳禁

トラックの不調

割合としては少ないようですが、ブレーキの不調など、車の不具合でも事故は起こります。
タイヤの摩耗も車両性能の低下を招きますし、車両点検を万全に行うことが必要です。

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車両整備は大切

最後に

交通事故の危険はトラックに限ったことではありません。しかし、仕事で毎日車を走らせる人は誰もが、それだけ交通事故のリスクも背負っていると自覚することが大切です。

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意識を集中