トラックマン

トラック専門サイト

プロ中のプロと言える一流のタクシードライバーとは

f:id:truck_sa:20200215125109j:plain
プロフェッショナル

タクシー業界は人手不足でもあり、求人広告はいつも出ています。
また、タクシードライバーとして働くのに必要な資格と言えば二種運転免許くらいで、並外れた学歴も豊富な財力も人もうらやむ美貌も必要ありません。最近は年齢の上限も上がっているようです。
つまり、比較的に誰もがなりやすい職業となっています。しかも、タクシードライバーの給与は歩合制となっていて、お客さんを乗せれば乗せただけ、給与も上がる、やればやっただけ稼げる職業でもあります。ひそかに人気職業になっているなんて話も聞きます。
確かに「誰でも就きやすい職業」かもしれません。しかし、タクシー会社に就職してドライバーとしてデビューしただけでは「立派なプロ」とは言えません。接客業でもあるタクシードライバーは、なりたての新人はやはり緊張して焦ってしまい、うっかりミスもするものです。
こうした新人特有の緊張や失敗を克服して「立派なプロ」となってこそ、本当にタクシードライバーという仕事が「やればやるだけ稼げる職業」となるのです。

そこで今回は、どっからどう見ても「立派なプロ」と言えるタクシードライバーと見なされる10箇条を紹介します。目安として、自分に当てはめてみるのも一興かと。


1. 道に迷わない

タクシードライバーの仕事は、ほぼ初対面のお客さんが指定する場所までそのお客さんを運ぶことです。行きつけの場所に行く偶然はあまりありません。ましてや、タクシードライバーになりたてのころは、ほぼ毎回初めての場所に行くことになります。
もちろん、タクシードライバーとしてデビューする前の研修期間に地理を覚えることになりますが、緊張激しい新人の場合、覚えたてのことが頭から抜け落ちることもあります。本当に知らない場所を指定されることもあります。
これはもちろん、タクシードライバーとして経験を積むことで、克服していくことです。
それでも、道に迷ってしまうこともあるかもしれません。そしてタクシードライバーが道を知らなかったり、道に迷うと、お客さんは高確率で激怒します。
そんなことにならないよう、一流のタクシードライバーになるため、1本でも多くの道を覚えましょう。オフの日でも、マイカーで営業エリアから車で行ける地域を隅々まで走ってみるなど、努力するしかありません。

f:id:truck_sa:20190826130931j:plain
迷路

2. 常に愛想良くできる

タクシードライバーの仕事は接客業でもあります。
その反面、「タクシーに乗ったらドライバーがとても無愛想だった」なんてネットの書き込みもチラホラ目にします。
もちろん、多くのタクシードライバーが誠意ある接客を心掛け、常にお客さんの快適さを考えているはずです。しかし、中には不埒なタクシードライバーもいますし、普段は愛想の良いタクシードライバーも疲れがたまれば、愛想よくしていられない精神状態になったりもします。また、横柄な態度のお客さんや、タクシードライバーに暴言を吐くお客さんにはイラっとすることもあるでしょう。タクシードライバーとて人間です。
それでも、常にお客さんの快適さを考えるのが「立派なプロ」です。もちろん、暴力をふるったり、凶器で脅すようなお客さんがいれば、警察に通報すべきですけど。

f:id:truck_sa:20190613102746p:plain
接客業

3. 車線変更をスムーズにできる

タクシーに乗りたいと思う歩行者は、歩道にいることが多いです。そして空車っぽいタクシーを見つけると、手を挙げて合図します。
タクシードライバーは、歩道などから手を挙げて「停まって」と合図を送る人を見つけたら、タクシーを安全に歩道に寄せて停め、その人を乗せます。
右車線を走っていても、スムーズに左側の歩道に寄せなければいけません。もたもたしていると、他のタクシーがその人を乗せてしまうこともあります。また、他の車の走行を妨げることになり、やむなくその人を乗せるのをあきらめ、スルーすることになるかもしれません。
そうやってタクシーに乗りたい人をスルーすると「タクシーに無視された」と、その人の気持ちにモヤモヤを残すことにもなります。
乗せるときだけではなく、お客さんを降ろすときもスマートにタクシーを歩道に寄せ、お客さんを安全に降ろさなければいけません。
さまざまな道路状況の中でスムーズにタクシーの運転ができてこそ、本当にプロのタクシードライバーだと言えるのです。

f:id:truck_sa:20200215131345j:plain
どんなときもうまく車線変更を

4. 健康管理ができる

健康管理はあらゆる職業ドライバーにとって重要です。体調不良は交通事故につながりかねないからです。
また、不特定多数のお客さんを乗せるタクシードライバーは、インフルエンザなどの感染リスクにも対処しなければいけません。
健康でなければ仕事でフルに自身の能力を発揮できないという意味では、あらゆる仕事で健康管理は大切です。

f:id:truck_sa:20200215131635p:plain
健康管理は大切

5. 清潔さを大事にする

タクシードライバーは接客業でもあるので、お客さんが不快に感じないよう、髪型、服装、靴など、清潔な身だしなみを心掛けなければいけません。
もちろんタクシー車内も常に清潔に保つ必要があります。タバコ、ギョーザなどの臭いも要注意です。
今はタクシーの禁煙化が進んでいますが、例えば、車外でタバコを吸って運転席に座っても、後から乗ったお客さんがタバコの臭いを感じることもあります。
タクシードライバー自身がタバコを吸ったり、ギョーザなど臭いの強いものを食べたとしても、それを消すようにしましょう。
また、明らかにギョーザを食べたと分かるお客さんが乗ったとしても、そのお客さんが降りた後、臭いを消すようにしましょう。
そして当然、車内の清掃も日ごろからきちんとしなければいけません。お客さんが乗る座席だけではなく、運転席周辺も整理整頓しておかなければ、いざと言うとき、余計なものがあると運転の妨げになるかもしれません。

f:id:truck_sa:20200215132048j:plain
清潔に

6. いつも冷静沈着

多くの職業で、いつも冷静沈着であることを心掛けていると、かなりのトラブルを克服することができます。
タクシードライバーは特に、車の運転を安全に行うためにこれがとても重要です。タクシーの運転には、いろいろなトラブルのタネがつきものだからです。
渋滞でイライラすることもあります。イラっとくるお客さんが乗ってくることもあります。そんなときに恐れたり、焦ったりして冷静は判断ができないと、無用なトラブルが起こりかねません。
いつも冷静沈着でいてこそ、道に迷わず、常に愛想よくでき、スムーズにお客さんの乗降もできるというものです。

f:id:truck_sa:20190606125935p:plain
クールに

7. 工夫と努力を欠かさない

タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く、お客さんをたくさん乗せた分だけ高い給与を得ることができます。
そのため、いかに多くのお客さんを乗せるかが、高収入を得るための鍵となります。
「タクシーに乗りたい」という人を見つけるには、営業エリアでの人の流れをつかまなければいけません。いわゆる情報戦なわけです。
そうした情報を収集し、そこでお客さんを乗せることができるかどうかの実証を繰り返してさらにデータとして蓄積し、そこからさらに実証を重ねます。
また、地域のイベント情報、人気スポット、人が集まる場所だけではなく時間などの情報にもアンテナを張ります。
つまり、タクシードライバーの仕事にはマーケティングが重要なのです。ただ漫然とタクシーを運転しているだけでは一流とは言えません。

f:id:truck_sa:20200215132419j:plain
アンテナ

8. あきらめない

とは言え、マーケティングをしっかり行えば絶対に大丈夫とも言い切れないのが、人生というものです。経済とはそういうものです。予測のつかない事態も起こり得ます。
タクシーに乗りたい人は、人が集まるところに行けば見つかりやすくなりますが、人が集まるところは渋滞になる可能性もあり、かえってタクシーの仕事の効率が悪くなるかもしれません。
また、情報を集めてその実証を繰り返している日々の中、なかなか成果を上げられない日もあるでしょう。そんな日が続くこともあるかもしれません。さらにそんなときに限って「タクシー業界の景気が悪化」だの「タクシードライバーの仕事はAIに取って替わられる」だの、ネットでマイナスな記事を目にするかもしれません。
くじけそうになるでしょう。しかし、雨の日ばかりじゃありません。日照りも永遠に続くわけじゃありません。
あきらめない、負けないと踏ん張り、工夫努力を続ければ、必ず道は開けます。そうしてあきらめなかった人が、一流のプロとなれるのです。

f:id:truck_sa:20200215132720j:plain
雨の日

9. 臨機応変

タクシーの運転には、いろいろなトラブルのタネがつきものです。
多くのドライバーが「避けたい」と思う渋滞は、事前に情報を入手することも可能で、目的地への途中で発生しているなら、抜け道を考えることが正しい選択と言えるでしょう。
また、夜の繁華街でお客さんを乗せる場合、その人が酔っ払っていることはある程度予測できます。酔ってからまられるなどのトラブルはあらかじめ想定しておくと、対処も楽になるかもしれません。
しかし、乗せたお客さんが酒を飲んでいなくても傍若無人な人だったり、予測がつきにくいこともあります。
交通事故を避ける方策に「だろう運転」より「かもしれない運転」というものがあります。目の前の視界が悪い角があるとき、その角から急に子どもは飛び出してこない「だろう」と予想するのではなく、子どもが飛び出してくる「かもしれない」と考え、慎重に運転しようということです。
タクシードライバーの仕事も、一瞬先に何があるかは分かりません。「最悪を覚悟して最善を尽くす」を指針とすれば、たいていのトラブルは克服できるはずです。

f:id:truck_sa:20190607130244p:plain
迷惑なお客もいます

10. 運転技術より安全運転

タクシードライバーは仕事として、多くの日数の長い時間、タクシーを運転します。
そのため、自然と運転技術が向上するということがあります。だからと言って、自信過剰は禁物です。
運転技術が上達したと自覚できれば、それはうれしいことかもしれませんし、それでよりスムーズな運転ができればお客さんの満足度も上がります。
しかし、それで自分の運転技術を誇示しようとしたり、周囲の車の運転を見下してイラっとしたりすると、安全運転をおろそかにしてしまうかもしれません。
運転技術は良ければ良いに越したことはありませんが、それより大事なのは無事故無違反を守ることです。おだやかで優しい運転です。

f:id:truck_sa:20191018124142j:plain
事故は避けたい

最後に

タクシードライバーの仕事は接客業でもありますが、テレビに出てくるお笑い芸人やアナウンサーのような巧みな話術がなくても大丈夫です。たとえたどたどしいしゃべりでも、一所懸命ていねいに話せば、相手にちゃんと伝わります。

f:id:truck_sa:20190607151929p:plain
お笑い芸人


f:id:truckman:20190709135527p:plain