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セールスドライバーとして苦労をできるだけ避けるコツ10選

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セールスドライバーは、他のトラックドライバーのように「ただ荷物を届けるだけ」ではありません。タクシードライバー同様、接客業の要素もありますが、人を運ぶわけではありません。
主な仕事は配達、集荷、集金、営業です。イメージしやすいのは、通販の宅配です。通販の商品を個人や企業、店舗などに配達し、また荷物を集め、その料金の精算も行い、さらに、企業などから運送業務の契約を取り付けます。2トントラックや4トントラックを運転して荷物を運ぶこと以外にもいろいろな作業があり、トラックドライバーの中でも「やることの多さ」は断トツかもしれません。

収入は、正社員の場合は年収300万円~年収400万円ほどと言われています。勤務先、勤務形態でも異なりますが、正社員であれば「基本給+歩合給」となっていることも多いようです。つまり、荷物をたくさん運ぶだけ、または契約本数を増やすだけ、給料が上がります。

勤務先としては大手企業もあり、大手企業の場合、社会保険や手当、休日など、待遇も充実しています。セールスドライバーは「かなりキツイ仕事」と言われ、人手不足も続いているため、企業側も労働環境の改善に努めています。ドライバー専門の求人サイトでしっかり探せば、厚待遇の勤め先が見つかるかもしれません。

それでも「かなりキツイ仕事」には違いありません。その一方、高齢化の進む今の社会、買い物に出かけるのが難しい人たちに通販の商品を届けるセールスドライバーの仕事は、社会的に重要な、意義の高い仕事です。「この地域を元気にするんだ」「日本の物流を支えたい」という思いのある人には、ぜひ頑張っていただきたいものです。
「俺はなるべくキツイ、人が避けたがる仕事に自ら身を投じ、自分自身を鍛えていくんだ!」と拳を握って固く決意している人は別ですが、それ以外で「少しは社会貢献できる仕事に就きたい」と謙虚に思っている人は、セールスドライバーにありがちな苦労もある程度は覚悟しなければいけません。

そこで今回は、セールスドライバーとして苦労をできるだけ避けるコツ10選を紹介します。コツと言っても気休めにしかならないようなものですが、それでもくじけそうになったときの参考にしていただければ幸いです。

1. 体力をつける

セールスドライバーは1日に100件以上荷物を届けることもあります。エレベーターのないマンションの最上階に、飲料の入った段ボールを運ぶことも珍しくはありません。セールスドライバーとして、こうした仕事を、できれば元気よく明るくこなしたいものです。
そのためには、何よりも筋力、持久力、体力が必要です。それらがないと、相当キツイと思っても間違いではありません。
これからセールスドライバーになろうという人は、日ごろから体を鍛えておくといいでしょう。もちろん、今は体力に自信がなくても、セールスドライバーとして働くうちに筋力、持久力、体力、根性が培われていくこともあり得ます。

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とにかく鍛える!

2. 残業を覚悟する

職場にもよりますが、セールスドライバーは労働時間や残業時間が長く、そのためにキツイと考えられています。特に新人のころは、荷の仕分け方、トラックへの効率的な積み込み方、配達先や集荷先への道順などを覚えないと、仕分け、配達、集荷などにベテランドライバーの倍くらいの時間がかかってしまいがちです。
しかし、ベテランになっても、やはり残業のある時期もあります。「本当ならこの時間は家に帰り、途中のスーパーで買った、割引になった惣菜の鶏の唐揚げでも食べながら、テレビでニュースを見て混迷する世界情勢を嘆いたりできるんだけどな」なんて考えると辛いですが、あらかじめ残業も覚悟し、受け入れるとそれほど苦痛にはなりません。
それと、残業代はしっかりもらいましょう。

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残業もアリ

3. 接客術を学ぶ

宅配便の利用者にはさまざな人がいます。契約している企業や店舗であれば、もしかして中には高圧的な担当者もいるかもしれませんが、それでもほとんどの担当者はそれなりに社会人として真っ当な対応をしてくれます。
ですが、個人の利用客の中には偉そうな人はもちろん、ちょっとしたことでキレて、イチャモンをつけてくる人もたまにいます。それでも荷物を投げ飛ばしたり蹴飛ばしたりせず、冷静に行動しなければなりません。
不埒なお客様はほんの一部です。ほとんどのお客様は、セールスドライバーにていねいに接してくれます。夜遅くの配達に対してねぎらいの言葉をかけてくれたり、中には栄養ドリンクを渡してくれることもあったりします。
「お客様にはいろいろな人がいる」と肝に銘じ、「セールスドライバーは接客業」との気持ちで仕事しましょう。プライベートで飲食店や美容室を利用する際、そこの店員さんの接客術を見て勉強する、くらいの心意気を持ちましょう。

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クラブのママさんに学ぶ

4. ノルマをやりがいに

営業所によってはノルマがあるところもあります。セールスドライバーはいわば「営業職」でもあるので、これは最初から「あって当たり前」と思っておきましょう。
もちろん、一般的な営業職もそうですが、ノルマのないセールスドライバーもあります。
しかし、営業職として働く人にも、このノルマをやりがいと考え、熱心に取り組む人がいます。目標を達成すると、自己の能力の高さを自己認識できる上、給料もアップするのでうれしいものです。
それでも、どうしてもノルマがイヤだという人は、求人サイトであらかじめ「ノルマなし」の会社を探すといいでしょう。

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困難にぶち当たってこそ燃える!

5. 繁忙期を覚悟する

セールスドライバーには繁忙期があります。繁忙期はお中元やお歳暮の時期です。つまり6月~8月、11月~年末年始がかなり忙しくなります。
この時期は集荷も配達も多く、会社もバイトを雇って対応しますが、それでも残業時間が長く、多くなります。友人や恋人とLINEでやり取りする時間も無くなります。
しかし、この時期は給料もそれなりに多くなるはずなので、それを心の糧に頑張りましょう。

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何とか乗り切ろう

6. いろいろな作業をこなす

一般的なトラックドライバーは「荷物を届ける」だけが仕事です。加えて「荷の積み降ろし」だの「届け先での待ち」といったこともありますが、それ以上にいろいろいろやることがあるのがセールスドライバーです。
集荷、営業、集金、クレーム対応などをしなければなりません。通販で届ける荷物の中には代引き商品もあります。この場合、届けた先でセールスドライバーが精算も行います。
不在通知を見た人から、ドライバーに直接再配達依頼の電話が入ることもあります。
セールスドライバーはプロドライバーであり、接客業であり、営業職でもあります。どれか1つでも「苦手」「絶対やりたくない」と思うのであれば、職業として選択するのは避けたほうがいいでしょう。
しかし、それだけのことをこなすセールスドライバーの仕事を1人前にできるようになれば、職業人としての能力の高さを証明できることにもなります。その積み重ねで、社内で出世することもできますし、人間的な成長を自覚することもできます。

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複数の作業も手際よく

7. 腰痛に対処する

エレベーターのついてない高層マンションの最上階に重い荷物を運ぶことも珍しくないのがセールスドライバーです。下手をすると腰を痛めかねません。
腰を痛めないために、重いものを持つときには腰を落とし、体全体で持ち上げるようにするなど、コツを学びましょう。重いものも軽々と持ち上げられるようになる古武術を身につけるのもいいかもしれません。また、日ごろから腹筋、背筋を鍛えることも効果的。
重いものを運ぶだけではなく、運転姿勢を長く続けることも腰痛の原因になりますから、腰痛対策はセールスドライバーにとってとても大切です。

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腰痛に要注意

8. 再配達を工夫する

セールスドライバーの仕事を過酷なものにしている大きな要因の1つが、再配達です。
最初から時間指定されている配達は、まだちゃんと受け取ってもらえる可能性も高くなりますが、時間指定のない荷物も少なくありません。そして専業主婦でも昼間は出掛けていることが多い今の世の中、夫婦共稼ぎ家庭では、まず昼間から自宅に人がいるなんてことはありません。
それでもできるだけ勤務時間内に仕事を終わらせたいドライバーは、午前中から配達先を駆け回ります。そこで大量の不在通知を置きまくり、午後は新しい配達とともに再配達にも駆けずり回ります。
それで仕事が早く終わるわきゃないですよ。分かっちゃいるけど止められません。
例えば、再配達の時間指定を受ける前でも、近くに寄ったらまたその家まで行ってみるなど、配達できるものからどんどん届けていくように工夫していくことはできます。
そうやって、やるべきことを冷静に、1つ1つやっていきましょう。くれぐれも焦ったり、パニックになったりしないように。

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パニクらないで

9. 休憩を取れないけど

休憩時間は、8時間~9時間の勤務の中に1時間設定されているのが普通です。とはいえ、特に新人のころはなかなか作業効率が上がらず、取るべき休憩を取れないことも珍しくありません。
「俺は意地でも休憩してやる」という強い決心で、仕事を効率よくできるようになりましょう。

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意地を見せよう

10. 安全運転

セールスドライバーも、なんだかんだ言ってもプロドライバーです。安全運転、それが何よりも大切です。
これができなければ、うれしい給料アップも絵に描いた餅です。安全運転で荷物を無事に届けてこそ、給料をもらえて、しかもお客様から感謝もされ、日本の物流を支える、意義の高い仕事となるのです。
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