タクシードライバーの平均年収は300万円台で、決して高額とは言えません。ですが、タクシードライバーの給与は歩合制であることが多く「やればやっただけ稼げる仕事」と言われがちです。実際、年収1000万円以上を得ている人もいるそうです。
まさに「運転がとっても大好き♪」といった人や「接客こそ我が天職」と言いたげな方にはこのうえなく魅力的な仕事となっています。「運転が好き」で「接客が得意」で、なおかつ「たくさん稼ぎたい!」と燃えている人は、今スグ、タクシードライバーになりましょう。
とは言え、人気もお金もたくさん集めて人生を謳歌しているように見えるお笑い芸人にだって「悩み」があるように、タクシードライバーにも「悩み」はあるものです。
今回はそんなタクシードライバーがこっそり抱えるお悩み10選を公表します。
1. 腰痛
タクシードライバーに限らず、長時間、車の運転をしなければならないドライバー稼業の人は、ほとんどコレに悩まされています。
とにかく長時間、運転席に座ったままの姿勢を続けるので、腰痛やら肩こりになりやすいのです。
安全運転に集中しなければならない精神的な重圧も、症状を悪化させる要因となっているようです。
そのため、体型に合ったクッションを使ったり、時間を見つけてはストレッチしたり、ドライバーたちは腰痛対策にいそしんでいます。
とかくドライバーは体調不良が交通事故につながりかねません。腰痛だけではなく、健康管理には常に気を使わなければいけないのです。
2. 乗客が見つからない
タクシードライバーの給与は歩合制が多く、お客さんをできるだけたくさん乗せることで収入を増やすことができます。
そのため、タクシードライバーとしてたくさん稼ぎたいと思っている人は、お客さんを見つけようと必死になります。お客さんがなかなか見つからないと焦ります。辛いです。
しかし、お客さんを見つけるにも「有効な方法」があります。お客さんがいつどこに多くいるのかという情報を集め、その情報を分析し、仮説を立て、実証し、さらにデータを集めて「より多くのお客さんを見つける」ための走りを実践していくのです。
これには根気が必要です。
悩んでいるヒマはありません。コツコツと地道に努力を続けましょう。
3. 乗客からのクレーム
タクシードライバーが接客業の側面を持つ以上、乗客からのクレームは避けられません。
例えば、道に迷った、などの場合、クレームをつけたくなる乗客の気持ちも分かりますよね。
中にはタクシードライバーに理不尽な言いがかりを言ってくる人がいます。いわゆるモンスタークレーマーです。明らかに理不尽でも、正論をぶつけて大きなトラブルに発展させたくないので、ドライバー側が泣き寝入りすることも多いです。
いずれにしてもクレームは1人で抱え込まず、必ず会社に報告しましょう。
4. 世間的なイメージがよろしくない
タクシードライバーは現代人の便利な生活を支える、社会的意義の高い仕事です。多くの人にとってタクシーは「ありがたい存在」となっています。
しかし、その一方で多くの人がタクシードライバーを社会的に地位の低い存在と見なしています。どうやら「車の運転なんて誰でもできる簡単なことじゃん」と思っているようです。
明らかに誤解から勝手に低いイメージで見られているだけです。悲しいことです。
実際はタクシードライバーの平均年収は300万円台ではあるものの年収1000万円以上の人もいて「やればやっただけ稼げる職業」となっています。世間からどう見られようが、頑張ってたくさん稼いで「フフン」と鼻で笑ってやりましょう。
5. 規則正しい食事が難しい
タクシードライバーの収入アップは、いかに多くの乗客を見つけるかにかかっています。そのため「空車」で走っているときは必死に乗客を探します。お客さんを乗せているときは「安全に快適に、なおかつ迅速に目的地に行く」ことに必死になります。
そんなわけでタクシードライバーは勤務中はずっと必死です。その必死の合間を縫って休憩したり、食事をしたりします。毎日決まった時間に食事するのは難しいと言えます。
お気に入りの喫茶店の格安ランチを食べたいと思っても、行ってみるとランチタイムが終わって格安ランチが無くなっていたりします。そんなわけでコンビニの駐車場でコンビニ弁当を食べることが多くなったりします。
コンビニ弁当も悪くはないのですが、つい「食べれるときにガッツリ食べたい」と思ってしまってガッツリ系のコンビニ弁当が多くなり、栄養バランスが偏ったりします。
健康第一のタクシードライバーですから、栄養バランスを考えた食事を心掛けたいものです。
6. 1人の時間が意外と多い
収入をアップさせるため、たくさんのお客さんを乗せたいと思うのがタクシードライバーです。次から次へとお客さんが乗ってくれれば、それに越したことはありません。また、たくさんのお客さんを見つけるためにできる「方法」もあります。
とは言え、そんな風に次から次へとお客さんが乗ってくれるなんてことはそうそうありません。
お客さんが見つからないときのタクシードライバーは孤独です。隣には口うるさい上司やうっとおしい同僚もいませんし、気軽に冗談を言い合える仲間もいません。「だから良い」という人がタクシードライバーの仕事に就くわけですが、それでも時折、ふと寂しく感じたりもします。にんげんだもの。
7. 酔客が厄介
タクシードライバーにとって、夜中の繁華街は稼ぎどきです。終電を逃した人がタクシーを利用して帰宅しようと待ち構えています。
その中には、タチの良くない酔っ払いもいます。
酔っていても気持ち良くしていて、何なら降り際にチップでもくれれば言うことないのですが、「乗った途端に眠ってしまって行き先を言ってくれない」「ドライバーにからむ」「眠ってしまって目的地に着いても起きない」という人はなかなか厄介です。
中でも一番厄介なのは、酔って車中で吐いてしまう人です。清掃して臭いを消すのもドライバーの仕事になります。そうしないと次のお客さんを乗せることができません。
夜の繁華街は幸と不幸が隣り合わせだったりします。
8. 酔ってなくても厄介な乗客
世の中には「相手の立場を想像しない」という人がたくさんいます。「できない」のではなく「しない」のです。悲しいことですが事実です。
「タクシードライバーだから当然」といった思い込みを強く抱いている人もいます。例えば、ドライバーが行き先を尋ねると、いきなり店名を言います。たまたまドライバーがその店を知らなかったりすると「タクシードライバーのくせにあんな有名な店を知らないのか」と怒り出したりします。もちろん、タクシードライバーなら地元の店舗の情報はなるべく仕入れておいたほうが良いでしょう。それでも怒るこたあないでしょう。
また、お客さんの中にはタクシードライバーを蔑視して、酔ってもいないのにからんでくる人もいます。横柄な態度の人もいます。
もちろん、法的にいけない人にはきちんと会社に報告して対処すべきですが、そこまででもない「困ったお客さん」がいた場合、早めに気持ちを切り替えることが肝心です。
9. 地理を覚えられない
タクシードライバーにとって「道に迷うこと」は致命的です。タクシードライバーとして収入アップを目指すなら「道を覚えること」は必須です。
とは言え、中にはなかなか道を覚えられないという人もいます。人によって得意不得意、向き不向きがあるようです。
道を覚えるには「ランドマークを含めた景色ごと覚える」などのコツもあります。でも、基本的には努力を積み重ねるしかありません。
10. やることが多い
世間の人は「車の運転なんて誰にでもできる簡単なこと」を仕事としているタクシードライバーを「社会的地位の低い職業」と見なしてしまう傾向があります。
しかし実際は、そんなに簡単ではありません。
一般の人が何気なくしている「車の運転」も、実はいろいろ複雑な作業の積み重ねではあります。それに加えてタクシードライバーは、乗客のいないときは乗客を探し、乗せたときは自動ドア操作から接客、降りるときは精算と、運転以外の作業がいろいろあります。
中でもうっかり忘れてしまうと後々厄介なのがメーターの操作です。お客さんを乗せてタクシーを発進させるときに行うので、道路状況の確認などが多くて、うっかりしがちでもあります。