年収250~300万円、月収なら23~25万円と言われ、その一方、稼いでいる人は年収400万以上とも言われているタクシードライバー。「結構稼いでるじゃん」という収入ですが、同時に人手不足が続いているようです。と言うか、世間ではいろいろな職業が人手不足になっています。
タクシードライバーの仕事は「長時間拘束されて過酷」とも言われています。しかし「少しの時間で楽々稼げる仕事」なんて、世の中にはありませんからねえ。
昔の日本人には「自分のことを自慢するのは、はしたない」という美意識がありました。今はSNSなどで「いかに自分自慢を発信するか」に血眼になるのが日本人です。時代は変わったんですよ、お父さん。
タクシードライバーだって「底辺職」だなんて言われることもあるようですが、はにかみながらも自慢したいことがあります。
そこで今回は、タクシードライバーが秘かに自慢したいことをまとめてお届けします。
年収
俺は最高で年収700万円を稼いだことがある。これはちょっと自慢して良いと思う。それもバブルの時代じゃない。俺がタクシー運転手になったのは数年前だからね。
ま、さすがに700万円はその年だけだったが、それでも毎年年収400万円以上はキープしている。(40代 男性)
接客術
ウチの会社全体がそうなのですが、一番の自慢は接客です。研修もしっかり行い、マナーの悪い人や、接客をおろそかにする人はドライバーになれません。
ネットニュースなどで、態度の良くないタクシードライバーのことを目にすると悲しくなります。
私は日ごろから、いかにお客様に快適に過ごしていただくかを考えます。
お客様は「できるだけ早く着きたい」とも思っています。ですから、できるだけ早く目的地に着くため、仲間同士で道路状況の情報のやりとりもこまめにしています。
それだけにお客様が降りるときに「ありがとう」と言っていただけると、とてもうれしくなります。(30代 女性)
街の情報
タクシードライバーになって3年。とにかく街の情報には詳しくなりました。あそこに行くにはどの道が一番空いてて早いか、どの店のラーメンがどんな味か、あの人気店は混雑しがちかどうか、それに街でのイベント情報など、何でも聞いてください、ってところ。
もちろん、知らないこともまだまだあります。けど、お客様の要望に応えるため、日々勉強中。もっともっと詳しくなります。(30代 男性)
プライベートの充実
タクシードライバーには隔日勤務という、特殊な勤務形態があります。
朝から翌日の深夜までほぼ1日勤務し、そこから丸1日休むという勤務です。これを月に12日間くらいこなし、後の18日間くらいが休みになります。
そのため、プライベートが充実しまくりです。私は30代半ばまでメーカーの営業職をしていたのですが、連日残業で家には寝に帰るだけでした。休日もクライアントからの電話に怯え、ろくろく休めませんでした。
そのころに比べたら今はまさに天国、お気楽、極楽です。趣味のテニス観戦、山登り、編み物をめいっぱい楽しんでいます。(50代 男性)
自由
タクシードライバーは、事務所内で書類仕事をしたり、生産現場で製品を作ったり、何時にどこで打ち合わせをしたり、その打ち合わせのために夜遅くまで資料を整理したりするといったことがありません。
お客様を乗せたときは、その目的地までなるべく早く着くことを考えますが、あとはどこを流そうが、タクシードライバーの自由です。タクシー車内にはパワハラしてくる上司も足を引っ張る同僚もいません。
お客様を乗せなきゃ収入は増えませんが、人間、ときには怠けたい日もあります。
もちろん乗車拒否なんかはもってのほかですが、あまり働きたくないなら、タクシー利用者の少ない道路を走ることもできます。けど、そんな日に限って、そんな道でもタクシーを止める人がいて、うれしいやら何やら。(40代 男性)
ノークレーム
タクシー運転手生活25年、私はお客様から一度もクレームを受けたことがありません。これが自慢です。
とは言え、タクシー運転手としてノークレームは基本中の基本。本来はそんなことを自慢しちゃいかんのです。でも、これを「自慢」と思い、今後もノークレームを貫いていきたいと思っています。
そんな自分の意志のために、自戒を込めてあえて自慢したいと思います。(50代 男性)
チップ
先日、夜の繁華街でほろ酔いのお客さんを乗せたら、よほど機嫌が良かったのか、チップをくれた。初チップだった。
あまりにうれしかったので、帰宅したら早速妻に自慢。妻の反応は寝ぼけててイマイチだったけど、自分にとっては「明日からも頑張ろう」のやりがいになった。
ちなみに金額は1000円だった。けど、うれしかった。(20代 男性)
芸能人
タクシードライバーたるもの、お客様の情報に関しては守秘義務があります。ましてや、著名人を乗せたからと言って、そこでの会話や、どこで乗せたとかどこで降ろしたなんてことは口が裂けても言えません。
とは言え、聞けば「おおっ!」と驚いたり「うわおっ!」と唸ったりするような著名人を乗せることも1度や2度じゃありません。
憧れのあんな人、こんな人のプライベートの姿に触れることもあります。具体的に名前を挙げて自慢できないけど、自慢したい!(40代 男性)
無事故無違反
あおり運転、高齢者による事故など、交通事故のニュースを毎日のように目にします。タクシードライバーも「車の運転」を仕事としているので、どんな事故も他人事とは思わず、無事故無違反を肝に銘じていきたいと思います。
私はまだタクシードライバーとしての経験は浅いですが、10年後も「無事故無違反」を自慢できるタクシードライバーでありたい。(40代 女性)