有名な探偵小説に「男はタフでなければ生きていけない」というセリフが出てきます。知らない人は「なんだ、男の『俺は強いんだぞ』自慢か」と思うかもしれませんが、後に「優しくなければ生きる資格はない」と続きます。
強いばかりではだめで、優しさも兼ね備えていなければいけないという話です。
そうなると、これは男性ばかりか、女性にも当てはまる言葉で、誰でも強さと優しさは必要だと気づかされます。
そんなわけで、誰でもやはりタフガイであるべきなのです。もちろん、単にタフなだけではなく、優しさも備えたタフガイです。さまざまな困難が待ち受ける人生を生き抜くには、タフガイであらねばなりません。
そして、そんなタフガイにピッタリの仕事があります。もちろん、タフガイが「タフガイにピッタリではない仕事」をしても何の問題もないのですが、どうせタフガイなら「タフガイにピッタリの仕事」をしてこそ、タフガイぶりも存分に発揮できるというものです。
また、今はタフガイでなくても、タフガイにピッタリな仕事を続けていると、そのうちタフガイになれたりするかもしれません。
1. 刑事
まさに“タフガイ”のイメージ通りの仕事と言えば、刑事です。
イメージで言えば、私立探偵と言いたいところですが、小説や映画と違って、本物の探偵は事件捜査なんかはほとんどせず、身元調査や浮気調査が主な仕事のようですから。いえ、まあ浮気調査も結構タフな仕事かもしれませんが。
ともかく、刑事はタフです。部署によっては暴力団、凶悪犯罪者、猟奇的殺人者も相手にしなければいけなくなります。
また、「刑事」でまとめちゃっていますが、警察官やシークレットサービス、海上保安官なんかも含めてタフです。
2. 戦場カメラマン
職場は主に海外になりますが、まさに命懸けの仕事です。タフでなければ精神的に耐えられないでしょう。
とにかく24時間、常に死と隣り合わせで、睡眠も食事もままならない生活を送らなければいけません。単に報酬目当てでできる仕事ではなく、そこには戦場で何が起こっているかを客観的に伝えたいという、強く熱い気持ちがないと務まりません。
海外で難民支援の医療活動に従事している医師や、ボランティア団体の職員さんなんかも同様かもしれません。
3. 看護師
人命に関わる仕事であり、体力的なキツさから、これはやはり相当タフでなければできない仕事と思われます。
患者にはいろいろな人がいて、看護師も人間ですから苦手なタイプと思う患者もいるかもしれず、精神的なタフさももちろん必要です。
そんな過酷な思いをしながら、患者の健康を考えて仕事しているのが看護師です。
ですから皆さん、たとえこちらがいい歳した大人なのに、子どもに対するような口を利く看護師に多少イラっとしたとしても、看護師にはおだやかに接しましょう。
4. 介護福祉士
これまた精神的にも体力的にも相当なタフネスを要求される仕事です。
介護職では、介護の利用者に対しておだやかでていねいに接するように教えられますが、基本的に介護の利用者は天使ではありません。我がままだったり、無愛想だったりする利用者は全然珍しくありません。それでも介護福祉士はおだやでていねいに接しなければなりません。ストレスもたまります。
加えて、今は介護業界は人手不足になっていて、その分、介護福祉士1人の仕事量が増え、一段とタフな仕事になっています。ここは1つ政治の力で、せめて給料だけでも政治家並みの高給にしていただきたいものです。
5. トラック運転手
世間的に「荒くれ者」のイメージが付いてしまっているトラック運転手は実際、体力仕事でもあり、まさにタフガイの仕事だと言えるでしょう。
主な仕事は「トラックの運転」なので、仕事することによるカロリー消費は意外と少ないのですが、それでも仕事によっては筋肉がついていき、数か月続けているといつの間にかマッチョになっているとかいないとか。
6. 消防士
アメリカだとヒーロー視されているのが消防士です。何しろ命懸けで体を張り、他人の財産や公共の財産を守ろうとするのですから。
消防士の仕事は大きく「消火」「救命」「救急」「防災」「予防」の5つになっています。一番多いのは「救急」で、事故などが起こったときに救急救命士と共に救急車に乗り、けが人や急病人の応急手当と、医療機関への搬送を行います。
体力仕事であることも間違いありません。ときには火の中をくぐることもあって、かなりハードな仕事と言えるでしょう。
7. プロスポーツ選手
野球、サッカー、ラグビー、プロレス、ボクシングなど、ハードなスポーツのプロ選手はおしなべてタフガイでなければ務まらないでしょう。テニス、バスケットボールも相当ハードです。
また、スポーツ選手は30代、40代で現役引退になることが多く、すなわち失業します。精神的にもハードです。
高齢者でも雇用のあるトラック運転手とは違います。と言うか、スポーツ選手を引退してトラック運転手になった人も少なくありません。
8. レスキュー隊員
消防士も救助任務を行いますが、中でも特に救助任務を専門としている部隊があります。専門としているだけあって、日ごろの訓練もハードです。
9. 保育士
幼い子どもを預かり、世話をするのが保育士です。幼い子どもはあまり大人の都合を考えません。好きに走り回り、泣き、叫びます。放っておくとケガをしたり、病気になったりします。
そんな子どもを複数まとめて世話しなければいけないのです。生半可な覚悟ではできない仕事です。
しかも、子どもは国の未来に欠かせない存在ですから、それだけ責任も重大です。いくら何億という巨大プロジェクトを動かしているような、巨大企業の巨大プロジェクトを進めているビジネスマンでも、マタハラするような器の小さいオッサンには務まりません。
そんな保育士も今は人手不足が続いていて、保育士1人の負担が増えまくっているそうです。ここは1つ政治の力で、せめて給料だけでも政治家並みの高給にしていただきたいものです。
10. 育児
数年前に「世界で最もタフな仕事」としてネットにアップされたのが、母親だそうです。1日20時間近い労働時間で年中無休で、しかも無給で働くのが母親なんだとか。
そういうと「育児は母親の仕事」と決めつけているようで違和感があるので、ここでは「育児」とします。
どっちにしろ、やはり子どもの世話をするのは、まさに「休みなし」のハードな仕事だということです。
ちなみに「育児」は母親だけの仕事ではありませんが、出産は母親だけの仕事です。妊娠も含めて出産をやり抜く母親は、やはり究極のタフガイかもしれません。