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トラックドライバーの自由なところ

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人は自由を求めがちです。なるべく他人には指図されたくありません。他人ではなく、親からだってアレコレ指図されたり、干渉されたりすると、思わずグレたりなんかします。
しかし、無人島でたった独りで暮らすならまだしも、社会生活なるものを営む上ではルールや法律に拘束されてしまいます。ルールや法律を守ってくれないと、皆が困ってしまうからです。
それでも人は自由を求めます。しかし、社会で暮らすからには「完全な自由」は不可能なので「相対的な自由」という落としどころを見つけ、それで満足します。

さて、そういった意味からトラックドライバーは「自由度の高い職業」の1つと言われています。それでは実際に、どんなところが「自由だ」と言うのでしょう。ちょっと確認してみましょう。
ただ、トラックドライバーの自由度も、勤める会社によって大きく違います。全然違うと言っても良いでしょう。お分かりと思いますが、福利厚生がしっかり整い、他より給与も高額な、いわゆる大手企業は自由度が低くなっています。
つまり、福利厚生もしっかり整っているとは言えず、給与も低い、規模の小さな会社のほうが自由度は高いことが多いです。
とは言うものの、同じ規模でも会社によって違いはありますので、勤める会社を探すときは、きちんと職務規定など細かく条件を確認することをお忘れなく。

1. 運転中は1人

トラックドライバーが何より「自由だ」と言われるゆえんがコレです。どの会社でも基本的には同じです。
ほとんどのトラックドライバーが、仕事の大半はトラックを運転することであり、トラックの運転中は横に口うるさい上司も甘酸っぱい同僚もいません。これは大きいです。
大勢の人が、基本的には上司や同僚の視線にさらされながら仕事をします。上司は常に自分の仕事振りを監視し、チェックし、判定します。同僚は成功をやっかんだり、失敗をあざけったりします。
仕事にチームワークが必要な場合、「仲間との一体感」を味わえてそれが安心感を生むこともあります。しかし、そういう同僚ばかりとは限りません。合わない同僚がいても無理してうまく付き合わなければいけないのです。
そんなんですから、一般的な会社に勤めることで人間関係によるストレスを感じる人も多いです。
トラックドライバーには、そんな人間関係によるストレスはほとんどありません。

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1人だーッ!

2. ルートの選択

トラックドライバーは決められた時間に決められた場所へ荷を安全に運びさえすれば、どのルートを通ろうが自由です。
曲がり角で右に行くか、左に行くかを決めるのに、上司の了解を得る必要もありません。会社員の中には、細かいことでも実行する前に1つ1つ上司の判断、決裁を仰がなければ進めないこともあります。
しかし、トラックドライバーは多くのことがドライバー自身の裁量に任されます。
もちろん、ルート配送ドライバーのように、細かく配送先は決まっている場合は、それほど「どっちに行くか」と迷うこともないでしょうけど、長距離を行くドライバーだと、いろいろと決断を迫られる場面があります。
基本的には、どっちが仕事を円滑に進められるかを判断基準にしますが、それでも「自己責任で決められる」という醍醐味はトラックドライバーなりゃこそかもしれません。

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どっちに行くかは自分で決める

3. 休憩

トラックドライバーが自己裁量で決められることの1つが、休憩を取るタイミングです。
トラックドライバーは勤務時間が長いですが、ちゃんと法的に休憩時間も決められています。さらに今は多くの会社がトラックドライバーの動向を監視できるデジタコという装置をトラックに搭載していて、トラックドライバーがちゃんと法律通りに休憩しているかをチェックしたりします。
なかなか不自由なようですが、それでも休憩を取るタイミングは基本的に自己裁量で選べます。一般的なオフィスや工場勤務の場合、休憩時間は従業員一斉であることが多く、比べるとトラックドライバーはやはり「自由だ」と言えます。
休憩場所も、オフィスや工場勤務の場合、基本的にその敷地内です。一方、トラックドライバーはトラック車内ということが多いですが、休憩するためにトラックを停める場所は選べます。まあ、コンビニの駐車場が多いようですが、これも長距離のドライバーなら景色の良いサービスステーションだったり、観光地のドライブインだったりもします。

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ゆったり

4. 音楽

トラックドライバーはトラックを安全に運転さえしていれば、運転中にラジオやスマホなどで好きな音楽を聞き放題です。
音楽を聞きながら、少しくらい大声で歌っても外には聞こえないので、歌いながら運転しているドライバーもいるそうです。
もちろん、運転中は自分のトラックのエンジン音や、周囲の状況を耳で判断しなければいけません。また、車内で聞くと言ってもあまりにも大音量では周囲に迷惑をまき散らすことにもなります。音楽は聞き放題ですが、安全運転を妨げたり、近所迷惑にならないようにしなければなりません。

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思い切り歌う人も

5. 服装と髪型

これまた会社によって違いますが、服装や髪型を自由だとしている会社もあります。長髪、茶髪もOKだったりします。中にはピアスOKの会社もあるようです。
ただ、トラックドライバーの仕事には荷の積み下ろしもあり、この作業のときは作業服が好ましいです。実際、服装自由な会社でも「荷役作業がしやすい服装」とただし書きが付いていることがほとんどです。
ですから、トラックドライバーの中には、運転中はTシャツ、短パンで、荷役作業をするときは作業服に着替える人もいます。
ちなみに、靴はやはり運転の妨げになるようなサンダルなどは厳禁です。
また、多くのセールスドライバーのように、きちんと会社としての制服を支給するところもあります。
服装、髪型は会社の規模、方針などによって規定もさまざまです。自由というところでも、取り引き先の相手に失礼のないような清潔感などは求められます。

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トラックドライバーの定番、作業靴

6. 待ち時間の過ごし方

長距離のトラックドライバーの場合、荷の届け先に着いても、荷を下ろす時間が決められていて、その時間まで路駐して待たなければいけないことがあります。この時間を荷待ち時間と言います。
無駄に長い荷待ち時間がトラックドライバーの仕事を過酷なものにしていて、業界として荷待ち時間の短縮に取り組んではいるようです。
とにかく、トラックドライバーはこの荷待ち時間にトラック車内で自由に過ごすことができます。
深夜にトラックを走らせ、荷待ち時間に仮眠を取るドライバーが多いようですが、他にも好きな音楽を聞いたり、動画を楽しんだり、過ごし方はさまざまです。英会話講座で勉強したり、落語を聞いたり、電子書籍や紙の書籍を読んだりという過ごし方もあります。

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運転席で仮眠

7. トラックをカスタマイズ

これまた会社によって違いますが、特に小規模な会社の長距離トラックドライバーはトラックで長時間を過ごすので、運転席をなるべく快適に過ごせるような空間にしたがります。
自分の好みのクッションを使うのは、オフィスに勤めるサラリーマンでもしますが、オーディオ機器、電気ポットや炊飯器などの調理器具、布団まで持ち込み、“自宅化”しているトラックドライバーもいます。
70年代の人気映画「トラック野郎」シリーズに登場したようなデコトラは、激減しましたが絶滅してはいません。あそこまでしなくても、ミラーやランプを自分好みのものに変えたり、外見を多少カスタマイズするドライバーは多いようです。

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快適

8. 観光

長距離のトラックドライバーにほぼ限った話ですが、荷を届けた後、もし時間に余裕ができれば、その余裕の時間はドライバーの自由です。
もし、荷の届け先が観光地なら観光もできるでしょう。
現実には、なかなかそんな余裕の時間はないようですが、それでもいろいろな地域でご当地グルメを味わったりするドライバーもいるようです。

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ご当地グルメ


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9. やればやっただけ稼げる

トラックドライバーは勤務時間も長く、会社によっては休日の確保もままならず、過酷な仕事だと言われがちです。
しかし、同時に「やればやっただけ稼げる仕事」です。やらなきゃ収入も激減しますが、長距離トラックの運転手の年収は平均すると400万円~750万円というデータもあります。
頑張ってたくさん稼ぐか、頑張らずにあまり稼がないか、それはトラックドライバーの自由というわけです。

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自由だ‥