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トラック運転手の仕事のデメリットとその対処法

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プラスとマイナス

トラック運転手は年収が400万円~700万円で、年間休日は110日以上とも言われ、「1人で仕事」が基本なので自由度が高く、人間関係によるストレスもなく、人手不足が続く業界なので無事故無違反なら失業の心配もない、まさにメリットだらけの職業です。
しかし、世の常として物事には何でも2面性があります。プラスがあれば必ずマイナスがあります。作用があれば必ず反作用があります。「良い面」があれば「悪い面」もあるものです。
大臣が新しい法令を提案するとき、必ずと言っていいほど国民から信用されず、理解を得られないのはメリットばかりを話してデメリットを言わないからです。この制度によってこういうデメリットもありますが、それにはこういう手を打ちますと、そう言ってくれれば国民も納得します。
しかし、多くの場合、政府はデメリットは予測していてもその対策までは考えついていないわけです。でも、その法案をとっとと通したいので、デメリットをうやむやにしてしまうので、国民もシラケるしかないのです。

話がそれましたが、今回はトラック運転手の仕事のデメリットを赤裸々に書き出します。その上で、その対処法もご紹介し、広く国民のご理解を求める次第であります。

1. 拘束時間が長い

一般的にトラック運転手の仕事は拘束時間が長いと思われていますが、実際は仕事の内容によって異なり、拘束時間がそれほど長くないものもあります。
拘束時間が長いトラック運転手の仕事と言えば、長距離の仕事です。その拘束時間は1日12時間~15時間ほどになります。
この拘束時間の長さをデメリットと感じる人は、長距離の仕事ではないトラック運転手の仕事に転職すると良いでしょう。
または、長い拘束時間の中に楽しみを見つけましょう。
拘束時間が長いと言っても、その拘束時間はトラックを運転している時間だけではありません。その中には休憩時間や荷待ちの時間を含みます。実質的には作業をしていない時間が半分近いということも多いようです。
とは言え、拘束時間には違いありません。この休憩時間や待ち時間には、スマホを活用したり、本を読むなり、いろいろ工夫して時間を有効に使えば、それほど苦にはならないはずです。

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休憩時間も拘束時間

2. イメージが悪い

トラック運転手はトラックを運転するだけの単純な肉体労働に見られがちで、世の中には肉体労働の従事者を見下したい、可哀そうな人たちが実在します。
また、トラック運転手の中には運転が乱暴で運転マナーを守らない、世間から冷たい視線を送られてもやむなしといった人もいます。
そんなわけで、トラック運転手はあまりイメージが良くありません。世間のイメージを気にする人にとっては、大きなデメリットかもしれません。
自分には何もやましいことはないという意志をしっかり持ち、世間のイメージなんて気にしないことです。それで世間というものに反発しても意味はありません。SNSなんて「気にしない」のが一番です。
それでもやはり気になってしまうという人は、トラック運転手の仕事に真面目に取り組み、機会があれば道を譲るなどの「親切でていねい」な運転を心掛け、地道に「トラック運転手のイメージ向上」を進めましょう。

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気にしない

3. 体力が衰えてくるとキツイ

トラック運転手の仕事は体力仕事です。
仕事の大半はトラックの運転で、運転ではあまり筋力も使わないのですが、やはり長時間の運転は神経も集中しなければならず、とても疲れます。この仕事を連日続けるには、やはり体力が必要です。
しかし、人間は歳を取ると体力は衰えていきます。集中力などの精神面も弱くなっていきます。これは仕方ないことです。
これを老化と言います。
この老化の勢いを少しでも減らすには、日々身体と精神を鍛え、体力の低下を抑えることです。休みの日はダラダラ過ごさず、運動して鍛えましょう。運動すれば、気分もリフレッシュできます。

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年を重ねても元気に

4. トラックの運転は難しい

トラックは普通乗用車より車体が大きく、死角も多いので運転が難しいものです。
そのため、この「運転が難しいトラックを運転しなけりゃならん」と思う人には、トラックの運転自体がデメリットになってしまいます。
そもそも、車の運転に苦手意識があるならトラック運転手の仕事は向いていないと言えます。
「車の運転は好きなんだけど、トラックはやはりムズいよなあ」なんていう人は、トラックの運転に「慣れ」ましょう。もともと車の運転が好きであれば「好きなことを仕事にしている」ということに気持ちを集中できます。そうすれば、トラックの運転も好きになり、トラックの運転に慣れ、トラックの運転を楽しく感じられるようになります。
また、「難しいトラックの運転」を身に着けた達成感も仕事のやりがいになります。

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トラックの運転はムズイ

5. 腰痛のリスクにさらされる

トラック運転手は長時間、運転席に座っているので血行が悪くなり、腰痛や肩こりになりがちです。
腰痛、肩こりになりやすいかは個人差、年齢差もありますが、体型にあったクッションを使ったり、時間を見つけてはストレッチしたり、腰痛対策に努め、このリスクを回避しましょう。
加えて、日ごろから体を鍛えておけば、腰痛や肩こりのリスクも減らせる上に、年齢を重ねての体力低下も抑止でき、一石二鳥です。

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鍛えよう

6. 運転以外の作業が面倒

トラック運転手の仕事の大半はトラックを運転することですが、それ以外の作業もあります。
本来、トラック運転手の仕事はトラックの運転だけなのですが、日本では荷の積み下ろしもトラック運転手が行うことが多くなってしまっています。いわゆる慣例化というヤツです。
また、指定時間通りに目的地である倉庫や店舗に着いても、前のトラックの荷役が終わるまで「待つ」のも仕事のうちです。これが結構大変だと言います。
荷の積み降ろし手作業になると、腰への負担が相当キツイです。ただ、これは現場によってはフォークリフトを使う場合もありますし、店舗や倉庫のスタッフが手伝ってくれることもあり、すべてがキツイわけではありません。
それでも荷の積み下ろしや荷待ちをキツイと感じるのであれば、それらがない、または少ない仕事に替わるのが一番の解決法です。
今はトラック運転手の業界も労働環境の改善が進んでいて、本来はトラック運転手の仕事ではない荷の積み下ろしは現場のスタッフが行ったり、荷待ち時間をなるべく減らす取り組みが進められています。

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フォークリフトを使う

7. 駐車する場所が少ない

トラック運転手が荷の積み降ろしを待つ間、「倉庫の敷地の外で待っていて」と言われることはよくあります。そんなときは路駐になります。暑い夏や寒い冬はエアコンを止めたくないのでエンジンはつけっぱになります。そのため、ご近所の視線は北極並みに冷たくなります。
コンビニの駐車場なんかに停められると便利なんですが、中には大型だと停められなかったり、すでに他のトラックでそのスペースが埋められていたりすることもあります。それにコンビニだって長時間停められていたら迷惑です。
それだけではありません。普通に休憩したい、食事したいというときも、大型を停められる駐車場を備えた場所を探すのは難しいです。
ただ、駐車できる場所は少ないとは言え、なくはないです。駐車場所を確保するには、できるだけ情報を収集しましょう。
さらに、トラック運転手は物流を支え、人々の生活を支える重要な仕事をしているのですから、トラック運転手のイメージさえ向上させれば、駐車禁止の場所でもなければ、少しくらい路駐していても誰にも後ろ指はさされなくなります。

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駐車場所がなかなかない

8. 昔ほど稼げない

トラック運転手は年収が400万円~700万円で、決して一般的なサラリーマンに引けはとりません。しかし、中には「仕事が大変な割りには稼げない」なんて愚痴をこぼす人もいます。
そんな人は、昭和の昔には長距離のトラック運転手が年収1000万円くらい稼いでいたなんてことを耳にしたのかもしれません。
また、「隣の芝生は青く見える」のたとえの通り、他人のことは良く見えてしまいます。トラック運転手の仕事より楽そうに見えるIT実業家なんかが年収1億円以上なんて聞くと「やはりトラック運転手は大変なだけで稼げないのか」なんて思ってしまいます。
これはもう、意識を変えるしかしょうがありません。年収500万円を「500万円しか」と思うか「500万円も」と思うかは「意識の違い」ですから。
もしくは、副業をやって何とか年収1000万円を手に入れてください。

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「半分も入った」と思うか「半分しか入っていない」と思うか

9. 交通事故のリスクにさらされる

トラック運転手に限らす、公道で車を走らせるすべての人が交通事故のリスクにさらされています。中でもトラック運転手やタクシー運転手は、週に1回くらいしか車の運転をしないような人に比べると、リスクも高くなります。
このリスクを減らすためには、日ごろから健康管理に努め、常に冷静な判断を心掛け、自分の運転を過信せず、急発進や急ブレーキを行わない、ていねいでおだやかな運転を心掛けることが肝心です。

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事故のリスク

10. ルーティンワークと感じてしまう

トラック運転手の仕事の中でもルート配送ドライバーは、毎日同じ時間に同じルートを回る、典型的なルーティンワークです。
ルーティンワークは退屈するので嫌だという人は、ルート配送以外のトラック運転手の仕事を選択しましょう。
とは言え、他のトラック運転手の仕事もトラックに荷を積み、トラックを運転し、トラックから荷を下ろすという作業の繰り返しという点では、それをルーティンワークと感じてしまうかもしれません。今日は荷を積んでトラックを運転し、翌日は主に運転だけして、3日にようやく荷を下ろすというような、長距離トラックの仕事であれば、ルーティンワークと感じにくいかもしれませんが。
それでもルーティンワークだと感じてしまう人は、恐らくどんな職業に就いても退屈してしまうでしょう。そんな人は、同じ繰り返しの日常の中に、些細な変化を見つける努力をするしかありません。

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退屈

最後に

トラック運転手の仕事は基本的に1人で行うので、それを孤独と思ってしまい、孤独を辛く感じてしまうかもしれません。
逆に、孤独だからイイという人もいます。
人間、要は気の持ちようかもしれません。
ちなみに現代は、SNSのような、誰かとつながれるものがたくさんあるので、1人で仕事してもあまり孤独には感じないかもしれません。

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