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トラック運転手の遵守事項

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守らなければいけないルールがあります

トラック運転手は日本の物流を支える重要な仕事を担っています。
それとともに道路で車両を運転するわけですから、当然交通事故のリスクが常にあり、安全運転を厳守しなければいけません。荷を届けて物流を支える重要な仕事を遂行しながら、常に安全運転に注意しなければならないのです。これは仕事だろうが仕事と関係なかろうが、公道で車を運転するすべての者にとっての責務です。
トラック運転手は仕事は基本的に1人で行い、運転席の隣にはうるさい上司もわずらわしい同僚もいません。トラック運転手は比較的自由度の高い職業ですが、責任も重いのです。
重要な仕事だからこそ、無事にやり遂げなければいけません。そして無事にやり遂げるために、守らなければいけないルールがあります。ルールを逸脱すると、無事では済まなくなるリスクが高くなります。いろいろな危険が増します。


1. 安全運転

もちろん安全運転を強く意識することは、あらゆる運転手にとってとても重要です。特にトラック運転手のような職業ドライバーは、運転する回数も時間も多く、長いので重要度も増します。
この「トラック運転手の遵守事項」は、結局は職業人として守らなければいけない職業的ルールと、運転手として守らなければいけない、安全運転のためのルールに大別されます。
ですがやはり「安全運転」は、くどいようですが、1つの項目として特別に目立たせるべき、重要なものです。もちろん職業的ルールも大切ですが、安全運転を守らなければ、仕事を続けることもできなくなるかもしれないのです。
安全運転のために大切なのは、大まかに言うと運転マナー、健康管理、車両点検です。その徹底です。

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安全に注意を

2. エコドライブ

トラックの排気ガスは環境に大きな負荷を与えます。これを少しでも減らそうということで推奨されているのがエコドライブです。
無用なアイドリング、急発進、急加速、急ブレーキをしないなどのエコドライブは、燃料費の節減、排出ガスの減少、自動車部品の長持ちにつながります。環境に優しいということは経済的でもあるということです。
急発進をしない、優しい発進や、急加速と急ブレーキを避けるためのゆとりある車間距離は、安全運転にもつながります。

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環境汚染をなくそう

3. 運転マナー

安全運転を目指すときにまず必要なのが、きちんとした運転マナーで運転することです。
常に思いやりの気持ちでハンドルを握り、できるだけ「相手」にゆずることを優先させます。ただでさえトラックは車高が高いので威圧感があり、トラック運転手は普通車を見下ろす位置になるので、自身が「偉い」と勘違いもしてしまいます。そんな「おごり」の意識は捨てなければいけません。
トラックは車体も大きく、ぶつかったときの破壊力もすさまじいものになります。それだけに周囲に優しくならなければいけないのです。
また、トラックは死角も多いので、周囲の確認は十分にしなければいけません。「慣れ」による油断は禁物ですし、スマホを操作しながらとか、車内で何かを探しながらといった「ながら運転」「わき見運転」は絶対にしてはいけません。
考えごとをしてボーっとしてしまうのも危険です。気持ち的な「わき見」もせず、運転に集中しましょう。
常に冷静であることも求められます。自分の運転に対して自信過剰にならず、急いでいても焦らず、道路状況が悪くてもイライラしたり、怒ったりせず、冷静に運転しなければいけません。

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スマホのながら運転は危険

4. 接遇マナー

トラック運転手は運転中は1人です。ですが、仕事中はずっと誰とも接しないわけではありません。
荷を積む取引先、荷を届ける相手といった、社外の人と接します。そのときには運送会社など、自分が所属する会社の「顔」として接しなければいけません。社会人として基本的なマナーを持って、相手に好印象を与える必要があります。
そこで一番大切なのは「あいさつ」です。声の大きさは場所によって考慮しなければいけませんが「明るくハッキリと」が基本です。
また、話し方も同様に「明るくハッキリと」を心掛けましょう。テレビのアナウンサーのように「上手に」しゃべろうとする必要はありませんが、ぶっきらぼうだったり、偉そうな態度はダメです。
態度だけではなく、服装や髪型も清潔感を大事にしましょう。

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きちんとしたあいさつを

5. 時間厳守

トラック運転手の仕事には、荷を取りに行く時間、届けに行く時間をきちんと守らなければいけないものがあります。
この時間を守るためには、交通状況などの情報を事前にチェックし、いろいろなルートを調べ、渋滞を避ける工夫もしなければいけません。時間を守る努力を惜しんではいけません。
ただ、努力を尽くした上で、時間厳守と安全運転では安全運転を優先しなければいけません。配達時間を守るために制限速度をオーバーしたり、危険な運転をすることは許されません。イライラも禁物です。
時間に遅刻するような場合は届け先に連絡し、謝罪することになっても、安全運転を遵守しましょう。遅刻によるデメリットを「覚悟」さえすれば、危険運転の回避ができるはずです。

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時間は大事ですが

6. 乗務前後の点呼

運送会社などで安全運転のために必ず行っているのが、運行管理者による乗務前後の点呼です。
乗務前の点呼で運転手の疾病や疲労の有無、車両点検の実施などを確認します。運行管理者が安全運転ができないと判断すると、業務に就くことはできません。
乗務後の点呼では、その日の業務報告をします。
こうした点呼は規則によって定められています。

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いろいろ確認

7. 乗務記録

トラック運転手は乗務ごとに自身の氏名、トラックのナンバー、乗務開始・終了の日時・場所、休憩した日時・場所、積載状況などを記録します。運行記録計の取り付けが義務付けられている場合もあります。
この記録によって業務が適正だったかの確認に役立ち、トラック運転手の労働環境の改善にもつながります。

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記録も肝心

8. 車両点検

トラックに異常があれば、安全運転もできなくなります。たとえば、ブレーキが利かなくなれば大きな事故も起こしかねません。排気ガス濃度が上昇すれば、環境汚染も進みます。
そのため、乗務前の日常点検は欠かせません。これを怠り、トラックが故障でもすれば、事故を起こさないまでも燃費が低下したり、想定外の整備費、修理費などの出費が増えて不経済です。

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点検も的確に

9. 健康管理

トラック運転手の健康状態は安全運転にとってとても大きな要素です。
トラック運転手は腰痛になりがちですが、そのために運転に集中しにくくなるかもしれません。たとえば、風邪を引いても集中力は低下し、疲れやすくなります。
具体的な疾病ではなくても、疲労、睡眠不足でも集中力が低下し、周囲の確認を怠ったり、わき見運転をしてしまうかもしれません。睡魔に襲われて危険な運転をしてしまうこともあります。
トラック運転手は通常、長い時間運転席に座っているので運動不足になりがちですが、仕事によって体力も確実に消耗します。日ごろから適度な運動と栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠を心掛け、万全な体調で仕事できるよう、健康管理に努めなければいけません。

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ここまでしなくても良いですが

10. 飲酒について

飲酒運転はとても危険であり悪質な行為として道路交通法で禁止されています。昔から「絶対にダメ」だと広く、強く言われています。
飲酒運転に対する罰則も厳しく、運転免許の取り消しや懲役などの重い処分を受けることもあります。会社も信用が落ちるだけでは済まず、事業の継続ができなくなる可能性もあります。
それだけ重い処分を防ぐため、トラック運転手は勤務開始の8時間前以降の飲酒はしないことと決められています。

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お酒に注意

最後に

他にも、トラック運転手として交通事故を避けるため、過積載をしないといった、荷積みに関する遵守事項もあります。荷崩れが事故につながる可能性もあるので、荷崩れしないような正しい積み方で荷を積まなければいけません。

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積み方に気をつけて