トラックマン

トラック専門サイト

「トラック運転手なんて誰でもできる」はウソ

f:id:truck_sa:20200127134206j:plain
ハードル

世の中には「トラック運転手なんて誰でもできる」なんて、見下して言う人もいます。
弁護士や医師のように、その職業に就くのにものすごい勉強をして、そのためにものすごいお金をかけなければ就けない仕事もあります。トラック運転手は弁護士や医師に比べたら、就職のハードルは低いでしょう。
でも、だからと言って果たして「誰でもできる」仕事なのでしょうか。
人には向き不向きがあります。たまたま、いろいろな仕事で失敗を重ねてきた人が「トラック運転手」という、自分に向いている仕事と巡り合ったとしたら、それはとてつもない幸運です。世の中には「自分には向いていないかも」と思いながら、渋々仕事を続けている「可哀そうな人」もいるかもしれませんから。

1. 運転免許がないとできない

当然ですが、トラックを運転する仕事は運転免許がないとできません。
さらに、中型トラックなら中型運転免許、大型トラックなら大型運転免許が必要で、しかもその取得は運転する車が大きくなるにつれて難しくなっています。
最近は運転免許を取得する若者が減ってきていると言いますが、車の運転なんて、どんなに大金積まれても嫌だという人もいるのではいでしょうか。
そんな人にはもちろん、トラック運転手の仕事はできません。

f:id:truck_sa:20191213140502j:plain
免許が必要

2. 長時間の運転が苦になる人はできない

運転免許を持っていて車の運転はできたとしても、それで仕事になるかというと、そうでもありません。
通勤と、休日のレジャーやら買い物だけに車を使う人と違い、車の運転を仕事とするトラック運転手は、1日の大半をトラックの運転に費やします。かなりの長時間、ハンドルを握ることになります。
そのため、運転が三度のメシより好きだというくらいの運転好きにはピッタリの仕事です。長時間の運転も別に苦にはならないとか、仕事と割り切ってやれば大丈夫という人にもできるでしょう。
しかし、長時間トラックを運転するくらいならゴキブリを生で食べるほうがマシといった、長時間の運転が嫌で嫌でたまらない人にはできない仕事です。ちなみに、ゴキブリを食べるのも平気な人も世の中にはいるかもしれませんが。

f:id:truck_sa:20191219123425j:plain
ハンドルを握る

3. 長時間、1人で仕事するのが苦になる人はできない

トラック運転手は長時間トラックを運転します。基本的には、仕事中は1人です。横には上司も同僚もいません。
もちろん、昔なら無線、今ならスマホもありますので、1人きりで運転席に座っていたとしても、いつでも誰かと話すことはできます。
それでも、やはり周囲には誰もいません。1人です。在宅でのリモートワークでさえ孤立感がストレスになるという人には、とてもトラック運転手の仕事は務まらないでしょう。

f:id:truck_sa:20191031130510j:plain
1人きり

4. 体力仕事が嫌な人はできない

トラック運転手には学歴は不要ですが、体力は必要です。
車の運転という行為ではそれほどカロリーは消費しませんが、長時間続けているとかなり疲れます。
また、荷の積み下ろしに体力を使う仕事もあります。
どんなことがあっても体力仕事は無理という人や、ペンより重たいものは持てないという人にはできない仕事です。

f:id:truck_sa:20200806124025p:plain
ペンは持てるけど

5. 責任感がない人はできない

トラック運転手の仕事は荷を安全に、確実に運ぶことです。
「安全に」なので、荷崩れなどで荷を傷めないよう、ていねいでおだやかな運転をしなければなりません。当然、交通ルールを守って安全運転に徹しなければいけません。
荷を届ける時間も決められているので、その時間を守ろうとする強い意志も求められます。
そうしてトラック運転手は荷を運ぶことで物流を担い、人々の生活や経済を支えます。
そのために自らの責任を果たし、仕事をやり遂げることができる人間でなければできないのが、トラック運転手の仕事なのです。

f:id:truck_sa:20191024134321j:plain
時間厳守

6. 怒りの沸点が低い人にはできない

トラック運転手は仕事の大半がトラックを運転することです。ですから、交通安全を徹底的に守り抜かなければいけません。
そのためには、どんな状況でも冷静な判断をしなければいけません。間違っても、あおり運転や危険運転はしてはならないのです。
ちょっとしたことでキレて、あおり運転や危険運転をしてしまう人には務まりません。

f:id:truck_sa:20190830131337j:plain
怒りの沸点の低い人

7. タフでないとできない

トラック運転手の仕事は体力仕事です。タフでなければできません。
孤立感、不十分な法整備、交通事故リスクへの恐怖、荷主からの不当な扱い、世間の冷たい視線や差別意識に耐えることも、体力を消費するより過酷だったりします。
精神的なタフさも必要になるのです。

f:id:truck_sa:20200508124648j:plain
タフそう

8. 自己管理ができないとできない

トラック運転手は基本的に仕事は1人で行います。一方、トラック運転手にはやってはいけないNG行為がいろいろあります。
荷を届ける時間は厳守ですし、当然、居眠り運転やスマホのながら運転、飲酒運転、あおり運転などの危険運転は厳禁です。こうしたNG行為をしてしまわないよう、きちんと自己管理しなければいけません。
今は運行状況などを自動的に記録するデジタコの搭載も普及していて、1人で運転席にいるとしてもその行動は会社によって管理されていると言えなくもないです。ですが、それでもやはり、すぐそばに上司や同僚がいるわけではないので、自己管理能力が求められます。
安全運転のためには、職場外での食事、睡眠などの健康管理も必要です。
私生活も含めて自己管理できない人に、安全が強く求められるトラック運転手の仕事は難しいでしょう。

f:id:truck_sa:20190606122547j:plain
栄養バランスの取れた食事が大切

最後に

人には向き不向きがあります。トラック運転手の仕事が向いている人には、トラック運転手の仕事はまさに天職だと言えるでしょう。
でも、向いていない人も「好きこそものの上手なれ」の言葉があるように、理屈抜きにトラック運転手の仕事が好きで、どうしてもトラック運転手の仕事がしたいという強い意志があれば、性格や性質的には不向きでも、続けているうちにだんだん慣れていくかもしれません。

f:id:truck_sa:20200806125946p:plain
「好き!」