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もしも、トラックドライバーが世間の悪いイメージ通りなら

広がるイメージ

現実とイメージとはたいてい大きく違うものです。それだけ、人々のイメージというのは「当てにならない」わけです。
トラックドライバーは世間から良いイメージも持たれていますし、悪いイメージも持たれています。どちらも本当であり、どちらも大げさなのかもしれません。


1. 破損した荷が届く

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「荒々しい」というのがあります。言動が荒々しいということです。
トラックドライバーが荒々しかったら、作業も荒々しいでしょうし、運転も荒々しくなるでしょう。
荷の扱いが荒っぽかったら、荷がダメージを受けるかもしれません。
運転が荒っぽかったら、荷台の中で荷が転がったり、倒れたりして、やはりダメージを受けることになります。
届け先に着くころには、荷はボロボロになっているでしょう。

破損

2. 運送会社が倒産する

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「勤務が過酷」というのがあります。実際、長距離輸送のトラックドライバーは一度出発すると2~3日、長くて1週間くらいは帰れないほどの長時間勤務ですし、宅配便のドライバーは1つ1つの荷を届け先の戸口まで運ばなければならず、かなりの肉体労働です。過酷と言えば過酷です。
そんな過酷な労働環境が、もし法令の基準を越えているレベルだとしたら、トラックドライバーを雇用している会社は労働基準監督署から指導を受けるだけではなく、事業を続けられなくなるかもしれません。

過酷な勤務で疲弊

3. 荷が届かない

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「運転が乱暴」というのがあります。
荷を安全に運ばなければいけないトラックドライバーの運転が乱暴であれば、荷が破損してしまう可能性があるのはもちろんですが、加えて、あまりにも乱暴であれば道路交通法も犯してしまい、逮捕されるかもしれません。
そうなると、そのドライバーが運んでいた荷は届きません。

乱暴な運転

4. 何も起こらない

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「コワモテ」というのがあります。外見に対するイメージです。
外見がどうだろうが、仕事にはあまり関係のないことなので、何か起こることはなさそうです。
しかし、コワモテな人の中にも繊細で心優しい人はいますから、コワモテな人に対して過剰に怖がったりするのはやめたほうが良いでしょう。繊細で心優しい人は傷つくかもしれません。

コワモテ

5. 交通事故が増える

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「マナーが悪い」というのがあります。
交通ルールに違反はしませんが、他の車に道を譲らなかったりするわけです。また、対向車や前方を走る車があるときでもハイビームをつけたりもします。そんなように、交通マナーを守らないということです。交通ルールは法律に基づきますが、交通マナー「思いやり」に基づくものです。
トラックドライバーは道路を走る数が多いので、トラックドライバーが交通マナーを守らなければ、道路上は自分勝手な危ない運転するトラックドライバーであふれることになります。
交通事故も増えるでしょう。

交通事故

6. トラックドライバーがいないことになる

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「頭が悪い」というのがあります。どうもこれは、トラックドライバーになるのに学歴不問であることが多いので、青春時代の楽しみを捨てて一流大学を目指し、その学歴でもって一流企業に就職したものの、毎日好きでもない仕事に明け暮れ、嫌味な上司や同僚に囲まれて人間関係のストレスをためまくった人たちのやっかみから来るイメージのようです。
そんなイメージ通りに、トラックドライバーの頭が悪かったら、運転免許取得のための筆記試験に受からず、到底トラックドライバーにはなれません。トラックドライバーがいないことになります。
たとえ、何とか運転免許を取得し、トラックドライバーになれたとしても、地図も読めずに道が分からず、道に迷ってばかりで、荷はいつまで経っても届かないでしょう。
実際は、学歴が高くないことと「頭が悪い」ことは、必ずしも同じことにはなりません。イメージとしての「頭が悪い」は、あまり具体性がないと言えます。

高学歴者

7. 汚れた荷が届く

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「不潔」というのがあります。
確かに、荷の積み下ろし作業を暑い夏に行えば汗をかき、そのままシャワーも浴びずにトラックを運転すれば、何だか不潔なようにも思えます。また、もしかしたら砂利などを運ぶダンプカーのドライバーが、砂利があるような場所で作業して土埃を身にまとってしまうので、トラックドライバーも一緒のような感じで見られるのかもしれません。
そんなにトラックドライバーが汚れているとしたら、そのトラックドライバーが運ぶ荷も、結構汚れてしまうでしょう。

不潔

8. 荷の到着が遅れがちになる

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「短気でケンカ早い」というのがあります。
これは昭和の人気映画「トラック野郎」シリーズの影響だと言われています。「トラック野郎」の主人公は短気でおっちょこいで、トラックドライバー同士のケンカのシーンは名物にもなっていました。
現実にトラックドライバーがしょっちゅうケンカばかりしていたら、そちらに時間が取られ、荷の到着は遅れがちになってしまうに違いありません。

ケンカ

9. 荷が破損していたり、汚れていたりする上、届かないこともある

トラックドライバーに対する悪いイメージとして「無責任」というのがあります。
実際のトラックドライバーは責任感があり、荷を安全に時間通りに運びます。それがトラックドライバーの仕事です。
しかし、トラックドライバーが無責任なら、荷の安全は守られず、しかも時間通りに届けられることもありません。

無責任

10. 日本社会は崩壊する

トラックドライバーが、マナーが悪く、勤務が過酷で、運転が乱暴で、コワモテで、マナーが悪く、頭が悪く、不潔で、短気でケンカ早く、無責任なら、日本の物流はアッという間に停滞し、日本社会は崩壊してしまうかもしれません。
逆に言うと、日本社会を支えているのは、礼儀正しく真面目で繊細で責任感がある、多くのトラックドライバーに違いありません。

崩壊した日本

最後に

イメージはあまり当てにはなりませんね。今日も荷はきちんと届けられるべきところに届けられていますから、トラックドライバーは荒々しくもなく、過酷な勤務ばかりではなく、運転が乱暴でもなく、マナーが悪くもなく、頭が悪くもなく、不潔でもなく、短気でもケンカ早くもなく、無責任でもないことになります。コワモテな人はいますけど、全員というわけではないですし。

しょせんはイメージ