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女性トラックドライバーとして後悔しないために

2014年から国土交通省が「トラガール促進プロジェクト」をスタートさせ、女性のトラックドライバーを増やす取り組みを始めています。そのため、女性が働ける職場環境を整え、女性ドライバーを積極的に採用している企業が徐々に増え、女性のトラックドライバーが増えてきています。
とは言え、まだまだ「男社会」のトラック業界なので、トラックドライバーに占める女性の割合は少ないのが現状です。圧倒的な「男社会」の中では、やはり女性は働きにくいのかもしれません。一体、男性と女性とは根本的な身体の構造以外、そんなに大きく違うものなのでしょうか? 女性っぽい男性もいますし、男性っぽい女性もいます。男性らしさ、女性らしさって何なのでしょう? それはもしかして単なる幻想かもしれません。単に身体の構造が違うだけで、それによって社会性、精神性にも差異があると、思い込んでしまっているだけかもしれません!
誰もがそんな哲学的な考察に浸ってしまう昨今ですが、女性トラックドライバーは確実に社会から必要とされています。ただ、「男社会」のトラック業界ゆえの女性の苦労もあります。ただでさえ「労働時間が長い」「休めない」「労働環境が劣悪」「ドレイのように働かされる」「荒くれ男たちが働いている」「給料が低い」「汚い」「危険」などの悪いイメージがつきまとうのがトラックドライバーという仕事です。そんなトラックドライバーの世界に果敢にも飛び込んだ女性トラックドライバーが、飛び込んだことを後悔しないためのコツ10選を紹介します。サラッと読んで心の片隅にでも留めておいてください。

1. 「男に負けない」と意気込む
トラック業界は長年「男の世界」「男社会」としてやってきました。女性トラックドライバーはまだまだこの世界では新参者だと言えます。女性トラックドライバーはいわば“開拓者”です。「フロンティアスピリット」が必要です。どの世界でも同じですが、新参者、開拓者は先駆者として既存勢力から見下されたりします。排除しようという抵抗に遭ったりもします。それは理不尽なものです。これを跳ね返す意気込みがないと、辛いばかりになってしまうかもしれません。実際、トラックドライバーの仕事には体力的に厳しいこともあります。そんなときにくじけたら「しょせん、女には向かない仕事なのさ」だなんて言われてしまいます。キツイ仕事も「負けないわ」と思って歯を食いしばりましょう。

2. 甘えるところは甘える
とは言え、まだまだ少なく、珍しい存在の女性トラックドライバーは、経営者も大切にします。荷を下ろす先の従業員も親切に対応します。そもそも男性のトラックドライバーは、ほとんどの人が真面目なので、少ない女性ドライバーにていねいに接します。人の親切は素直に受け入れ、感謝しましょう。「孤独な仕事」でもあるトラックドライバーの仕事は過酷なこともありますが、無理して我慢ばかりしていては心身を壊してしまうかもしれません。自分も人に親切にするだけの心の余裕を持ちましょう。親切と感謝で満たされれば、その会社の雰囲気は温かい、良いものになり、そんな会社が増えれば世界は平和になるはずです。

3. 仲間をつくる
まだまだ少ない女性トラックドライバー同士、横のつながりを大切にしましょう。会社の枠を越えたつながりを持つことも大事です。女性トラックドライバーには、男性ドライバーにはない、女性トラックドライバーならではの悩み、不安もあるはずです。それを分かち合う仲間がいると、安心して働くこともできます。もちろん、仲間付き合いが派閥になって足の引っ張り合いをするような愚行につながるなら必要ありませんよ。それに、男性でも女性トラックドライバーに本当に共感できる人は“仲間”です。

4. ファンをつくる
女性のトラックドライバーは会社や配達先から歓迎されています。女性トラックドライバーは希少な存在であり、女性の運転のほうが細やかでていねいで、より安全運転に気をつかっていると評価されているからです。社内や荷主に「やはり女性トラックドライバーは仕事がていねいで良いなあ」と思わせましょう。そういった、直接関わる人たちだけではなく、例えば一般の運転手や歩行者にも「あのトラックはていねいな運転だけど、どんな人が運転しているのだろう? おおっ、女性が運転しているではないか。あの女性はなんと素晴らしいトラックドライバーなのだろう」と思わせれば、女性トラックドライバーこそがトラックドライバー世界の主役になります。そうなれば、女性トラックドライバーはその仕事が楽しくて仕方なくなるでしょう。

5. 運転技術を磨く
一般的に「女性は運転が下手」などという偏見がまかり通っています。男性にも運転が不得意な人がいるのと同様、女性にも運転が得意な人はいます。しかし、そうした偏見があるのも事実なので、女性トラックドライバーが下手な運転をしようものなら「それ見たことか」と炎上です。もちろん事故などを起こしては元も子もありません。トラックの運転は普通車の運転とは違い、運転技術の習得にはそれなりの経験が必要ですが、そんなトラックを乗りこなして偏見をはねのけましょう。

6. 身体を鍛える
トラックドライバーの仕事は体力的に大変です。荷の積み下ろしを手作業で行う仕事もあり得ます。とても重い荷物もあります。重い荷物の積み下ろし作業によって腰を痛めてしまうこともあるほどです。軽い荷物でも数が多ければ、何度も何度もやらなければならず、やはり大変です。体力仕事を末永く続けられるように、日ごろから体を鍛えましょう。女性総合格闘家のジーナ・カラーノほどの男前な筋肉をつける必要はありませんが、ほどほどに筋肉があったほうが何かと便利です。

7. 会社をきちんと選ぶ
トラックドライバーに限ったことではありませんが、入社後に「会社の雰囲気になじめない」「人間関係が最悪」といった悩みを抱く人もいます。いくら「“1人で仕事”が基本」のトラックドライバーという稼業でも、会社の雰囲気が気になる人には大きな要素です。ただ、これはシンプルに「会社が悪い」というより「会社と合わない」ということもあります。もちろん、会社が合うか合わないかは、実際に入社してみないと分からないかもしれません。しかし、入社前に分かることもたくさんあります。「合わない」会社に就職してしまわないように、できるだけ多くの情報を集めて備えましょう。会社を探すときも、ドライバー専門の求人サイトの活用をオススメします。「女性スタッフ多し」とか「女性用設備も完備」などの情報が見つかるかも。

8. プロ意識を持つ
何によらず、仕事は厳しいものです。「何もしなくても大金を稼げるおいしい仕事」なんてものは滅多にありません。よそから見たら「何もしなくても大金を稼げるおいしい仕事」に見えても、案外、他人には分からない苦労があるのが世の常です。そして諸行無常も世の常。今日はうまく行ったことが、明日は最悪な事態に直面してうまく行かなくなるなんてことも、毎朝顔を洗うような「当たり前」のこととして起こります。そんな困難を乗り越えて行くのが大人です。プロです。困難にぶち当たってもくじけず、プロのトラックドライバーとして「安全に時間厳守で荷を届ける」という仕事をやり遂げましょう。それがプロとしての「当たり前」です。そんな「当たり前」のことをしても誰も誉めてくれないかもしれません。それでも給料は入ります。それに、そういった「当たり前」を何年も積み重ねると、ゆくゆくは「一流のプロ」として評価されるでしょう。

9. 私生活を充実させる
繰り返しますが、仕事は厳しいものです。良いこともあれば、悪いことも起こります。悪いことが起こったときには負の感情に支配されてしまうかもしれません。負の感情の積み重ねはストレスになります。これを回避するために、負の感情はできるだけ解消させていくに限ります。私生活を充実させ、仕事と私生活のメリハリをつけるのも効果的です。例えば、運転は好きだし、仕事も愛しているものの、トラックドライバーの仕事はオシャレもできないのが残念ポイントと思っているのなら、休みの日は思い切りオシャレを楽しむのです。仕事は人生の一部ですが、全部ではありません。

10. すべてを疑う
ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑氏は「教科書に書いてあることをすべて信じてはいけない。疑うことが大事」と言いました。長年、「男の仕事」だったトラックドライバーの業界も「男に都合の良い世界」になっているかもしれません。「男社会」の常識を疑ってみましょう。とは言え、疑うことは否定することではありません。「男社会」で当たり前だったことに「こうしたらもっと良い世界になるんじゃね」という疑問を投げかけるのです。長年経験を積み重ねてきたベテランの男性ドライバーを否定すれば反発が起こります。いさかいが起こります。そうではなく、疑問を投げかけ、少しずつでも「女性も働きやすい世界」に、そして「誰もが働きやすい世界」に変えていきましょう。また、「すべてを信じてはいけない。疑うことが大事」というとき、まず疑わなければいけないのは「自分」です。自分を疑うとき、耳を傾けるべきは「他人の意見」です。そして「疑う」とは「否定」することではないので、もちろん「自分」を「否定」する必要はありません。「他人の意見」を聞いて「自分」をより良いほうへ変えていけば良いのです。