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トラック運転手の気ままな空想 その2

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空想上の生き物

トラック運転手の仕事は、特に長距離のトラック運転手は「拘束時間が長い」と言われています。
長時間、運転席に座っているので、肉体的、精神的に疲労がたまりやすく、ストレス解消、疲労蓄積の回避のため、気持ちのリフレッシュが必要になります。
ところが、今はスマホというとても便利な文明の利器があり、これさえあれば人はどこでも気分転換ができます。こりゃめでたいな、あっぱれ、あっぱれ。
ではありますが、運転中のスマホ操作は厳禁です。せいぜい、音楽を聞いたり、音楽を聞きながら歌ってみたりするくらいにしときましょう。
プロドライバーであるからには、運転中は安全運転に集中しなければいけません。
ただ、安全運転に集中しながら、ちょっと「空想」を楽しむことで、気持ちがダレないようにすることはできます。
そんなわけで以前「トラック運転手の気ままな空想」をお届けしました。今回はその続編です。
くどいようですが「空想に没頭して運転から意識が離れる」なんてことがないように気をつけなければいけません。
ほどよい空想で心を自由にし、想像の翼を広げて楽しく仕事をしましょう。

1. 旅の途中

ハンドルを握っているという状況をそのまま生かせる空想として一番やりやすいのが「自分は今、車で旅行している」という空想です。
見慣れない風景を走ることが多い長距離トラックの仕事の場合、空想というより、本当に旅行気分に近いはずです。さらに気分を「旅行気分」に寄せてみましょう。
見慣れた風景を走る仕事のトラック運転手は、思い切り想像力を使って、旅先で車を走らせていると思い込みましょう。見慣れた景色の些細な変化、季節の移り変わりなんかを探してみると、案外、新鮮な気持ちになれるかもしれません。

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旅行気分

2. 旅番組に出演

トラックの運転中に旅行気分になれたなら、さらに一歩進んで「今、自分は旅番組に出演している」なんて妄想してみましょう。
普通の旅行気分とどこが違うのかというと、心の中でナレーションをつぶやいてみるのです。
もちろん、実際の旅番組のように「気の利いたコメント」である必要はありません。単に目に映るものを言葉にしてみるだけでいいのです。
「真っすぐの道が続いています」とか「遠くに山の稜線が見えてきました」とか「おや、こんなところに新しいラーメン屋ができています。以前あったコンビニは閉店してしまったんですねえ」とか。
慣れてきたら「そろそろトイレに行きたくなってきました」とか「今日のお昼はカツ丼にしようと思います。さあ、カツ丼を食べれそうな店を探すぞ」とか、自分の気持ちを入れていきましょう。

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カメラを向けられている気分で

3. 献立づくり

トラック運転手にとって食事は重要です。
トラック運転手の食事は、長く働き続けるための健康の源であり、その日の労働のためのスタミナ源であり、美味を楽しむ人生の喜びです。
朝、会社を出発したときから「今日の昼はあそこのラーメンだな」なんて考えながら仕事しているトラック運転手もいるはずです。どうせなら、いろいろ考えてみましょう。
「今日の昼はあそこのラーメンにしようと思いかけたが、あっちの和食屋の唐揚げ定食も捨てがたいな」とか「いや、あっちまで行くなら、あの焼き肉屋の問答無用のランチメニュー、スタミナ丼にしない手はないな」とか「あの食堂の豚ショウガ焼き定食を食べない選択肢はない」とか、妄想を膨らませます。
昼食だけじゃなく、夕食、翌日の食事、1週間分の食事まで考えると、口中にヨダレがたまり、お腹の虫が大合唱を始めるかもしれません。

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ヨダレが止まりません

4. 鉄拳制裁

世の中にはストレスがたまるようなことがたくさんあります。
トラック運転手は基本的に1人で仕事するので、人間関係によるストレスはあまりありませんが、世間には悪がはびこっています。あおり運転、高齢者を狙った犯罪など、自分が直接の被害者にならなくてもムカつく事件は後を絶ちません。税金の無駄遣いにも腹は立ちます。
こうしたムカムカをそのままにして仕事を続けるのは、あまり健全とは言えません。
また、最近はこういうムカムカはSNSなどで流布してストレスを発散することが定石となっていますが、後々まで残るネットでの拡散は賢いやり方とも言えません。
そんなわけで妄想します。妄想の中なら、高齢者をだます卑劣な奴らをぶちのめしても、子どもの安全を脅かす愚劣な奴らを叩きのめしても、後には何も残らず、シンプルに気分がスッキリして終わります。想像力って大事です。

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グーパンチ!

5. 悪党を追う

世の中には本当に「悪党」っているものです。
トラック運転手はせっかくハンドルを握っているので、刑事や捜査官になってそういった悪党を車で追いつめている、つもりになりましょう。
高速道路を走るときは多少スピードも上がるので、カーチェイスのつもりになるのも一興です。普通の道を走るときは「尾行」気分くらいにしておきましょうか。あくまでも安全運転は厳守です。
BGMには「太陽にほえろ」などの刑事ドラマのBGMを流すと、それっぽいです。40代、50代以上の人は分かりやすいでしょう。それ以下の人でも、聞けば乗れるかもしれません。
ちなみに、70年代のイタリア製刑事映画の音楽なんかは、映画を見たことなくても「いかにも刑事ドラマっぽい」音楽なので乗れますよ。

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刑事

6. 刑事に追われる

悪党を追うのに飽きたら、自分が悪党になって「追われている」気分でトラックを運転してみましょう。
トラックで容疑者を追う刑事なんていないわけですから、むしろこっちのほうが自然と空想しやすいかもしれません。
カーチェイスで刑事をまこうとしたり、町中の道路で尾行をまこうとしたり、いろいろ楽しめます。
トラック運転手の仕事は納品時間に追われる仕事でもありますから、そんな心境と意外とマッチするでしょう。

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追っ手を振り切れ

7. 作家デビュー

旅ルポしたり、刑事になったり、容疑者になったりできれば、作家にもなれるかもしれません。いろいろな物語を空想してみましょう。
仕事で感じたことをエッセイにまとめてみるのもいいかもしれません。
休憩時間を利用して、実際に文章にしてみましょう。

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文章にしてみる

8. 宇宙の神秘を考察

人生には限りがあり、走っている道路にも終わりがあります。しかし、宇宙の起源、未来はどうでしょう。
学者の研究によると、宇宙には起源があります。ビッグバンってやつです。
では、ビッグバンの前はどうなっていたのでしょう。科学的にはどうだか分かりませんが、個人の感覚では「時間はずっと流れている」はずです。では、ビッグバンの1秒前はどういう状態だったのでしょうか。ビッグバンの1年前は?
「何もなかった」と言うかもしれません。でも「何もなかった」とはどんな状態なのでしょう。
宇宙は今も広がり続けていると言います。広がり続けているということは、宇宙に「端」があるわけです。では、「端」の向こうはどうなっているのでしょう。
また、宇宙にも「終わり」があると言います。では、宇宙が「終わった」後はどうなるのでしょう?
そんなことを考えていると頭痛がしてきます。

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宇宙は神秘がいっぱい

9. 人生を振り返る

宇宙を考えると、さすがに頭痛がしてくるので、せめて自分の人生を振り返ってみましょう。結構なヒマつぶしになります。
今日は幼稚園時代、明日は小学校時代と、時代を区切って集中すれば、いろいろ思い出せるかもしれません。忘れていた大事なことを思い出すかもしれません。
好きなもの、嫌いなものを思い出すと、自分という人間がより分かってきます。

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振り返る

10. 将来設計

自分という人間が分かってくると、それは人生の指針にもなります。人生の目標、計画などを考えてみましょう。
道をまっすぐ進む、トラック運転手の仕事は、まさに人生という道を進むことに重なってくるはずです。
トラック運転手の仕事には明確な目的地があります。人生の目的地を考えてみるのも、あながち無駄ではないでしょう。

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将来設計する

終わりに

くどいようですが、安全運転の邪魔にならないよう、空想に集中し過ぎないように注意を。

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事故は避けよう