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トラック運転手の秘かな楽しみ

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「どんな盾も突き通す矛」と「どんな矛も防ぐ盾」

大富豪の叔父さんが死んで、ものすごい遺産が手に入ったとか、ものすごいヒット曲を作曲して莫大な印税が入ることになったとか、大臣を辞めることになって使いきれないくらいの退職金が入ることになったという人は別ですが、人は生きていくためには仕事をしてお金を得なければいけません。
昔の人は「働かざる者食うべからず」なんてことを言いました。

その一方で、文明は次々と人の手間を省くような発明を続けています。
自動車も自動運転システムという、人が運転しなくても済むようなものの開発を続けています。
製造現場でもどこでも自動化、ロボット化が進んでいます。
こうした動きから「将来、次々と失業者を生んでしまうのでは」と危惧する声も上がっています。
しかし、「必要は発明の母」と言う通り、自動化、ロボット化も何も開発者がヒマつぶしに取り組んでいるわけではありません。必要があるからやっているのです。
つまり、産業界における人手不足です。仕事をする人が激減しているので、じゃあ、人手無しでできるようにしなきゃ、という発想です。
人手が不足しているから人手無しでできるようにしようとして、それで失業者が増えるとしたら、何のための文明、技術、システムなのか分かりません。本来、人を幸せにするための文明、技術、システムでなければいけないはずです。

仕事をしなければ生きていけない世の中の一方で、人から仕事を奪うような開発を進めるのが人間でもあるわけです。人間とはそんな「アンビバレントな存在」なわけです。

話がだいぶそれていってしまいましたが、とにかく、どうせ人は働かなければいけないのですから、その仕事を楽しいと思わないともったいないです。
もちろん、仕事には責任やら義務やらもくっついていて、そういうものがくっついているとプレッシャーも生まれ、プレッシャーによってストレスも生まれます。ストレスは苦しいものです。
このストレスがあまりにも過剰だと、人は壊れてしまいます。体も壊れ、身体機能が損傷したり、病気になります。気持ちも壊れます。
仕事にはそのようにストレスもありますが、これが過剰にならないようにするには、やはり仕事に「楽しみ」を見つけることです。

ここからようやく本題。
トラック運転手の仕事は、何かと「過酷」と言われがちです。そんなイメージがまとわりついています。
しかし、実際は「楽しい」と言ってトラック運転手の仕事に従事している人もいます。もちろん、トラック運転手の仕事にも「過酷」な面はあります。とは言え、それだけではないのです。
トラック運転手の仕事に限らず、どんな仕事にも「楽しい面」「苦しい面」はあるはずです。人はどういうわけか「楽しいこと」より「苦しいこと」を強く記憶に刻み込んでしまいがちです。
しかし、トラック運転手が仕事の中に見出せる「楽しいポイント」があるのも事実です。意識的に仕事の中に「楽しいポイント」を見つけてみましょう。
トラック運転手じゃない仕事の人も、試してみましょう。

1. 休憩時間を快適に過ごす

トラック運転手は「拘束時間が長くて大変」だとイメージされています。確かに長距離のトラック運転手は、一度仕事に出ると2~3日、長いと1週間以上家に帰れないこともあります。
とは言え、休日、休憩時間もきちんと決められています。
具体的には4時間ごとに30分は休憩しないといけないことになっています。そして休憩のタイミングは、トラック運転手自身が決めることができます。工場勤務などとはそこが違います。
そしてトラック運転手の仕事は基本的に1人で行うので、休憩時間も上司や同僚の目を気にせず、ある程度のびのびと過ごすことができます。スマホなどで動画、SNS、読書を楽しむのも良いでしょう。
ネットショッピングも楽しめます。心の中で「俺が注文した商品も、どこかの同業者が運ぶんだろうな。フフ」なんて思いながら、いろいろなネットショップを覗いてみましょう。
とにかく、工夫次第でとても有意義に休憩時間を過ごすことができるはずです。また、仮眠を取るのも大切です。

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睡眠は大事

2. 入浴

長距離のトラック運転手は一度仕事に出ると2~3日、長いと1週間以上、家に帰れないこともあります。その間は、車中泊が基本です。
お風呂にもなかなか入れないかもしれません。夏場は特に辛いです。
だからこそ、ようやくお風呂に入れたりすると、その爽快感は筆舌に尽くしがたいものがあります。
もしかすると、湯船にザブーン!は無理かもしれません。シャワーだけかもしれませんが、ここは「シャワーを浴びるしかできなかった」と考えるより「シャワーを浴びれた」と、イイように解釈するほうが得策です。

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シャワーだけでも

3. 愛妻弁当とか

トラック運転手の食事はファミリーレストランやファーストフード、もしくはコンビニ弁当になりがちです。栄養士が考えに考えたメニューが並ぶ、大企業の食堂で食事というわけには、なかなかいきません。
そんなトラック運転手でも、奥さんの意識が高ければ、そして時間に余裕があるなら、栄養バランスと愛情の行き届いたお弁当を作ってくれるかもしれません。そんなお弁当なら、毎日食べるのがとても楽しみになります。
そんなお弁当を毎日作ってもらえるようになるには、奥さんに常に愛情と敬意を持って接しましょうね。
もちろん、愛する奥さんのために、自分の分と奥さんの分の2つ、自分でお弁当を作るのもアリです。

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うれしい弁当

4. 音楽

トラック運転手の仕事は1人で行うのが基本で、トラックを運転しているときは、安全運転さえきちんと守れば、音楽を聞いたりすることもできます。
いくら好きな音楽でも、長時間聞いていれば耳も疲れてくるかもしれません。そんなときは、もちろん音楽を消してしまえばいいのです。
繰り返しますが、運転席には基本的に1人きりなので、誰かの都合や好みに合わせる必要はありません。世の中には多くの仕事がありますが、仕事中は好きな音楽も聞くのを我慢している人もいます。そんな人からすると、音楽を聞きながらでも仕事できるトラック運転手は憧れの存在でしょう。
聞くだけではなく、カラオケでも聞きながら思い切り歌うこともできます。車内なので、誰か他人に聞かれることはほぼありません。
トラックは運転席の位置が高いので、対向車の運転席からもまず見られません。運転席が同じ高さのトラックの運転手からは見られますが、向こうも同じように歌っていて、「お互いサマ」な状況になるかもしれません。

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思い切りシャウト!

5. トラックのカスタマイズ

自分が乗るトラックが決まっている場合、もしくは自分が所有するトラックで仕事をする場合、ある程度トラックの装備のカスタマイズもできます。
そこまで行かなくても、他のトラック運転手も使う、自分だけのトラックではない場合も、自分の好みのクッションやハンドルカバーを持ち込んだり、自分好みにすることはできます。それだけでも、気分的にはとても違います。少しかもしれませんが、気が休まります。
さらに長距離のトラック運転手は、長い間、トラック車内で過ごすので、オーディオ機器、電気ポットや炊飯器などの調理器具、布団まで持ち込み、“自宅化”したりもします。

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リラックスできるクッションを選ぼう

6. 妄想

トラック車内を快適空間にするのは、多少の手間や、モノによってはお金もかかります。そうしたものを一切使わずに、すぐに手軽にできるのが妄想です。
ほんの少し、空想を広げるだけでいいのです。そしてこれは、とても楽しいです。
空想ですから、内容は自由です。自分が楽しいと思う世界を頭の中に描けばいいだけです。
空想が苦手だという人は、これまでで一番楽しかった記憶、面白かった記憶を呼び起こし、それを頭の中でループさせてみましょう。自分の体験でも、他人から聞いた体験談でも、テレビで見た番組でも何でもイイのです。
それも空想と同様に楽しいです。

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空想の世界

7. 大型トラックに乗れる

トラック運転手の仕事に就く人は、車の運転が好きだというのも、その仕事に就く動機になっていることが多いものです。少なくとも車の運転が嫌いで嫌いで仕方ないという人は、トラック運転手にはならないでしょう。
そんな好きなことを仕事にしているのですから、これは楽しいことに違いありません。読書が好きな人が、本を読んでいればお金をもらえるとなれば、そりゃうれしいでしょう。それと同じことです。
トラックの運転は楽しいです。運転席が高く、周囲の普通自動車を見下ろせるので、ちょっと偉くなった気分にもなります。
大型トラックなら車体も大きいので、そんな大きな機械を自在に動かしている自分が、ちょっと大物になったような気分にもなります。

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運転は楽しい

8. 運転技術の向上を実感できる

車の運転には楽しいポイントがあります。エンジンの振動から得られるスピード感機械操作の楽しさ、流れる景色を見る爽快感などです。
加えて、トラックは普通自動車に比べて高度な運転技術を必要とします。普通自動車なら難なく曲がれた細いカーブで苦戦したり、後ろ向き駐車がなかなかできなかったりします。
しかし、仕事で連日トラックを運転していると、少しずつ運転技術が向上していきます。
何度も切り返して駐車していた駐車スペースに、2回くらいの切り替えしで駐車できたりすると、心の中で思わずガッツポーズをしてしまうかもしれません。
1回で駐車できた日にゃ、実際にガッツポーズをしてしまうでしょう。
昨日までできなかったことができるようになった!という、技術の向上を実感できる瞬間がいくつもあります。これはやはり楽しいものです。

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乗りこなせ

9. やりがい

トラック運転手の仕事は、世の中になくてはならない仕事です。社会貢献度はチョモランマよりも高いのです。
これはトラック運転手という仕事のやりがいになります。仕事でこうしたやりがいを実感できると、気持ちは高揚します。
仕事で嫌なこと、辛いことがあっても、自分の仕事で助かっている人、自分の仕事をありがたく思っている人がいるということを思い出しましょう。
誰かの役に立つということは、こっそり満足げに微笑んでもいいことなのです。

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微笑み