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トラックドライバーの孤独

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1人


トラックドライバーは基本的に1人で仕事をします。
世の中には、大勢の同僚に囲まれ、常に上司の目を気にしながら仕事をする人たちがいます。そんな人たちの中には「1人きりになりたい!」と、心の中で叫んでいる人もいるでしょう。
しかし、本当にいざ1人きりになると「寂しい」と、寝るときにはひっそり枕を涙で濡らしているかもしれません。

1人で仕事をするのが基本のトラックドライバーはどうなんでしょうか。

1. 運転席では1人きり

トラックドライバーが仕事中、運転席の横には上司も同僚もいません。上司の視線を気にすることはありませんし、同僚の仕事の進み具合も気になりません。
休みの日に急に呼び出され、同僚の仕事を手伝うために急遽、シフトに入ることはあるかもしれませんが、自分の仕事中に同僚を手伝うことはありません。
あるとすれば、渋滞情報などをスマホなどで教えたり、教えられたりするくらいのことです。
会社に戻れば、職場では同僚と和気あいあいと過ごすこともあるかもしれませんが、仕事中の同僚とのかかわりは滅多にありません。そのため、人間関係にによるストレスが少ない職業と言われています。

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1人ぼっち

2. 気楽

トラックドライバーは仕事中、運転席の横には目つきの鋭い上司も、イヤミを言う先輩も、甘えてくる後輩も、無愛想な事務職もいません。親しげな知人も、いつまでも友情が続くと信じられる友人も、日ごろはうとましく思えてもいざというときには支えになる家族も仕事中、横にはいません。
気楽と言えば気楽です。
1人なので、妻が苦手なので家ではなかなか聞けないフリージャズでも、好きな音楽は聞きたい放題です。音痴だからと人前では絶対歌いたくない人も、運転席では歌いたい放題です。
トラックの運転席は普通自動車より少し高い位置にあるので、鼻をほじっていても誰かに見られることはありません。まあ、運転中のドライバーの様子をまじまじと見ているドライバーなんて滅多にいませんが。

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歌いたい放題

3. 運転に集中できる

トラックドライバーがトラックを運転する横に上司も同僚も誰もいないので、もし、街で見掛けたトラックの助手席に誰か乗っていたら、それはドライバーが新人社員の研修をしているか、荷積み・荷下ろしが大変なので助手を同乗させているか、もしかしたらこの世の者ではない何かが見えているか、かもしれません。
それはともかく、運転席の横に誰もいなくて気楽なので、好きな音楽を聞いたり、歌を歌ったり、浄瑠璃を語ったりするドライバーがいる一方、運転に集中しているドライバーもいるようです。
道路状況の確認やトラックのエンジン音に意識を集中し、安全運転に集中してハンドルを握っているわけです。運転席から伝わるエンジンの振動を心地良く感じているのです。
とにかくトラックの運転が好き過ぎて、余計なことは一切したくないというトラックドライバーもいるようです。

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運転に集中

4. マスクをしなくていい

運転席の横には誰もいないので、沈黙を気まずく感じることもありません。
また、車内であれば、誰に感染させることも、誰かから感染することもないので、マスクを外すこともできます
これがタクシードライバーであれば、歩行者から見てドライバーがマスクをつけていないと、お客さんを乗せればつけるはずだと分かっていても、ちょっとためらってしまうので、お客さんを乗せていないときも常にマスクをつけていたりします。こまめに配達する宅配便のドライバーも、つけたり外したりが面倒でつけっぱなしにするかもしれません。
しかし、中距離や長距離のトラックドライバーなら、運転席ではずっとマスクを外したままでもいいわけです。
車内ではマスクを外すようにしましょう。マスクを付ける意味はありません
中には得意先の要望などで、運転中もマスクをつけるよう指示する会社もあるようですが、得意先にきちんと「車内で1人のときのマスク着用は無意味」と説明し、トラックドライバーを守ることが肝心です。マスクを長時間つけっぱなしにしていると、呼吸が浅くなって体調悪化につながるかもしれません。

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マスクも外すときには外そう

5. 孤独だから人恋しい

長距離のトラックドライバーは、一度仕事に出ると2~3日、長いと1週間くらいは家に戻りません。荷の届け先に着くまでは、誰かと接して会話できる機会も、飲食店で食事するときくらいです。それもコロナ禍では「黙食」が推奨され、オーダーを言うとき以外の無駄話はなかなかしにくいものです。
そのため、トラックドライバーはやはり人恋しくもなります。いわゆる孤立感に襲われるわけです。
ですから、久しぶりに友人知人に会ったとき、家族の元に戻ったときなどは、喜びもひとしおです。感動しちゃうこともあるかもしれません。
もともとトラックドライバーは、荷を安全に届けるという強い責任感がないと続けられない仕事です。家族への思いも強い人が多いですが、日ごろ、家族と離れて仕事をしているだけに、やはり家族を思う気持ちが一段と強くなるようです。

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家族が大切

6. スマホは手放せない

トラックドライバーは人恋しくなることが多いかもしれませんが、そんなときのために今はスマホという文明の利器が重宝します。スマホがあれば、いつでも、どこにいても誰かとつながることができます。
それだけではなく、道に迷ったときは地図アプリに助けてもらえますし、気持ちをアゲたいときは音楽を聞くこともできます。休憩時間には動画を見たり、ゲームも楽しめます。
もちろん、運転中に運転の妨げになるような使い方をしては絶対にいけません。

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スマホを活用

7. 使命感を自覚

スマホを活用したり、運転に集中しても、どうしても孤立感に襲われるトラックドライバーがいるかもしれません。
孤立感に陥らないよう、トラックドライバーの仕事を改めて認識しましょう。
トラックドライバーの仕事は荷を安全に、時間通りに運ぶことです。荷の届け先には荷を待っている人がいます。その荷は、荷を先方に渡したい人から預かったものです。
トラックドライバーはその両者の橋渡しをしているわけです。人と人をつなげるのがトラックドライバーなのです。孤立なんかしていません。

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両者をつなぐ橋

8. 仲間を大切に

トラックドライバーは基本的に1人で運転席に座り、トラックを運転します。
そんなトラックドライバーにも仲間はいます。会社の同僚や他の会社のトラックドライバーたちと仲良く付き合っているトラックドライバーも多いと言います。
仕事中は1人でも、そんな仲間たちがいると思えば、孤独を感じることはないのではないでしょうか。

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仲間

9. 物流で世界とつながる

トラックドライバーは荷を運ぶことで、荷を渡したい人と荷を待っている人をつなげます。
トラックドライバーが届けた荷は、また誰か他の人の手に渡っていくこともあります。
例えば、工場に部品を運ぶ仕事では、運ばれた部品は製品に姿を変え、さらに運ばれて行き、最終的にはその製品を使う人の元へと行き着くでしょう。
このモノの流れを物流と言います。
今や世界中が物流でつながっています。トラックドライバーはその物流を担っているのですから、決して孤独ではないはずです。

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運ばれていく荷

10. 独立する心構えができる

トラックドライバーは基本的に1人で仕事をしますが、周りに従業員たちがいても孤独を感じているのが社長です。会社の最高責任者である社長は、最終的な決断を下す立場にあります。その責任は重く、しかも重い責任を1人で背負わなくていけません。そのため、社長は孤独を感じることが多いのです。
トラックドライバーは会社の社員として仕事をしていますが、ドライバーの中には歩合制「やればやっただけ稼げる」この仕事で資金を貯め、独立を目指す人もいます。
独立すれば、最初は1人かもしれません。従業員を雇うことになっても責任を背負うのは1人かもしれません。
「基本的に1人で仕事」をしているトラックドライバーは運転中の決断も自分でします。そうして経験を積んだトラックドライバーは、独立してもいざというときに決断力のあるリーダーになれるのではないでしょうか。
ちなみに誰かと共同経営者になれば、責任を分担できます。

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経営者に