トラックマン

トラック専門サイト

もしもある日突然、トラックドライバーじゃなくなったら

SFファンタジー

人は自分の人生をうまくコントロールしようとしますが、人生には思いがけないことが起こったりします。それで多くの人が「おおっ! ラッキー」なんて、想定外の幸運に巡り合ったりもします。
もちろん、だからと言って、昨日までトラックドライバーとしてトラックを運転して楽しくバリバリ仕事していたのに、今日突然、メーカーの営業職になってクレーム対応に追われる、なんてことはあり得ません
そんなことが起こったら、それはもうSFファンタジーの世界です。
でも、もしかしたら、そんな不思議が明日、あなたの身に起こる、かも。


1. 低収入になる

トラックドライバーの給与は歩合制になっていることが多く、一説には「やればやっただけ稼げる仕事」などとも言われ、その恩恵にあずかって有頂天になっている人もいるとかいないとか。トラックドライバーの年収は400万円~700万円だと証言する人もいるようですから。
そんなトラックドライバーじゃなくなってしまうと「今日からどうやって高収入を得ればいいのだ?」と、思わず叫んでしまうのではないでしょうか。

低収入

2. 気が楽になる

トラックドライバーじゃなくなってしまうと、それまでの高収入を得るのが難しくなってしまいますが、悪いことだけではありません。
トラックドライバーの仕事の大半はトラックの運転で、それさえ苦でなければ高収入生活を送ることができますが、仕事中はほぼ1人で孤立感の真っただ中ですし、常に交通事故のリスクがつきまといますし、腰痛や肩こりといった職業病もあります。仕事によっては、とっても長時間勤務だったりします。
トラックドライバーじゃなくなると、孤立感職業病交通事故リスク長時間勤務などから解放され、きっと気が楽になるに違いありません。

気が楽になった人

3. 気が重くなる

トラックドライバーじゃなくなってしまうと、次の仕事を探さなくていけません。誰かの遺産で暮らせる身分でもなければ。
それで見つけた仕事がメーカーの営業職だったりします。特別に資格も要らない仕事だったので、転職しやすかったわけです。
しかし、なってみると、その会社の製品のことを猛勉強しなければいけませんし、営業ですからノルマもあり、また、営業も基本的に1人で外を歩き回る仕事ですが、とにかく歩くので疲れます。それに、訪問先でもていねいに応対してくれるとは限らず、無礼な人もいますし、邪険に扱われることも珍しくありません。毎日細かいことを上司に報告するのも面倒ですし、ようやく契約を取れても、その後もその顧客から時間帯や休日も関係なく電話がかかってきて、電話恐怖症寸前です。
というわけで、気が重い日々が続くようになるかもしれません。

気が重くなった人

4. 腰痛の心配がなくなる

トラックドライバーの職業病と言えば、腰痛や肩こりです。
トラックドライバーの仕事の大半はトラックの運転で、長時間、ハンドルを握ったままの姿勢でいると血行が悪くなって腰痛や肩こりになりがちだと言われています。
トラックドライバーじゃなくなると、こうした職業病から解放されます。腰痛や肩こりを心配する必要は、もうありません。めでたし、めでたしです。

腰痛

5. 不健康になる

トラックドライバーじゃなくなると、だんだん不健康になっていくでしょう。
トラックドライバーに健康は大切です。トラックドライバーは出勤すると体調をチェックし、体調が悪いと判断されるとその日は仕事をできません。
仕事をできないと、歩合制の給与が減りますから、トラックドライバーは日ごろから健康を重視します。
それに、トラックドライバーがトラックの運転中に体調が急に悪化すると、交通事故になりかねないので、普段からトラックドライバーは健康管理に気を使わなければいけないのです。
トラックドライバーじゃなくなると、もう健康管理に気をつける大義名分がなくなります。不規則な生活習慣に陥り、暴飲暴食もしてしまうかもしれません。不健康です。

具合が悪い人

6. 家族との時間が増える

トラックドライバーの中でも長距離トラックのドライバーは拘束時間が長く、1度会社を出発すると2~3日、長いと10日間くらいは家に帰れません。
その間は、たとえ生まれたばかりの赤ん坊がいても、直接会うことができなくなります。
ですからトラックドライバーじゃなくなると、毎日家に帰ることができ、毎日家族と顔を会わせることもできるようになります。めでたし、めでたしです。

赤ん坊と過ごす

7. 人間関係がわずらわしくなる

トラックドライバーじゃなくなってしまうと、次の仕事を探さなくていけません。株の売買だけで生活できれば別ですが。
それで見つけた仕事がメーカーの営業職だったりします。特別に資格も要らない仕事だったので、転職しやすかったわけです。
しかし、なってみると、上司は昭和な古臭いオヤジでうっとうしく、同僚もやっかみねたみがひどく、居心地が悪い職場です。外回りの営業なので、基本的に日中は上司や同僚と顔を会わせずに済むので良いのですが、毎週、営業会議なるものがあって、ここでは嫌でも顔を会わせます。
それに得意先の担当者にも面倒くさい人が多く、とても人間関係がわずらわしくなります。

会議

8. やりがいがなくなる

トラックドライバーの仕事は荷を運ぶことで人々の生活や経済活動を支えます。別にそんな社会貢献をしたくてトラックドライバーになったわけではなかったはずですが、心のどこかで「自分の仕事は社会の役に立っている」という誇りのようなものがありました。
そんなトラックドライバーじゃなくなって別の仕事に就くと、「自分の仕事は本当に社会から必要とされているのか?」と、ふと考えるようになるに違いありません。

社会

9. 仕事を探す

トラックドライバーじゃなくなると、次の仕事を探さなくていけません。マンション経営で暮らしていけるような資産家じゃないですから。
それで次の仕事を探し、例えばメーカーに営業職として就職したりします。
すると、職場の人間関係にわずらわされるようになり、電話恐怖症になりかけ、だんだん不健康になっていき、夫婦間もギスギスしてきて、仕事に対するやりがいも感じられなくなります。
そんなある日、いつものように会社に行こうと、玄関で靴を履いていると、後ろから妻の声がします。「トラックドライバーに戻ったら」

「トラックドライバーに戻ったら?」「何?」

10. 戻る

トラックドライバーじゃなくなると、やはりトラックドライバーに戻りたくなります。トラックドライバーこそ自分の天職だったと、トラックドライバーじゃなくなって初めて気づいたのかもしれません。
トラックドライバーに戻り、安全運転健康管理に気をつけ、腰痛が気になるようになり、家で過ごす時間も減ったものの、人間関係にわずらわされることもなくなり、とにかくハンドルを握るのが楽しく、ちょっぴり社会貢献できていると思える充実感もあり、夫婦仲も円満になるでしょう。
もちろん、たくさん仕事をして高収入も得られるようになるに違いありません。

夫婦仲は円満に